FX Morning 07/13/2021

【前日の為替概況】ドル円、主要3 指数史上最高値更新で110.40 円まで強含み

12 日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続伸。終値は110.37 円と前営業日NY 終値(110.14 円) と比べて23 銭程度のドル高水準だった。日本時間夕刻に一時109.98 円と日通し安値を付ける場面もあっ たが、110 円割れで下値の堅さを確認すると一転買い戻しが優勢に。欧州通貨やオセアニア通貨に対して ドル高が進んだ影響も受けて、次第に強含んだ。米長期金利の指標である米10 年債利回りが1.37%台ま で上昇したことも円売り・ドル買いを促し、2 時前に一時110.40 円と日通し高値を付けた。米国株式相 場が底堅く推移し、主要3 指数が史上最高値を更新したことも相場の支援材料。

もっとも、市場では13 日の6 月米消費者物価(CPI)や14 日のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長 の議会証言に注目が集まっており、一本調子で上昇する展開にはならなかった。

ユーロドルは3 営業日ぶりに反落。終値は1.1861 ドルと前営業日NY 終値(1.1876 ドル)と比べて0.0015 ドル程度のユーロ安水準だった。デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁が「インフレ見通しのリスクは 上向き」としながらも、「景気刺激策の縮小は早急ではなく徐々に行うべき」とテーパリングに慎重な見 方を示すとユーロ売り・ドル買いが先行。21 時前に一時1.1836 ドルと日通し安値を付けた。その後、ユ ーロ円の上昇につれた買いが入り一時1.1874 ドル付近まで値を戻す場面もあったが、ユーロ豪ドルやユ ーロポンドなど一部ユーロクロスが下落した影響で上値は限られた。米長期金利の上昇も相場の重し。

なお、ECB は戦略見直しの結果を踏まえて、来週22 日の定例理事会で金融政策の方向性を示す「フォ ワードガイダンス」を変更する方針だ。ラガルドECB 総裁は一部通信社とのインタビューで「フォワード ガイダンスは確実に再検討されるだろう」と述べたほか、テーパリングについては「話すには適切な時期 ではない」と語っている。

ユーロ円は小幅ながら続伸。終値は130.92 円と前営業日NY 終値(130.80 円)と比べて12 銭程度のユ ーロ高水準。デギンドスECB 副総裁の発言を受けて一時本日安値となる130.45 円まで値を下げたものの、 売り一巡後は買い戻しが優勢に。米国株が史上最高値を更新する中、投資家のリスク志向が改善し円売 り・ユーロ買いが優勢となった。23 時過ぎに一時130.99 円と日通し高値を更新した。

ただ、NY 午後は130 円台後半で値動きが細った。今週予定の米重要イベントを前に大きな方向感が出 にくい面もあったようだ。

【本日の東京為替見通し】中国6 月の対米貿易黒字の増加傾向に要警戒か

本日の東京外国為替市場のドル円は、明日のパウエルFRB 議長の議会証言を控えて動きづらい展開の中、 中国6 月の対米貿易黒字に注目する展開が予想される。

バイデン米政権は、通商面では、中国との対話を活発化させているものの、外交面では、新疆ウイグル 自治区や香港の人権問題、南シナ海や台湾を巡る安全保障上の対立が激化しつつある。バイデン米政権は、 これまで「香港自治法」、「ウイグル人権政策法」、「香港人権・民主主義法案」、そして「戦略的競争法」 などの対中制裁法案を打ち出してきた。先週は、バイデン米政権が中国の23 の企業・団体が人権侵害や 軍との関係を理由に経済ブラックリスト(エンティティー・リスト)に加えたことで、中国政府は「断固 反対する」と表明し、正当な権利と利益を守るために必要な措置を講じると強調した。

現状の米中通商関係は、今年末まで、トランプ前米政権が署名した米中通商合意第1弾の下で行われて いるものの、中国の1-5 月の対米貿易黒字は1324.6 億ドルと拡大基調にある。対米貿易黒字は、3 月が 213.7 億ドル、4 月が281.1 億ドル、5 月は317.8 億ドルと拡大傾向にあり、6 月の対米貿易黒字に要注目 となる。バイデン米政権は、2021 年末に期限を迎えるのを前に、対中通商政策の見直しを進めており、 米中貿易不均衡の拡大を受けて、米中貿易戦争が復活する可能性に要警戒となる。

ドル円のテクニカル分析では、陰線新安値4 手で111.66 円から109.53 円まで下落した後、孕み線(イ ンサイド・デイ)と2 手連続陽線で、雲の上限の手前で反発している。本日は、3 手連続陽線(赤三兵) で、一目・転換線110.60 円や一目・基準線110.43 円を上抜けるか否かに要注目となる。

本日のドル円のオーダー状況は、110.30 円の本日のNY カットオプションを軸にして、上値には、110.40 円、110.50 円、110.60-00 円にドル売りオーダーが控えている。下値には、109.80 円、109.60 円、109.50 円にドル買いオーダー、割り込むとストップロス売りが控えている。

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
特になし

<海外>
○08:01 ◇ 6 月英小売連合(BRC)小売売上高調査
○10:30 ◇ 6 月豪NAB 企業景況感指数
○未定 ◎ 6 月中国貿易収支(予想:442 億ドルの黒字、2700 億元の黒字)
○15:00 ◎ 6 月独消費者物価指数(CPI)改定値(予想:前月比0.4%/前年比2.3%)
○15:00 ◎ 英中銀(BOE)、金融安定報告書を公表
○15:30 ◇ 6 月スイス生産者輸入価格
○15:45 ◇ 6 月仏CPI 改定値(予想:前月比0.2%/前年比1.5%)
○16:00 ◇ 5 月トルコ鉱工業生産(予想:前月比▲0.4%)
○16:30 ◎ ベイリーBOE 総裁、記者会見
○21:30 ☆ 6 月米CPI(予想:前月比0.5%/前年比4.9%)
☆ エネルギーと食品を除くコア指数(予想:前月比0.4%/前年比4.0%)
○14 日02:00 ◎ 米財務省、30 年債入札
○14 日03:00 ◎ 6 月米月次財政収支(予想:1940 億ドルの赤字)
○欧州連合(EU)財務相理事会

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

12 日17:08 オーストリア中銀
「2021 年のインフレ率の予測を2.2%に修正」
「2022 年、23 年はインフレは抑制され、それぞれ2.0%と 1.8%となると予測」

12 日18:13 デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁
「インフレ見通しに対するリスクは上方向に傾いている」
「年末までインフレ率は上昇すると予想」
「成長に対するリスクはおおむね均衡していると見てい るが、支援は不可欠」
「コロナ変異種の広がりは、我々が安心すべきではない ことを示している」
「来週の理事会では新たなフォワードガイダンスについ て協議する」
「新たなフォワードガイダンスには、物価安定の新たな 定義が含まれる」
「景気刺激策の縮小は、早急ではなく徐々に行うべき」

12 日19:12 バーキン米リッチモンド連銀総裁
米WSJ とのインタビュー
「労働市場の回復に時間がかかれば、テーパリングは 少し遅れる」
「労働市場が比較的早く目標をクリアできれば、テーパ リングは早く実現できるかもしれない」
「ただしかし、今はまだ国債購入を止めるべき時期では ない」

13 日01:04 ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁
「米経済は実質的なさらなる進展に達していない」
「米住宅価格は非常に大幅に上昇し、株価は高水準に あるが、金融システムリスクについて懸念せず」
「経済再開による特定の分野での価格急上昇はあるも のの、データを注意深く監視することが重要」

13 日03:07 マクロン仏大統領
「2021 年の仏GDP 見通しを従来の5%から6%に上方 修正」

※時間は日本時間

〔日足一目均衡表分析〕

fx morning 13072021 chart 1

<ドル円=転換線を抵抗に戻り売りスタンス>
陽線引け。一目・転換線は基準線を上回り、遅行スパンは 実線を上回り、一目・雲の上で引けていることから、三役好 転の強い買いシグナルが点灯している。孕み線、2 手連続陽 線で反発しているものの、転換線を下回って引けていること から反落の可能性が示唆されている。
本日は、転換線を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線を 上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 110.60(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 110.37
サポート1 109.51(日足一目均衡表・雲の上限)
サポート2 109.23(日足一目均衡表・雲の下限)
fx morning 13072021 chart 2

<ユーロドル=7/7 安値を支持に押し目買いスタンス>
陰線引け。一目・転換線は基準線を下回り、遅行スパンは 実線を下回り、一目・雲の下で引けていることから、三役逆 転の強い売りシグナルが点灯している。しかし、転換線を上 回って引けていることから反発の可能性が示唆されている。
本日は、7/7 の安値を支持に押し目買いスタンスで臨み、 同水準を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 1.1985(日足一目均衡表・雲の下限)
前日終値 1.1861
サポート1 1.1782(7/7 安値)
fx morning 13072021 chart 3

<ユーロ円=雲の下限を抵抗に戻り売りスタンス>
陽線引け。一目・転換線は基準線を下回り、遅行スパンは 実線を下回り、一目・雲の下で引けていることから、三役逆 転の強い売りシグナルが点灯している。2 手連続陽線で反発 しているものの、転換線を下回って引けていることから反落 の可能性が示唆されている。
本日は、雲の下限を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線 を上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 131.48(日足一目均衡表・雲の下限)
前日終値 130.92
サポート1 129.63(7/8 安値)
fx morning 13072021 chart 4

<豪ドル円=基準線を抵抗に戻り売りスタンス>
陽線引け。一目・転換線は基準線を下回り、遅行スパンは 実線を下回り、一目・雲の下で引けていることから、三役逆 転の強い売りシグナルが点灯している2 手連続陽線で反発し ているものの、転換線を下回って引けていることから反落の 可能性が示唆されている。
本日は、基準線を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線を 上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 83.19(日足一目均衡表・基準線)
前日終値 82.54
サポート1 81.35(7/9 安値)
fx morning 13072021 chart 5

情報提供元:DZHフィナンシャルリサーチ社