FX Morning 06/15/2021

【前日の為替概況】ドル円、続伸 米10 年債利回りが1.50%台まで上昇

14 日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続伸。終値は110.07 円と前営業日NY 終値(109.66 円) と比べて41 銭程度のドル高水準だった。NY 勢の参入後は米長期金利の上昇を手掛かりにした買いが先行。 前週末高値の109.84 円を上抜けると買いが強まり、4 日以来となる110 円台を回復した。その後も米10 年債利回りが1.50%台まで上昇したことを背景に底堅く推移し、4 時前には一時110.10 円まで上値を伸 ばした。

ユーロドルは3 営業日ぶりに反発。終値は1.2120 ドルと前営業日NY 終値(1.2109 ドル)と比べて0.0011 ドル程度のユーロ高水準だった。欧州時間に下値の堅さを確認したことで、22 時過ぎには1.2130 ドルま で本日高値を更新した。一方で、米長期金利が上昇幅を拡大したこともあり、その後は上値を試すことも なく様子見ムードに。NY 時間に限ると1.2120 ドルを挟んだ狭いレンジ内での推移に終始した。

ユーロ円は3 営業日ぶりに反発。終値は133.40 円と前営業日NY 終値(132.80 円)と比べて60 銭程度 のユーロ高水準だった。ドル円の上昇につれた円売り・ユーロ買いが広がり、一時133.44 円まで値を上 げた。

トルコリラ円は弱含み。エルドアン・トルコ大統領はバイデン米大統領との首脳会談後に「会談は非常 に建設的で有意義だった」としながらも、米側が懸念を示している「ロシア製地対空ミサイルS400 導入 のスタンスは変わらない」との見解を示した。トルコ大統領の発言が伝わると全般にトルコリラ売りが進 み、一時12.97 円まで値を下げた。

【本日の東京為替見通し】ドル円 売りオーダー目立つも底堅さは継続か

本日の東京為替市場でドル円は海外時間の地合いの強さを尊重し、109 円後半をベースとした底堅さが 継続されるか。ただ米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えた様子見ムードも広がりつつあり、くわえて 110 円前半には厚めの売りも観測されるため、110 円台での伸びは鈍るだろう。まずは、4 日高値110.33 円をこなせるか注目したい。

朝7 時台のドル円オーダー状況は110 円台前半から111 円にかけて断続的に売りが観測される。特に3、 4 日高値の手前110.30 円まではしっかりとした売りオーダーが並ぶ。ただし、110.40 円超えには損切り オーダーも集まり始めた。本邦輸出企業からのドル売りやそれを期待した売りもあるだろうが、事業法人 系のオーダーは9 時になると一旦キャンセルすることも多く、日経現物株のオープン後からゴトー日であ る東京仲値にかけての値動きは注意が必要だろう。

一方、ドル円の目立った買いオーダーは109 円半ばから観測される。昨日の欧州時間の下押しが109.61 円までということから推測すると、資源・商品価格が高止まりするなかで本邦輸入企業からのドル買い需 要は断続的に出ているのではないか。

明日の米連邦公開市場委員会(FOMC)はテーパリングに関する議論は先送りとの見通しが増えてきたよ うだが、夏までには量的緩和の縮小が協議されるとみるアナリストは多い。また、FOMC メンバーによる 政策金利見通しは、これまで「2023 年末まで据え置き」が中心値だったところから「23 年に1 回の利上 げ」にシフトを金利市場では織り込んできたもよう。

なお、ブリュッセルで開催された北大西洋条約機構(NATO)首脳会議では、中国を安全保障上のリスク と認識し、強権路線を進める同国を「体制上の挑戦」とみなす共同声明を採択した。中国からの反発は必 至であり、値幅は限定的だろうが地政学リスクの高まりが意識される場面はありそうだ。

また、本日は6 月豪準備銀行(RBA)理事会議事要旨が公表される。1 日の声明では、一部で期待され た「ハト派後退」の文言は見受けられず、豪ドルは失望売りに押される場面があった。ただし豪州も正常 化への道を進み始めており、議事要旨でも「タカ派的なヒント」を探すことになりそうだ。

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
○13:30 ◇ 4 月第三次産業活動指数(予想:前月比▲0.6%)

<海外>
○10:30 ◎ 1-3 月期豪住宅価格指数(予想:前期比5.5%/前年比7.6%)
○10:30 ◎ 6 月豪準備銀行(RBA)理事会議事要旨
○15:00 ◎ 5 月英雇用統計(失業率/失業保険申請件数推移)
○15:00 ◎ 2-4 月英失業率(ILO 方式、予想:4.7%)
○15:00 ◎ 5 月独消費者物価指数(CPI)改定値(予想:前月比0.5%/前年比2.5%)
○15:45 ◇ 5 月仏CPI 改定値(予想:前月比0.3%/前年比1.4%)
○17:00 ◎ レーン・フィンランド中銀総裁、講演
○18:00 ◇ 4 月ユーロ圏貿易収支(予想:季節調整前なし/季節調整済150 億ユーロの黒字)
○19:00 ◎ デコス・スペイン中銀総裁、講演
○20:00 ◎ レーン欧州中央銀行(ECB)専務理事兼主任エコノミスト、講演
○21:15 ◇ 5 月カナダ住宅着工件数(予想:27.00 万件)
○21:15 ◎ ベイリー英中銀(BOE)総裁、講演
○21:30 ☆ 5 月米小売売上高(予想:前月比▲0.7%/自動車を除く前月比0.2%)
○21:30 ◎ 6 月米ニューヨーク連銀製造業景気指数(予想:22.0)
○21:30 ◎ 5 月米卸売物価指数(PPI、予想:前月比0.6%/前年比6.3%)
◎ 食品とエネルギーを除くコア指数(予想:前月比0.5%/前年比4.8%)
○22:15 ◎ 5 月米鉱工業生産指数(予想:前月比0.6%)
◇ 設備稼働率(予想:75.1%)
○22:50 ◎ パネッタECB 専務理事、講演
○23:00 ◎ 6 月全米ホームビルダー協会(NAHB)住宅市場指数(予想:83)
○23:00 ◇ 4 月米企業在庫(予想:前月比▲0.1%)
○24:00 ◎ ホルツマン・オーストリア中銀総裁、講演
○16 日01:00 ☆ 1-3 月期ロシア国内総生産(GDP)改定値(予想:前年比▲1.0%)
○16 日05:00 ◎ 4 月対米証券投資動向
○米連邦公開市場委員会(FOMC)1 日目
○米・欧州連合(EU)首脳会議(ブリュッセル)

16 日
<国内>
○08:50 ◎ 5 月貿易統計(通関ベース)
○08:50 ◎ 4 月機械受注

<海外>
○07:45 ◇ 1-3 月期ニュージーランド(NZ)経常収支
○09:00 ◎ ロウ豪準備銀行(RBA)総裁、講演
○11:00 ◎ 5 月中国鉱工業生産

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

14 日15:40 ホルツマン・オーストリア中銀総裁
「パンデミック緊急資産購入プログラム(PEPP)は、緊急 避難的な措置であり、終了に関する議論は時期尚早」
「物価は危険な領域まで上昇していない」
「欧州中央銀行(ECB)はインフレ監視し、必要なら行動 する必要」

14 日16:15 ジョンソン英首相
「北アイルランド議定書の停止も辞さない」
「欧州連合(EU)は、英国が単一の国であり、単一の領 域であることが分かっていない」

14 日23:16 フランス中銀
「2021 年の成長率+5.8%へ上方修正(3 月発表時は +5.4%)」
「4-6 月期の成長率は+0.5%(1-3 月期は-0.1%)
「インフレは10 月に2.1%になり、そこがピークと予測」

14 日23:27 ベイリー英中銀(BOE)総裁
「英国経済は力強く回復している」

15 日02:09 ジョンソン英首相
「ロックダウンの最終解除を7 月19 日に延期」
「7 月19 日以後解除が伸びないことに自信」

15 日02:57 エルドアン・トルコ大統領
「トルコはテロとの戦いのダブルスタンダードに反対」
「バイデン米大統領とは長い期間にわたる友情がある」
「米大統領とは広範囲にわたる話し合いを持った」
「会談は非常に建設的で有意義だった」
「トルコの(ロシア製地対空ミサイル)S400(導入)のスタ ンスは変わらない」

※時間は日本時間

〔日足一目均衡表分析〕

fx morning 15062021 chart 1

<ドル円=転換線を上抜けもまだ不安定な状態>
陽線引け。一目均衡表・転換線109.76 円と基準線109.34 円に挟まれたレンジを上抜けてきた。
しかし、上抜けた転換線は現状からすれば17 日にも低下 へ転じる見込み。伸び悩み局面で強い支えにならない可能性 がある。同日から週末18 日に掛けて相場の変わり目となり やすい雲のねじれも発生するため、下落へ転じる展開に注意 したい。

レジスタンス1 110.33(6/4 高値)
前日終値 110.07
サポート1 109.61(6/14 安値)
サポート2 109.34(日足一目均衡表・基準線)
fx morning 15062021 chart 2

<ユーロドル=上昇が見込まれる基準線への追随は困難か>
下影小陽線引け。1.21 ドル付近で安値もみ合い。下ひげの 形成は底堅さを示すが、1.21 ドル半ばで推移する5 日移動平 均線もまだこなせない。同線を上抜けても、今後の低下が予 想される一目均衡表・転換線1.2156 ドル付近からは動きが 重そう。同水準付近から切り上がる見込みの基準線へ追随す る上昇は難しそうだ。

レジスタンス1 1.2193(6/11 高値)
前日終値 1.2120
サポート1 1.2052(5/13 安値)
fx morning 15062021 chart 3

<ポンド円=収れん予想される基準線・転換線などが支え>
下影陽線引け。上昇中の一目均衡表・基準線153.97 円を 維持し、155 円台へ戻してきた。基準線は本日154.61 円へさ らに上昇。引き続き支えとなる。一目・転換線154.98 円を 上回る水準で上値が重くなる可能性はあるものの、やがて 154.80 円台で収れんすることが予想される両線や、154.89 円前後で上昇中の21 日移動平均線を下支えになりそう。目 先の上値めど3 日高値や156 円台の年初来高値を目指す展開 を予想する。

レジスタンス1 155.82(6/3 高値)
前日終値 155.33
サポート1 154.61(日足一目均衡表・基準線)
fx morning 15062021 chart 4

<NZ ドル円=雲とともに緩やかに切り上がる相場の戻り想定>
陽線引け。一目均衡表・転換線78.74 円付近の攻防となる。 転換線付近からの上放れによる79 円台回復を期待したいが、 低下傾向の同線へ追随した重い推移になりやすいだろう。戻 りを試すにしても、上限が現在78.31 円前後に位置する一 目・雲の切り上がりとともに、緩やかなペースで進むことに なりそう。

レジスタンス1 79.14(6/7 高値)
前日終値 78.63
サポート1 78.09(6/11 安値)
fx morning 15062021 chart 5

情報提供元:DZHフィナンシャルリサーチ社

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