FX Morning 09/06/2021

【前日の為替概況】ドル円、続落 米雇用者数が予想を大きく下回る

3 日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続落。終値は109.71 円と前営業日NY 終値(109.94 円)と 比べて23 銭程度のドル安水準だった。8 月米雇用統計で非農業部門雇用者数変化が+23.5 万人となり、市 場予想の+75.0 万人を大きく下回ったことが伝わると、発表直後には米10 年債利回りの低下とともに 109.63 円まで下落した。平均時給が予想を上回ったこともあり、米金利が一転上昇すると109.95 円付近 まで反発したが、戻りは限定的。ダウ平均が下落して始まったことでクロス円とともに売りが強まり、 109.59 円まで再び下押しした。その後はしばらく安値圏でのもみ合いが続いていたが、引けにかけては 全般ドルの調整買いが散見され109.70 円台まで下げ渋った。

ユーロドルは小幅に4 日続伸。終値は1.1880 ドルと前営業日NY 終値(1.1875 ドル)と比べて0.0005 ドル程度のユーロ高水準だった。弱い米非農業部門雇用者数を受けて1.1909 ドルまで上昇した後、米金 利の一転上昇を受けて1.1866 ドルまで失速した。再び1.19 ドル台を回復したが、引けにかけては上値が 重くなるなど、総じて方向感がなかった。

ユーロ円は6 営業日ぶりに反落。終値は130.31 円と前営業日NY 終値(130.56 円)と比べて25 銭程度 のユーロ安水準だった。ユーロドルの上昇につれる形で130.74 円付近まで上昇したが、ダウ平均の下落 をきっかけに130.19 円まで一転下落。一巡後は130.40 円台まで下値を切り上げる場面があったが、反発 力は弱かった。

南アフリカランド(ZAR)は買い優勢。南アフリカが世界最大の産出量を誇るプラチナ価格が大幅に上 昇したことが材料視され、対ドルで14.2511ZAR、対円で7.69 円を付けるなど総じて堅調に推移した。

【本日の東京為替見通し】米休場で小動きか、米民主党上院議員の動向とFRB 議長指名に警戒

本日の東京時間のドル円はもみ合いとなるか。先週の米雇用統計後は神経質な動きを見せたものの、若 干肩透かしをくらった感がある。ドル円の動きを見ても下値は週初安値(109.59 円)に並んだが、それ よりも下げることができず、上値も前日高値(110.12 円)を超えることもできなかった。レンジ相場が 続いていることもあり、オプションのボラティリティも低下するなど、ドル円の大きな動きを期待するの はまだ難しそうだ。また、本日は米国もレーバーデーで休場なこともあり、ドル円は実需を中心に上がっ たら売り下がったら買いの動きが中心となるか。

ただし、今週全体を通すと神経質な動きになりそうだ。先週末の雇用統計の結果を受けて今週の米連邦 準備理事会(FRB)関係者の講演での発言には、より市場が神経質な動きを見せるだろう。特に週末から 21-22 日の米連邦公開市場委員会(FOMC)に向けてブラックアウト期間に入ることで、FOMC が終わるまで FRB 関係者の発言を聞くことができるのが今週に限られてしまう。

米国の政治状況にも注目したい。先週は「バイデン米大統領にとって最悪な週」とCNN の評されている。 「アフガニスタン撤退により米兵を含め多くの死傷者発生」「デルタ株感染の影響もあり米雇用統計が予 想を下回った」「ウェストバージニア州選出のマンチン上院議員が、インフレが一時的なものかを確かめ るためにも3.5 兆ドルの景気刺激策の通過を停止するべきとした」「一部世論調査でバイデン米大統領の これまでの政策遂行に対して評価している割合が43%に低下し、逆に評価していないとした割合が53% に上昇した」ことなどが、あげられている。どの点も中長期的に米国経済に影響を及ぼすだろうが、特に 金融市場が警戒をしなくてはならないのがマンチン上院議員の動向になる。与党民主党は上院で50 議席 を占め、ハリス米副大統領(上院議長)の1 票で辛うじて過半数を超える議席となるが、マンチン上院議 員が反対票に回った場合は、3.5 兆ドルの刺激法案が可決できなくなる。

また、来年2 月に任期満了を迎えるパウエルFRB 議長が再任されるかも注目される。米報道では本日の レーバーデー近辺には、バイデン米大統領が指名をするのではないかと報じられている。下院金融サービ ス委員会にも属するオカシオ・コルテス議員をはじめ複数の民主党議員が再任に反対しているが、イエレ ン米財務長官は再任を支持するなど、与党内でも意見が分かれている。一部ではブレイナードFRB 理事を 推薦する声も出ていることで、FRB 議長の任命についても注意深く見ておきたい。

ドル円以外は、今週は重要イベントが控えていることもあり、神経質な動きになりそうだ。明日7 日に は豪準備銀行(RBA)理事会、9 日には欧州中央銀行(ECB)定例理事会が行われる。両中銀ともに政策金 利は変更されないだろうが、声明文や今後の国債購入などに要注目となる。RBA は8 月の声明文で「9 月 上旬まで週50 億豪ドル、その後少なくとも11 月中旬まで週40 億豪ドルの割合で国債を購入し続ける」 としているが、市場では「9 月上旬以後も週50 億豪ドルの国債購入を継続する可能性」に対する思惑も 台頭している。欧州中央銀行(ECB)理事会でも資産購入の減額が協議される可能性もあり、要警戒とな りそうだ。

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
特になし

<海外>
○15:00 ◎ 7 月独製造業新規受注(予想:前月比▲1.0%/前年同月比18.9%)
○17:30 ◎ 8 月英建設業購買担当者景気指数(PMI、予想:56.9)
○20:10 ◎ マン英中銀金融政策委員会(MPC)委員、講演
○米国、カナダ(レーバーデー)、休場

7 日
<国内>
○08:30 ◇ 7 月毎月勤労統計(現金給与総額)
○08:30 ◇ 7 月家計調査(消費支出)
○08:50 ◇ 8 月外貨準備高

<海外>
○08:01 ◇ 8 月英小売連合(BRC)小売売上高調査

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

3 日11:27 麻生財務相
「今の段階で直ちに補正予算を組まなければならない状 況ではない」

3 日13:11 菅首相
「自民党総裁選に出馬しない」
「新型コロナ対策に専念したい」

3 日22:49 ウォルシュ米労働長官
「米雇用者数は8 月のデルタ株感染拡大の影響を受け た」

3 日23:48 バイデン米大統領
「雇用拡大は続いている」
「米国の経済回復はしっかりとしており、長続きする」
「デルタ株が雇用レポートが強くなかった理由」

※時間は日本時間

〔日足一目均衡表分析〕

fx morning 06092021 chart 1

<ドル円=短期・中期の移動平均線が戻りの鈍さを示唆>
陰線引け。先週末110.07 円へ上振れる場面もあった。し かし一目均衡表・雲の下限110.11 円や前日高値110.12 円に は届かず失速している。
110.11-10.13 円と厚みを狭めた雲をこなして反発する展 開も想定できる。しかし、目先のすう勢を示す5 日移動平均 線は低下傾向で、21 日線も下向きへ転じてきた。戻りは鈍そ うで、8 月16 日にいったん下げ止まった際の安値109.11 円 も位置する109 円付近のレンジをうかがうことになるか。

レジスタンス1 110.27(ピボット・レジスタンス1)
前日終値 109.71
サポート1 109.11(8/16 安値)
サポート2 108.72(8/4 安値)
fx morning 06092021 chart 2

<ユーロドル=90 日線を上値に控え伸び悩む>
上影小陽線引け。一目均衡表・雲の中で1.1909 ドルと、7 月30 日高値に並ぶ水準へ上振れた。しかし、上値に1.1940 ドル付近で低下中の90 日移動平均線が控えるなか頭打ちと なり、同日安値となる1.1866 ドルまで一時下落した。上値 の重さを示唆する長い上ひげをともなう足型を形成して週 を引けている。下値を探る展開となった場合、1.1840 ドル付 近で低下傾向の一目・雲の下限が強い支えになりそうではな い。一目・転換線付近までの下落リスクも視野に入れて臨み たい。

レジスタンス1 1.1938(90 日移動平均線)
前日終値 1.1880
サポート1 1.1818(日足一目均衡表・転換線)
fx morning 06092021 chart 3

<ユーロ円=雲下限付近の攻防、下抜けても転換線が支え>
陰線引け。一時130.75 円と、7 月13 日以来の高値水準ま で買いが先行した。しかし、抵抗でもありサポートともなる 一目均衡表・雲の中で伸び悩み、雲の下限130.19 円付近の 攻防。雲の中へとどまる展開を期待するが、下抜けても 129.76 円前後で上昇中の一目均衡表・転換線が下落幅の拡大 を防ぐだろう。

レジスタンス1 131.09(7/13 高値)
前日終値 130.31
サポート1 129.76(日足一目均衡表・転換線)
fx morning 06092021 chart 4

<豪ドル円=200 日線に沿うようなじり高の流れ想定>
上影陽線引け。一時82.03 円と、7 月15 日以来の82 円台 を回復した。81 円台へ押し返されたものの、一目均衡表・雲 の下限81.45 円を維持しており、4 日連続で陽線を形成して 引けることができた。雲の中で動意は鈍るかもしれないが、 82 円付近で緩やかに上昇する200 日移動平均線(本日82.05 円前後)へ沿うようなじり高の流れが想定できる。

レジスタンス1 82.11(ピボット・レジスタンス1)
前日終値 81.74
サポート1 81.28(5 日移動平均線)
fx morning 06092021 chart 5

情報提供元:DZHフィナンシャルリサーチ社

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