FX Morning 08/12/2021

【前日の為替概況】ドル円 110.80 円から110.31 円まで反落、米7 月CPI 前月比が鈍化

11 日のニューヨーク外国為替市場でドル円は6 営業日ぶりに反落。終値は110.43 円と前営業日NY 終 値(110.57 円)と比べて14 銭程度のドル安水準だった。欧州時間に一時110.80 円と7 月7 日以来約1 カ月ぶりの高値を付ける場面もあったが、NY 時間に入ると一転売りが優勢となった。

7 月米消費者物価指数(CPI)は前月比0.5%上昇と市場予想通りとなったが、前月の0.9%上昇からは 鈍化。また、食品とエネルギーを除くコア指数は前月比0.3%上昇/前年比4.3%上昇となり、短期的な 基調をみるうえで重視される前月比で前回から大きく低下し、予想を下回った。過度なインフレ懸念が和 らぎ、米連邦準備理事会(FRB)の早期金融引き締め観測が後退すると、全般ドル売りが広がった。米財 務省が実施した10 年債入札が「好調」と伝わると、米長期金利が低下傾向を強め、2 時過ぎには一時110.31 円と日通し安値を付けた。

ユーロドルは7 日ぶりに反発。終値は1.1739 ドルと前営業日NY 終値(1.1720 ドル)と比べて0.0019 ドル程度のユーロ高水準だった。米CPI を受けて「インフレがピークを付けた兆候も垣間見られ、インフ レ上昇が一過性というFRB の認識を支える可能性がある」との見方が広がると、米長期金利が低下。全般 ドル売りが優勢となり、2 時過ぎに一時1.1753 ドルと日通し高値を付けた。好調な米10 年債入札を受け て、米10 年債利回りが1.3000%前後まで低下幅を拡大したこともユーロ買い・ドル売りを誘った。

ジョージ米カンザスシティ連銀総裁は講演で「米経済は堅調なペースで成長しており、景気支援を縮小 し始める時期に差し掛かっている」と述べたほか、カプラン米ダラス連銀総裁は「9 月にテーパリングを 発表し、10 月から開始すべき」と発言したものの、相場の反応は限られた。

ユーロ円は小幅続伸。終値は129.64 円と前営業日NY 終値(129.58 円)と比べて6 銭程度のユーロ高 水準。欧州序盤に一時129.81 円と日通し高値を付けたものの、23 時30 分前には129.60 円付近まで下押 しした。その後129.72 円付近まで持ち直す場面もあったが、戻りは限定的だった。

【本日の東京為替見通し】ドル円、本邦輸出・資本筋のドル売りで伸び悩む展開か

本日の東京外国為替市場のドル円は、米連邦準備理事会(FRB)の早期テーパリング(資産購入の段階 的縮小)観測から底堅い展開が予想されるものの、本邦輸出企業や本邦資本筋からのドル売りオーダーで 上値は限定的だと予想される。

ドル円は、米7 月雇用統計の改善を受けて、8 月26-28 日のジャクソンホール会合でパウエルFRB 議長 がテーパリング開始に言及するのではないかとの思惑、9 月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で年内のテ ーパリング開始が表明されるのではないかとの思惑で堅調に推移している。

さらに、米上院が5500 億ドル規模のインフラ包括法案を可決し、3 兆5000 億ドル規模の予算決議を承 認し、バイデン米政権の経済優先課題の実現に道を開いたことも、ドル高要因となっている。懸念材料は、 8 月1 日に復活した連邦債務上限に関して、予算決議が「連邦債務上限の引き上げ、ないし再度の適用停 止に関する文言」を盛り込まなかったことで、債務上限問題に対処する次の機会は、政府閉鎖を避けるた め議会が9月30 日までに可決する必要がある「つなぎ予算案」となった公算が大きくなったこととなる。 米共和党の上院議員46 人は民主党に対して、連邦債務上限の引き上げに関する投票を棄権すると警告し ており、連邦政府が早ければ9 月にもデフォルト(債務不履行)に陥るリスクを高めている。

さらに、新型コロナウイルスのデルタ株のパンデミック(世界的大流行)への警戒感も、ドル円の上値 を抑える要因となっている。

ドル円の上昇を抑制しているのは、お盆休みに入っている本邦輸出企業からのドル売りオーダーが110 円台後半ばから111 円、112 円にかけて置かれていること、本邦資本筋による8 月16 日に向けた米国債 償還・利払いの円転などが挙げられる。本日のドル円のオーダー状況は、上値には、110.50 円に13 日の NY カットオプション、110.60 円に19 日のNY カットオプション、110.80-90 円に断続的にドル売りオー ダー、111.00 円にドル売りオーダー、超えるとストップロス買いが控えている。下値には、110.20-30 円に断続的にドル買いオーダー、110.00 円にはドル買いオーダーが控えている。

ドル円のテクニカルポイントは、上値が一目均衡表の雲の上限の110.51 円、下値は、雲の下限の110.00 円となる。

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
○08:50 ◇ 7 月企業物価指数(予想:前月比0.5%/前年比5.0%)

<海外>
○08:01 ◇ 7 月英王立公認不動産鑑定士協会(RICS)住宅価格(予想:76)
○15:00 ☆ 6 月英国内総生産(GDP、予想:前月比0.8%)
○15:00 ☆ 4-6 月期英GDP 速報値(予想:前期比4.8%/前年比22.1%)
○15:00 ◎ 6 月英鉱工業生産指数(予想:前月比0.3%/前年比9.4%)
○15:00 ◎ 6 月英製造業生産高(予想:前月比0.4%)
○15:00 ◇ 6 月英商品貿易収支/英貿易収支(予想:91.00 億ポンドの赤字/4.00 億ポンドの黒字)
○16:00 ◇ 6 月トルコ鉱工業生産(予想:前月比2.1%)
○18:00 ◎ 6 月ユーロ圏鉱工業生産(予想:前月比▲0.2%/前年比10.4%)
○20:00 ◎ トルコ中銀、政策金利発表(予想:19.00%で据え置き)
○21:00 ◎ 6 月インド鉱工業生産(予想:前年同月比13.5%)
○21:30 ◎ 7 月米卸売物価指数(PPI、予想:前月比0.6%/前年比7.3%)
◎ 食品とエネルギーを除くコア指数(予想:前月比0.5%/前年比5.6%)
○21:30 ◎ 前週分の米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数(予想:37.5 万件/288.0 万人)
○13 日02:00 ◎ 米財務省、30 年債入札
○13 日03:00 ◎ メキシコ中銀、政策金利発表(予想:4.50%に引き上げ)

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

11 日09:21 シンガポール金融通貨庁(MAS) 「現在の金融政策は適切」

12 日01:23 ジョージ米カンザスシティ連銀総裁
「テーパリングする時が来た」
「テーパリングのタイミングは政策金利調整のタイミング と関連せず」
「正常化への道のりは長くまだら模様になる可能性」
「新型コロナデルタ株は回復を遅らせる可能性がある」

12 日02:38 カプラン米ダラス連銀総裁
「9 月にテーパリングを発表し、10 月から開始すべき」

※時間は日本時間

〔日足一目均衡表分析〕

fx morning 12082021 chart 1

<ドル円=雲の下限を支持に押し目買いスタンス>
陰線引け。一目・転換線は基準線と同値、遅行スパンは実 線を下回り、一目・雲の中で引けている。しかし、転換線を 上回って引けていることで、買いシグナルが優勢な展開。5 手連続陽線で上昇した後、孕み線で反落したものの転換線を 上回って引けていることで反発の可能性が示唆されている。
本日は、雲の下限を支持に押し目買いスタンスで臨み、同 線を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス2 111.66(7/2 高値)
レジスタンス1 110.80(8/11 高値)
前日終値 110.43
サポート1 110.00(日足一目均衡表・雲の下限)
サポート2 109.76(日足一目均衡表・転換線と基準線)
fx morning 12082021 chart 2

<ユーロドル=転換線を抵抗に戻り売りスタンス>
陽線引け。一目・転換線は基準線を下回り、遅行スパンは 実線を下回り、一目・雲の下で引けていることから、三役逆 転の強い売りシグナルが点灯した。6 手連続陰線で下落した 後、抱き線で反発したものの転換線を下回って引けているこ とから反落の可能性が示唆されている。
本日は、転換線を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線を 上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 1.1803(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 1.1739
サポート1 1.1603(2020/11/4 安値)
fx morning 12082021 chart 3

<ポンド円=転換線を支持に押し目買いスタンス>
陽線引け。一目・転換線は基準線を上回り、遅行スパンは 実線を上回り、一目・雲の中で引けているものの、買いシグ ナルが優勢な展開となっている。2 手連続陽線で上昇し、転 換線を上回って引けていることから続伸の可能性が示唆さ れている。
本日は、転換線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線 を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 154.07(7/6 高値)
前日終値 153.18
サポート1 152.24(日足一目均衡表・転換線)
fx morning 12082021 chart 4

<NZ ドル円=転換線を支持に押し目買いスタンス>
陽線引け。一目・雲の下で引けているものの、一目・転換 線は基準線を上回り、遅行スパンは実線を上回っており、買 いシグナルが優勢な展開となっている。2 手連続陽線で上昇 し、転換線を上回って引けていることから続伸の可能性が示 唆されている。
本日は、転換線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線 を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 78.08(日足一目均衡表・雲の上限)
前日終値 77.76
サポート1 76.99(日足一目均衡表・転換線)
fx morning 12082021 chart 5

情報提供元:DZHフィナンシャルリサーチ社

本レポートに記載されている情報や見解は、一般的な情報としての使用のみを目的としたもので あり、通貨、CFD、その他あらゆる金融商品の、購入や売却に関する勧誘や依頼の意図は全くあ りません。本文書に盛り込まれている、いかなる見解や情報も、予告や通知なく変更することが あります。本文書は、特定の投資目的や、何らかの財務的背景、特定の受領者の意思などに沿っ て書かれ配布されたものではありません。本文書内で引用・言及されている、あらゆる過去の価 格データ・価格推移データは、当社独自の調査や分析に基づいており、当社はそのデータの提供 元やそのデータそのものの信頼性につき、いかなる保証もせず、また筆者や訳者、各国の支社・ 支店も、本文書の内容の正確性や完全性についても一切保証しません。本文書については英語版 を原版とし、翻訳版と原版で相違がある場合には、原版の内容が優先するものとします。本文書 の内容に基づく直接または間接の損失、そして本文書を信頼したことによる、いかなる人物や団 体が結果的に引き起こした損失についても、当社は一切その責を負いません。

先物取引、先物オプション取引、外国為替証拠金取引(またはFX)、CFD、その他、入金額より もレバレッジをかけて、より大きな金額で取引をする金融商品には、当初入金額を超える大きな 損失を被るリスクがあり、すべての人に適するわけではありません。レバレッジを大きくして取 引すると、その分リスクも高くなります。金スポットや銀の取引は、米国商品取引法(U.S. Commodity Exchange Act)の規制で保護されていません。また、差金決済取引(CFD)は米国 在住者の取引は許可されていません。外国為替証拠金取引(FX)や商品先物取引を行う前には、 投資目的、投資経験、リスク許容範囲等について十分検討する必要があります。本文書内にある、 いかなる見解、ニュース、調査、分析、価格その他についても、「本文書を読むいかなる人物や 団体も、FOREX.comが、投資、法的、税務に関して助言するものではないことを理解している」 ことを前提として、一般的な情報として提供されるものです。いかなる投資、法的、税務に関す る事柄についても、適切な専門家や助言者に相談をしてください。FOREX.comは、米国の商品先 物取引委員会(CFTC)、英国の金融行動監督機構(FCA)、オーストラリアのオーストラリア証 券投資委員会(ASIC)、日本の金融庁の規制を受けています。