FX Morning 04/12/2021

【前日の為替概況】ドル円、反発 米長期金利の上昇をきっかけに円売り・ドル買いが先行

9 日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反発。終値は109.67 円と前営業日NY 終値(109.26 円)と 比べて41 銭程度のドル高水準だった。米長期金利の上昇をきっかけに円売り・ドル買いが先行。前日の 高値109.90 円を上抜けて一時109.96 円まで上値を伸ばした。ただ、節目の110.00 円に接近した場面で は戻り売りなどが出たため、その後は頭が重くなった。米長期金利が上昇幅を縮めた影響も受けた。

米長期金利の指標である米10 年債利回りは一時1.6851%前後まで上昇したあと1.63%台半ばまで上昇 幅を縮めた。

なお、米労働省のウェブサイトの不具合で発表が遅延した3 月米卸売物価指数(PPI)は前月比1.0%上 昇、前年同月比4.2%上昇といずれも市場予想を上回った。前年同月比の伸びは2011 年9 月以来の高水 準。また、食品とエネルギーを除くコア指数も予想より強い内容となったが、相場への影響は限られた。

ユーロドルは反落。終値は1.1899 ドルと前営業日NY 終値(1.1914 ドル)と比べて0.0015 ドル程度の ユーロ安水準だった。米長期金利の上昇を受けてユーロ売り・ドル買いが先行すると一時1.1867 ドルと 日通し安値を付けたものの、前日の安値1.1861 ドルが目先サポートとして働くと買い戻しが優勢に。米 長期金利が上昇幅を縮めたこともユーロドルの買い戻しにつながり、1.1910 ドル付近まで持ち直した。 もっとも、アジア時間に付けた日通し高値1.1920 ドルを上抜けることは出来なかった。

ユーロ円は反発。終値は130.51 円と前営業日NY 終値(130.18 円)と比べて33 銭程度のユーロ高水準。 21 時前に一時130.55 円と日通し高値を付けた後はドル円の失速に伴う売りが出て130.25 円付近まで下 押ししたものの、ユーロドルの持ち直しにつれた買いが入ると再び130.55 円まで上げた。

カナダドルは堅調だった。対米ドルでは一時1.2526 カナダドル、対円では87.58 円まで上昇した。カ ナダ統計局が発表した3 月カナダ雇用統計で、新規雇用者数が30.31 万人増と予想の10.00 万人増を大幅 に上回ったほか、失業率が7.5%と予想の8.0%より強い数字となったことを受けてカナダドル買いが広 がった。市場では「カナダ経済が米経済のように大きく回復していることが示された」との声が聞かれた。

【本日の東京為替見通し】フロー相場からファンダメンタルズ相場に戻るか、中国株にも要注目

本日の東京時間のドル円は引き続き神経質な値動きとなりそうだ。先週は欧州時間とNY 入り後の値動 きが為替市場のトレンドを作った。米金利の上昇にドル円が連れる動きとなるときもあった一方で、米金 利上昇・低下でも全く反応をしない場面も多々見られ、相場の動きが根拠のない動きになることが多かっ た。今週も先週と同じように、フローにかき乱される相場展開になるか、再びファンダメンタルズでの動 きに戻れるか注目する1 週間となりそうだ。

ドル円は6 日に110 円を割り込んでからは、同日は109.93 円、7 日は109.94 円、8 日は109.90 円、9 日は109.96 円までしか戻すことができていない。6 日の下落局面の動いた時間帯や値動きを見ていると 米系を中心とした売りが入り、そのまま110 円にも売りオーダーを置いていることが上値を抑えている可 能性があり、本日も110 円近辺が上値を重くするだろう。一方、下値も109.00 円に本邦を含め買い遅れ ている市場参加者のオーダーも散見される。また、ファンダメンタルズでも日本(円)にポジティブな要 因は少なく、109 円を割れても円売り意欲は引かないだろう。

本日の東京市場で注目となるのが、中国の株式市場の動きだ。週末の10 日に中国国家市場監督管理総 局は、電子商取引最大手・アリババ集団に対し、独占禁止法違反で182 億2800 万元(約3050 億円)の罰 金を科したと発表したことが、中国株にどの程度影響を与えるかが注目される。

ただし、今週は週後半に政治イベント(15 日に米財務省の為替報告書の提出期限を迎えることや、16 日に日米首脳会談が開催)が予定されていることで、週前半は動きにくい展開になるかもしれない。

欧州通貨も、先週はユーロポンドが1 週間で200Pips 以上動く大相場となり、3 月1 日以来となるユー ロ高・ポンド安相場になった。市場ではアストロゼネカ・ワクチンの信頼性、北アイルランドをめぐる混 迷などがポンド売りにつながったとの理由付けをする声もある。しかし、この理由でここまでポンドを継 続的に売り込むのも難しいだろう。

先週から英国ではロックダウンが大幅に緩和され、一方欧州大陸では独などが全国規模のロックダウン 開始の話が出ている状況だ。英・欧州連合(EU)とでは、むしろ今後の経済的な格差が開く可能性が高ま っている。先週のユーロポンドも明らかにフローが市場を導き上昇したが、この流れが続くのか、もしく は再び日米(ドル円)同様に、EU 英(ユーロポンド)も経済格差を見極める相場に戻るのかが今週の課 題となるか。なお、週末に一部で英・EU 間で北アイルランドの貿易問題で合意が間近との報道もあるこ とで、今後の続報にも目を向けておきたい。

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
○08:50 ◇ 3 月企業物価指数(予想:前月比0.4%/前年比0.5%)

<海外>
○16:00 ◇ 2 月トルコ経常収支(予想:25.0 億ドルの赤字)
○16:00 ◇ 2 月トルコ失業率
○18:00 ◎ 2 月ユーロ圏小売売上高(予想:前月比1.7%/前年比▲5.3%)
○21:00 ◎ 2 月インド鉱工業生産(予想:前年同月比▲3.0%)
○22:00 ◎ テンレイロ英中銀金融政策委員会(MPC)委員、講演
○13 日00:30 ◎ 米財務省、3 年債入札
○13 日02:00 ◎ 米財務省、10 年債入札
○13 日03:00 ◎ 3 月米月次財政収支(予想:6580 億ドルの赤字)

13 日
<国内>
○08:50 ◇ 3 月マネーストックM2

<海外>
○08:01 ◇ 3 月英小売連合(BRC)小売売上高調査
○10:30 ◇ 3 月豪NAB 企業景況感指数
○未定 ◎ 3 月中国貿易収支

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

9 日07:46 西村・経済再生担当相
「まん延防止措置の期間、東京は12 日から30 日間」
「まん延防止措置の期間、京都と沖縄は12 日から24 日 間」

9 日12:25 麻生財務相
「G20 声明の為替の文言見直し、今まで暗黙のルールを 明文化した」

9 日12:32 モリソン豪首相
「ファイザー製ワクチン2000 万回分を追加で確保した」
「新型コロナウイルスのワクチン、注文数の合計は1.7 億回分」
「新型コロナワクチン、21 年は4000 万回分を確保し第4 四半期には追加取得も」

9 日16:59 デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁
「予想よりも最初の四半期は悪化しており、ダウンサイド リスクが顕著化している」

9 日17:11 ビスコ伊中銀総裁
「世界経済の回復はもろい」
「ワクチン普及の遅延が経済回復の遅れの主な要因」

9 日17:31 独保健相
「最新のウイルスの感染波を打破するためには、全国的 なロックダウンが必要」
「イースター休暇中は検査数が少なく、実際の状況を反 映していない」
「感染第3 波を防ぐことはできない、しかし横ばいにする ことはできることを望む」
「来週から病院は大きな負担になると予測」

9 日17:55 ストゥルナラス・ギリシャ中銀総裁
「以前のような早すぎる引き締めで同じ過ちを犯したくな い」
「PEPP の規模を縮小するのは時期尚早」
「EU 復興基金の実施が遅れるとあらゆる状況が後ずれ になる」

9 日21:09 クラリダ米連邦準備理事会(FRB)副議長
「条件が満たされる前の利上げはない」
「FRB は見通しよりも結果志向」
「対話する多くの機会がある」

※時間は日本時間

〔日足一目均衡表分析〕

fx morning 12042021 chart 1

<ドル円=基準線・転換線に挟まれたレンジ中心の動き>
小陽線引け。一目均衡表・基準線109.62 円と、転換線109.99 円に挟まれたレンジを中心とした動きが予想される。
低下傾向の転換線と、小幅な切り上がりが見込まれる基準 線の交差が想定される109.69 円前後へいったん収れんする 展開か。109.54 円前後で上昇中の21 日移動平均線とともに 戻す流れを期待するが、転換線とともに水準を低下させるリ スクがある。

レジスタンス2 110.55(4/6 高値)
レジスタンス1 109.99(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 109.67
サポート1 109.00(4/8 安値)
fx morning 12042021 chart 2

<ユーロドル=200 日線付近の攻防>
下影小陰線引け。1.19 ドル前後で推移する200 日移動平均 線付近の攻防となっている。緩やかに上昇する同線付近で底 堅さを維持し、戻りを試す展開が想定できる。だが、1.18 ド ル半ばで低下する21 日線付近まで下値を探る場面も多く見 られる。同線を追うように200 日線を明確に下放れるようで あれば、次は1.18 ドル台で上昇中の一目均衡表・転換線の サポートを頼ることになるか。

レジスタンス1 1.1947(3/22 高値)
前日終値 1.1899
サポート1 1.1861(4/7・8 安値)
fx morning 12042021 chart 3

<ユーロ円=サポートの転換線が来週には低下する可能性>
小陽線引け。上昇中の一目均衡表・転換線を支えとした底 堅い推移が続いている。しかし、同線は現状からすれば明日 130.13 円へ切り上がったところで頭打ちとなり、来週には低 下へ転じる可能性がある。転換線が低下へ向かう前に高値を 切り上げることができなければ、やがて下値を探る展開へ転 じるだろう。

レジスタンス1 130.69(4/7 高値=年初来高値)
前日終値 130.51
サポート1 129.98(日足一目均衡表・転換線)
fx morning 12042021 chart 4

<豪ドル円=雲の中へ潜り込む展開を不安視>
下影極小陰線引け。一時83.04 円と大台割れに接近したも のの、一目均衡表・転換線83.76 円付近まで戻して週の取引 を終えた。しかし、低下傾向の同線は目先の重しとなる。再 び下値を広げ、現在上限が82.86 円の一目均衡表・雲の中へ 潜り込んで下値を広げる展開が不安視される。

レジスタンス1 84.25(4/7 高値)
前日終値 83.56
サポート1 83.04(4/9 安値)
fx morning 12042021 chart 5

情報提供元:DZHフィナンシャルリサーチ社

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