FX Morning 02/09/2021

【前日の為替概況】ドル円、続落 米10 年債利回り低下に転じる

8 日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続落。終値は105.23 円と前営業日NY 終値(105.39 円)と 比べて16 銭程度のドル安水準だった。欧州序盤に105.67 円と日通し高値を付けたものの、前週末の高値 105.77 円がレジスタンスとして意識されると失速した。一時は1.1981%前後と昨年3 月19 日以来約11 カ月ぶりの高水準を付けた米10 年債利回りが低下に転じたことも相場の重しとなり、105.15 円と日通し 安値を更新した。市場では「200 日移動平均線が位置する105.57 円付近では利食い売りなどが出やすい」 との指摘もあった。約1 年ぶりに2%台に乗せた米30 年債利回りもNY 市場に入ると低下に転じた。

ユーロドルは小幅ながら続伸。終値は1.2050 ドルと前営業日NY 終値(1.2046 ドル)と比べて0.0004 ドル程度のユーロ高水準だった。時間外の米長期金利が上昇したことをきっかけにユーロ売り・ドル買い が先行し一時1.2020 ドルと日通し安値を付けたものの、米金利が低下に転じると1.2066 ドルと日通し高 値を更新した。

もっとも、ロンドン16 時(日本時間1 時)のフィキシングにかけてユーロクロスが売られると、ユー ロドルにも売りが出て1.2033 ドル付近まで伸び悩んだ。ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁が「新型コロ ナウイルス急増はユーロ圏の経済活動に重大な下振れリスク」「緩和的な金融政策スタンスは依然として 不可欠」などと述べたことも相場の重し。

ユーロ円は反落。終値は126.78 円と前営業日NY 終値(126.92 円)と比べて14 銭程度のユーロ安水準。 しばらくは127.00 円を挟んだもみ合いの展開が続いていたが、ロンドン・フィキシングにかけてユーロ 売りが強まると、一時126.65 円と日通し安値を付けた。ラガルドECB 総裁の発言やユーロクロスの下落 も相場の重し。

ユーロ豪ドルは一時1.5617 豪ドル、ユーロNZ ドルは1.6665NZ ドル、ユーロスイスフランは1.0822 スイスフラン、ユーロカナダドルは1.5347 カナダドルまで値を下げた。

代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインは堅調だった。対ドルでは一時44807 ドル前後、対 円では470 万円程度まで買われ、いずれも史上最高値を更新した。米電気自動車(EV)メーカー大手テス ラが米証券取引委員会(SEC)に提出した資料で、「ビットコインを15 億ドル分購入したこと」が明らか になると買いが膨らんだ。なお、同社は車両や製品の購入でビットコインの支払いを受け付けることも発 表した。

【本日の東京為替見通し】ドル円は小動きか、ビットコインの値動きには要注目

本日の東京時間の昨日同様にドル円は105 円台を中心に小動きとなるか。先週末にドル買いの調整が入 ったが、週末の動きが調整で終わるのかドル売りに転じるのかを見極める数日となりそうだ。また、今週 は米国債(本日は3 年債)の入札を多数控えていることで、債券利回りの動きにも注意したい。

東京時間は市場を動かす主だったイベントが少ないが、米政治動向については目を配っておきたい。昨 日もバイデン米大統領と6180 億ドル規模の救済法案を提唱している共和党上院議員の間で話し合いが持 たれた。前政権時代とは違いお互いに穏やかに話し合いが持たれたとはされたが、超党派の合意はなかっ た。給付額、給付をもらえる年収制限、失業手当等、両党の案には隔たりがあるので、超党派の合意は難 しいだろう。バイデン大統領はある程度の範囲で妥協するだろうが、前述した給付額などで妥協すること は考えられず、このまま時間がかかってしまうならば、先週末に発言したように「超党派の支持より国民 への支援提供」を選択することになると思われる。救済法案以外では、本日より上院でトランプ前大統領 の弾劾裁判が始まる。弾劾裁判で市場が動くのは難しいかもしれないが、政治的な混乱が起こる可能性も 否定できないので警戒は怠らないようにしておきたい。

ドル円以外の通貨も、ドル買いの調整か否かを見極めるステージということは変わらない。本日発表さ れる経済指標は独貿易収支や経済収支が発表されるが、市場がこれらの指標で動意づくのは難しそうだ。 ただし、レーン欧州中央銀行(ECB)専務理事兼チーフ・エコノミストの講演が予定されていることで、 この講演での発言には要注目となりそうだ。

また、昨日は米電気自動車会社・テスラが15 億ドルのビットコインを購入したことが判明し、決済に もビットコインを取り入れる計画があるとの報道もあることで、ビットコイン相場の動きにも目を配って おきたい。

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
○08:30 ◇ 12 月毎月勤労統計(現金給与総額、予想:前年比▲4.8%)
○08:50 ◇ 1 月マネーストックM2(予想:前年比9.2%)

<海外>
○09:01 ◇ 1 月英小売連合(BRC)小売売上高調査
○09:30 ◇ 1 月豪NAB 企業景況感指数
○16:00 ◇ 12 月独貿易収支(予想:140 億ユーロの黒字)
○16:00 ◇ 12 月独経常収支(予想:233 億ユーロの黒字)
○21:00 ◎ 1 月ブラジルIBGE 消費者物価指数(IPCA、予想:前月比0.31%)
○21:00 ◎ 1 月メキシコCPI(予想:前月比0.78%)
○24:00 ◎ レーン欧州中央銀行(ECB)専務理事兼チーフ・エコノミスト、講演
○10 日02:00 ◎ ブラード米セントルイス連銀総裁、講演
○10 日03:00 ◎ 米財務省、3 年債入札

10 日
<国内>
○08:50 ◇ 1 月企業物価指数
○10:30 ◇ 中村豊明日銀審議委員、あいさつ

<海外>
○08:30 ◇ 2 月豪ウエストパック消費者信頼感指数
○09:01 ◇ 1 月英王立公認不動産鑑定士協会(RICS)住宅価格
○10:30 ◎ 1 月中国消費者物価指数(CPI)
○10:30 ◎ 1 月中国生産者物価指数(PPI)

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

8 日23:54 中国人民銀行(PBOC)
「慎重で安定した金融政策を継続」
「金利改革を継続」
「為替レートの柔軟性を高めることを目指す」

9 日00:09 ゴーブ英内閣府担当相
「北アイルランド議定書、運用方法に改善が必要な部分 が多く見受けられる」
「議定書について、北アイルランド全体に懸念が広がっ ている」

9 日01:23 ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁
「新型コロナウイルス急増はユーロ圏の経済活動に重 大な下振れリスク」
「緩和的な金融政策スタンスは依然として不可欠」

9 日02:26 メスター米クリーブランド連銀総裁
「FRB は金融緩和を長期にわたって続けるだろう」
「経済が最大雇用に戻るにはしばらく時間がかかるだろ う」

※時間は日本時間

〔日足一目均衡表分析〕

fx morning 09022021 chart 1

<ドル円=5 日線付近から下押す展開視野>
上影陰線引け。戻りを試したものの、105.50 円台で低下中 の200 日移動平均線を上回る水準から押し戻され上昇できな い。
本日5 日線は105.28 円前後で推移。目先のすう勢を示す 同線付近から下押しが進む展開を視野に入れてきた。先週 2-3 日にもみ合ったレンジ付近へ沈む展開を想定する。

レジスタンス1 105.67(2/8 高値)
前日終値 105.23
サポート1 104.83(2/2 安値)
サポート2 104.31(21 日移動平均線)
fx morning 09022021 chart 2

<ユーロドル=90 日線付近で下げ渋るとの期待継続>
下影小陽線引け。低下傾向の一目均衡表・転換線を超えた 水準で動意は停滞した。本日1.2054 ドルへ低下した転換線 付近で引き続き動きが重そう。一方、90 日移動平均線はじり 高傾向を維持。同水準前後で底堅さを示す見方に変化はない。

レジスタンス1 1.2088(2/2 高値)
前日終値 1.2050
サポート1 1.2004(90 日移動平均線)
fx morning 09022021 chart 3

<ポンド円=上ひげ形成も悲観を強める足型ではない>
上影小陽線引け。一時144.93 円と、2019 年12 月以来の 145 円回復に迫った。同大台目前で相応の売り圧力にさらさ れ、小幅に押し返されている。目先の重さ示唆の上ひげを伴 う足型を形成したが、悲観を強めるほど悪い形でもない。停 滞感があっても、ほどなく144.31 円前後へ上昇した5 日移 動平均線前後で底堅さを示し、大台回復を狙うか。上昇が滞 っても、まだ水準を切り上げる見込みの一目均衡表・転換線 143.56 円が深押しを防ぐとみる。

レジスタンス1 144.93(2/8 高値)
前日終値 144.59
サポート1 144.12(ピボット・サポート2)
fx morning 09022021 chart 4

<NZ ドル円=高値圏で調整の可能性も、下落拡大は回避へ>
上影小陽線引け。2019 年3 月以来の76 円台を回復するじ り高推移だった。高値圏で調整の下押しも想定される。しか し、目先のすう勢を示す5 日移動平均線は75.80 円付近で上 昇を継続。底堅い流れを示唆。下押しがあっても、上昇が続 く見込みの一目均衡表・転換線75.13 円が支援となろう。

レジスタンス1 76.37(ピボット・レジスタンス2)
前日終値 76.00
サポート1 75.33(2/5 安値)
fx morning 09022021 chart 5

情報提供元:DZHフィナンシャルリサーチ社

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