FX Morning 03/12/2021

【前日の為替概況】ユーロ上昇、対ドル1.1990 ドル、対円130.06 円

11 日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3 営業日ぶりに小反発。終値は108.51 円と前営業日NY 終値(108.38 円)と比べて13 銭程度のドル高水準だった。一時は1.47%台まで低下した米10 年債利回 りが1.54%台まで上昇すると円売り・ドル買いが先行。前週分の米新規失業保険申請件数が71.2 万件と 予想の72.5 万件より強い内容となったことも相場の支えとなり、一時108.71 円付近まで値を上げた。た だ、ダウ平均が史上最高値を更新するなど、米国株が堅調に推移するとリスク・オンのドル売りが優勢と なり、一時108.36 円とアジア時間に付けた日通し安値まで押し戻された。米30 年債入札が「無難な結果」 となり、米長期金利の上昇が一服したことも相場の重し。

ユーロドルは3 日続伸。終値は1.1986 ドルと前営業日NY 終値(1.1929 ドル)と比べて0.0057 ドル程 度のユーロ高水準だった。NY 市場序盤は米金利上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが出て一時1.1928 ドル 付近まで値を下げたものの、下押しは限定的だった。米長期金利が上昇幅を縮めたことでユーロ買い・ド ル売りがじわりと強まり、1.1990 ドルと日通し高値を更新した。米国株高に伴うリスク・オンのドル売 りも出た。コモディティ価格の上昇を背景に、資源国通貨に対してドル安が進んだ影響も受けた。

なお、欧州中央銀行(ECB)は、市場予想通り政策金利を据え置くと発表。声明で「パンデミック緊急 購入プログラム(PEPP)の購入ペースを次の四半期で大きく加速する」と表明した。ラガルドECB 総裁は 理事会後の会見で「短期的な見通しは不透明。早すぎるタイト化は望ましくない。リスクはより均衡した。 ECB はイールドカーブコントロールを行わず。一時的なインフレ急騰は重視しない」などと語った。

ユーロ円は4 日続伸。終値は130.06 円と前営業日NY 終値(129.29 円)と比べて77 銭程度のユーロ高 水準。ユーロドルの上昇につれた円売り・ユーロ買いが出て一時130.06 円と2018 年11 月以来の高値を 付けた。米国株相場の上昇も相場の支援材料。

銅や原油など商品相場の上昇を背景に、資源国通貨は堅調に推移した。カナダドルは対米ドルで一時 1.2521 カナダドルと2 月25 日以来の高値を付けたほか、対円では86.61 円と18 年11 月以来の高値を更 新した。また、メキシコペソは対ドルで一時20.5843 ペソと3 日以来の高値まで上げたほか、対円では 5.27 円と2 月16 日以来の高値まで上昇した。

【本日の東京為替見通し】ドル円、来週の日米金融政策への警戒感から動きづらい展開か

本日の東京外国為替市場のドル円は、重要な経済指標やイベントの予定がない材料難の中で、来週の日 米金融政策への警戒感や3 月期末決算に向けた本邦実需筋の円買いなどで上値が重い展開が予想される。

3 月のドル円相場は、期末決算に向けた本邦機関投資家のレパトリエーション(国外滞留資金の本国環 流)などで円高傾向に推移しており、昨年の3 月期末のドル円の仲値は108.83 円付近を念頭にした取引 に要警戒となる。

ドル円の注文状況は、上値には、108.80-90 円や109.00 円にドル売りオーダー、超えるとストップロ ス買いが控えている。下値には、108.30 円にドル買いオーダー、割り込むとストップロス売り、108.00-20 円に断続的にドル買いオーダーが控えている。

16-17 日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、米国債利回りの上昇を受けて、資産購入額の増額やオ ペレーション・ツイストが導入された場合は、ドル売り要因、現状の金融政策維持ならば、ドル買い要因 となる。

18-19 日の日銀金融政策決定会合での金融政策の点検では、黒田日銀総裁発言「長期金利の変動許容幅 を拡大する必要があるとは考えていない」ならば、円安要因、雨宮日銀副総裁発言「緩和効果が損なわれ ない範囲内で金利はもっと上下に動いてもよい」ならば、円高要因となる。昨日は日銀関係筋から「日銀、 長期金利の引き下げ余地を声明で強調の可能性。長期金利の引き下げ余地明確化へ当預の三層構造を見直 し検討」との発言が伝えられ、円安要因となっている。

バイデン米大統領が1兆9000 億ドル規模の追加経済対策法案「米国救済計画法」に署名して成立した。 昨年12 月にトランプ第45 代米大統領から600 ドルの小切手を受け取ったアメリカ人の多くは、ウォール 街につぎ込み、ダウ平均を史上最高値に押し上げた。今回もバイデン第46 代米大統領から1400 ドルの小 切手を受け取ったアメリカ人の40%がウォール街につぎ込むと予想されており、ダウ平均の史上最高値 を更新させるのかもしれない。

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
○08:50 ◇ 1-3 月期法人企業景気予測調査

<海外>
○16:00 ☆ 1 月英国内総生産(GDP、予想:前月比▲4.9%)
○16:00 ◎ 1 月英鉱工業生産指数(予想:前月比▲0.6%/前年比▲4.0%)
○16:00 ◎ 1 月英製造業生産高(予想:前月比▲0.8%)
○16:00 ◇ 1 月英商品貿易収支/英貿易収支(予想:125.00 億ポンドの赤字/45.63 億ポンドの赤字)
○16:00 ◎ 2 月独消費者物価指数(CPI)改定値(予想:前月比0.7%/前年比1.3%)
○16:00 ◇ 1 月トルコ鉱工業生産
○19:00 ◎ 1 月ユーロ圏鉱工業生産(予想:前月比0.5%/前年比▲1.9%)
○21:00 ◎ 1 月インド鉱工業生産(予想:前年同月比1.0%)
○21:00 ◎ 1 月ブラジル小売売上高指数(予想:前年同月比0.1%)
○21:00 ◇ 1 月メキシコ鉱工業生産(季調済、予想:前月比0.2%)
○22:30 ☆ 2 月カナダ雇用統計(予想:新規雇用者数変化7.50 万人/失業率9.2%)
○22:30 ◇ 1 月カナダ卸売売上高(予想:前月比5.0%)
○22:30 ◇ 10-12 月期カナダ設備稼働率(予想:78.0%)
○22:30 ◎ 2 月米卸売物価指数(PPI、予想:前月比0.5%/前年比2.7%)
◎ 食品とエネルギーを除くコア指数(予想:前月比0.2%/前年比2.6%)
○24:00 ◎ 3 月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値、予想:78.5)
○日米豪印が初の首脳会合(オンライン)
○14 日 米国が夏時間に移行

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

11 日16:03 ボーヌ仏・欧州問題担当相
「欧州連合(EU)はジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)の 新型コロナワウイルスクチンを本日にも承認するだろう」

11 日17:15 スイス政府
「スイスの21 年成長率見通しは+3.0%と前回予測から 横ばい」
「22 年成長率見通しは+3.3%と前回+3.1%から上方修 正」
「21・22 年CPI 見通しは共に+0.4%と、それぞれの前回 予測+0.1%、+0.3%から上方修正」

11 日17:37 日銀関係筋
「日銀、長期金利の引き下げ余地を声明で強調の可能 性」
「長期金利の引き下げ余地明確化へ当預の三層構造を 見直し検討」

11 日18:12 李中国首相
「2021 年のGDP 成長率目標である6%以上は低くない」
「明らかに経済について楽観的ではあるが、現実的でも ある」
「GDP 成長率の大きな変動を望んでいない」
「適切な政策調整を行い経済を妥当なレンジに保つ」

11 日22:35 ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁
「短期的な見通しは不透明」
「インフレは主に一時的な要因により持ち直した」
「根底にある価格圧力は抑制」
「全体的な経済情勢は年間で改善していく」
「中期のインフレ見通しはほぼ変わらず」
「早すぎるタイト化は望ましくない」
「ECB は柔軟に、市場の状況に応じて資産買い入れを 行う」
「ECB は為替レートを引き続き注視」
「ECB はすべての政策手段を必要に応じて調整する用 意」
「ユーロ圏経済は1-3 月期は縮小する公算」
「リスクはより均衡した」
「ヘッドラインインフレは今後数カ月で上昇する公算」
「インフレは今年ボラタイルな可能性」
「債券購入の加速について具体的な数字は念頭にな い」
「ECB の債券購入ペース加速について、コンセンサスで 決定」
「ECB はイールドカーブコントロールはしていない」
「ECB は一時的なインフレ急騰は重視しない」
「ECB は為替レートを目標にしていない」

11 日22:50 欧州中央銀行(ECB)
「2021 年GDP 見通しは+4.0%(12 月予測+3.9%)」
「2022 年GDP 見通しは+4.1%(12 月予測+4.2%)」
「2023 年GDP 見通しは+2.1%(12 月予測+2.1%)」
「2021 年HICP 見通しは+1.5%(12 月予測+1.0%)」
「2022 年HICP 見通しは+1.2%(12 月予測+1.1%)」
「2023 年HICP 見通しは+1.4%(12 月予測+1.4%)」

11 日23:40 スナク英財務相
「英金融情勢は、かつてないほど利上げへ過敏になって いる」

12 日00:43 国際通貨基金(IMF)報道官
「バイデン米大統領による1.9 兆ドル規模の刺激策は、 最終判断にさらなる分析が必要ではあるが、3 年で 5-6%のGDP 押し上げ効果があると予想」

※時間は日本時間

〔日足一目均衡表分析〕

fx morning 12032021 chart 1

<ドル円=3/9 高値を抵抗に戻り売りスタンス>
陽線引け。一目・転換線は基準線を上回り、遅行スパンは 実線を上回り、一目・雲の上で引けていることで、三役好転 の強い買いシグナルが点灯中。しかし、高値圏での孕み線で 反落しており、調整局面入りの可能性が示唆されている。
本日は、3 月9 日の高値を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、 同水準を上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 109.23(3/9 高値)
前日終値 108.51
サポート1 107.96(日足一目均衡表・転換線)
サポート2 106.82(日足一目均衡表・基準線)
fx morning 12032021 chart 2

<ユーロドル=3/11 安値を支持に押し目買いスタンス>
陽線引け。一目・転換線は基準線を下回り、遅行スパンは 実線を下回り、一目・雲の下で引けていることで、三役逆転 の強い売りシグナルが点灯している。しかし、3 手連続陽線 で反発し、転換線を上回って引けていることで、続伸の可能 性が示唆されている。
本日は、3 月11 日の安値を支持に押し目買いスタンスで臨 み、同水準を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 1.2040(日足一目均衡表・基準線)
前日終値 1.1986
サポート1 1.1916(3/11 安値)
fx morning 12032021 chart 3

<ポンド円=3/11 安値を支持に押し目買いスタンス>
陽線引け。一目・転換線は基準線を上回り、遅行スパンは 実線を上回り、一目・雲の上で引けていることで、三役好転 の強い買いシグナルが点灯中。4 手連続陽線で転換線を上回 って引けていることで、続伸の可能性が示唆されている。
本日は、3 月11 日の安値を支持に押し目買いスタンスで臨 み、同水準を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 152.73(2018/4/27 週高値)
前日終値 151.81
サポート1 150.93(3/11 安値)
fx morning 12032021 chart 4

<NZ ドル円=転換線を支持に押し目買いスタンス>
陽線引け。一目・転換線は基準線を上回り、遅行スパンは 実線を上回り、一目・雲の上で引けていることで、三役好転 の強い買いシグナルが点灯中。3 手連続陽線で転換線を上回 って引けていることで、続伸の可能性が示唆されている。
本日は、転換線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線 を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 79.21(2/25 高値)
前日終値 78.43
サポート1 77.84(日足一目均衡表・転換線)
fx morning 12032021 chart 5

情報提供元:DZHフィナンシャルリサーチ社

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