FX Morning 04/14/2021

【前日の為替概況】ユーロドル、続伸 米インフレ指標は予想を上回ったものの米長期金利が低下

13 日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは続伸。終値は1.1948 ドルと前営業日NY 終値(1.1911 ドル)と比べて0.0037 ドル程度のユーロ高水準だった。欧州時間に発表された4 月独ZEW 景況感指数が 予想を下回ったことを受けてユーロ売り・ドル買いが先行。3 月米消費者物価指数(CPI)が予想を上回 ったこともユーロ売り・ドル買いを促し、21 時30 分過ぎに一時1.1879 ドルと日通し安値を付けた。

ただ、米インフレ指標が予想を上回ったにもかかわらず米長期金利が低下すると一転ユーロ買い・ドル 売りが優勢に。200 日移動平均線が位置する1.1903 ドルを上抜けたことでテクニカル的な買いも入りや すく、一時1.1956 ドルと3 月18 日以来の高値を付けた。米財務省が実施した30 年債入札が「好調」と 受け止められ、米長期金利が低下幅を広げたこともドル安要因。

ドル円は続落。終値は109.06 円と前営業日NY 終値(109.38 円)と比べて32 銭程度のドル安水準だっ た。3 月米CPI が予想を上回ったことが伝わると円売り・ドル買いが先行し、一時109.60 円付近まで値 を上げたものの、米長期金利が低下に転じたため頭は重かった。好調な米30 年債入札を受けて米10 年債 利回りが1.61%台まで低下すると、全般ドル売りが活発化し5 時前に一時109.02 円と日通し安値を更新 している。

なお、米食品医薬品局(FDA)と米疾病対策センター(CDC)はこの日、米製薬大手ジョンソン・エンド・ ジョンソン(J&J)の新型コロナウイルスワクチンの使用を一時的に見送るよう勧告。ワクチン普及によ る経済正常化の期待が後退し円買い・ドル売りが入る場面もあった。もっとも、FDA が「J&J のワクチン 停止は数日程度と予想」との見解を示すと、投資家の過度なリスク回避姿勢は和らいだ。

ユーロ円は小反発。終値は130.31 円と前営業日NY 終値(130.28 円)と比べて3 銭程度のユーロ高水 準。低調な独経済指標を受けて20 時過ぎに一時129.80 円と日通し安値を付けたものの、そのあとはユー ロドルの上昇につれた買いが入り130.44 円付近まで値を戻した。もっとも、NY 中盤以降は130 円台前半 での狭いレンジ取引に終始した。

【本日の東京為替見通し】ドル円は東京時間も上値が重いか、RBNZ には要注目

本日の東京時間のドル円の上値は限られるか。ここ数日の東京時間の値動きは日替わりメニューのよう になり方向感がない。昨日は堅調に推移したが、ここ最近の市場の動きの中心が欧米時間になっているこ ともあり、東京で作ったトレンドはいとも簡単に否定されている。本日の東京時間も欧米への「つなぎ」 の時間という位置づけは変わらず、トレンドがないだろうが、昨日買い上げても上げ幅が限られたことを 考えると、本日は上値が限られることになるか。

東京時間でドル円を動かす要因となるのは、昨日は米製薬大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J) の新型コロナウイルスワクチンの使用を一時的に見送るよう勧告がでたように、ワクチンをめぐる状況が 一つになる。日本はワクチン普及率が世界で最低水準ということもあり、ワクチンへの副反応が判明し、 使用が中断した場合は皮肉にも円買いになることが多そうだ。

また米債の動向も引き続き注視をする必要があるが、本日NY 入り後にはパウエルFRB 議長、クラリダ FRB 副議長、ウイリアムズ米NY 連銀総裁、ボスティック米アトランタ連銀総裁と、今年の米連邦公開市 場委員会(FOMC)の投票メンバーの講演を控えていることもあり東京時間の動きにより市場のトレンドを 形成することは無理だろう。

なお、東京時間の15 時過ぎには黒田日銀総裁が第96 回信託大会であいさつを行うが、昨日の総裁の発 言への市場の反応は皆無だったことや、麻生財務相が数年にわたって米財務長官とは為替について話し合 っていないなどと発言していることを考えると、為替市場が反応するような言葉が総裁から出てくること を期待するのは難しいだろう。

ドル円以外では、本日の東京時間11 時頃にNZ 準備銀行(RBNZ)の金融政策委員会(MPC)が政策金利 を発表することで、NZ ドルの動きに注目したい。今回のMPC 後にはオアRBNZ 総裁の会見などが予定され ていないこともあり、声明文への注目度が高まりそうだ。市場では政策金利発表は0.25%で据え置きと なっているが、ここ最近は経済指標も以前ほど良好なものが発表されていないことでRBNZ のスタンスの 変化があるのか注目される。また、ウイルスの感染を抑えているものの、豪州同様にワクチンの普及率が 低いことに対しても言及するかも注目となる。

欧州通貨もユーロドルが3 月中旬以来、ユーロポンドは2 月26 日以来の水準まで上昇するなど、レン ジをブレークし始めたことで動きが神経質になりそうだ。ただし、欧州入り後にラガルド欧州中央銀行 (ECB)総裁、デギンドスECB 副総裁が講演を行う予定になっていることで、欧州入りまでは様子見にな りそうだ。

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
○08:50 ◎ 2 月機械受注(予想:船舶・電力除く民需 前月比2.8%/前年比2.3%)
○15:17 頃 ◎ 黒田東彦日銀総裁、あいさつ(第96 回信託大会)

<海外>
○09:00 ◎ 1-3 月期シンガポール国内総生産(GDP)速報値(予想:前期比年率1.7%)
○09:00 ◎ シンガポール金融通貨庁(MAS)、金融政策発表
○09:30 ◇ 4 月豪ウエストパック消費者信頼感指数
○11:00 ☆ ニュージーランド準備銀行(RBNZ)、政策金利発表(予想:0.25%で据え置き)
○15:30 ◎ 3 月インド卸売物価指数(WPI、予想:前年比5.90%)
○16:00 ◎ デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁、議会証言
○16:30 ◎ 3 月スウェーデン消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.1%/前年比1.7%) コア指数(予想:前月比0.1%/前年比1.8%)
○18:00 ◎ 2 月ユーロ圏鉱工業生産(予想:前月比▲1.1%/前年比▲0.9%)
○20:00 ◇ 2 月南アフリカ小売売上高(予想:前年同月比▲1.8%)
○20:00 ◇ MBA 住宅ローン申請指数
○20:45 ◎ パネッタECB 専務理事、講演
○21:30 ◇ 3 月米輸入物価指数(予想:前月比1.0%)
○22:15 ◎ カプラン米ダラス連銀総裁、討議に参加
○23:00 ◎ ラガルドECB 総裁、講演
○23:30 ◇ EIA 週間在庫統計
○23:30 ◎ ハスケル英中銀金融政策委員会(MPC)委員、講演
○15 日01:00 ☆ パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、講演
○15 日02:00 ◎ シュナーベルECB 専務理事、講演
○15 日03:00 ◎ 米地区連銀経済報告(ベージュブック)
○15 日03:30 ◎ ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁、討議に参加
○15 日04:00 ◎ クラリダFRB 副議長、講演
○15 日05:00 ◎ ボスティック米アトランタ連銀総裁、講演

15 日
<国内>
○08:50 ◇ 対外対内証券売買契約等の状況(週次・報告機関ベース)

<海外>
○10:30 ◎ 3 月豪雇用統計(失業率/新規雇用者数)

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

13 日11:12 中国税関
「貿易は不安定で不透明」
「中国の貿易は回復し、成長している」

13 日12:19 麻生財務相
「為替等の話を米財務長官としたことは、この数年間一 度もない」

13 日12:32 黒田日銀総裁
「円安はプラス面もある」
「為替はある均衡値の幅で動いているのが望ましい」

13 日19:24 ジョンソン英首相
「ワクチンの在庫に関して楽観的」
「現時点では、ロードマップを変更する必要はない」

13 日22:43 米ホワイトハウス
「米国は十分な新型コロナウイルスワクチンを確保して いる」
14 日02:47
「イランのウラン濃縮度の引き上げを真剣に受け止め る」
「イランの挑発的な声明を懸念するが、交渉は継続」

13 日23:22 米食品医薬品局(FDA)
「米医薬品大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)の新 型コロナウイルスワクチンの停止は数日程度と予想され る」

13 日23:53 ビルロワドガロー仏中銀総裁
「インフレ上昇の原因は一時的なもの」
「大幅な緩みが中期的にインフレを圧迫する」
「2%インフレは上限ではない」

14 日00:47 エルドアン・トルコ大統領
「新型コロナウイルスのパンデミックで財政問題に直面 している企業を支援し続ける」
「新たな制限措置を水曜夜から実施」
「平日19 時以降のロックダウン措置を講じる」
「都市間の移動を制限」

14 日01:07 ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁
「2021 年の米GDP 成長率は5-6%増になると予想」

14 日01:09 露クレムリン
「プーチン露大統領とバイデン米大統領は世界の安全 保障に関する対話継続を表明」
「露米首脳の電話会談は米主導で行われた」

14 日02:17 米国立アレルギー感染症研究所のファウチ 所長
「J&J のワクチンの承認についてコメントするのは時期 尚早」
「最近J&J ワクチンを接種した人は気を付けるべきだが、 リスク自体は低い」

※時間は日本時間

〔日足一目均衡表分析〕

fx morning 14042021 chart 1

<ドル円=転換線やがて基準線を下抜け売りサイン点灯へ>
上影陰線引け。109.66 円前後で上昇中の一目均衡表・基準 線は強い抵抗にならず、109.75 円まで戻す場面もあった。し かし109 円付近へ押し戻され、NY を引けている。
低下傾向の転換線は、やがて基準線を下抜けて売りサイン を点灯しそう。3 月23 日安値など、108 円台にある下値のポ イントを探る展開への移行を予想する。

レジスタンス1 109.75(4/13 高値)
前日終値 109.06
サポート1 108.41(3/23 安値)
サポート2 108.04(4/8-9 上昇幅の下方倍返し)
fx morning 14042021 chart 2

<ユーロドル=緩やかに上昇する200 日線付近の底堅さ継続>
下影陽線引け。200 日移動平均線をいったん割り込んだも のの回復してNY を引けた。底堅い流れを維持している。本 日1.1907 ドル前後と緩やかな上昇が続く同線付近の底堅さ が続きそう。下押しが進んだ場合のサポート一目均衡表・転 換線は1.18 ドル台で上昇を継続。反落局面のサポートも盤 石になりつつある。

レジスタンス1 1.2025(日足一目均衡表・雲の下限)
前日終値 1.1948
サポート1 1.1879(4/13 安値)
fx morning 14042021 chart 3

<ユーロ円=高値更新できずレンジ切り下げるリスク残存>
下影極小陽線引け。一目均衡表・転換線を下回っても一時 的で、同線を回復して引ける底堅さを維持している。とはい え、この底堅さも転換線が現在の130.13 円での横ばい以上 の推移を継続してこそ。現状からすれば来週20 日に同線は 低下へ転じる公算。高値を更新できないまま、次第にレンジ を切り下げるリスクはくすぶったままだ。

レジスタンス1 130.69(4/7 高値=年初来高値)
前日終値 130.31
サポート1 129.80(4/13 安値)
fx morning 14042021 chart 4

<豪ドル円=雲を試すことになるか動向注視>
下影極小陰線引け。一目均衡表・転換線は現在83.76 円で 横ばいだが、明日にも83.75 円と低下を再開し、水準を切り 下げ続ける。同線を下回る水準で重く推移しそう。まずは一 目・雲のサポートを試すことになるか。雲の上限は本日の 82.70 円を目先の底に水準を切り上げるため、反発するポイ ントになるか、同水準付近の動向を注視したい。

レジスタンス1 83.76(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 83.36
サポート1 82.70(日足一目均衡表・雲の上限)
fx morning 14042021 chart 5

情報提供元:DZHフィナンシャルリサーチ社

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