FX Morning 04/09/2021

【前日の為替概況】米10 年債利回り1.61%台でドル全面安、対円109.00 円、ユーロ1.1927 ドル

8 日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは反発。終値は1.1914 ドルと前営業日NY 終値(1.1868 ドル)と比べて0.0046 ドル程度のユーロ高水準だった。20 時前に一時1.1862 ドル付近まで下押しした ものの、アジア時間に付けた日通し安値1.1861 ドルがサポートとして働くと買い戻しが優勢に。米長期 金利の指標である米10 年債利回りが一時1.61%台まで低下したこともユーロ買い・ドル売りを誘った。

いったんは前日の高値1.1915 ドルに上値を抑えられる場面もあったが、同水準を上抜けるとストップ ロス注文を誘発し、上昇に弾みが付き、1.1927 ドルと3 月23 日以来の高値を更新した。ユーロポンドの 上昇につれたユーロ買い・ドル売りも入った。ユーロポンドは0.8681 ポンドまで上昇した。

パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は国際通貨基金(IMF)・世界銀行春季会合のセミナーに参加し 「ワクチン接種や金融政策、財政政策で米景気見通しはより明るい」「回復の不均一は深刻な問題」など と発言。また、「米景気回復はまだ不完全でFRB は目標に向けた具体的な進展を探している」と述べた。

ドル円は反落。終値は109.26 円と前営業日NY 終値(109.85 円)と比べて59 銭程度のドル安水準だっ た。米長期金利の低下をきっかけに円買い・ドル売りが先行し、109.00 円まで下げ足を速めた。前週分 の米新規失業保険申請件数が74.4 万件と予想の68.0 万件より弱い内容となったことも相場の重し。ただ、 売り一巡後はじりじりと下値を切り上げて109.32 円付近まで下げ渋っている。

国際通貨金融委員会(IMFC)は声明を発表し、「世界経済は新型コロナウイルス危機から予想以上の速 さで回復しているものの、回復の見通しはなお極めて不確実で、金利の急上昇は特に新興国への打撃にな りかねない」との認識を示した。

ユーロ円は3 営業日ぶりに反落。終値は130.18 円と前営業日NY 終値(130.39 円)と比べて21 銭程度 のユーロ安水準。ドル円の下落につれた売りが先行し、21 時30 分過ぎに一時129.57 円と日通し安値を 付けたものの、ユーロドルの上昇につれた買いが入ると130 円台前半まで下げ幅を縮めた。

【本日の東京為替見通し】ドル円、米10 年債利回りの低下を受けて軟調推移か

本日の東京外国為替市場のドル円は、米10 年債利回りの低下を受けて軟調推移が予想される。

米10 年債利回りは、先週までの1.77%台から1.61%台まで低下している。背景には、バイデン米政権 が独立記念日の7 月4 日を目処に成立を目指している米国雇用計画(America Job Plan)(2.25 兆ドル規 模)に対して、共和党議員だけでなく、民主党議員からも反対の声が聞こえ始めていることにある。共和 党上院トップのマコネル院内総務は、インフラ計画は増税を伴い、債務も拡大すると批判し、あらゆる段 階で争っていくと強調している。民主党のマンチン米上院議員は、法人税率を21%から28%に引き上げ る提案を修正しなければ同計画には賛成しない、世界平均である25%への引き上げなら支持できると述 べた。そして、自分以外にも6、7 人の民主党議員が現行の法人増税案では問題だと感じていると指摘し た。さらに、3 月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、テーパリング(資産購入の段階的縮小) の条件を満たすにはまだ時間がかかる、と示唆され、昨日は、パウエルFRB 議長が、一時的になると見込 まれるインフレ圧力を抑制する手段を金融当局は持っている、と発言した。

経験則的には、米10 年債利回りとFF 金利誘導目標の平均的な乖離幅は、1.40%程度であることで、米 連邦準備理事会(FRB)が2023 年末までゼロ金利政策を継続する限り、米10 年債利回りの2.0%に向け た上昇は望めない。さらに、ドル円が110 円台を安定的に維持するには、日米10 年債利回りの差が2.4% 程度必要だが、現状では1.7%程度に留まっている。

ドル円のオーダー状況は、上値には、109.90 円にドル売りオーダー、超えるとストップロス買い、110.00 円にドル売りオーダー、超えるとストップロス買いが控えている。下値には、108.90-00 円に断続的にド ル買いオーダー、108.40-60 円に断続的にドル買いオーダーが控えている。

10 時30 分に発表される中国3 月消費者物価指数の予想は前年比+0.3%で、2 月の前年比-0.2%から上 昇、生産者物価指数の予想は前年比+3.5%で、2 月の前年比+1.7%からの上昇が見込まれている。中国の 物価指数の上昇は、製造業・サービス業PMI の改善に裏打ちされた中国経済の回復基調を示唆することに なり、リスク選好要因となる。しかしながら、現状は、ウイグル、香港、台湾、南シナ海を巡り、極東の 地政学リスクへの警戒感が高まりつつあり、来週の日米首脳会談での対中強硬路線への警戒感などから、 反応は限定的だと思われる。

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
特になし

<海外>
○10:30 ◎ 3 月中国消費者物価指数(CPI、予想:前年比0.3%)
○10:30 ◎ 3 月中国生産者物価指数(PPI、予想:前年比3.5%)
○14:45 ◇ 3 月スイス失業率(季節調整前、予想:3.6%)
○15:00 ◎ 2 月独鉱工業生産(予想:前月比1.5%/前年同月比▲2.3%)
○15:00 ◇ 2 月独貿易収支(予想:203 億ユーロの黒字)
○15:00 ◇ 2 月独経常収支(予想:213 億ユーロの黒字)
○15:00 ◎ 3 月ノルウェーCPI(予想:前月比0.4%/前年比3.5%)
○15:45 ◇ 2 月仏鉱工業生産指数(予想:前月比0.5%)
○16:30 ◎ デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁、講演
○20:00 ◇ 2 月メキシコ鉱工業生産(季調済、予想:前月比▲0.5%)
○21:00 ◎ 3 月ブラジルIBGE 消費者物価指数(IPCA、予想:前月比1.03%)
○21:30 ☆ 3 月カナダ雇用統計(予想:新規雇用者数変化10.00 万人/失業率8.0%)
○21:30 ◎ 3 月米PPI(予想:前月比0.5%/前年比3.8%)
◎ 食品とエネルギーを除くコア指数(予想:前月比0.2%/前年比2.7%)
○23:00 ◇ 2 月米卸売売上高
○23:00 ◇ 2 月米卸売在庫(予想:前月比0.5%)
○23:00 ◎ カプラン米ダラス連銀総裁、講演
○国際通貨基金(IMF)・世界銀行春季会合(テレビ会議、最終日)

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

8 日09:53 テハン豪貿易・観光・投資相
※中国についてコメントを求められ
「オーストラリアは国益を保護する」

8 日14:02 小池都知事
「東京都として、まん延防止措置の適用を要請すること としたい」

8 日17:19 ホルツマン・オーストリア中銀総裁
「うまくいけば第2 四半期末までにPEPP の買い入れを 減らすことができる」
「ECB の債券市場介入は成功した」

8 日17:27 レーン・フィンランド中銀総裁
「インフレがユーロ圏でかなり減速する恐れ」
「米国の刺激策によるポジティブな波及効果がみられ る」
「緩和的な政策を維持することがよい」

8 日19:04 モリソン豪首相
「アストロゼネカのワクチンは非常に低リスクだが、リス クは容易ならないものだ」
「ワクチンを確保するため、すべての選択肢がある」
「すべての豪州国民がいつワクチンを接種できるかのタ イムテーブルはもはやない」

8 日19:20 ラガルド欧州中央銀行(ECB)
「全体として成長見通しに関するユーロ圏のリスクはより 均衡」
「短期的には新型コロナウイルスによる下振れリスクが 存在」

8 日20:16 フローデン・リクスバンク(スウェーデン中銀) 副総裁
「物価は上昇もインフレ圧力は弱い」
「経済を取り巻く状況は依然として不透明」
「レポレートを引き下げることは可能だが、今は必要では ない」

8 日20:37 欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨(3 月 11 日分)
「理事会が緩和的な金融政策を可能な限り長く維持し、 オーバーヒートの可能性はないという安心感を与えるこ とが重要だった」
「国債利回りと無リスク金利には特別な配慮が必要」
「PEPP の購入ペース加速は幅広い支持」

8 日21:43 独政府
「メルケル独首相プーチン露大統領と電話会談を行っ た」
「メルケル独首相はウクライナ東部の露軍の撤退を要求 した」

9 日00:43 ブラード米セントルイス連銀総裁
「パンデミックはまだ終わっていない」
「金融政策を継続する」

9 日01:33 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長
「ワクチン接種や金融政策、財政政策で米景気見通しは より明るく」
「回復の不均一は深刻な問題」
「パンデミック後の経済は以前とは異なるだろう」
「インフレ期待を注意深く監視」
「FRB は高すぎるインフレを抑制するための手段を有す る」

9 日03:20 カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁
「実質失業率は9.1%前後」
「インフレの上昇は一時的と予想」

※時間は日本時間

〔日足一目均衡表分析〕

fx morning 09042021 chart 1

<ドル円=転換線を抵抗に戻り売りスタンス>
陰線引け。一目・転換線は基準線を上回り、遅行スパンは 実線を上回り、雲の上で引けていることから、三役好転の強 い買いシグナルが点灯している。しかし、抱き線(アウトサ イド・デイ)で反落し、転換線を下回って引けていることで 続落の可能性が示唆されている。
本日は、転換線を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線を 上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス2 110.97(3/31 高値)
レジスタンス1 109.99(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 109.26
サポート1 108.41(3/23 安値)
サポート2 107.82(3/5 安値)
fx morning 09042021 chart 2

<ユーロドル=転換線を支持に押し目買いスタンス>
陽線引け。一目・転換線は基準線を下回り、遅行スパン は実線を下回り、一目・雲の下で引けていることから、三 役逆転の強い売りシグナルが点灯している。しかし、抱き線 (アウトサイド・デイ)で反発し、基準線と転換線を上回っ て引けていることから続伸の可能性が示唆されている。
本日は、転換線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同 線を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 1.2069(日足一目均衡表・雲の下限)
前日終値 1.1914
サポート1 1.1816(日足一目均衡表・転換線)
fx morning 09042021 chart 3

<ユーロ円=転換線を支持に押し目買いスタンス>
陰線引け。一目・転換線は基準線を上回り、遅行スパン は実線を上回り、一目・雲の上で引けていることから、三役 好転の強い買いシグナルが点灯している。抱き線(アウトサ イド・デイ)で反落したものの、転換線を上回って引けてい ることから反発の可能性が示唆されている。
本日は、転換線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同 線を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 130.69(4/7 高値)
前日終値 130.18
サポート1 129.49(日足一目均衡表・転換線)
fx morning 09042021 chart 4

<豪ドル円=4/2 高値を抵抗に戻り売りスタンス>
寄引同事線引け。一目・転換線は基準線を上回り、遅行 スパンは実線を上回り、一目・雲の上で引けていることか ら、三役好転の強い買いシグナルが点灯している。しかし、 基準線と転換線を下回って引けていることから下落の可能 性が示唆されている。
本日は、4 月2 日の高値を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、 同水準を上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 84.49(4/2 高値)
前日終値 83.63
サポート1 82.86(日足一目均衡表・雲の上限)
fx morning 09042021 chart 5

情報提供元:DZHフィナンシャルリサーチ社

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