FX Morning 05/07/2021

【前日の為替概況】ドル円、続落 アジア時間に付けた109.43 円がレジスタンスとなり失速

6 日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続落。終値は109.09 円と前営業日NY 終値(109.21 円)と 比べて12 銭程度のドル安水準だった。前週分の米新規失業保険申請件数や1-3 月期米非農業部門労働生 産性速報値など一連の米経済指標が予想より強い内容となったことを受けて、円売り・ドル買いが先行。 22 時30 分前には一時109.40 円付近まで値を上げた。ただ、アジア時間に付けた日通し高値109.43 円が 目先レジスタンスとして意識されると失速した。米長期金利の指標である米10 年債利回りが1.55%台ま で低下したことも相場の重しとなり、一時109.00 円と日通し安値を更新した。

ユーロドルは3 営業日ぶりに反発。終値は1.2065 ドルと前営業日NY 終値(1.2005 ドル)と比べて0.0060 ドル程度のユーロ高水準だった。欧州時間発表の3 月独製造業新規受注が予想を上回ったことでユーロ買 い・ドル売りが先行。米長期金利の低下に伴うドル売りも出て、一時1.2072 ドルと日通し高値を付けた。 その後の下押しも1.2044 ドル付近にとどまった。

なお、主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時90.88 まで低下した。 ユーロ円も3 日ぶりに反発。終値は131.62 円と前営業日NY 終値(131.11 円)と比べて51 銭程度のユ ーロ高水準。米国株式市場でダウ平均が史上最高値を更新する中、ユーロドルの上昇につれた買いが入る と、一時131.85 円と日通し高値を付けた。ただ、ドル円の下落につれた売りが出ると131.42 円付近まで 伸び悩んだ。

ブラジルレアルは堅調だった。対ドルでは一時5.2585 レアル前後と1 月21 日以来の高値を付けたほか、 対円では20.74 円と昨年12 月11 日以来の高値を更新した。ブラジル中銀は5 日(日本時間6 日早朝)、 市場予想通り政策金利を0.75 ポイント引き上げて、3.50%とすることを決定。声明では「次回会合につ いては、金融刺激の度合いで同程度の追加調整を伴う部分的な正常化プロセスの継続を予想している」と 指摘し、6 月会合でも同程度の追加利上げを実施する見通しを示した。

【本日の東京為替見通し】ドル円上値トライに3 日連続失敗、週明けのポンドやランドのリスク警戒

本日の東京時間のドル円は109 円前半から108 円後半でのもみ合いとなるか。米雇用統計が発表される こともあり、本日は指標発表までは多少のポジション調整や、ニュースで上下することあるだろうが、大 きなトレンドを作るのは難しいと思われる。ダウ平均が史上最高値を更新するなど本来ならばクロス円の 買いに連れて、ドル円も上値を切り上げる展開が予想される。しかしながら、4 日に109.49 円、5 日に 109.48 円、昨日6 日アジア時間に109.43 円、昨日NY 時間は109.40 円と上値トライを幾度となく失敗し ていることで、雇用統計前のアジア市場が上値を敢えてトライするのは難しいと思われる。なお、昨日 CME225 先物は大阪取引所比55 円高で引けている。

東京時間は上述のようにドル円相場が動意づくのは難しく、欧米市場も雇用統計次第にはなるだろうが、 週末を控えて市場を動かす様々な要因には目を向けておきたい。ファンダメンタルズを見ると、米国では ウイルスワクチンの普及で、感染状況が大きく変化している。ロサンゼルス郡(カウンティ)では、今週 に入り2 日間連続して新型コロナウイルスでの死者が観測されなかった。すでに成人の56%以上が1 回 目のワクチンを接種し、完全にワクチン接種が終了した成人も30%を超えている。一方日本では緊急事 態宣言を対象地域も拡大し、期間も延長し、ワクチンの普及は滞ったままのこともあり、ファンダメンタ ルズでの円売りが今後も続く可能性が高い。その一方で世界的な地政学リスク再燃がくすぶっていること で、円が逃避先として買われることもあることには警戒しておきたい。

欧州通貨は引き続き神経質な値動きになりそうだ。米雇用統計も欧州通貨を動意づけるだろうが、本日 はラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁やブロードベント・イングランド銀行(BOE)副総裁、ホールデン英 金融政策委員会(MPC)委員などの講演も行われる。特にBOE の両者の発言には注目したい。昨日のMPC の結果に対して更に深く言及する可能性があり、ポンドの動きがボラタイルになりそうだ。また、昨日行 われたスコットランド議会選挙が明日には結果が判明することもあり、週明けに向けてポンドのポジショ ン調整が激しくなる可能性もあるだろう。週明けのポンドは窓を開けて始まる可能性もあり要警戒となる。

また、格付け会社ムーディーズが本日南ア債の格付け見直し結果を発表する。通常はNY 引け間際で発 表されることが多いことで、週明けのランド市場にも注意したい。なお、ムーディーズはすでに昨年南ア 債をジャンク級に引き下げ、見通しもネガティブにしている。

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
○08:30 ◇ 3 月毎月勤労統計(現金給与総額、予想:前年比▲0.2%)
○08:50 ◇ 4 月マネタリーベース

<海外>
○10:30 ◎ 豪準備銀行(RBA)四半期金融政策報告
○10:45 ◎ 4 月Caixin 中国サービス部門購買担当者景気指数(PMI、予想:54.2)
○未定 ◎ 4 月中国貿易収支(予想:281 億ドルの黒字、1295 億元の黒字)
○14:45 ◇ 4 月スイス失業率(季節調整前、予想:3.3%)
○15:00 ◎ 3 月独鉱工業生産(予想:前月比2.2%/前年同月比5.7%)
○15:00 ◇ 3 月独貿易収支(予想:211 億ユーロの黒字)
○15:00 ◇ 3 月独経常収支(予想:240 億ユーロの黒字)
○15:45 ◇ 3 月仏貿易収支(予想:55.0 億ユーロの赤字)
○15:45 ◇ 3 月仏経常収支
○15:45 ◇ 3 月仏鉱工業生産指数(予想:前月比2.0%)
○17:30 ◎ 4 月英建設業PMI(予想:62.3)
○19:00 ◎ ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、講演
○20:00 ◎ 4 月メキシコ消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.27%)
○20:15 ◎ ブロードベント・イングランド銀行(BOE)副総裁、ホールデン英中銀金融政策委員会(MPC) 委員、講演
○21:00 ◎ 3 月ブラジル小売売上高指数(予想:前年同月比▲1.7%)
○21:30 ☆ 4 月カナダ雇用統計(予想:新規雇用者数変化▲17.5 万人/失業率7.8%)
○21:30 ☆ 4 月米雇用統計(予想:非農業部門雇用者数変化97.8 万人/失業率5.8%/平均時給、前月比横 ばい/前年比▲0.4%)
○22:00 ◎ バーキン米リッチモンド連銀総裁、バーチャル討論に参加
○23:00 ◇ 4 月カナダIvey 購買部協会景気指数
○23:00 ◇ 3 月米卸売売上高(予想:前月比1.0%)
○23:00 ◇ 3 月米卸売在庫(予想:前月比1.4%)
○8 日01:00 ◎ 4 月ロシアCPI(予想:前月比0.6%)
○8 日04:00 ◇ 3 月米消費者信用残高(予想:200 億ドル)

10 日
○10:30 ◇ 4 月豪NAB 企業景況感指数

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

6 日08:50 3/18-19 分の金融政策決定会合議事要旨
「何人かの委員は、昨年後半はプラス成長が続いたが、 昨秋以降の感染再拡大を背景とした、対面型サービス における下押し圧力を受けて、1-3 月はいったんマイナ ス成長になる可能性が高いとの見方を示した」
「一人の委員は、消費者物価の基調的な動きを示す指 標が一段と低下している点には留意が必要であると指 摘した」
「ETF等の買入れについて、何人かの委員は、分析の 結果は、市場が大きく不安定化した場合に、大規模な買 入れを行うことが効果的であることを示しているとの見 解を述べた」
「何人かの委員は、緩和効果を発揮していくためには、 長期金利の変動幅の上限については、厳格に対応する ことが適当であるとの見方を示した」

6 日15:48 小池都知事
「国への要望案として、緊急事態宣言は5/31 まで継続」

6 日16:28 中国外務省報道官
「G7 声明は中国の内政に大きく干渉しており、固く非難」
「世界的な回復を後押しするために具体的な行動をとる べき」

6 日17:04 ノルウェー中銀(ノルゲバンク)声明
「経済動向は、3 月のレポートの予測とほぼ一致」
「インフレは依然として目標を上回っているが、クローネ の上昇と適度な賃金上昇の見通しは、インフレが今後 緩やかになることを示唆」
「長期にわたる低金利は、金融不均衡の蓄積のリスクを 高める」
「継続的な金融政策の拡大姿勢が必要であると判断」
「今後の景気回復については、依然として不透明感」
「政策金利予測は2021 年後半から徐々に引き上げられ ることを示している」

6 日18:07 デベルRBA(豪準備銀行)副総裁
「経済回復は最も楽観的な見通しよりも著しく超えた」
「賃金の伸びは著しく弱い」
「インフレが目標レンジに戻らない限り利上げはしない」
「雇用の著しい増加や失業率の低下を見る必要がある」
「利上げの条件が整うのは2024 年まで期待していない」

6 日20:00 英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨
「0.10%の政策金利を全会一致で決定」
「資産購入の据え置きを賛成8・反対1 で決定」
「ホールデン委員が国債を8250 億ポンドに縮小すること を主張」
「委員会は、少なくとも余剰能力を排除し、2%のインフレ 目標を持続的に達成する上で重要な進展が見られるま で、金融政策を引き締めるつもりはない」
「責務を達成するために必要なあらゆる措置を講じる」
「国内総生産(GDP)は国内経済活動に対するほとんど の制限がない限り、今年の残りの期間にCovid 以前の レベルに大幅に回復すると予想」
「2021 年以降のGDP は徐々に鈍化すると予想」
「インフレは短期的には目標に近づくと予測」
「インフレは2021 年末に向けて一時的に目標の2%を上 回ると予想」

6 日20:15 トルコ中銀声明
「強力なディスインフレ効果を維持するために、政策金 利は引き続きインフレを上回る水準で決定される」
「現在の金融政策スタンスは、4 月のインフレレポートの 予測パスの大幅な低下が達成されるまで維持される」
「利用可能なすべての手段を断固として使用し続ける」

6 日21:10 ベイリー英中銀(BOE)総裁
「パンデミック(世界的大流行)の不透明感が英国のリス ク」
「2021 年のGDP は、コロナ以前の水準を回復する見通 し」
「国債購入の減額は、政策の変更を意味しない」
「QE 縮小に関していかなる結論にもまだ達していない」
「QE のペース減速が将来の動きに対するメッセージで はない」
「今日のBOE の行動はテーパリングの決定ではない」

6 日21:42 ブロードベントBOE 副総裁
「労働市場にはまだ余力があると予想している」

6 日23:18 カプラン米ダラス連銀総裁
「今年のGDP は+6.5%を予想するが上振れリスクがあ る」
「失業率は4%を下回る可能性 」
「近い将来にインフレ率を押し上げる要因の幾つかは12 カ月以内に解決される」
「テーパリングについて早急に議論を開始したい」
「1 月中に考えていたよりも早くテーパリングの基準を満 たすだろう」
「債券購入は過剰と不均衡を生み出す可能性」
「QE からの脱却を始められれば、経済としてはるかに健 全」
「FRB の利上げの基準、2022 年内に到達すると予想」
「利上げを行う前にテーパリングを完了すべきかどうか についてはまだ分からない」

7 日00:23 メルケル独首相
「米提案のコロナワクチン特許適用除外に反対」

7 日00:30 トルコ外務省
「エジプトと二国間および地域の問題について、率直か つ綿密な話し合いを行った」

7 日02:25 メスター米クリーブランド連銀総裁
「今後数カ月、消費者物価指数(CPI)は上昇するだろう」
「インフレは今年2%を超えるだろうが来年は低下する」
「広範囲な回復を望むため、金融政策はまだ暫く緩和的 であるべき」
「今年の経済成長率は6-7%を予想」
「もしテーパリングの条件に達したとしても、FRB は債券 購入を続け、量的緩和は継続される」

7 日04:02 ボスティック米アトランタ連銀総裁
「金曜日の雇用統計で100 万人の雇用増があっても不 思議ではない」
「実質的な進展とみなすにはさらに多くの雇用が必要」
「FRB の目標に向けた実質的な進展があり、債券購入 に関する議論が今年中に引き起こされるかは分からな い」

※時間は日本時間

〔日足一目均衡表分析〕

fx morning 07052021 chart 1

<ドル円=下押しても雲の中で下げ渋る展開が続きそう>
小陰線引け。一目均衡表・基準線がじわりと低下する動き へ同調するように一目・雲の上限109.05 円を試した。109 円 割れ目前となったが下げ渋り、109.09 円でNY を引けている。
本日109.12 円へ切り下がる基準線付近で重い推移が続く ことは考えられるため、再び下押す展開も想定して臨みたい。 しかし、やや下値で上昇中の一目・転換線108.89 円前後で 底堅さを示すとみる。雲の中で下げ渋る展開が続くことが期 待できる。

レジスタンス1 109.70(5/3 高値)
前日終値 109.09
サポート1 108.71(4/30 安値)
サポート2 108.33(4/23-5/3 上昇幅の61.8%押し)
fx morning 07052021 chart 2

<ユーロドル=伸び悩んでも下落幅の拡大は回避へ>
陽線引け。一目均衡表・雲の上限1.1974 ドルのサポート を下値に控えるレンジから切り返し、一目均衡表・転換線 1.2068 ドル付近へ戻してNY を引けている。今後の低下が見 込まれる同線付近で上昇の流れがいったん停滞しており、こ のまま伸び悩むことも考えられる。1.2029 ドル前後で低下中 の90 日移動平均線を追うように下押す展開も想定しておく べきか。だが、雲の上限や1.19 ドル台から1.2 ドル台への 上昇が予想される一目・基準線が支えとなりそう。下落幅の 拡大は回避できるだろう。

レジスタンス1 1.2093(ピボット・レジスタンス1)
前日終値 1.2065
サポート1 1.1986(5/5 安値)
fx morning 07052021 chart 3

<ポンド円=基準線に代わり転換線が支えに>
小陰線引け。一時151.26 円へ下押したものの、一目均衡 表・基準線151.24 円は割り込まなかった。同線はやがて低 下し、一目・雲の中へ潜り込んでいく可能性がある。しかし、 代わって本日151.28 円へ切り上がった一目・転換線が支え になると考えられ、上昇傾向の雲の中へ沈む相場展開にはな らないとみる。

レジスタンス1 152.24(5/5 高値)
前日終値 151.53
サポート1 151.00(5/4 安値)
fx morning 07052021 chart 4

<NZ ドル円=転換線いったん頭打ちの可能性も上昇再開へ>
下影小陽線引け。上昇傾向の一目均衡表・転換線を上回る 水準で底堅く推移し、一時79 円台を回復した。転換線は本 日78.44 円へ上昇したところでいったん伸び悩む公算。しか し、78 円付近で上昇中の21 日移動平均線や一目・基準線 77.92 円が支えとなり、深押しを防ぐだろう。転換線も再び 上昇へ向かうことが想定され、底堅い推移が続くとみる。

レジスタンス1 79.21(2/25 高値=年初来高値)
前日終値 78.91
サポート1 78.44(日足一目均衡表・転換線)
fx morning 07052021 chart 5

情報提供元:DZHフィナンシャルリサーチ社

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