FX Morning 04/08/2021

【前日の為替概況】ユーロドル、一時1.1915 ドルまで上昇も米長期金利の上昇が重しに

7 日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3 営業日ぶりに小反発。終値は109.85 円と前営業日NY 終 値(109.75 円)と比べて10 銭程度のドル高水準。欧州市場で109.94 円と日通し高値を付けたものの、 110 円台を回復することは出来ずに失速した。米10 年債利回りが低下した場面では円買い・ドル売りが 優勢となり、109.60 円とアジア時間に付けた日通し安値109.58 円に迫った。ただ、米10 年債利回りが 上昇に転じると109.88 円付近まで持ち直した。

エバンズ米シカゴ連銀総裁は「米景気見通しは明るさを増しているものの、インフレ率がより健全な水 準に上昇するよう、当面は緩和政策を維持する必要がある」などと発言。テーパリング議論開始について は「時期尚早」との考えを示した。3 月16-17 日分のFOMC 議事要旨では「経済は改善しているものの、 FRB の目標達成には程遠い」「先行きのインフレのリスクは概してバランスがとれている」「債券利回りの 上昇は景気見通しの改善を反映している」との見解が示された。

ユーロドルは3 日ぶりに小反落。終値は1.1868 ドルと前営業日NY 終値(1.1876 ドル)と比べて0.0008 ドル程度のユーロ安水準。欧州時間に発表された仏・独・ユーロ圏のサービス部門PMI 改定値が予想を上 回ったことを受けてユーロ買い・ドル売りが先行。ユーロポンド中心にユーロクロスが上昇したことも相 場の支援材料となり、1.1915 ドルと3 月23 日以来の高値を付けた。ただ、米長期金利が上昇すると次第 にドル買い戻しが優勢となり一時1.1861 ドルと日通し安値を更新した。

ユーロポンドは本日高値となる0.8664 ポンドまでユーロ高・ポンド安が進んだ。市場では「これまで ポンド高基調が続いたため、利益確定目的のポンド売りが優勢だった」との声が聞かれた。

ユーロ円は小幅ながら続伸。終値は130.39 円と前営業日NY 終値(130.32 円)と比べて7 銭程度のユ ーロ高水準。全般ユーロ買いが進んだ流れに沿って一時130.69 円と2018 年10 月以来の高値を付けたも のの、引けにかけては上値が重くなった。ユーロドルと似た動きとなった。

【本日の東京為替見通し】ドル円、パウエルFRB 議長講演控えて動意に乏しい展開か

本日の東京外国為替市場のドル円は、国際通貨基金(IMF)・世界銀行春季会合のセミナーに参加するパ ウエルFRB 議長の発言を控えて動意に乏しい展開が予想される。

米3 月の失業率が6.0%に低下し、平均時給が前月比0.1%低下していたことで、パウエルFRB 議長に よるインフレ無き雇用情勢改善への見解が注目される。バイデン米政権の大規模財政出動と米連邦準備理 事会(FRB)による金融緩和策という流動性パラダイムや米中長期債利回りの上昇基調との整合性への言 及にも要注目となる。3 月16-17 日の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、テーパリング(資産 購入の段階的縮小)の条件を満たすにはしばらく時間がかかるとの認識が示された。そして、資産購入ペ ースの変更を正当化するだけの顕著な進展があったと判断できる前に、委員会が明確な意思伝達を図る重 要性も強調された。

米2 月の貿易赤字は過去最大の711 億ドルとなり、今後も大規模な景気刺激策を背景に高止まりする可 能性が指摘されている。バイデン米政権はトランプ前米政権のように貿易不均衡是正を打ち出していない ものの、米国の貿易赤字の拡大基調を受けて、来週15 日が提出期限となっている米財務省による為替報 告書に要警戒となる。

来週発表される米3 月の財政赤字では、2021 会計年度(20 年10 月~21 年9 月)の5 カ月ベースに続 いて半年ベースでの過去最大の財政赤字が見込まれている。今後、「米国救済計画」(1.9 兆ドル規模)や 「米国雇用計画」(2.25 兆ドル規模)の大規模な財政出動の財源は、増税と米国債増発によりファイナン スされることになる。法人税や所得税の増税は、企業収益や競争力、個人消費を悪化させて景気回復の足 かせとなり、ドル安要因となる。非居住者による米国債投資を誘引するには、高い利回りかドル安による ドル建資産の割安感を示す必要があることから、バイデン米政権のドル安誘導への警戒感を高めることに なる。米財務省は、税収は15 年間に約2 兆5000 億ドル増えることになり、期間8 年のインフラ投資計画 が賄われる、と試算している。

ドル円のオーダー状況は、上値には、110.00 円にドル売りオーダー、超えるとストップロス買い、110.10 円にドル売りオーダー、110.50-60 円に断続的にドル売りオーダー、超えるとストップロス買いが控えて いる。下値には、109.50 円にドル買いオーダー、割り込むとストップロス売りが控えている。

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
○08:50 ◎ 2 月国際収支速報
◇ 経常収支(予想:季節調整前1 兆9660 億円の黒字/季節調整済1 兆187 億円の黒字)
◎ 貿易収支(予想:4718 億円の赤字)
○08:50 ◇ 対外対内証券売買契約等の状況(週次・報告機関ベース)
○14:00 ◇ 3 月消費動向調査(消費者態度指数一般世帯、予想:35.5)
○15:00 ◇ 3 月景気ウオッチャー調査(予想:現状判断指数45.0/先行き判断指数51.8)

<海外>
○08:01 ◇ 3 月英王立公認不動産鑑定士協会(RICS)住宅価格(予想:55)
○10:00 ◇ 4 月NBNZ 企業信頼感
○15:00 ◎ 2 月独製造業新規受注(予想:前月比1.2%/前年同月比5.3%)
○15:45 ◇ 2 月仏貿易収支
○15:45 ◇ 2 月仏経常収支
○17:30 ◎ 3 月英建設業購買担当者景気指数(PMI、予想:54.6)
○18:00 ◎ 2 月ユーロ圏卸売物価指数(PPI、予想:前月比0.6%/前年比1.4%)
○20:00 ◎ 3 月メキシコ消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.83%)
○20:30 ☆ 欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨(3 月11 日分)
○21:30 ◎ 前週分の米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数(予想:68.0 万件/365.0 万人)
○24:00 ◎ ブラード米セントルイス連銀総裁、講演
○9 日01:00 ☆ パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、国際通貨基金(IMF)・世界銀行春季会合のセミ ナーに参加
○9 日03:00 ◎ カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁、講演
○20 カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議(最終日)
○IMF・世界銀行春季会合(テレビ会議、9 日まで)

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

7 日05:31 バイデン米大統領
「65 歳以上の75%あまりがワクチン接種を受けた」
「信じられないような前進があると同時に悪いニュース (変異種が拡大)もある」
8 日03:39
「28%の法人税巡る交渉に前向き」

7 日17:10 クノット・オランダ中銀総裁
「ECB は第3 四半期からPEPP の段階的廃止を開始で きる」
「2022 年3 月にPEPP を終了する可能性」
「2021 年下半期に力強い回復を期待するのには十分な 理由がある」
「QE やフォワードガイダンスのような他の手段を変更す るケースは見当たらない」

7 日17:13 ルメール仏財務相
「欧州の復興計画が遅れることを深く懸念」
「2021 年に強い反発を期待し、2022 年には2019 年と同 レベルまで回復するはず」

7 日18:49 エルドアン・トルコ大統領
「政策金利は1 桁台に下がるだろう」
「インフレを1 桁台に押し下げる決心をした」

7 日21:35 エバンス米シカゴ連銀総裁
「しばらくの間金融政策は緩和的」
「FRB の雇用目標は遅くなうちに視界に入ってくる」
「米国の経済成長にとても楽観的」
「FRB の2 つの目標達成にはまだ道のりがある」
「長期債利回りの上昇は良い兆候」
「テーパリングについて議論を始めるのは時期尚早」

7 日23:31 麻生財務相
「為替レートは経済のファンダメンタルズを反映するべ き」

8 日00:46 カプラン米ダラス連銀総裁
「インフレ率は2.5%を超えた後は伸び悩む可能性も」
「パンデミック終息後は緩和を一部巻き戻すべき」
「今年のGDP は約6.5%と予想」

8 日03:06 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨
「ガイダンスを頻繁に再調整する必要はない」
「本格的な回復にはしばらく時間がかかる可能性が高 い」
「公衆衛生上の危機は引き続き重大なリスク」
「債券利回りの上昇は景気見通しの改善を反映」
「経済はFRB の目標からかけ離れたまま」
「多くの参加者は量的緩和のテーパリング前に進捗状 況を伝えることの重要性を強調」

※時間は日本時間

〔日足一目均衡表分析〕

fx morning 08042021 chart 1

<ドル円=転換線を抵抗に戻り売りスタンス>
陽線引け。一目均衡表・転換線は一目・基準線を上回り、 遅行スパンは実線を上回り、雲の上で引けていることから、 三役好転の強い買いシグナルが点灯している。2 手連続陰線 で反落した後、孕み線で反発したものの、転換線を下回って 引けていることで反落の可能性が示唆されている。
本日は、転換線を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線を 上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス2 110.97(3/31 高値)
レジスタンス1 110.17(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 109.85
サポート1 108.97(日足一目均衡表・基準線)
サポート2 108.41(3/23 安値)
fx morning 08042021 chart 2

<ユーロドル=転換線を支持に押し目買いスタンス>
陰線引け。一目・転換線は基準線を下回り、遅行スパン は実線を下回り、一目・雲の下で引けていることから、三 役逆転の強い売りシグナルが点灯している。2 手連続陽線で 反発した後、孕み線で反落したものの、転換線を上回って引 けていることで反発の可能性が示唆されている。
本日は、転換線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同 線を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 1.1915(4/7 高値)
前日終値 1.1868
サポート1 1.1810(日足一目均衡表・転換線)
fx morning 08042021 chart 3

<ポンド円=転換線を抵抗に戻り売りスタンス>
陰線引け。一目・転換線は基準線を上回り、遅行スパン は実線を上回り、一目・雲の上で引けていることから、三役 好転の強い買いシグナルが点灯している。しかし、2 手連続 陰線で下落し、転換線を下回って引けていることから続落の 可能性が示唆されている。
本日は、転換線を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線 を上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 152.00(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 150.90
サポート1 149.89(3/26 安値)
fx morning 08042021 chart 4

<NZ ドル円=4/5 高値を抵抗に戻り売りスタンス>
陰線引け。一目・転換線は基準線を下回り、遅行スパン は実線を下回り、一目・雲の中で引けていることから、売り シグナルが優勢な展開となっている。3 手連続陰線で下落し、 基準線を下回って引けていることから続落の可能性が示唆 されている。
本日は、4 月5 日の高値を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、 同水準を上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 77.96(4/5 高値)
前日終値 77.03
サポート1 76.03(日足一目均衡表・雲の下限)
fx morning 08042021 chart 5

情報提供元:DZHフィナンシャルリサーチ社

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