FX Morning 05/12/2021

【前日の為替概況】ドル円、ダウ平均の下落を受けて108.35 円まで下落

11 日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反落。終値は108.62 円と前営業日NY 終値(108.81 円) と比べて19 銭程度のドル安水準だった。欧州株相場や時間外のダウ先物の下落を背景にリスク回避の円 買い・ドル売りが先行。前日の安値108.47 円を下抜けて一時108.35 円まで値を下げた。ただ、前週末の 安値108.34 円が目先サポートとして意識されると下げ渋る展開に。米長期金利の上昇も相場を下支えし、 108.69 円付近まで値を戻す場面があった。

米長期金利の指標である米10 年債利回りは一時1.6289%前後まで上昇した。明日発表の4 月米消費者 物価指数(CPI)を前に、市場では「金融市場ではインフレ懸念から金融緩和の縮小が早まるとの観測が 広がっている」との声が聞かれた。米国株市場でダウ平均は一時660 ドル超下落し、ナイト・セッション の日経平均先物は大証終値比430 円安の2 万8260 円まで売られた。

ブレイナード米連邦準備理事会(FRB)理事はこの日の講演で、米物価上昇率が4-5 月に前年の低迷の 反動などで高まるとしたうえで、インフレ加速は「一時的」との認識を改めて強調した。ハーカー米フィ ラデルフィア連銀総裁は「経済情勢は改善しているものの、回復はまだ途上にあり、景気支援策を引き揚 げる理由はまだ見当たらない」との見解を示した。

ユーロドルは反発。終値は1.2148 ドルと前営業日NY 終値(1.2129 ドル)と比べて0.0019 ドル程度の ユーロ高水準だった。欧州時間発表の5 月独ZEW 景況感指数が予想を大幅に上回ったことを受けてユーロ 買い・ドル売りが先行し、1.2182 ドルと日通し高値を付けた。ただ、米長期金利の上昇に伴うユーロ売 り・ドル買いやユーロポンドの下落につれた売りが出たため、NY 午後は上値の重さが目立った。

ユーロ円は小幅続落。終値は131.95 円と前営業日NY 終値(131.98 円)と比べて3 銭程度のユーロ安 水準。欧米株価の下落に伴うリスク・オフの円買い・ユーロ売りが入り、22 時過ぎに一時131.79 円と日 通し安値を付けたものの、そのあとは買い戻しがやや優勢となり、132.24 円付近まで下げ渋った。NY 中 盤以降は132.00 円を挟んだ狭いレンジ取引に終始した。

【本日の東京為替見通し】ドル円、今夜の米4 月消費者物価指数警戒で伸び悩む展開か

本日の東京外国為替市場のドル円は、今夜の米4 月消費者物価指数や昨日からの過去最大規模の米国債 四半期定例入札への警戒感、109 円前後のNY カットオプションなどで上値が重い展開が予想される。

ドルは、インフレへの警戒感から軟調に推移しており、本日発表される米4 月消費者物価指数への警戒 感が高まっている。昨日は、ハト派のブレイナード米連邦準備理事会(FRB)理事やハーカー米フィラデ ルフィア連銀総裁がインフレ懸念を一蹴しているものの、バイデン米政権の大規模財政出動や商品価格の 上昇を背景に、インフレへの警戒感、米連邦準備理事会(FRB)の早期テーパリング(資産購入の段階的 縮小)への警戒感が払拭されていない。

昨日から過去最大規模(1260 億ドル)の米国債四半期定例入札が始まっており、昨日11 日は3年債(580 億ドル)、本日は10 年債(410 億ドル)、明日は30 年債(270 億ドル)となっている。

また、NY カットオプション(ドルコール)が本日は108.95 円と109.00 円、明日は108.95 円と109.00 円と109.15 円に控えており、上値を抑える要因となっている。

ドル円のオーダー状況は、上値には、109.00-10 円に断続的にドル売りオーダー、109.20 円にドル売り オーダー、超えるとストップロス買い、109.30-40 円に断続的にドル売りオーダーが控えている。下値に は、108.30 円にドル買いオーダー、割り込むとストップロス売りが控えている。

また、本日は米4 月の財政赤字が発表されるが、2021 会計年度(20 年10 月~21 年9 月)の上半期ベ ースで過去最大に拡大しており、大規模財政出動を受けた財政赤字や債務残高の拡大、そしてファイナン スのための米国債入札への警戒感が高まりつつあることも、ドルの上値を抑える要因となっている。

米財務省は、先週、連邦債務の法定上限規定の不適用期限が7月31 日に切れた後、議会が債務上限の 適用停止ないし上限引き上げをできなかった場合、政府は債務返済を履行するために連邦予算内での資金 繰りを余儀なくされる、と警告した。適用停止時の債務上限は20.456 兆ドルだったが、4 月末の債務残 高は28 兆1747 億ドルで。対GDP(22.05 兆ドル比)で約128%まで拡大している。

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
○08:50 ◇ 4 月外貨準備高
○14:00 ◇ 3 月景気動向指数速報値(予想:先行102.9/一致92.9)

<海外>
○15:00 ☆ 3 月英国内総生産(GDP、予想:前月比1.5%)
○15:00 ☆ 1-3 月期英GDP 速報値(予想:前期比▲1.6%/前年比▲6.1%)
○15:00 ◎ 3 月英鉱工業生産指数(予想:前月比1.0%/前年比2.9%)
◎ 製造業生産高(予想:前月比1.0%)
○15:00 ◇ 3 月英商品貿易収支/英貿易収支(予想:144.00 億ポンドの赤字/48.66 億ポンドの黒字)
○15:00 ◎ 4 月独消費者物価指数(CPI)改定値(予想:前月比0.7%/前年比2.0%)
○15:00 ◎ 1-3 月期ノルウェーGDP(予想:前期比▲0.4%)
○15:45 ◇ 4 月仏CPI 改定値(予想:前月比0.2%/前年比1.3%)
○16:30 ◎ 4 月スウェーデンCPI(予想:前月比0.2%/前年比2.2%)
コア指数(予想:前月比0.2%/前年比2.4%)
○18:00 ◎ 3 月ユーロ圏鉱工業生産(予想:前月比0.7%/前年比11.6%)
○18:00 ◎ ベイリー英中銀(BOE)総裁、講演
○18:05 ◎ センテノ・ポルトガル中銀総裁、講演
○20:00 ◇ MBA 住宅ローン申請指数
○20:00 ◇ 3 月メキシコ鉱工業生産(季調済、予想:前月比0.5%)
○21:00 ◎ 3 月インド鉱工業生産(予想:前年同月比17.6%)
○21:30 ☆ 4 月米CPI(予想:前月比0.2%/前年比3.6%)
☆ エネルギーと食品を除くコア指数(予想:前月比0.3%/前年比2.3%)
○22:00 ◎ クラリダ米連邦準備理事会(FRB)副議長、講演
○22:05 ◎ ローゼングレン米ボストン連銀総裁、講演
○23:30 ◇ EIA 週間在庫統計
○13 日02:00 ◎ 米財務省、10 年債入札
○13 日02:00 ◎ ボスティック米アトランタ連銀総裁、講演
○13 日02:30 ◎ ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁、講演
○13 日03:00 ◎ 4 月米月次財政収支(予想:2200 億ドルの赤字)

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

11 日15:11 ノルウェー政府
「2021 年の非石油部門GDP 見通しは3.7%増」

11 日15:30 ビルロワドガロー仏中銀総裁
「PEPP 終了後も政策は緩和的なまま」
「PEPP は少なくとも2022 年3 月まで継続」

11 日20:11 中国人民銀行(PBOC)
「目標が定まって柔軟性があり、適切で慎重な金融政策 を継続して推進」
「比較的安定した人民元の為替レートを維持」

11 日20:42 石油輸出国機構(OPEC)
「2021 年の世界の原油需要見通しを日量20 万バレル増 の2770 万バレルに引き上げ」
「21 年第2 四半期の世界石油需要予測は下方修正した が、第3、第4 四半期の予測を上方修正」

11 日23:19 メスター米クリーブランド連銀総裁
「労働市場のさらなる底堅さを見たい」
「インフレは年末に2%を超えると予想するが、2022 年に は再び低下するだろう」

12 日01:07 ブレイナード米連邦準備理事会(FRB)理事
「限られた期間のパンデミック関連の価格上昇がインフ レの動きを永続的に変える可能性は低い」
「インフレが持続するリスクに引き続き注意を払う」
「第2 四半期の成長率は第1 四半期よりも強いと予想」
「回復は不均一で予測が難しい可能性」
「インフレが一時的ではないことが判明した場合、それに 対処するための手段がある」

12 日01:10 クノット・オランダ中銀総裁
「下振れリスクは徐々に薄れている」
「需要の停滞による大きな上振れリスクがまだある」
「見通しはかなり明るい」

12 日02:36 デイリー米サンフランシスコ連銀総裁
「育児と学校教育へのアクセスが仕事への復帰を妨げ ている」
「人手不足と価格の上昇が障害」

12 日02:40 ボスティック米アトランタ連銀総裁
「経済は復活の過程にあるが、まだ長い道のりだろう」
「FRB の金融緩和継続は適切」
「政府のパンデミック支援は効果が出ている」
「FRB は低金利を維持し、経済を刺激する時期」

12 日03:22 ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁
「金融政策支援を解除する理由はまだない」
「米GDP は2022 年に3%増に減速する前に7%増とな る可能性」
「インフレの上振れリスクが幾分あり、注視している」
「2021 年のヘッドラインインフレ率は2.3%、コアは2%と 予測」

12 日04:32 ブラード米セントルイス連銀総裁
「インフレ2022 年は2.5%になる可能性がある」
「経済は非常に急速に成長している」
「力強い雇用の伸びを期待するには少し早すぎる」
「補足的な失業保険は、国のさまざまな地域で異なった 役割を果たしている」
「議会はさまざまな労働市場を十分に考慮していない」
「パンデミックのトンネルにいる間は、政策を変えたいと は思いない」
「テーパリングを開始するために、米国が今日よりもパン デミックから抜け出すことを期待する」
「労働市場はパンデミック前の水準から完全には回復し ていない」
「住宅市場は非常に強い」

※時間は日本時間

〔日足一目均衡表分析〕

fx morning 12052021 chart 1

<ドル円=雲の上限を抵抗に戻り売りスタンス>
陰線引け。一目・転換線は基準線を上回り、遅行スパンは 実線を下回り、一目・雲の中で引けているものの、転換線を 下回って引けていることから、売りシグナルが優勢な展開と なっている。孕み線で反落し、転換線を下回って引けている ことから続落の可能性が示唆されている。
本日は、雲の上限を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線 を上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 109.44(日足一目均衡表・雲の上限)
前日終値 108.62
サポート1 107.48(4/23 安値)
サポート2 107.27(日足一目均衡表・雲の下限)
fx morning 12052021 chart 2

<ユーロドル=転換線を支持に押し目買いスタンス>
陽線引け。一目・転換線は基準線を上回り、遅行スパンは 実線を上回り、一目・雲の上で引けていることから、三役好 転の強い買いシグナルが点灯している。2 手連続陽線で上昇 した後、陰線、陽線で転換線を上回って引けていることから 続伸の可能性が示唆されている。
本日は、転換線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線 を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 1.2243(2/25 高値)
前日終値 1.2148
サポート1 1.2084(日足一目均衡表・転換線)
fx morning 12052021 chart 3

<ユーロ円=基準線を支持に押し目買いスタンス>
陰線引け。一目・転換線は基準線を上回り、遅行スパンは 実線を上回り、一目・雲の上で引けていることから、三役好 転の強い買いシグナルが点灯している。10 日の寄引同事線の 後、陰線で反落しているものの、転換線を上回って引けてい ることから反発の可能性が示唆されている。
本日は、基準線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線 を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 132.53(5/10 高値)
前日終値 131.95
サポート1 131.05(日足一目均衡表・基準線)
fx morning 12052021 chart 4

<豪ドル円=転換線を支持に押し目買いスタンス>
陰線引け。一目・転換線は基準線を上回り、遅行スパンは 実線を上回り、一目・雲の上で引けていることから、三役好 転の強い買いシグナルが点灯している。2 手連続陰線で反落 しているものの、転換線を上回って引けていることから反発 の可能性が示唆されている。
本日は、転換線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線 を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 85.80(5/10 高値)
前日終値 85.17
サポート1 84.87(日足一目均衡表・転換線)
fx morning 12052021 chart 5

情報提供元:DZHフィナンシャルリサーチ社

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