• 以前より、3月のFOMCで米国の政策金利が0.25%引き上げられると予想されていましたが、いよいよ今晩発表を迎えるにあたり、この引き上げはほぼ確実なものとみられます。

    • 市場では、今晩のFOMCで今年最初の利上げ、またこの10年間では3回目の利上げが実施され、政策金利が0.75~1.00%に引き上げられる可能性が93%とされています。

    • このように事実上確実とされている利上げについては、金(ゴールド)、米ドル、特定の株式(特に金融セクター)などの直接影響を受けるマーケットにすでに織り込まれており、将来的な利上げの予想軌道がかつてないほど注目されています。

    • 利率の決定はもちろんですが、FRBは綿密に練った声明や発表会見を通じ、金融政策に関する見通しを発表します。この見通しの中でも最も重要なもののひとつが、様々議論の元となる「ドット・プロット」、FOMCメンバーによる政策金利推移の予想を集めたものです。

    • 前回、政策金利の引き上げとドット・プロットの発表があったのは2016年12月の中盤でした。その際のFOMCメンバーそれぞれによる2017年の予想の中心は、年を通して0.75%の引き上げというもので、その前よりも1回0.25%増加した予想でした。

    • 現在市場では、0.25%ずつの利上げが3月(今晩)、そしておそらくは6月と12月の3回実施されると予想されています。

    • しかし、著しい雇用情勢の成長やインフレ圧力の高まり、そして前回の利上げ以降の消費信頼感・景況感の上昇などを背景として、政策金利引き上げのペースが速まる可能性は上がってきているともいえるでしょう。

    • 今晩利上げが実施されることがほぼ確実な情勢にあって、市場がFRBの今後の経済や政策金利の見通しを読み解くための重要な情報として、ドット・プロットが大きく注目されます。

    • 近づくFOMCに関する予想によって、様々なマーケットが値動きを大きくしています。ドルはすでに3月の利上げについて十分織り込んでいることもあり、直近ではやや重い動きを見せていますが、それでも一般的に高い政策金利に支えられる傾向があります。金(ゴールド)は2月後半から大きく失速していますが、近いうちに下支えされると予想されます。米国株は多少下落を見せましたが、最近の記録的な高値から大きく離れることはないでしょう。

    • もし、ドット・プロットに示されるFRBの金利見通しが予想よりも大胆なものであった場合(例えば2017年に4回の利上げなど)に考えられる市場の反応としては、明確なものとしてドル上昇の再開や金の下落の延長などが想定されます。ただ、ドット・プロットの内容がほぼ予想範囲内であった場合、ドルへの重しの継続や金の反発がみられるでしょう。


下図: 2016年12月公表のドット・プロット。年ごと(横軸)に利率(縦軸)がどのくらいになっているか、についてFOMCの各メンバーの見解をドットで集めたもの。


(出典: FRB ― 2016年12月)