FX Morning 07/07/2021

【前日の為替概況】ドル円、3 日続落 米ISM 非製造業指数がなど予想を下回る

6 日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3 日続落。終値は110.63 円と前営業日NY 終値(110.97 円)と比べて34 銭程度のドル安水準だった。6 月米サービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値や6 月米ISM 非製造業指数が予想を下回ると、「米指標が景気回復モメンタムのピークアウトを示唆した」と の見方が浮上し、円買い・ドル売りが先行。米長期金利の指標である米10 年債利回りが1.34%台まで低 下したことも相場の重しとなり、一時110.52 円と日通し安値を更新した。小高く始まったダウ平均が失 速し、一時400 ドル超下落したことも円買い・ドル売りを誘った。

ただ、売り一巡後は110 円台半ばで下げ渋った。WTI 原油先物価格の失速で対資源国通貨中心にドル高 が進んだ影響を受けた。

なお、WTI 原油先物価格は「石油輸出国機構(OPEC)プラス」の交渉決裂を受けて、一時76.98 ドルと 6 年半ぶりの高値を付けていたが、NY 午後に72.94 ドルまで一転下落した。

ユーロドルは下落。終値は1.1824 ドルと前営業日NY 終値(1.1864 ドル)と比べて0.0040 ドル程度の ユーロ安水準だった。欧州時間発表の7 月独ZEW 景況感指数が予想を大きく下回ったことを受けて、NY 市場でもユーロ売り・ドル買いが優勢となった。原油価格の失速で対資源国通貨中心にドル高が進んだ影 響もあり、一時1.1807 ドルと日通し安値を付けた。

ユーロ円は3 日続落。終値は130.81 円と前営業日NY 終値(131.65 円)と比べて84 銭程度のユーロ安 水準。米国株安や原油価格の下落を背景に、資源国のクロス円中心に円高が進行。ユーロ円にも売りが出 て、1 時30 分過ぎに一時130.62 円と本日安値を更新した。

なお、ポンド円は一時152.36 円、カナダドル円は88.49 円、豪ドル円は82.75 円、NZ ドル円は77.33 円、南アフリカランド円は7.67 円、メキシコペソ円は5.51 円まで値を下げた。

【本日の東京為替見通し】ドル円は短期的な下値トライも、NZ ドルの買い意欲は継続するか

本日の東京時間のドル円は先週のレンジ下限を目指していく展開となるか。ドル円は6 月23 日以後、 先週30 日につけた110.42 円が安値となっている。ドル円は米金利への反応が敏感なことで、東京時間で も米金利が低下した場合は下値をトライしにいくことになりそうだ。また、早朝にイラク北部アルビール の米軍基地にミサイル攻撃があったとの報道があったが、イランイスラム革命防衛隊の活動が激化した場 合は、円買い意欲が強まる可能性もある。ただし、アルビール基地の攻撃は昨年も含め幾度かあるが、攻 撃が拡大したことがほぼないことで、今回も単発だけの攻撃に終わりそうだ。

短期的には下値トライのステージも見られるだろうが、長期的には日本=円売りが反転するのは難しい か。昨日発表された5 月毎月勤労統計の現金給与総額は、前年比で+1.9%の27 万3777 円となった(パー トを除いた一般労働者は前年比+2.0%で35 万2579 円)。前年比ではパンデミックの真っただ中だったこ とで上昇はしているが、2 年前の令和元年5 月の現金給与総額は27 万5190 円だったことを考えると、日 本の給与はまたしても下がっている状況だ。各国で経済回復が本格的に進んでいる中で、日本が仮にパン デミック前に戻ったとしても、所得も増えない状況では経済は衰退の道をたどったままにとどまり、日本 =円買いを積極的にできる状況ではない。

なお、本日は本邦からは5 月景気動向指数速報値が発表される。また、NY 時間には6 月15-16 日に行 われた米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が公表されることに注目が集まりそうだ。

ドル円以外の通貨は、昨日は欧米時間で原油先物を含めアジアの動きをすべて否定された動きとなった。 特に欧州通貨に関してはアジアで高値・安値を超えると、その後の欧米時間に全て戻すということが多い が、昨日もその典型例になっている。本日はクロス円で欧州通貨が動くことがあるだろうが、欧州通貨は 対ドルではアジア時間にはトレンドを作る動きになるのは難しいだろう。

昨日市場の動きを先導したNZ ドルも全戻しとなっている。ただし、昨日オセアニア金融機関が11 月の 利上げに前倒しをした原因を作ったNZIER ビジネス・オピニオン・サーベイの結果を見ると、建設部門を 中心に人員不足やコストの上昇が深刻になる可能性があり、NZ のインフレ警戒は強い。主要国の中で利 上げに一番近づいている国であることは間違いなく、NZ ドルは下落局面での買い意欲は今後も出てくる だろう。

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
○08:50 ◇ 6 月外貨準備高
○14:00 ◇ 5 月景気動向指数速報値(予想:先行102.7/一致92.7)

<海外>
○15:00 ◎ 5 月独鉱工業生産(予想:前月比0.5%/前年同月比17.7%)
○15:45 ◇ 5 月仏貿易収支(予想:61.00 億ユーロの赤字)
○15:45 ◇ 5 月仏経常収支
○20:00 ◇ MBA 住宅ローン申請指数
○21:00 ◎ 5 月ブラジル小売売上高指数(予想:前年同月比16.5%)
○23:00 ◇ 6 月カナダIvey 購買部協会景気指数
○8 日01:00 ◎ 6 月ロシア消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.5%)
○8 日03:00 ☆ 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(6 月15 日-16 日分)
○8 日04:30 ◎ ボスティック米アトランタ連銀総裁、講演

8 日
<国内>
○08:50 ◎ 5 月国際収支速報
○08:50 ◇ 対外対内証券売買契約等の状況(週次・報告機関ベース)

<海外>
○08:01 ◇ 6 月英王立公認不動産鑑定士協会(RICS)住宅価格

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

6 日13:36 オーストラリア準備銀行(RBA)声明
「9 月上旬に現在の債券購入プログラムが完了した後も、 国債の購入を継続」
「少なくとも11 月中旬まで週に40 億ドル購入」
「2024 年4 月償還債を利回り目標の対象として維持」
「豪州の景気回復は予想よりも強く、今後も続くと予想」
「為替レートは最近少し下落している」
「労働市場は予想よりも早く回復し続けている」
「インフレ率と賃金の伸びは回復すると予想されるが、 段階的で緩やかになる可能性がある」
「中心的なシナリオでは基礎的インフレ率は今年1.5%、 2023 年半ばに2%になると想定」
「中銀は予想を上回る景気回復や見通しの改善などに 対し、週あたりの購入額を調整することで対応」
「11 月にはさらに見直しを行う」
「RBA はインフレ率が持続的に2-3%の目標範囲内に収 まるまで利上げをしない」
「中銀の中心的なシナリオでは、この条件は2024 年まで 満たされない」

6 日15:22 ロウRBA 総裁
「利上げは債券買い入れの終了が前提」
「2024 年までの利上げは見込まない」
「インフレ率は中心予想として2023 年半ばまでに2%と 予想」
「利上げはデータ次第であり、時期は関係ない」
「賃金の伸びは、長期間3%を超えたままでなければい けない」

6 日17:31 シェフコビッチ欧州委員会副委員長
「英国との信頼関係を再構築することがもっとも困難な 課題」
「BREXIT の結果として、新しい環境に適応するのは難し い可能性」
「英国のEU 離脱協定違反を修復するための英国側から の行動がなければ、我々は法的措置を強化する」
「私たちは迅速に行動する準備ができているが、簡単で はない」
「英国は、アイルランドの議定書を無視し続けている」

6 日17:41 英予算責任局(OBR)
「英国が悲惨な財政状況に直面する可能性がある脅 威」
「新型コロナウイルスの結果として、資金難に直面」

6 日18:57 デコス・スペイン中銀総裁
「ユーロ圏の成長率は、今後数四半期、堅調を保つ見 込み」

7 日00:42 米財務省高官
「米国は、気候変動・所得格差・経済成長などに対処す るため財政刺激策を用いるよう、G20 諸国に引き続き働 きかける」
「G20 財務相会議では、国際最低税率について議論」
「米国を含む複数の国が15%以上の国際最低税率を要 求」

7 日01:09 ロシア財務省
「政府系ファンド、ドル資産から他通貨資産への移行が 完了」

7 日02:56 米ホワイトハウス報道官
「バイデン政権は石油輸出国機構(OPEC)プラス交渉の 行方を注意深く見守っている」

※時間は日本時間

〔日足一目均衡表分析〕

fx morning 07072021 chart 1

<ドル円=基準線を下抜けて下落幅を広げるリスクも>
陰線引け。一時110.52 円と一目均衡表・基準線110.43 円 を試す展開となった。
110.50 円前後で上昇中の21 日移動平均線も基準線近辺に 位置しており、下げ渋ることができるか見定めたい。下抜け ると、4 月以来の上昇幅の38.2%押し110.06 円も近くに位 置する110 円の節目付近をうかがうことになる。

レジスタンス1 111.19(7/5 高値)
前日終値 110.63
サポート1 110.06(4/23-7/2 上昇幅の38.2%押し)
サポート2 109.72(6/21 安値)
fx morning 07072021 chart 2

<ユーロドル=短期ダブルボトムの形成は難しそう>
陰線引け。一目均衡表・転換線1.1891 ドル付近で伸び悩 み一時1.1807 ドルと、2 日に下げ渋った際の安値1.1808 ド ルをわずかながら下回った。両安値を底に短期スパンのダブ ルボトムを形成して、再び戻りを試す展開も期待したいとこ ろ。しかし明日から低下を再開する転換線の抵抗をこなすの は難しそう。下値を広げる展開を見込む。

レジスタンス1 1.1891(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 1.1824
サポート1 1.1738(4/5 安値)
fx morning 07072021 chart 3

<ユーロ円=転換線が抵抗、伸び悩み下値を試すか>
陰線引け。6 月29・30 日安値131.28 円を割り込んで下落 が進み、同21 日以来の安値130.62 円まで下振れた。急落の 後を受けた自律反発はあるかもしれない。上昇過程にある一 目均衡表・雲の下限131.21 円は強い抵抗に見えない。しか し、雲の中に一目・転換線が控えている。今後の低下が予想 される同線が抵抗となり伸び悩み、次の下値の節目である6 月21 日安値130.04 円を試す展開を予想する。

レジスタンス1 131.54(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 130.81
サポート1 130.04(6/21 安値)
fx morning 07072021 chart 4

<豪ドル円=84 円台の雲を試す展開が一転して急反落>
上影陰線引け。84 円台の一目均衡表・雲を試す上振れが一 転して一時82.75 円と、6 月30 日の下押し水準82.81 円を割 り込む急反落となった。目先の下値のめどを一気に下回った 勢いで、次の目標となる6 月21 日安値82.14 円をつけにい く動きとなるか。反発しても、まだ低下傾向の一目・転換線 と基準線が控える83 円半ばで押し返されそうだ。

レジスタンス1 83.51(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 82.92
サポート1 82.39(ピボット・サポート1)
fx morning 07072021 chart 5

情報提供元:DZHフィナンシャルリサーチ社

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