FX Morning 07/12/2021

【前日の為替概況】ドル円、米10 年債利回り1.35%台とNY 株史上最高値で110.26 円まで反発

9 日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反発。終値は110.14 円と前営業日NY 終値(109.72 円)と 比べて42 銭程度のドル高水準だった。米国株式相場が堅調に推移し、主要3 指数が史上最高値を更新す ると、投資家のリスク志向が改善し円売り・ドル買いが優勢となった。米長期金利の指標である米10 年 債利回りが1.35%台後半まで上昇したことも相場の支援材料となり、110.26 円と日通し高値を更新した。

市場では「米系ヘッジファンドなどが重要視している50 日移動平均線109.80 円を明確に上抜けたこと で買いも入りやすいが、ここからは一目均衡表基準線が位置する110.43 円がレジスタンスとして意識さ れる」との声が聞かれた。

米連邦準備理事会(FRB)は、米議会に年に2 回提出する金融政策報告書を公表した。「短期的なインフ レ見通しの上方向へのリスクが拡大した」と物価の上振れリスクを警戒しながらも、「供給制約が薄れる とともに2%強の目標水準に落ち着く」との従来の見解を強調した。金融政策については「完全に回復す るまで経済を強力に支援し続ける」「リスクが発生した場合、金融政策のスタンスを調整する用意がある」 と表明した。報告書は14-15 日のパウエルFRB 議長の議会証言に先立ち公表された。

ユーロドルは続伸。終値は1.1876 ドルと前営業日NY 終値(1.1845 ドル)と比べて0.0031 ドル程度の ユーロ高水準だった。米国株相場の上昇を背景に投資家のリスク許容度が回復しユーロ買い・ドル売りが 優勢になった。前日の高値1.1868 ドルを上抜けて一時1.1881 ドルまで上値を伸ばした。

ユーロ円は6 営業日ぶりに反発。終値は130.80 円と前営業日NY 終値(129.95 円)と比べて85 銭程度 のユーロ高水準。米国株が史上最高値を更新する中、リスク・オンの円売りが優勢となった。4 時30 分 前に一時130.88 円と日通し高値を更新した。

資源国のクロス円も堅調だった。WTI 原油先物価格が大幅に上昇したことを受けて、産油国通貨に買い が集まった。カナダドル円は一時88.50 円、メキシコペソ円は5.55 円、ノルウェークローネ円は12.71 円まで値を上げた。カナダドルについては、カナダ統計局が発表した6 月カナダ雇用統計で、新規雇用者 数が23.07 万人増と予想の19.50 万人増を上回ったことを好感した買いも見られた。

【本日の東京為替見通し】14 日のパウエルFRB 議長の議会証言控えて動意薄か

本日の東京外国為替市場のドル円は、今週の重要な経済指標やイベントを控えて動きづらい展開が予想 される。

明日13 日には、米6 月の消費者物価指数が発表される。パウエルFRB 議長は、米連邦準備理事会(FRB) のインフレ指標は、「個人消費支出(PCE)価格指数」であり、「消費者物価指数」ではない、と再確認し、 現状のインフレ高進は一時的、一過性の現象と一蹴している。

14-15 日には、パウエルFRB 議長が半期に一度の定例議会証言に臨む。FRB が公表した金融政策報告書 では、短期的なインフレ見通しの上方向へのリスクが拡大したと物価の上振れリスクを警戒しながらも、 供給制約が薄れるとともに2%強の目標水準に落ち着くとの従来の見解を強調し、完全に回復するまで経 済を強力に支援し続ける、リスクが発生した場合、金融政策のスタンスを調整する用意がある、との従来 のスタンスが再確認されている。パウエルFRB 議長は、金利予測分布図(ドット・プロット)で2023 年 末までのゼロ金利を予想している5 名の少数派のハト派となっており、6 月の非農業部門雇用者数の増加 や平均時給の上昇を受けた議会証言に要注目となる。

17 日からは、27-28 日の米連邦公開市場委員会(FOMC)に向けたブラックアウト期間に入り、FRB 高官 の金融政策に関する発言は無くなることで、今週のFRB 高官の発言には要注目となる。

ドル円のテクニカル分析では、陰線新安値4 手で111.66 円から109.53 円まで下落したものの、下落ト レンドの開始を示唆する新安値5 手を数えずに、孕み線(インサイド・デイ)で、雲の上限の手前で反発 していることで、先週の下落は調整局面に過ぎない可能性が示唆されている。本日は、一目・転換線110.60 円や一目・基準線110.43 円が攻防の分岐点となる。

本日のドル円のオーダー状況は、上値には、110.30-60 円に断続的にドル売りオーダー、110.80 円にド ル売りオーダー、超えるとストップロス買いが控えている。下値には、110.00 円に本日のNY カットオプ ション、109.70 円にドル買いオーダー、109.50 円にドル買いオーダー、割り込むとストップロス売りが 控えている。

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
○08:50 ◎ 5 月機械受注(予想:船舶・電力除く民需前月比2.4%/前年比6.3%)
○08:50 ◇ 6 月企業物価指数(予想:前月比0.5%/前年比4.8%)

<海外>
○16:00 ◇ 5 月トルコ失業率
○18:00 ◎ デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁、講演
○20:00 ◇ 5 月メキシコ鉱工業生産(季調済)
○21:00 ◎ 5 月インド鉱工業生産(予想:前年同月比32.0%)
○13 日01:00 ◎ カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁、講演
○13 日00:30 ◎ 米財務省、3 年債入札
○13 日02:00 ◎ 米財務省、10 年債入札
○ユーロ圏財務相会合

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

9 日16:33 レーン・フィンランド中銀総裁
「新たなインフレ目標は明白」
「フォワードガイダンスに関する結論を22 日に発表する」

9 日16:35 中国外務省
「(米国が中国籍企業をブラックリスト入りする可能性と の報道について)中国企業を守るためにあらゆる予防 措置を講じる」

9 日17:10 ワイトマン独連銀総裁
「欧州中央銀行(ECB)が意図的な物価オーバーシュー トを図ることはない」

9 日17:15 ビルロワドガロー仏中銀総裁
「欧州中央銀行(ECB)のインフレ目標2%は上限ではな い」

9 日19:57 ベイリー英中銀(BOE)総裁
「英国の生産性の伸びは期待外れだった」
「G20 は世界貿易への開放性を強化すべき」
「経済のデジタル化による生産性の向上が続くことを期 待」

9 日20:36 欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨(6 月 10 日分)
「より良い見通しが理事会の政策態度に反映されること は公平だった」
「並外れて緩和的な金融政策スタンスを維持するという レーン氏の提案にメンバーは同意」
「パンデミックの期間を通じて好ましい資金調達環境を 維持することが重要」
「金利の持続的な上昇が財政状態の引き締めにつなが る可能性という懸念が表明」
「2023 年のインフレ予測に対する上方リスクがある」

10 日00:39 米連邦準備理事会(FRB)
(HP 上で公開した金融政策リポートで)「リスクが発生し た場合、金融政策のスタンスを調整する用意がある」
「インフレ見通しは上方向のリスクが拡大した」

10 日01:54 ホワイトハウス
「バイデン米大統領とプーチン露大統領が電話会談を 行った」

10 日02:13 ルッテ・オランダ首相
「新型コロナウイルス感染者の急増により、一部で抑制 策を再実施する」
「抑制策は8 月14 日まで継続される」

11 日 ビルロワドガロー仏中銀総裁
「インフレ目標が上限であるという考えから脱却する必 要がある」
「戦略は長期的だが、金融政策決定会合ごとに政策変 更を行うことは可能」

※時間は日本時間

〔日足一目均衡表分析〕

fx morning 12072021 chart 1

<ドル円=転換線を抵抗に戻り売りスタンス>
陽線引け。一目・転換線は基準線を上回り、遅行スパンは 実線を上回り、一目・雲の上で引けていることから、三役好 転の強い買いシグナルが点灯している。孕み線で反発してい るものの、転換線を下回って引けていることから反落の可能 性が示唆されている。
本日は、転換線を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線を 上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 110.60(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 110.14
サポート1 109.43(日足一目均衡表・雲の上限)
サポート2 109.23(日足一目均衡表・雲の下限)
fx morning 12072021 chart 2

<ユーロドル=7/7 安値を支持に押し目買いスタンス>
陽線引け。一目・転換線は基準線を下回り、遅行スパンは 実線を下回り、一目・雲の下で引けていることから、三役逆 転の強い売りシグナルが点灯している。しかし、2 手連続陽 線で反発し、転換線を上回って引けていることから続伸の可 能性が示唆されている。
本日は、7/7 の安値を支持に押し目買いスタンスで臨み、 同水準を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 1.1985(日足一目均衡表・雲の下限)
前日終値 1.1876
サポート1 1.1782(7/7 安値)
fx morning 12072021 chart 3

<ポンド円=転換線を支持に押し目買いスタンス>
陽線引け。一目・転換線は基準線を下回り、遅行スパンは 実線を下回り、一目・雲の中で引けているものの、売りシグ ナルが優勢な展開となっている。しかし、抱き線で反発し、 転換線を上回って引けていることから続伸の可能性が示唆 されている。
本日は、転換線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線 を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 154.19(日足一目均衡表・雲の上限)
前日終値 153.07
サポート1 152.37(日足一目均衡表・転換線)
fx morning 12072021 chart 4

<NZ ドル円=転換線を抵抗に戻り売りスタンス>
陽線引け。一目・転換線は基準線を下回り、遅行スパンは 実線を下回り、一目・雲の下で引けていることから、三役逆 転の強い売りシグナルが点灯している。孕み線で反発してい るものの、転換線を下回って引けていることから反落の可能 性が示唆されている。
本日は、転換線を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線を 上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 77.37(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 76.98
サポート1 75.98(7/8安値)
fx morning 12072021 chart 5

情報提供元:DZHフィナンシャルリサーチ社

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