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FOMC―ドルは重要局面へ。利上げと共にバランスシート縮小の発表!

6月14日水曜日(米国東部時間)、FRBは事前に広く予想されていた通り、米国政策金利を25ベーシスポイント引き上げました。発表された声明は、直近の悪化した経済指標をもとに見込まれていたハト派的姿勢とはかけ離れたものだったといえるでしょう。たしかに最近のインフレ率の低下、また雇用の伸びが「おだやかになっている」ことを認めた上で、中期的にインフレ率が目標の2%あたりで安定化していく見通しや、また失業率の低下とともに雇用の伸びが平均として引き続き堅調であることが強調され、全体として楽観的なトーンが目立ちました。声明では「本年ここまで、経済活動は穏やかに上昇してきている。(中略)家計支出は直近数ヶ月で好転し、民間設備投資は継続的に拡大している。」との宣言が盛り込まれましたが、ここにはこれまで見られなかった表現が多く用いられており、以前のFOMC声明から楽観的な方向へ転換したものとみられています。

このようなタカ派的声明と歩調を合わせるように、個々のFRB委員の利上げに関する見通しを示した「ドット・プロット」も大きくは変わっていません。FOMC委員は平均として、本年あと1回(合計で本年3回)、また2018年も3回の利上げを見込んでいるようです。今回のFOMC声明に先出ち、直近のインフレ率や雇用統計の不調をふまえて利上げペースの鈍化も可能性として挙げられていましたが、実際はその方向ではなかったようです。FRBは改めて「経済状況は発展し、米国政策金利の段階的な上昇を確保するとみている」と宣言しました。なおFOMC委員の中で、ミネアポリス連銀のニール・カシュカリ総裁は反対票を投じ、金利の維持を主張しています。

さて今回のFRBの発表で特筆すべきことは、以前の声明では特に触れられていなかった巨大化したバランスシートについての言明です。FOMC声明文およびそれに基づくイエレン議長の記者会見両方の機会において、このバランスシートを縮小させていくためのかなり詳細な計画について明示したのです。この中では、「経済状況の発展が予想通りに広く認められる場合、バランスシートの正常化プログラムを2017年中に開始したい。このプログラムはFRBの保有する債券の満期償還後の再投資を減少させることで実質的に債券保有を圧縮していくもので、『金融政策正常化に関する委員会ガイドラインおよび計画』の付属文書に記載されているものである」と述べられています。

これら利上げとタカ派色を強めたFRBの姿勢に対し、マーケットは予想通り米ドルの急騰という形で反応しています。ドルは主要通貨に対し強く上昇、直前に消費者物価指数および小売売上高の低調な数字によって急落した分を打ち消す効果が出ています。また金は、比較的タカ派の強いFRB声明をふまえ、直近の上げを消す下落を見せました。株式は変動を見せながらやや下げていますが、記録的な高値からまだ近いところにあります。

さて今回のこの勢いは、ドルが数週にわたる重しの中で待望していた上昇突破への決め手となるでしょうか?インフレ率上昇への自信をにじませるFRBのタカ派スタンスに、雇用データが引き続き堅調さを見せ、また経済状態が全体的に好転を続けるのであれば、ドルは少なくとも先月チャンスを逃し続けていたリバウンドからの上昇をようやく開始することになるでしょう。

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