注目記事

US本社より入電!ドル円急落と日銀のジレンマ。注意すべき次のターゲットは?

2016 06 23 JP Special Report USDJPY2


2016 年 2 月は日銀にとって厳しい月になっています。世界第三位の座にある日本経済にインフレ圧力 の必要性が非常に高まっている中、日銀は 1 月下旬にいよいよマイナス金利の導入を決めました。この 判断には、副次的な効果として円の下落を招き、円安に誘導できるとの見込みもあったかもしれません。 しかし、マーケットの反応はその希望には沿っていないといえるでしょう。

金利カット直後に急騰した米ドル/円の勢いは急速に衰え、翌日には 122.00 を割り、過去 4 週間で 1,000pips も下げて 111.00 付近まで来ています。2/15 からの週では売られ過ぎ感からやや買戻しがあ りましたが、2/22 の週の価格推移を見ると、日本経済にとって一段深い痛みが近づいていると見えます。

日本の要人たちも、最近のマーケットのボラティリティを認識していること、また日本経済の安定性に ついての自信についてコメントを発していますが、どれも中央銀行関係者として慣例といってよいもの でしょう。


麻生財務大臣:

・G20 にて中国の構造的問題、米国の金融政策、原油価格の下落について協議する

・足元の経済状況を注視しながら、柔軟な金融政策を講じる用意がある

石原経済再生担当大臣:

・最近の市場の動きは若干変動が大きいといえる 
・日本は通貨価値の引き下げ競争には加わらない

黒田日銀総裁:

・マネタリーベースの拡大が即座に物価やインフレ期待を押し上げるわけではない 

・QQE(量的質的金融緩和)の効果を伝えるキーは実際の政策金利を押し下げること

・最近の状況においてインフレ期待が若干伸び悩んでいることは事実

・長期的には、インフレ期待は上昇傾向にある

・インフレ率が安定的に 2%超となるまで、QQE とマイナス金利のセットを続けるべき

総じて饒舌なコメントではあるのですが、いずれにしても円の価値は世界的なリスクセンチメントに突 き動かされているといえるでしょう。ヨーロッパやアジアの主要な株価指数が弱さを見せる中で、ドル/ 円への資金の動きで敏感な動きを見ています。

チャートに目を向けると、ドル/円の価格は 2014 年 10 月以来の最安値圏をさまよっています。週初め の買い戻しの一時的な反発はすでに遠い過去のものとなっており、引き続き今のリスクセンチメントが 続くのであれば、一層の安値へと下げていくでしょう。

第二のインジケーターも一層の下落を示唆しており、MACD のトレンドラインはシグナルラインおよび ゼロレベルを下回っています。RSI は、押さえこまれてはいますが、売られ過ぎというところまではい っていないようです。

現時点で、短期的な下落トレンド予想に最も不安定性を投げかけるのが、日銀による為替介入の可能性 です。2010-11 年にかけて、安全通貨としての円の需要が続いた時、日銀はタイミングを変えて為替介 入を実施し、これによりドル/円が急騰したことが 4 回ありました。ただ、その際の上昇はすぐに下落に 転じています。今回も投資家やアナリストたちは為替介入を視野に入れていますが、特にその可能性が 高まる警戒レベルとしてドル/円の 110.00 付近を見すえています。取引にあたっては、この水準をキー としておくべきかもしれません。

予測には常にリスクがつきものですが、純粋にテクニカル的な観点からすると、ドル/円の下落傾向は先 週の反発を抑えつけて下落を続けていくように見えます。

ボラティリティの高いマーケットで取引する時は

●リスクを把握する
ボラティリティの高いマーケットでは、価格が大きくかつ急激に変動する可能性があります。取引にあ たっては十分注意し、想定を超える損失が出る可能性をふまえつつ、余剰資金のみで取引するようにし てください。ご不明・ご不安なことがありましたら、当社クライアントサービスが誠心誠意お答えいた しますので、ぜひお問い合わせください。

●情報収集に努め、多彩な判断材料を持つ
特に各国の金融政策に影響のあるイベント発生時や経済指標発表時にはマーケットが大きく動く可能性 があります。多彩な情報を収集し、常にマーケットの動きに気を配りましょう。FOREX.com はグロー バルなマーケットのプロフェッショナルとして、本レポートのようなスペシャルレポートをはじめ、各 国で様々なマーケット情報を配信しています。また、取引プラットフォームで最新ニュースもご覧いた だけます。

●万全のリスク管理を
ボラティリティの高いマーケットでポジションを保有している時には、価格変動に特に気を配り、逆指 値(ストップロス)注文や指値注文を活用して、リスク管理や手仕舞い戦略を万全にしておいてください。 また、証拠金維持率も常にモニターし、想定以上の損失や証拠金不足等の可能性も十分考慮しながら、 余裕ある取引を心掛けてください。

本レポートに記載されている情報や見解は、一般的な情報としての使用のみを目的としたもので あり、通貨、CFD、その他あらゆる金融商品の、購入や売却に関する勧誘や依頼の意図は全くあ りません。本文書に盛り込まれている、いかなる見解や情報も、予告や通知なく変更することが あります。本文書は、特定の投資目的や、何らかの財務的背景、特定の受領者の意思などに沿っ て書かれ配布されたものではありません。本文書内で引用・言及されている、あらゆる過去の価 格データ・価格推移データは、当社独自の調査や分析に基づいており、当社はそのデータの提供 元やそのデータそのものの信頼性につき、いかなる保証もせず、また筆者や訳者、各国の支社・ 支店も、本文書の内容の正確性や完全性についても一切保証しません。本文書については英語版 を原版とし、翻訳版と原版で相違がある場合には、原版の内容が優先するものとします。本文書 の内容に基づく直接または間接の損失、そして本文書を信頼したことによる、いかなる人物や団 体が結果的に引き起こした損失についても、当社は一切その責を負いません。

先物取引、先物オプション取引、外国為替証拠金取引(またはFX)、CFD、その他、入金額より もレバレッジをかけて、より大きな金額で取引をする金融商品には、当初入金額を超える大きな 損失を被るリスクがあり、すべての人に適するわけではありません。レバレッジを大きくして取 引すると、その分リスクも高くなります。金スポットや銀の取引は、米国商品取引法(U.S. Commodity Exchange Act)の規制で保護されていません。また、差金決済取引(CFD)は米国 在住者の取引は許可されていません。外国為替証拠金取引(FX)や商品先物取引を行う前には、 投資目的、投資経験、リスク許容範囲等について十分検討する必要があります。本文書内にある、 いかなる見解、ニュース、調査、分析、価格その他についても、「本文書を読むいかなる人物や 団体も、FOREX.comが、投資、法的、税務に関して助言するものではないことを理解している」 ことを前提として、一般的な情報として提供されるものです。いかなる投資、法的、税務に関す る事柄についても、適切な専門家や助言者に相談をしてください。FOREX.comは、米国の商品先 物取引委員会(CFTC)、英国の金融行動監督機構(FCA)、オーストラリアのオーストラリア証 券投資委員会(ASIC)、日本の金融庁の規制を受けています。