FX Morning 05/14/2021

【前日の為替概況】ドル円109.41 円まで弱含み、米10 年債利回りが1.65%付近へ低下

13 日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反落。終値は109.47 円と前営業日NY 終値(109.67 円) と比べて20 銭程度のドル安水準だった。4 月米卸売物価指数(PPI)が前月比0.6%/前年同月比6.2% と予想の前月比0.3%/前年同月比5.8%を上回ったことが分かると円売り・ドル買いが先行し、一時 109.69 円付近まで値を上げたものの、アジア時間に付けた日通し高値109.79 円を上抜けることは出来な かった。米PPI が予想を上回ったにもかかわらず、米長期金利が低下したため、一時109.41 円と日通し 安値を付けた。

ウォラーFRB 理事は「直近の低調な雇用統計やインフレ率の上昇が一時的であることを確認しなければ ならない」「金融政策の変更を検討する前にさらに数カ月分のデータが必要」などと述べた。

ユーロドルは小反発。終値は1.2081 ドルと前営業日NY 終値(1.2072 ドル)と比べて0.0009 ドル程度 のユーロ高水準だった。ただ、NY 市場に限れば1.20 ドル台後半でのもみ合いに終始した。前日の4 月米 消費者物価指数(CPI)や本日の米PPI の発表を受けて米金利の先高観が強まり、ユーロ売り・ドル買い が出やすかった半面、米長期金利が低下したため売買が交錯した。

ユーロ円は反落。終値は132.23 円と前営業日NY 終値(132.39 円)と比べて16 銭程度のユーロ安水準。 米国株相場が大幅に反発して始まるとユーロ円にも買い戻しが入り一時132.55 円付近まで値を上げたも のの、欧州時間に付けた2018 年9 月以来の高値132.73 円がレジスタンスとして意識されると上値が重く なった。3 時前には一時132.08 円付近まで下押しした。

メキシコペソは堅調だった。WTI 原油先物価格は一時4%超下落したものの、メキシコの通貨ペソは買 いが優勢となった。ドルペソは一時19.9135 ペソ、ペソ円は5.50 円までペソ高に振れた。

なお、メキシコ中銀はこの日、市場の予想通り政策金利を現行の4.00%に据え置くことを全会一致で 決定。声明では「不確実性が極めて高い環境下で、インフレ、経済活動、金融市場に対するリスクが金融 政策に対する主要な課題になっている」との見解を示した。

【本日の東京為替見通し】ドル円、インフレ懸念による株安「Sell in May」で伸び悩みか

本日の東京外国為替市場のドル円は、米国発のインフレ高進懸念を受けた「Sell in May(5 月に売れ)」 による株安へのリスク回避で伸び悩む展開が予想される。

NY ダウは「Sell in May(5 月に売れ)」により、5 月10-12 日で1190.10 ドル下落していたが、昨日は 433.79 ドルの反発となっている。日経平均株価も5 月11-13 日で2070.33 円下落している。2021 年1 月 5 日の大発会の日経平均株価は27575.57 円で始まったが、昨日27448.01 円で引けたことで、年初来から の上げ幅を吐き出して「往って来い」になってしまった。本日の日経平均株価は、NY ダウの反発を受け て反発が予想されるものの、海外勢の日本株売りの背景には、日本での新型コロナウイルス感染再拡大や 東京オリンピック開催の不透明感、日本経済のリセッション(景気後退)懸念などがあり、戻りも限定的 だと思われ、ドル円の上値を抑える要因となっている。

黒田日銀総裁は、昨日、「物価目標2%を達成するまでは、量的金融緩和策を続ける」と発言し、「日本 の物価の相対的な低さは、適合的期待形成(adaptive expectation)の根強さが要因」と弁明している。 適合的期待形成とは、2016 年7 月の日銀金融政策決定会合で模索されたインフレ目標2%未達の理由であ り、将来への期待が現時点での需給関係だけではなく、過去から積み重ねられてきた歴史による影響を強 く受けることをいう。カナダ銀行(BOC)とイングランド銀行(BOE)が資産購入額を減額し、米連邦準備 理事会(FRB)もテーパリング(資産購入の段階的縮小)議論が高まる中、日本だけが適合的期待形成に よるデフレ懸念にさいなまれている。経済・物価情勢の展望(展望リポート)での2023 年度のインフレ 率見通しは1.0%程度なので、黒田日銀総裁の10 年間の任期満了までインフレ目標2%に達しない見通し なので量的金融緩和策が続くことになる。

ドル円のオーダー状況は、109.50 円に本日のNY カットオプション、上値には、109.70-80 円に断続的 にドル売りオーダー、超えるとストップロス買いが控えている。下値には、109.20-30 円に断続的にドル 買いオーダー、109.00 円にはドル買いオーダーが控えている。

テクニカルポイントは、一目均衡表・雲の上限の109.69 円と一目・転換線の109.07 円となっており、 放れに就くスタンスで臨むことになる。

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
○08:50 ◇ 4 月マネーストックM2(予想:前年比9.4%)

<海外>
○15:30 ◎ 4 月インド卸売物価指数(WPI、予想:前年比8.95%)
○17:30 ◎ 1-3 月期香港域内総生産(GDP)確定値(予想:前期比5.3%/前年同期比7.8%)
○20:30 ☆ 欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨(4 月22 日分)
○21:30 ◇ 3 月カナダ製造業出荷(予想:前月比3.5%)
○21:30 ◇ 3 月カナダ卸売売上高(予想:前月比1.0%)
○21:30 ◇ 4 月米輸入物価指数(予想:前月比0.6%)
○21:30 ☆ 4 月米小売売上高(予想:前月比1.0%/自動車を除く前月比0.7%)
○22:15 ◎ 4 月米鉱工業生産指数(予想:前月比1.0%)
◇ 設備稼働率(予想:75.0%)
○23:00 ◇ 3 月米企業在庫(予想:前月比0.3%)
○23:00 ◎ 5 月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値、予想:90.4)
○15 日02:00 ◎ カプラン米ダラス連銀総裁、討議に参加
○インド(イスラム教断食明け祭)、トルコ(砂糖祭)、休場

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

13 日06:20 グランホルム米エネルギー長官
「コロニアル・パイプラインのCEO から電話があり、(本 日)水曜17 時からパイプラインの操業を再開と連絡を受 けた」

13 日10:12 黒田日銀総裁
「物価の先行きは一時的下押し要因が剥落して徐々に 上昇へ」
「経済・物価見通しは、当面は下振れリスクが大きい」
「景気は、引き続き厳しい状態にあるが、基調としては 持ち直している」
「持続性、機動性を増した緩和策で強力緩和を粘り強く 続ける」
「強力な緩和を続け、効果と副作用を十分に勘案する」
「超長期金利の過度な低下が経済活動に及ぼすことを 念頭に置く」
「物価2%目標の未達成は残念だが、最大限の努力を する」
「日本の物価の相対的な低さは、適合的期待形成の根 強さが要因」
「上場投資信託(ETF)の購入は異例の措置だが、引き 続き必要」
「緩和政策の出口や金利水準を議論する段階にはな い」
「物価目標の達成が見込まれれば、金融緩和の是正が 必要」
「金融政策で物価上昇率を上げるのは可能であり、日銀 の使命」
「賃金上昇がデフレ脱却・経済の安定成長に重要」

13 日11:21 内田日銀理事
「保有ETF の時価が簿価を下回る株価は21000 円程 度」

13 日15:25 英・中東担当相
「ハマスによるイスラエルへのロケット攻撃は前例のな いレベルで行われている」
「今後の状況は更に激化する可能性もあり、イスラエル、 ハマスとパレスチナに徹底を要請」

13 日16:38 中国商務省
「COVID-19 ワクチンの知的財産権放棄を支持」

13 日23:12 バーキン米リッチモンド連銀総裁
「消費は雇用よりも早く戻ってきている」
「米国の回復は他の多くの国より速い」
「消費意欲は急騰している」

14 日00:31 タイ米通商代表部(USTR)代表
「英国との通商交渉は、引き続き行わなければならない 重要事項」

14 日01:10 マックレム・カナダ銀行(BOC)総裁
「基準年の影響で、インフレは今後数カ月で3%に上昇 すると予想」
「経済の大部分が非常に弱いため、インフレはのちに低 下すると予想」

14 日01:24 ベイリー英中銀(BOE)総裁
「インフレは回復期に今はあると思う」
「英国はすでに力強く経済が回復している」
「高インフレが継続するとは思わない」
「インフレを非常に注意深く見守っている」
「昨日のインフレ指標は非常に高い」

14 日01:44 バイデン米大統領
「プーチン露大統領とハッキングについて話を持つ」
「露政府がパイプライン(のサイバー攻撃)に関わったと は思っていない」
「インフラについて共和党と交渉する」
「国民にはパニックになってガソリンを買わないようにし てほしい」

14 日04:16 ブリンケン米国務長官
(ペイン豪外相との会談後の会見で)
「中国からの経済的な圧力に直面している豪州を、米国 は放っておくことはない」
「ペイン豪外相との会談で米豪の揺るぎないコミットメン トを確認した」

※時間は日本時間

〔日足一目均衡表分析〕

fx morning 14052021 chart 1

<ドル円=転換線を支持に押し目買いスタンス>
陰線引け。一目・転換線は基準線を上回り、遅行スパンは 実線を上回り、一目・雲の中で引けているものの、買いシグ ナルが優勢な展開となっている。抱き線で反発し、孕み線で 反落したものの、転換線を上回って引けていることから反発 の可能性が示唆されている。
本日は、転換線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線 を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス2 110.97(3/31 高値)
レジスタンス1 110.55(4/6 高値)
前日終値 109.47
サポート1 109.07(日足一目均衡表・転換線)
サポート2 108.72(日足一目均衡表・基準線)
fx morning 14052021 chart 2

<ユーロドル=5/11 高値を抵抗に戻り売りスタンス>
陽線引け。一目・転換線は基準線を上回り、遅行スパンは 実線を上回り、一目・雲の上で引けていることから、三役好 転の強い買いシグナルが点灯している。しかし、抱き線で反 落し、孕み線で反発したものの、転換線を下回って引けてい ることから反落の可能性が示唆されている。
本日は、5 月11 日の高値を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、 同水準を上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 1.2182(5/11 高値)
前日終値 1.2081
サポート1 1.2025(日足一目均衡表・基準線)
fx morning 14052021 chart 3

<ユーロ円=転換線を支持に押し目買いスタンス>
陰線引け。一目・転換線は基準線を上回り、遅行スパンは 実線を上回り、一目・雲の上で引けていることから、三役好 転の強い買いシグナルが点灯している。抱き線で反発し、孕 み線で反落したものの、転換線を上回って引けていることか ら反発の可能性が示唆されている。
本日は、転換線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線 を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 132.73(5/13 高値)
前日終値 132.23
サポート1 131.86(日足一目均衡表・転換線)
fx morning 14052021 chart 4

<豪ドル円=5/10 高値を抵抗に戻り売りスタンス>
陰線引け。一目・転換線は基準線を上回り、遅行スパンは 実線を上回り、一目・雲の上で引けていることから、三役好 転の強い買いシグナルが点灯している。しかし、4 手連続陰 線で反落し、転換線を下回って引けていることから続落の可 能性が示唆されている。
本日は、5 月10 日の高値を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、 同水準を上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 85.80(5/10 高値)
前日終値 84.60
サポート1 84.42(日足一目均衡表・基準線)
fx morning 14052021 chart 5

情報提供元:DZHフィナンシャルリサーチ社

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