FX Morning 03/08/2021

【前日の為替概況】米2 月NFP+37.9 万人でドル全面高、対円108.64 円、対ユーロ1.1894 ドル

5 日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3 日続伸。終値は108.31 円と前営業日NY 終値(107.98 円)と比べて33 銭程度のドル高水準だった。米労働省が発表した2 月米雇用統計で非農業部門雇用者数 が前月比37.9 万人増と予想の18.2 万人増を大きく上回ったほか、失業率が6.2%と予想の6.3%より強 い数字となったことが分かると、米長期金利の上昇とともにドル買いが先行。22 時30 分過ぎに一時108.64 円と昨年6 月8 日以来約9 カ月ぶりの高値を付けた。ただ、買い一巡後は戻り売りなどに押されて、108.10 円付近まで下押しした。米長期金利が低下に転じたことも相場の重し。

米10 年物国債利回りは良好な雇用指標を受けて一時1.6238%前後と昨年2 月以来の高水準を付けたも のの、そのあとは1.53%台まで低下した。

米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するボスティック米アトランタ連銀総裁は「米経済はなお 苦境から脱していない」「労働市場が力強さを増し、平均インフレ率が長期目標を達成する軌道に乗るま で支援策を維持する」などと述べた。2021 年米経済成長率については「5-6%」と予想した。

ユーロドルは3 日続落。終値は1.1915 ドルと前営業日NY 終値(1.1969 ドル)と比べて0.0054 ドル程 度のユーロ安水準だった。米重要指標を控えてしばらくはもみ合いの展開が続いていたが、良好な米雇用 統計の結果が伝わるとユーロ売り・ドル買いで反応し一時1.1894 ドルと昨年11 月26 日以来の安値を付 けた。ただ、米長期金利が低下に転じると買い戻しが優勢となり1.1946 ドル付近まで持ち直した。NY 午 後に入ると、週末を控えたポジション調整目的の売買に終始し、次第に商いが細った。

主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは米雇用統計後に一時92.19 と昨年11 月25 日以来の高値を付ける場面があった。米追加経済対策成立の見通しや良好な米経済指標を受けて、インフ レ加速の観測が強まっており、市場では「FRB は早ければ今年中にも資産購入の減額に着手する」との思 惑が浮上。短期金融市場では2022 年末までの利上げを織り込んだ。

ユーロ円は4 営業日ぶりに反落。終値は128.98 円と前営業日NY 終値(129.24 円)と比べて26 銭程度 のユーロ安水準。ドル円の上昇につれた買いが入り20 時前に一時129.58 円と日通し高値を付けたものの、 そのあとはユーロドルの下落につれた売りが出て128.85 円と日通し安値を更新した。

【本日の東京為替見通し】ドル円、NY ダウ高と米10 年債利回り上昇で堅調推移か

本日の東京外国為替市場のドル円は、米2 月雇用統計の改善を受けたNY ダウ上昇によるリスク選好 の円売りと米10 年債利回りの上昇を受けたドル買いで、底堅い展開が予想される。

バイデン米大統領が最優先する1兆9000 億ドル規模の追加経済対策法案「米国救済計画法」は、2 月 27 日に下院で賛成219(※2 名の民主党議員が反対)対反対212 で可決し、3 月6 日に上院で50 対49(※ 共和党議員1 名が身内の葬儀参列で棄権)で採決され、明日9 日に下院で修正案が採決された後、バイデ ン米大統領の署名によって成立することになる。

修正された点は、約950 万人が対象となる失業給付の上乗せ額が週400 ドルから300 ドルに減額された こと、最低賃金の現在の時給7.25 ドルから15 ドルへの引き上げが除かれたこととなる。

3 月18-19 日の日銀金融政策決定会合での金融政策の点検では、誘導目標である10 年国債金利の変動 幅(ゼロ±0.2%)の拡大が警戒されていたが、5 日に黒田日銀総裁が「長期金利の変動幅を拡大する必 要があるとは考えていない」と述べ、新型コロナウイルスの感染拡大で経済への下押し圧力が続く中で、 イールドカーブを低位に安定させる重要性を強調したことで、円売りが加速している。

ドル円が110 円台に定着するためには、日米10 年債利回りの差が2.4%以上に拡大することが必要で あり、日本国債10 年物利回りの上限が0.1%程度ならば、米10 年債利回りは2.5%程度まで上昇する必 要がある。また、1980 年代からの米10 年債利回りとFF 金利誘導目標の平均乖離率は1.4%程度なので、 ゼロ金利政策が2023 年末まで継続するのならば、米10 年債利回りは1.4%台で上げ渋ることになる。 16-17 日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、現状の長期債利回りの上昇に警戒感を示していないFOMC メンバーによる、テーパリング(資産購入の段階的縮小)時期の協議に要注目となる。

ドル円の注文状況は、上値には、108.50 円に11 日のNY カットオプション、108.60-70 円に断続的にド ル売りオーダー、108.80 円と109.00 円にもドル売りオーダーが控えている。下値には、108.00 円、107.80 円、107.50 円にドル買いオーダーが控えている。

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>>
○08:50 ◎ 1 月国際収支速報
◇ 経常収支(予想:季節調整前1 兆2534 億円の黒字/季節調整済2 兆2072 億円の黒字)
◎ 貿易収支(予想:393 億円の赤字)
○14:00 ◇ 1 月景気動向指数速報値(予想:先行96.8/一致91.6)
○15:00 ◇ 2 月景気ウオッチャー調査(予想:現状判断指数34.0/先行き判断指数41.0)

<海外>
○15:45 ◇ 2 月スイス失業率(季節調整前、予想:3.8%)
○16:00 ◎ 1 月独鉱工業生産(予想:前月比▲0.3%/前年同月比▲3.7%)
○19:00 ◎ ベイリー英中銀(BOE)総裁、講演
○24:00 ◇ 1 月米卸売売上高
○24:00 ◇ 1 月米卸売在庫(予想:前月比1.3%)
○ロシア(国際婦人デー)、休場

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

5 日09:15 黒田日銀総裁
「経済・物価見通し、下振れリスクのほうが大きい」
「景気は基調として持ち直している」
「政策点検、YCC や資産買い入れなど各種施策を点検」
「YCC は適切に機能しており、変更はない」
「新型コロナの影響を注視し、必要なら躊躇なく追加緩 和」
「長期金利変動幅、拡大する必要があるとは考えない」
「現在は債券市場のイールドカーブを低位安定する必要 がある」
「ETF 購入、メリハリつけ市場状況に応じた弾力化が正 しい」

5 日10:16 李中国首相
「2021 年のGDP 成長率目標を6%超に設定する」
「2021 年の財政赤字は対GDP 比で前年の3.6%に対し て3.2%を計画している」
「人民元の為替レートを基本的に安定させ続ける」
「台湾独立を目指す活動を断固として阻止」

6 日02:12 カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁
「労働市場が更に拡大するとよいが、新型コロナやその ワクチン次第だろう」
「2023 年までに完全雇用に戻れれば素晴らしいことだ」
「雇用市場が引き締まれば賃金が上昇し、インフレ2% に達するだろう」
「現在の金利上昇は懸念していない」

6 日02:34 ブラード米セントルイス連銀総裁
「2021 年には堅調な経済が見込まれる」
「持続的に2%を超えるインフレを歓迎する」
「10 年債利回りは現在パンデミック前の水準に戻ってい る」
「無秩序な動きには懸念を抱くだろう」
「労働市場にはまだ多くの改善が必要」

6 日 05:30 ボスティック米アトランタ連銀総裁
「金融政策スタンスは適切」
「2021 年の米成長率は5-6%と予想」

※時間は日本時間

〔日足一目均衡表分析〕

fx morning 08032021 chart 1

<ドル円=3/5 安値を支持に押し目買いスタンス>
陽線引け。一目・転換線は基準線を上回り、遅行スパンは 実線を上回り、一目・雲の上で引けていることで、三役好転 の強い買いシグナルが点灯中。3 手連続陽線で転換線を上回 って引けていることで、続伸の可能性が示唆されている。
本日は、3 月5 日の安値を支持に押し目買いスタンスで臨 み、同水準を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 108.73(2020/3/31 高値)
前日終値 108.31
サポート1 107.82(3/5 安値)
サポート2 106.92(日足一目均衡表・転換線)
fx morning 08032021 chart 2

<ユーロドル=転換線を抵抗に戻り売りスタンス>
陰線引け。一目・転換線と基準線は同値、遅行スパンは実 線を下回り、一目・雲の下で引けていることで、売りシグナ ルが優勢な展開となっている。10 日には、均衡表が陰転して、 三役逆転の強い売りシグナルが点灯する可能性が高まって いる。3 手連続陰線で転換線を下回って引けていることで、 続落の可能性が示唆されている。
本日は、転換線を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線を 上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 1.2069(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 1.1915
サポート1 1.1837(2020/11/24 安値)
fx morning 08032021 chart 3

<ポンド円=転換線を支持に押し目買いスタンス>
陰線引け。一目・転換線は基準線を上回り、遅行スパンは 実線を上回り、一目・雲の上で引けていることで、三役好転 の強い買いシグナルが点灯中。高値圏での孕み線で反落して いるものの、転換線を上回って引けていることで、反発の可 能性が示唆されている。
本日は、転換線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線 を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 150.73(3/4 高値)
前日終値 149.92
サポート1 149.07(日足一目均衡表・転換線)
fx morning 08032021 chart 4

<NZ ドル円=転換線を抵抗に戻り売りスタンス>
小陽線引け。一目・転換線は基準線を上回り、遅行スパン は実線を上回り、一目・雲の上で引けていることで、三役好 転の強い買いシグナルが点灯中。しかし、2 手連続陽線で反 発しているものの、転換線を下回って引けていることで反落 の可能性が示唆されている。
本日は、転換線を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線を 上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 78.10(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 77.68
サポート1 77.07(日足一目均衡表・基準線)
fx morning 08032021 chart 5

情報提供元:DZHフィナンシャルリサーチ社

本レポートに記載されている情報や見解は、一般的な情報としての使用のみを目的としたもので あり、通貨、CFD、その他あらゆる金融商品の、購入や売却に関する勧誘や依頼の意図は全くあ りません。本文書に盛り込まれている、いかなる見解や情報も、予告や通知なく変更することが あります。本文書は、特定の投資目的や、何らかの財務的背景、特定の受領者の意思などに沿っ て書かれ配布されたものではありません。本文書内で引用・言及されている、あらゆる過去の価 格データ・価格推移データは、当社独自の調査や分析に基づいており、当社はそのデータの提供 元やそのデータそのものの信頼性につき、いかなる保証もせず、また筆者や訳者、各国の支社・ 支店も、本文書の内容の正確性や完全性についても一切保証しません。本文書については英語版 を原版とし、翻訳版と原版で相違がある場合には、原版の内容が優先するものとします。本文書 の内容に基づく直接または間接の損失、そして本文書を信頼したことによる、いかなる人物や団 体が結果的に引き起こした損失についても、当社は一切その責を負いません。

先物取引、先物オプション取引、外国為替証拠金取引(またはFX)、CFD、その他、入金額より もレバレッジをかけて、より大きな金額で取引をする金融商品には、当初入金額を超える大きな 損失を被るリスクがあり、すべての人に適するわけではありません。レバレッジを大きくして取 引すると、その分リスクも高くなります。金スポットや銀の取引は、米国商品取引法(U.S. Commodity Exchange Act)の規制で保護されていません。また、差金決済取引(CFD)は米国 在住者の取引は許可されていません。外国為替証拠金取引(FX)や商品先物取引を行う前には、 投資目的、投資経験、リスク許容範囲等について十分検討する必要があります。本文書内にある、 いかなる見解、ニュース、調査、分析、価格その他についても、「本文書を読むいかなる人物や 団体も、FOREX.comが、投資、法的、税務に関して助言するものではないことを理解している」 ことを前提として、一般的な情報として提供されるものです。いかなる投資、法的、税務に関す る事柄についても、適切な専門家や助言者に相談をしてください。FOREX.comは、米国の商品先 物取引委員会(CFTC)、英国の金融行動監督機構(FCA)、オーストラリアのオーストラリア証 券投資委員会(ASIC)、日本の金融庁の規制を受けています。