FX Morning 02/12/2021

【前日の為替概況】ドル円、上昇 米長期金利が上昇

11 日のニューヨーク外国為替市場でドル円は上昇。終値は104.75 円と前営業日NY 終値(104.59 円) と比べて16 銭程度のドル高水準だった。日本や中国などが休場で薄商いとなる中、米長期金利の上昇な どを手掛かりに円売り・ドル買いが進んだ。クロス円の上昇につれた買いも入り、一時104.81 円と日通 し高値を付けた。ただ、前日の高値104.84 円が目先戻りの目処として意識されると伸び悩んだ。

もっとも、今日一日の値幅は26 銭程度で、市場では「商いは総じて閑散としており、ボラティリティ は小さかった」との声が聞かれた。

ユーロドルも上昇。終値は1.2130 ドルと前営業日NY 終値(1.2118 ドル)と比べて0.0012 ドル程度の ユーロ高水準だった。NY 勢参入後にユーロ買い・ドル売りが強まると一時1.2149 ドルと日通し高値を付 けたものの、一目均衡表基準線が位置する1.2148 ドルレベルがレジスタンスとして意識されると失速し た。米10 年債利回りが一時1.1648%前後まで上昇した影響も受けた。また、足もとで相場上昇が続いて いたポンドドルが利益確定目的の売りに押されて、一時1.3801 ドルまで下落したことも相場の重しとな った。

なお、欧州連合(EU)の欧州委員会はこの日、2021 年のユーロ圏成長率予想を従来の4.2%から3.8% に下方修正し、「この見通しは新型コロナウイルスの感染拡大予防策に大きく依存する」と指摘した。

ユーロ円も上昇した。終値は127.06 円と前営業日NY 終値(126.76 円)と比べて30 銭程度のユーロ高 水準。米国株相場が上昇して始まると一時127.16 円と日通し高値を付けたものの、ダウ平均が下げに転 じるとユーロ円にも売りが出たため上げ幅を縮めた。ただ、ダウ平均の下落は小幅だったうえ、ナスダッ ク総合は史上最高値を更新したため、下押しも限定的だった。

代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインは堅調だった。対ドルでは一時48663 ドル前後、対 円では508 万円程度まで買われ、いずれも史上最高値を更新した。米金融大手バンク・オブ・ニューヨー ク・メロンが仮想通貨の信託業務を手掛ける部門を新設すると発表したことを受けて、ビットコインを買 う動きが広がった。大手金融企業マスターカードが年内に仮想通貨での直接決済に対応する計画を発表し たことも好感された。

【本日の東京為替見通し】春節入りで小動きか、欧州入り後のポンドの動きに要警戒

本日の東京時間の為替市場は、オセアニアと東京市場以外の主要アジア市場が春節(旧正月)で休場と なることで小幅な値動きになるか。また、月曜15 日は米国がプレジデンツ・デー、カナダがファミリー・ デーで休場ということもあり、休場となる国がここ数日は多いことで、市場全体が大きなリスクを持つよ うな相場状況ではないだろう。

東京時間で市場が動意づく材料を探すと米国の政治動向だが、ここしばらくは大きな展開はないか。1 兆9000 億ドル規模の経済対策案の話し合いも水面下で行われているが、上院はトランプ前大統領の2 回 目の弾劾裁判の審議を見守る段階にある。また、昨日バイデン米大統領が就任以来初めてとなる電話によ る米中首脳会談が行われたが、ほぼ市場の予想通りの結果に終わった。春節入りをしていることもあり、 米中関係も春節後までは大きな進展はなさそうだ。

東京時間は為替市場の値動きは限られるだろうが、欧州入り後にはポンドの値動きに警戒したい。本日、 日本時間の16 時頃に英国から複数の経済指標が発表される。特に10-12 月期の国内総生産(GDP)速報値 には注目が集まりそうだ。前回の英中銀の金融政策委員会(MPC)ではマイナス金利導入には否定的だっ たが、もしGDP が市場予想を下回る結果になった場合は市場がマイナス金利を促すことにもなるだろう。 特に12 月には英国でウイルスの変異株が大きな問題になり、厳しいロックダウンに再び舵を切った時期 にもなることで、どの程度経済指標に影響が出ているか興味深い。

為替市場は比較的落ち着いた値動きになっているが、昨日はビットコインが再び最高値を更新している。 ここ最近は値動きが激しくなっていることで、ビットコインをはじめ多くの暗号通貨の動きにも目を配っ ておきたい。

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
○08:50 ◇ 対外対内証券売買契約等の状況(週次・報告機関ベース)

<海外>
○16:00 ☆ 10-12 月期英国内総生産(GDP)速報値(予想:前期比0.5%/前年比▲8.0%)
○16:00 ☆ 12 月英国内総生産(GDP、予想:前月比1.0%)
○16:00 ◎ 12 月英鉱工業生産指数(予想:前月比0.5%/前年比▲3.8%)
○16:00 ◎ 12 月英製造業生産高(予想:前月比0.6%)
○16:00 ◇ 12 月英商品貿易収支/英貿易収支(予想:150.00 億ポンドの赤字/57.50 億ポンドの黒字)
○16:00 ◎ 10-12 月期ノルウェー国内総生産(GDP、予想:前期比0.5%)
○16:00 ◇ 12 月トルコ経常収支(予想:37 億ドルの赤字)
○16:00 ◇ 12 月トルコ鉱工業生産(予想:前月比0.9%)
○16:30 ◎ 1 月スイス消費者物価指数(CPI、予想:前月比横ばい)
○19:30 ◎ ロシア中銀、政策金利発表(予想:4.25%で据え置き)
○21:00 ◎ 12 月インド鉱工業生産(予想:前年同月比▲0.2%)
○22:30 ◇ 12 月カナダ卸売売上高(予想:前月比▲1.5%)
○24:00 ◎ 2 月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値、予想:80.8)
○先進7 カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議(オンライン)
○韓国、香港、シンガポール、中国(旧正月)、休場

15 日
<国内>
○08:50 ☆ 10-12 月期実質国内総生産(GDP)速報値
○13:30 ◇ 12 月鉱工業生産確報
○13:30 ◇ 12 月設備稼働率

<海外>
○09:00 ◎ 10-12 月期シンガポール国内総生産(GDP)確定値
○09:01 ◇ 2 月ライトムーブ英住宅価格

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

11 日11:41 バイデン米大統領
「米国民に利益をもたらすときは、中国と協力する」
「中国の経済的慣行、人権侵害、台湾についての行動 に懸念を表明した」

11 日12:28 習近平・中国国家主席
「米中間の対立は惨事になる」
「2 国間関係、主要な国際的および地域的問題について 意見交換をした」
「バイデン米大統領は、米国が台湾、香港、新疆ウイグ ル自治区に関連する問題を慎重に対処することを望ん でいると語った」
「米中はお互いの政治的意図を正確に理解し、誤解を 避けるために、さまざまな対話メカニズムを再確立する 必要がある」
「協力することが中国と米国にとって唯一の正しい選択」

11 日16:59 ビルロワドガロー仏中銀総裁
「気候問題は、欧州中央銀行(ECB)の使命に直結して いる」
「バランスシートの拡大は、追加緩和を示唆するもので はない」

11 日17:23 ハンコック英保健相
「英国民が夏休みをとれるように、あらゆる措置を講じ る」

11 日18:08 メルケル独首相
「都市封鎖(ロックダウン)は、できるだけ早期に解除し たい」

11 日18:18 マーチン・アイルランド首相
「ワクチン供給を巡るEU 離脱協定書の北アイルランド議 定書16 条の行使は、冷静に対応すべき」

11 日19:31 バルニエ欧州連合(EU)首席交渉官
「ブレグジット交渉は終了した」
「欧州連合(EU)は、英国との競争を恐れていない」
「英国が、競争環境の公平性を担保するまで、EU は譲 歩しない」
「北アイルランドを巡る通商問題は、解決できる」

11 日19:05 欧州委員会
「今年のユーロ圏成長率予測を、従来の4.2%から3.8% へ引き下げ」

11 日22:03 英首相報道官
「英国は、競争環境の公平性に関して、いつでも話し合 う用意がある」

12 日01:21 ペロシ米下院議長(米民主党)
「下院は15 ドルの最低賃金案も含めたコロナ支援法案 を上院に送付するだろう」

12 日02:14 エング・カナダ貿易相
「メキシコはカナダ企業のために安定的で予測可能なビ ジネス環境を維持するべき」

12 日02:38 ホワイトハウス高官
「高賃金の雇用を創出し、景気回復を支援するために、 新しいインフラの構築が必要」
「インフラに対し、上院は超党派での行動を望んでいる」
「バイデン政権は半導体不足について積極的に取り組 んでいる」

12 日02:59 ラーブ英外相
「中国が英BBC ワールドニュースを放送禁止にしたこと は、報道の自由という文化のなかでは受け入れられな い」
「BBC に対する措置は世界における中国の評判を落と すことになる」

12 日03:26 トルコ大統領府報道官
「トルコは露製S400 システムを返却するつもりはない」
「米国との問題が直ぐに解決できるとは誰も予想してお らず、解決するために話し合いが持たれる」

12 日04:11 メキシコ中銀
「インフレと経済活動、市場が主要な課題」
「メキシコの第4 四半期の経済は予想以上に改善」
「経済活動に下振れリスク」
「インフレ見通しのリスクは依然として不確実」
「将来の金融政策の決定はインフレ次第」

※時間は日本時間

〔日足一目均衡表分析〕

fx morning 12022021 chart 1

<ドル円=十字線を形成して調整安に一巡感>
陽線引け。安値圏で十字線を形成し、8 日につけた昨年10 月12 日以来高値105.67 円からの調整安に一巡感が生じつつ ある。
104.78 円前後で低下中の5 日移動平均線前後では反発の勢 いが抑制されそう。ここを抜ければ一目・転換線が位置する 105 円付近への上昇となろうが、頭打ちが予想される同線付 近ではいったん上値が抑えられそうだ。

レジスタンス1 105.09(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 104.75
サポート1 104.55(日足一目均衡表・基準線)
サポート2 104.14(日足一目均衡表・雲の上限)
fx morning 12022021 chart 2

<ユーロドル=日柄を見方に基準線の抵抗克服へ>
上影小陽線引け。一目均衡表・基準線付近で上値が重かっ たものの、本日1.2119 ドルへ低下した同線を上回ってきた。 日柄の経過を味方に基準線の抵抗をこなし、一目・雲の中で 戻り歩調をたどることになるか。基準線の低下に追随して調 整が進んでも、横ばいからやがて上昇へ向かう見込みの転換 線が下値を支えるとみる。

レジスタンス1 1.2190(1/22 高値)
前日終値 1.2130
サポート1 1.2051(日足一目均衡表・転換線)
fx morning 12022021 chart 3

<ポンド円=高値圏での下押し視野も転換線が支え>
極小陽線引け。10 日に2019 年12 月以来の145 円台を回復 後、伸び悩んでいる。
高値圏で調整気味となっており、目先のすう勢を示す5 日 移動平均線も144.65 円前後で頭打ちの兆しを見せつつある。 同線を割り込んで下押しが進む展開も視野に入れておきた い。だが、下値で上昇傾向を維持する一目均衡表・転換線が 支えとなり、深押しは回避できるだろう。

レジスタンス1 145.07(2/10 高値)
前日終値 144.72
サポート1 143.95(日足一目均衡表・転換線)
fx morning 12022021 chart 4

<NZ ドル円=転換線付近の攻防>
小陽線引け。一目均衡表・転換線75.57 円付近の攻防とな る。上昇傾向の同線近辺での底堅さを維持するとみる。割り 込んで下押しても、75.04 円前後で上昇中の21 日移動平均線 や一目・基準線74.90 円がサポートになる。

レジスタンス1 76.14(2/9 高値)
前日終値 75.71
サポート1 75.36(2/11 安値)
fx morning 12022021 chart 5

情報提供元:DZHフィナンシャルリサーチ社

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