FX Morning 04/15/2021

【前日の為替概況】ドル円、3 日続落 NY タイムは狭いレンジ取引に終始

14 日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3 日続落。終値は108.93 円と前営業日NY 終値(109.06 円)と比べて13 銭程度のドル安水準だった。ただ、NY 市場に限れば109.00 円を挟んだ狭いレンジ取引 に終始した。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演や米地区連銀経済報告(ベージュブック)の 公表などを控えて様子見気分が強かった。市場では「本日から16 日のNY カット(日本時間23 時)に行使 期限を迎えるまとまった規模のオプションが109.00 円に観測されており、小幅なレンジに収れんしやす い」との声も聞かれた。

なお、パウエルFRB 議長はワシントン経済クラブでのインタビューで「昨年12 月以降、目標に向けて さらなる著しい進展を遂げた時点で、資産買い入れを縮小する時期に到達する」とし、「それは利上げを 検討する時期よりもかなり前になる可能性が高い」などと述べた。また、FRB が公表したベージュブック では「米経済活動は緩やかなペースで加速した」との認識が示されたが、相場の反応は限られた。

ユーロドルは3 日続伸。終値は1.1980 ドルと前営業日NY 終値(1.1948 ドル)と比べて0.0032 ドル程 度のユーロ高水準だった。デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁が「刺激策を早期に終了することは継 続することよりもリスクが高い」「ECB は必要に応じてあらゆる手段を調整する用意がある」などと発言 すると、一時1.1951 ドル付近まで下押ししたものの、アジア時間早朝に付けた日通し安値1.1947 ドルが サポートとして働くと買い戻しが優勢に。市場では「200 日移動平均線が位置する1.1907 ドルを明確に 上抜けたことでテクニカル的な買いが入りやすい」との声も聞かれた。ダウ平均が一時230 ドル超上昇し、 取引時間中の過去最高値を更新するとリスク・オンのドル売りが優勢となり、一時1.1987 ドルと3 月18 日以来の高値を付けた。

ユーロ円は続伸。終値は130.49 円と前営業日NY 終値(130.31 円)と比べて18 銭程度のユーロ高水準。 ダウ平均が史上最高値を更新するとリスク・オンの円売り・ユーロ買いが優勢となり一時130.58 円と日 通し高値を付ける場面があった。ただ、7 日につけた2018 年10 月以来の高値130.69 円を上抜けること は出来なかった。

カナダドルは堅調。WTI 原油先物価格が一時5%超上昇したことを受けて、産油国通貨とされるカナダ ドルに買いが集まった。米ドルカナダドルは一時1.2500 カナダドル、カナダドル円は87.16 円までカナ ダドル高に振れた。同じく産油国通貨であるノルウェークローネも堅調だった。対ユーロでは一時 10.0377 クローネ、対ドルでは8.3791 クローネ、対円では13.00 円まで上昇した。

【本日の東京為替見通し】ドル円は109 円OP あり狭い動きか、豪雇用統計が東京時間の注目

本日の東京時間のドル円の上値は限られるものの、109 円前後での取引となるか。109.00 円に本日と明 日16 日に期限を迎える大きめのオプションがあることで、ドル円の動きは欧米時間には極端に狭くなっ ている。ドル円は本日の東京時間でも大きな動きを期待するのは難しく、オセアニア通貨や欧州通貨に連 れた値動きになると思われる。

東京時間の午前に黒田日銀総裁が日銀支店長会議であいさつを行うことや、午後には日銀の地域経済報 告(さくらレポート)の発表が予定されているものの、日銀関係で市場が大きく動くのを期待するのは難 しいだろう。むしろ、本日から菅首相が訪米を行い、明日日米首脳会談が行われることで、日米首脳会談 への注目度合いの方が高そうだ。麻生財務相が一昨日「財務長官とは為替について数年話したことはない」 と発言しているように、米国政権が変わったとはいえ為替市場に関しては議題にもならないか。注目は対 中関係をめぐることに進展があった場合で、状況により株式及び為替市場が動意づく可能性はある。

米国からは引き続き米製薬大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)の血栓問題などのニュースが 東京時間にも発表されるリスクもあることで、引き続きワクチンの安全性の状況などにも目を向けておき たい。

ドル円は大きな動きを期待できないものの、本日は豪州から3 月の雇用統計が発表されることで、豪ド ルの動きは大きくなるかもしれない。

2 月の雇用統計では失業率は5.8%と1 月の6.4%から大幅に改善されるなど、労働市場は好転した。 先週の豪準備銀行(RBA)理事会は「失業率は依然として高過ぎる」と声明文で公表したが、2 月の大幅 改善のトレンドが3 月も継続された場合は、豪州経済にとって好要因になるだけでなく、RBA も雇用につ いて今後は楽観的になる可能性もある。なお、13 日発表された豪州の週間雇用および賃金は、前年比で 雇用は1.0%上昇し、賃金も2.1%上昇している。昨日もオセアニア通貨は大きく動き、豪ドルとNZ ドル はともに対ドルで100Pips 以上、対円では1 円以上上昇していることで、ボラタイルな動きが期待できそ うだ。

欧州通貨は一昨日にレンジをブレークしたことで堅調地合いが期待できる。ただし、東京時間に欧州通 貨が大きくレンジを超えて動いた時には、欧州入り後にその動きを否定する方向に動くことが多い。トレ ンドは欧州通貨買い基調は変わらないだろうが、東京時間は動意薄のほうがトレンドを継続する可能性は 高い。

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
○08:50 ◇ 対外対内証券売買契約等の状況(週次・報告機関ベース)
○10:00 頃 ◎ 黒田東彦日銀総裁、あいさつ(支店長会議)
○14:00 ◇ 日銀地域経済報告(さくらレポート)

<海外>
○未定 ◎ 韓国中銀、政策金利発表(予想:0.50%で据え置き)
○10:30 ◎ 3 月豪雇用統計(予想:失業率5.7%/新規雇用者数3.50 万人)
○15:00 ◎ 3 月独消費者物価指数(CPI)改定値(予想:前月比0.5%/前年比1.7%)
○15:30 ◎ 3 月インド卸売物価指数(WPI、予想:前年比5.90%)
○15:45 ◇ 3 月仏CPI 改定値(予想:前月比0.6%/前年比1.1%)
○20:00 ◎ トルコ中銀、政策金利発表(予想:19.00%に据え置き)
○21:30 ◇ 2 月カナダ製造業出荷(予想:前月比▲1.0%)
○21:30 ◎ 前週分の米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数(予想:70.0 万件/370.0 万人)
○21:30 ◎ 4 月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数(予想:42.0)
○21:30 ◎ 4 月米ニューヨーク連銀製造業景気指数(予想:19.5)
○21:30 ☆ 3 月米小売売上高(予想:前月比5.9%/自動車を除く前月比5.0%)
○22:15 ◎ 3 月米鉱工業生産指数(予想:前月比2.8%)
◇ 設備稼働率(予想:75.7%)
○23:00 ◇ 2 月米企業在庫(予想:前月比0.5%)
○23:00 ◎ 4 月全米ホームビルダー協会(NAHB)住宅市場指数(予想:83)
○16 日00:30 ◎ ボスティック米アトランタ連銀総裁、講演
○16 日01:00 ◇ 3 月ロシア鉱工業生産(予想:前年比▲1.0%)
○16 日03:00 ◎ デイリー米サンフランシスコ連銀総裁、講演
○16 日05:00 ◎ メスター米クリーブランド連銀総裁、講演
○16 日05:00 ◎ 2 月対米証券投資動向

16 日
○11:00 ☆ 1-3 月期中国GDP
○11:00 ◎ 3 月中国鉱工業生産
○11:00 ◎ 3 月中国小売売上高

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

14 日15:19 ビルロワドガロー仏中銀総裁
「今後数年、欧州中央銀行(ECB)の政策は緩和的であ るべき」
「2%のインフレは目標であり上限ではない」
「PEPP は少なくとも2022 年3 月まで行われるだろう」
「PEPP 終了は緩和政策の終わりを示すものではない」

14 日15:22 黒田日銀総裁
「経済・物価見通しは、まん延防止等重点措置の影響を 含めて引き続き下振れリスクが大きい」
「消費者物価指数の前年比は当面マイナス、その後プラ スに転じて上昇率を高める」
「強力な金融緩和で企業の資金繰り支援と市場の安定 維持に努める」

14 日16:40 デギンドスECB 副総裁
「刺激策を早期に終了することは継続することよりもリス クが高い」
「ECB は必要に応じあらゆる手段を調整する用意ある」

14 日20:30 ハーン欧州委員会委員(予算担当)
「欧州連合(EU)は復興基金を8000 億ユーロの債券発 行で調達する計画」
「年平均の調達額は約1500 億ユーロとなる見込み」

14 日20:56 ザリフ・イラン外相
「イラン核合意に関して米国に残された時間は多くない」

14 日22:53 カプラン米ダラス連銀総裁
「労働市場に大きな緩みがあり、完全雇用に戻るにはま だ時間がかかる」
「10 年債利回りが今年上昇するのは理解できる」
「パンデミックを乗り切り、他のベンチマークも達成でき れば、極端な政策を取り除くよう主張する」

14 日23:24 ラガルドECB 総裁
「米国の財政支援策、中期的には欧州GDP を0.3%押し 上げる」
「米政策の欧州への影響はほとんどが来年」
「観光セクターが大きい国の回復より長くかかるだろう」
「我々は依然としてパンデミック危機に対処している」
「回復に向けて十分な支援が要求される」

14 日23:06 タラン・ウクライナ国防相
「ロシアはクリミア半島に核兵器配備を準備している」
「ロシア軍が今年、実質的な軍事的挑発を企てることを 否定できない」

14 日23:45 南アフリカ準備銀行(SARB、中央銀行)
「水道・電気料金がインフレ予測の上方リスクを示してい る」
「短期フォワードレートが過去6 カ月間で異常に高い状 態にあり、市場の歪みに対処するためランド流動性を供 給した」
「南アは高インフレ経済のまま」
「中期的にCPI が上昇すると南ア特有のリスク認識が高 まり、徐々に高い金利につながる」
「経済活動は2023 年までにパンデミック以前のレベルに 戻る可能性が高い」

15 日01:15 パウエル米連邦準備理事会(FRB)
「財政政策についてFRB はコメントしない」
「現在の債務は十分に耐えられる水準であり、債務への 懸念を最優先させるときではない」
「新型コロナ感染の急拡大が主要なリスク」
「22 年末まで政策金利は引き上げられない可能性は高 いが、データ次第ではある」
「目標に向けた実質的な進展に達したときが量的緩和を 縮小するとき」
「量的緩和の縮小は利上げのかなり前となる可能性」
「FRB が保有債券を市場で売却するとは考え難い」
「2%をやや上回るインフレを求めている」
「FRB は議会との関係を真剣受け止めている」

15 日03:09 米地区連銀経済報告(ベージュブック)
「米経済活動は緩やかなペースで拡大した」
「物価は前回報告からわずかに加速した」
「大半の地区で雇用者数が緩やかに増加」

15 日04:13 ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁
「インフレは暫くボラタイルだろうが、2%目標近くで落ち 着くだろう」
「FRB はインフレが高過ぎる水準となった場合の対処の 仕方をしっている」
「完全雇用の状態にはまだ遠い」

※時間は日本時間

〔日足一目均衡表分析〕

fx morning 15042021 chart 1

<ドル円=先行きは108 円付近を試す展開も>
下小陰線引け。じり安で3 月25 日以来の109 円割れとな った。
下押し継続で、3 月23 日安値108.41 円が目先の下値めど。 同節目を抜けて売りに勢いがつけば、8-9 日の上昇幅に対す る下方倍返しにおおむね相当する108 円付近を試す展開もあ るか。

レジスタンス1 109.50(4/9-14 下落幅の61.8%戻し)
前日終値 108.93
サポート1 108.41(3/23 安値)
サポート2 108.04(4/8-9 上昇幅の下方倍返し)
fx morning 15042021 chart 2

<ユーロドル=雲の下限クリアできそう>
陽線引け。緩やかな上昇を続ける200 日移動平均線を超え た水準で底堅く推移した。強弱を判断する上で重要な節目で ある同線を上回っての推移が続くか。一目・転換線が基準線 を上回って買い示唆の状態。一目・雲の下限1.2007 ドルは クリアできそう。90 日線を試す展開が視野に入ってきた。

レジスタンス1 1.2056(90 日移動平均線)
前日終値 1.1980
サポート1 1.1931(ピボット・サポート2)
fx morning 15042021 chart 3

<ポンド円=雲を試す局面もあるか>
小陽線引け。13 日は反発が一目均衡表・基準線150.97 円 手前で抑えられ、以降も限定的な動意にとどまっている。現 水準150.10 円付近は、低下が見込まれる一目・転換線と、 同・雲の上限が今後交差することの予想されるレンジ。同交 差水準への収れんを見込むが、転換線がやがて基準線を下回 り売りサインが点灯する可能性を考慮すればやや軟調か。雲 の上限を試す局面もありそうだ。

レジスタンス1 150.83(4/13 高値)
前日終値 150.08
サポート1 149.59(4/14 安値)
fx morning 15042021 chart 4

<NZ ドル円=雲や基準線が支えも、調整の可能性は残存>
大陽線引け。一目均衡表・雲の中での重い動きを想定して いたが、急上昇で雲から抜け出た。下押しても緩やかに上昇 する一目・雲の上限77.55 円付近の下げ渋りが想定でき、当 面は横ばいが続く見込みの一目・基準線も支えとなりそう。 しかし、急上昇の反動による売りが強まれば、まだ若干の低 下余地がある一目・転換線77.31 円を追うように調整を進め る可能性は残されている。

レジスタンス1 78.24(3/19 高値)
前日終値 77.79
サポート1 77.39(日足一目均衡表・基準線)
fx morning 15042021 chart 5

情報提供元:DZHフィナンシャルリサーチ社

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