FX Morning 04/13/2021

【前日の為替概況】ドル円、反落 前週末の安値手前では下げ渋る

12 日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反落。終値は109.38 円と前営業日NY 終値(109.67 円) と比べて29 銭程度のドル安水準だった。欧州序盤からのドル安の流れを受けて円買い・ドル売りが先行。 20 時30 分前に一時109.25 円と日通し安値を付けた。ただ、前週末の安値109.21 円が目先サポートとし て働くと下げ渋る展開に。米長期金利の上昇に伴う円売り・ドル買いも出て一時109.46 円付近まで下げ 幅を縮めた。市場では「109.20 円にかけて観測されている買いオーダーが相場を下支えした」との声が 聞かれた。

なお、米財務省が実施した米10 年債入札は最高落札利回りが1.680%、応札倍率が2.36 倍となったほ か、参加者別では海外中央銀行など大口投資家を含む「顧客の応札」が競争入札で落札した比率が59.6% と前回から上昇した。市場では「無難」と受け止められ、目立った反応は見られなかった。

ユーロドルは小反発。終値は1.1911 ドルと前営業日NY 終値(1.1899 ドル)と比べて0.0012 ドル程度 のユーロ高水準だった。日本時間夕刻に一時1.1871 ドルと日通し安値を付けたものの、前週末の安値 1.1867 ドルが目先サポートとして意識されると買い戻しが優勢に。この日発表の2 月ユーロ圏小売売上 高が予想を上回ったこともユーロ買いを促し、1 時30 分過ぎには一時1.1919 ドルと日通し高値を更新し た。ただ、前週末の高値1.1920 ドルを上抜けることは出来なかった。

なお、「ドイツはロックダウン(都市封鎖)措置を3 週間延長する方針」との一部報道が伝わったもの の、相場の反応は限られた。

ユーロ円は反落。終値は130.28 円と前営業日NY 終値(130.51 円)と比べて23 銭程度のユーロ安水準。 日本時間夕刻に一時129.90 円と日通し安値を更新したものの、売り一巡後は買い戻しが優勢となり 130.39 円付近まで持ち直した。ユーロドルにつれた動きとなった。

ポンドドルは伸び悩み。英国の首都ロンドンを含むイングランドではこの日、新型コロナウイルスの感 染拡大に伴うロックダウンがさらに1 段階緩和されて、約3 カ月ぶりに小売店や美容室などの営業が再開。 英国内の経済活動の活性化を期待したポンド買いが優勢となり、22 時前に一時1.3777 ドルと日通し高値 を付けた。ただ、NY 中盤以降は米長期金利の上昇などが相場の重しとなり、伸び悩んだ。

【本日の東京為替見通し】米金利への反応はアジア時間限定か、円買い・円売り材料が拮抗

本日の東京時間のドル円は引き続き109 円台でのレンジ取引となるか。昨日も取引材料に欠けるアジア 時間こそは、米金利の上下に連れることが多かったが、欧米時間に入ると米金利への反応は限られたもの になった。例をあげると昨日東京時間に時間外の米10 年債利回りが1.67%台まで上昇して始まると、ド ル円は109.70 円台まで上がった。しかし、欧州時間に1.64%まで低下していた米10 年債利回りが1.68% まで上昇したのにもかかわらず、ドル円の反応はわずかで、109 円前半から上値を追いかける展開にはな らなかった。油断はできないものの、当面は米金利よりもフローが占める相場が続くのかもしれない。

本日のドル売り要因としては、まずは海外情勢をあげておきたい。G7 の外相は昨日、ウクライナ国境 付近などでロシアが軍を増強していることに対して懸念を表明している。中国をめぐる情勢を含め、中露 をめぐる西側諸国の緊張の高まりが、円やスイスイフランなどの避難通貨への資金シフトを進めるかもし れない。特にここ最近は米国の経済再開よりも、財政問題について懸念を抱えている投資家が増えている ことが円買い・ドル売りを促すとみる向きもある。

また、アルケゴスに絡む銀行の損失問題も尾を引きそうだ。

一方でドル買い要因としては、日米間の経済格差が広がる一方なことだ。ワクチンの普及率が日本同様 に低い豪ニューサウスウェールズ州首相は昨日、「ワクチン接種の遅れは豪州が取り残されることを意味 している」「他国が(経済)再開をしている中で、豪州が取り残される恐れがある」と発言した。豪州よ りもウイルスの感染拡大が深刻で、ワクチン競争の負け国の日本は経済回復が大幅に遅れ、円を積極的に 買うことも難しいだろう。

本日の経済指標では、アジア時間には中国の貿易収支が発表されるが、トランプ時代とは違い現在の米 中間の争いは、通商面よりも人権問題などを焦点にしていることもあり、貿易収支での反応は限られるか。 欧州入り後には2 月英国内総生産(GDP)、4 月独ZEW 景況感指数ほか複数の注目指標の発表があり、NY 入り後には3 月米消費者物価指数(CPI)も発表されることで、経済指標にも本日は注目を怠らないよう にしておきたい。

欧州通貨は上述の経済指標や、昨日も乱高下したユーロポンドの値動きが市場を動かす要因となるだろ う。ユーロドルの両サイドのレンジ外側には順張りのオーダーも控えていることで、レンジを抜けだすの が難しくはなっているが、独のロックダウン再開観測、ロシアを含め政治的な動きで急に動く可能性もあ ることには警戒しておきたい。

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
○08:50 ◇ 3 月マネーストックM2(予想:前年比9.7%)

<海外>
○10:30 ◇ 3 月豪NAB 企業景況感指数
○未定 ◎ 3 月中国貿易収支(予想:520.5 億ドルの黒字、3278.0 億元の黒字)
○15:00 ◇ 3 月独卸売物価指数(WPI)
○15:00 ☆ 2 月英国内総生産(GDP、予想:前月比0.5%)
○15:00 ◎ 2 月英鉱工業生産指数(予想:前月比0.5%/前年比▲4.5%)
○15:00 ◎ 2 月英製造業生産高(予想:前月比0.5%)
○15:00 ◇ 2 月英商品貿易収支/英貿易収支(予想:105.00 億ポンドの赤字/24.00 億ポンドの赤字)
○16:00 ◇ 2 月トルコ鉱工業生産(予想:前月比横ばい)
○18:00 ◎ 4 月独ZEW 景況感指数(予想:79.5)
○18:00 ◎ 4 月ユーロ圏ZEW 景況感指数
○21:00 ◎ 2 月ブラジル小売売上高指数(予想:前年同月比▲3.6%)
○21:30 ☆ 3 月米消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.5%/前年比2.5%)
☆ エネルギーと食品を除くコア指数(予想:前月比0.2%/前年比1.5%)
○23:30 ◎ ビルロワ・フランス中銀総裁、講演
○14 日01:00 ◎ ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁、講演
○14 日01:00 ◎ デイリー米サンフランシスコ連銀総裁、討議に参加
○14 日01:00 ◎ バーキン米リッチモンド連銀総裁、講演
○14 日02:00 ◎ 米財務省、30 年債入札
○14 日05:00 ◎ ボスティック米アトランタ連銀総裁、メスター米クリーブランド連銀総裁、ローゼングレ ン米ボストン連銀総裁、討議に参加

14 日
<国内>
○08:50 ◎ 2 月機械受注

<海外>
○09:00 ◎ 1-3 月期シンガポールGDP 速報値
○09:30 ◇ 4 月豪ウエストパック消費者信頼感指数
○11:00 ☆ ニュージーランド準備銀行(RBNZ)、政策金利発表

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

12 日08:09 パウエルFRB 議長
「経済が完全に回復するまで支援を行う」
「2008 年の金融危機のようなリスクはかなり少ない」
「FRB は著しくインフレ率が2%を超えるのを望んでいな い」
「多くの人にとってコロナ・リセッションは終わったが、ま だ何百万の人々は終わっていなく、それらの人々のこと を頭に入れておかなければならない」

12 日10:41 ベレジクリアン豪ニューサウスウェールズ州 首相
「ワクチン接種の遅れは豪州が取り残されることを意味 している」
「他国が(経済)再開をしている中で、豪州が取り残され る恐れがある」

12 日21:22 英首相報道官
「北アイルランドを巡るEU との協議は建設的だったが、 依然として大きなギャップがある」

12 日22:12 台湾国防省
「25 機の中国戦闘機が台湾の防空識別圏内に侵入し た」

12 日23:50 ディアスデレオン・メキシコ中銀総裁
「景気の回復は様々セクターで不均一であり、メキシコ は新たな課題に直面する」
「新興国の債券市場で資金流入を期待するのは困難な 状況」

13 日01:49 ブラード米セントルイス連銀総裁
「金融政策の変更について話すには早すぎる」
「21 年の米成長は6.5%を予想」

13 日02:09 ローゼングレン米ボストン連銀総裁
「失業率は今後数年間でパンデミック前のレベルに戻る だろう」
「米経済は今年、大幅な回復を経験するだろう」
「労働市場の緩みは依然として大きく、インフレは引き続 き2%の目標を下回っている」
「現在の非常に緩和的な金融政策スタンスは適切」

※時間は日本時間

〔日足一目均衡表分析〕

fx morning 13042021 chart 1

<ドル円=低下傾向の転換線が抵抗>
小陰線引け。先週後半に推移していた一目均衡表・基準線 と転換線に挟まれたレンジをやや下回ってきた。
109.60 円台で上昇中の基準線は強い抵抗にならないとみ る。しかし、戻したところで低下傾向の転換線が抵抗となり、 上昇を抑制するとみる。

レジスタンス1 109.93(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 109.38
サポート1 108.95(ピボット・サポート2)
サポート2 108.41(3/23 安値)
fx morning 13042021 chart 2

<ユーロドル=200 日線付近で転換線の切り上がりを待つ>
下影極小陽線引け。1.18 ドル半ばで低下中の21 日移動平 均線を追うように、1.19 ドル付近で推移する200 日線を下放 れる場面もあった。しかし下押しを1.1871 ドルまでにとど め下げ渋っている。200 日線を回復してNY を引けており底堅 い流れが続くか。本日1.1903 ドル前後でじり高推移の同線 付近を維持して、一目均衡表・転換線が切り上がりサポート がより盤石になる状態を待って上値を試したい。

レジスタンス1 1.1989(3/18 高値)
前日終値 1.1911
サポート1 1.1861(4/7・8 安値)
fx morning 13042021 chart 3

<ポンド円=基準線や転換線が反発を抑制>
下影小陰線引け。8 日に3 月26 日以来の150 円割れとなっ て以降は下げ渋りが続いている。戻りを試したいところだが、 151 円手前に一目均衡表・基準線、151 円台に転換線が控え ており反発を抑制しそう。3 月24 日安値148.53 円や一目・ 雲の上限148.20 円など、下値148 円台のポイントを意識し た戻りの鈍い展開が続くか。

レジスタンス1 150.97(日足一目均衡表・基準線)
前日終値 150.30
サポート1 149.60(4/9 安値)
fx morning 13042021 chart 4

<NZ ドル円=転換線に押され雲の下抜けためす展開も>
小陰線引け。一目均衡表・雲の中での推移が続いている。 一目均衡表・転換線が目先の抵抗で、同線は今後低下してい く見込み。同線に押されるように一目・雲の下限76.37 円や 3 月29 日安値76.33 円を目指す展開も想定しておきたい。

レジスタンス1 77.33(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 76.90
サポート1 76.52(3/24-4/5 上昇幅の61.8%押し)
fx morning 13042021 chart 5

情報提供元:DZHフィナンシャルリサーチ社

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