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株式市場の動きが激しい時、FXトレーディングの戦略は?

スペシャルレポート
「株の上りはエスカレーター、株の下りはエレベーター」

このトレーディングの格言は、市場のボラティリティが高い時に必ず口にされます。この引用を言 い換えると、上げ相場はエスカレーターのように徐々に連続して上昇し、下げ相場はエレベーター のように突然、垂直に下落する特徴があるということです。

最近の米国株式市場の値動きは、明らかにこの現象を示しています。指標銘柄のS&P500指数は、 2011年の第3四半期に20%近く下落した後、4年もの間、終値ベースで10%以上の下落がない上昇 相場が続きました。これは2007年以降では最も長く、1950年以降では3番目となります。相関し たダウ平均株価についても、同様の強い上昇相場が見られました。

それが、カレンダーが8月に入った途端大きく変わりました。原油価格が崩壊し、世界第二位の経 済大国である中国の景気鈍化が懸念され、新興国の通貨危機が株式の幅広い売りを先導しました。 S&P500指数は、2015年7月中旬に史上最高値2130の上抜けに再挑戦した後、ここ1ヶ月余りで日 中安値1834まで下落、現在までに日中最高値から最安値まで約14%下落したことになります。つ まり、株式市場にボラティリティが戻ってきたことは明らかで、もしボラティリティが高くなり続 ける場合、株式市場がさらに弱含む可能性について、投資家の不安は増していくでしょう。

FX:世界一大きな市場?

外国為替市場を見てみましょう。FX市場は世界で一番大きく、一日平均の売買代金が5兆ドルを越 えます。通貨取引は二つの通貨の買いと売りが同時に行われるため、異なる通貨をまた別の通貨に 対してトレードすることで、FXトレーダーは一方にしか動かない市場にしばられません。そのため、 トレーダーはチャート上の価格の上昇や下落に関わらず、トレードのチャンスをつかむことができ るのです。

株式市場のボラティリティはどのようにFXにインパクトを与えるか

グローバル株式市場の下落に加えて、世界でのリスク回避の動きは通貨市場にも波及しはじめまし た。一般的にこのような状況では、オーストラリアドルやニュージーランドドルといった利回りの 高い「リスク」通貨は売られて下落し、日本円やスイスフランといった利回りの低い「セーフ・ヘ ブン」通貨は買われて上昇する傾向があります。下のチャートはオーストラリアドル対日本円の通 貨ペア(AUD/JPY)と米株の指標であるダウ平均株価(DJIA)の最近の密接な相関関係を示しています。

2015 09 08 JP Trading FX 1

中国: 現在のボラティリティの震源地

今の世界経済懸念の震源は、高成長が数十年続いた後の景気減速の兆しを見せている中国です。そ のため、一部のトレーダーはその台風の目となっている材料のトレードを好むでしょう。中国政府は最近、人民元(CNH)のトレードに関する規制を一部緩和しましたが、多くのFXのトレーダーは中 国に依存した経済通貨のトレードを好んでいます。その流れでいくと、 前述のオーストラリアとニ ュージーランドドルとともに、その他の東南アジア通貨や南アフリカランドは最も大きなトレード の機会を提供する通貨となるでしょう。

例えば、この文章を書いている間にも米ドル/南アフリカランド(USD/ZAR)は史上最高値の13.75 近辺に挑戦しています。短期的にはこの抵抗線に上値を抑えられると見られますが、長期的にはレ ートが12.00を上回っている限り、強気トレンドはこのまま続くでしょう。それと同時に、第二の 指標であるMACDはシグナル線と0ラインを上抜けし、RSIは50以上の強気レンジを保つといった上 昇トレンドを後押しする絵図を描いています。強気の長期的ファンダメンタルズとテクニカルが促 進材料となり、世界の主要株式市場から独立した強いトレンドの恩恵を受けるために、トレーダー は 直近の下落に関わらず米ドル/南アフリカランド(USD/ZAR)を買い進めるでしょう。

2015 09 08 JP Trading FX 2

中国のその先は・・・

最近のマーケットのパフォーマンスをより広い視野で見てみましょう。世界経済の減速の懸念は原 油価格に打撃を与えています。トレーダーは、広い分野にわたる経済成長の不調と、そこから石油 の需要が減退し、供給過多が一層悪化することに懸念を抱いています。FXへのインパクトでいえば、 現在のセオリー通りの原油売りの動きは、原油依存度の高い通貨であるカナダドル、ノルウェーク ローネ、ロシアルーブルへのダメージとなる可能性があります。より経済の不安定さが増すと見込 むトレーダーは、これらの通貨の取引を考慮することになるかもしれません。

それでユーロ/米ドル(EUR/USD)は?

一方、世界で最も取引の多い通貨ペアであるユーロ/米ドル(EUR/USD)は、はからずも最近のマー ケットの不安定さで恩恵を受けているといえるかもしれません。欧州のECBが金融政策の正常化を 検討しはじめて少なくとも1年になる状況において、FRBもいよいよ9月の連邦公開市場委員会で利 上げを実施する可能性が高いと多くのトレーダーは見込んでいたからです。このため、本年後半の 利上げは「確実」との見立てから、先行逃げ切りでユーロ/米ドル(EUR/USD)を売ることがコンセ ンサスとなったのです。

今、グローバルなマーケットの動揺は、これらのトレーダーを一斉に手仕舞いに向かわせることと なり、ユーロ/米ドル(EUR/USD)は過去12ヵ月最安値から1200pipsも高い、1.1700を超えるとこ ろまで押し上げています。現在のマーケットの動揺が落ち着くことがあれば、その時はユーロ圏と 米国の金融政策の違いが再び下降局面を作り出すことも考えられますが、市場の不安が高まってい る限りは、この肌感覚にはそぐわない強さを保つことになるでしょう。

もちろん、最近の株式市場のボラティリティのアウトブレイクを利用して一歩先を行く方法は、こ れ以外にも多くあります。ぜひ、様々な相関関係を独自に探しながら、市場ボラティリティなどの 現状やその先についての、今後のFOREX.comからの情報にもぜひご注目ください。 いずれ株式市場が安定しても、FXトレーダーはテクニカル分析のパターン、ファンダメンタルズの トレンド、各国の発表などを活用し、トレードのチャンスを探すことができるのです。

* * * 本レポートに記載されている情報や見解は、一般的な情報としての使用のみを目的としたものであり、通貨、CFD、 その他あらゆる金融商品の、購入や売却に関する勧誘や依頼の意図は全くありません。本文書に盛り込まれている、 いかなる見解や情報も、予告や通知なく変更することがあります。本文書は、特定の投資目的や、何らかの財務的背 景、特定の受領者の意思などに沿って書かれ配布されたものではありません。本文書内で引用・言及されている、あ らゆる過去の価格データ・価格推移データは、当社独自の調査や分析に基づいており、当社はそのデータの提供元や そのデータそのものの信頼性につき、いかなる保証もせず、また筆者や訳者、各国の支社・支店も、本文書の内容の 正確性や完全性についても一切保証しません。本文書については英語版を原版とし、翻訳版と原版で相違がある場合 には、原版の内容が優先するものとします。本文書の内容に基づく直接または間接の損失、そして本文書を信頼した ことによる、いかなる人物や団体が結果的に引き起こした損失についても、当社は一切その責を負いません。

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