【前日の為替概況】ドル円、低調な米8 月CPI と米10 年債利回り1.26%台で109.53 円まで下落

14 日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3 営業日ぶりに反落。終値は109.69 円と前営業日NY 終 値(109.99 円)と比べて30 銭程度のドル安水準だった。米連邦準備理事会(FRB)のテーパリング(量 的緩和の縮小)時期を占う意味で重要な8 月米消費者物価指数(CPI)が予想より弱い内容となったこと が分かると、米長期金利の指標である米10 年債利回りが一時1.26%台まで低下。全般ドル売りが先行し た。一時は120 ドル超上昇したダウ平均が失速し、350 ドル超下落したこともリスク・オフの円買いを促 し、2 時30 分前に109.53 円と8 月24 日以来の安値を付けた。

ただ、米国株の下落を受けてリスク・オフのドル買いが強まると、ドル円にも買い戻しが入ったため、 引けにかけては下げ渋っている。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時92.68 と日通し高値を付けた。

ユーロ円は下落。終値は129.47 円と前営業日NY 終値(129.91 円)と比べて44 銭程度のユーロ安水準。 21 時30 分過ぎに一時130.20 円と日通し高値を付けたものの、そのあとは一転下落した。米国株安を背 景に、リスク・オフの円買いが優勢となり一時129.37 円と本日安値を付けた。

ユーロ円以外のクロス円も軟調だった。ポンド円は一時151.33 円、豪ドル円は80.17 円、NZ ドル円は 77.64 円、カナダドル円は86.33 円、メキシコペソ円は5.50 円まで値を下げた。

南アフリカランド円は下げがきつかった。南アが世界最大の産出量を誇るプラチナの先物価格が前日比 3%超下落したことも材料視されて、一時7.65 円まで値を下げた。

ユーロドルは小幅ながら3 日続落。終値は1.1803 ドルと前営業日NY 終値(1.1811 ドル)と比べて0.0008 ドル程度のユーロ安水準だった。予想を下回る米インフレ指標を受けてドル売りが先行すると一時 1.1846 ドルと本日高値を付けたものの、そのあとはユーロ円の下落につれた売りが出て1.1800 ドルと欧 州時間に付けた日通し安値に面合わせした。米国株の下落を受けてリスク・オフのドル買いも見られた。

【本日の東京為替見通し】ドル円、NY ダウ下落と米10 年債利回り1.26%台で上値が重い展開か

本日の東京外国為替市場のドル円は、低調な米8 月消費者物価指数を受けて、来週21-22 日の米連邦公 開市場委員会(FOMC)で年内のテーパリング(資産購入の段階的縮小)開始が表明される可能性が低下し たことで、上値が重い展開が予想される。

本日のNY カットオプションが110.00 円、109.65 円、109.60 円に控えていることで、来週のFOMC を控 えて、値動きが抑制される可能性にも要警戒か。

米8 月消費者物価指数は前月比+0.3%、前年比+5.3%、コア指数は、前月比+0.1%、前年比+4.0%に留 まり、パウエルFRB 議長やハト派の米連邦準備理事会(FRB)高官のインフレ高進は一時的との見方を裏 付ける内容だった。FOMC では、年内のテーパリング開始は、9 月の雇用統計などを見極めるという慎重な スタンスとなる可能性が高まっている。

中国8 月の小売売上高の予想は前年比+7.0%(7 月前年比+8.5%)、鉱工業生産の予想は前年比+5.8% (7 月前年比+6.4%)となっており、中国政府による規制強化を受けた景況感の悪化を確認することにな る。中国8 月の製造業PMI は50.1 となり、3 月のピーク51.9 から低下し、サービス業PMI も47.5 とな り、3 月のピーク56.3 から低下基調にあることで、ネガティブサプライズを受けたリスク回避の円買い に要警戒となる。

本日のドル円のオーダー状況は、上値には、110.00 円に本日のNY カットオプション、110.20 円にドル 売りオーダー、超えるとストップロス買い、110.30 円、110.40 円、110.50 円にドル売りオーダーが控え ている。下値には、109.50 円にドル買いオーダー、109.40 円にドル買いオーダー、割り込むとストップ ロス売りが控えている。

ドル円のテクニカルポイントとして、一目均衡表の雲の下限109.77 円、雲の上限110.19 円、転換線 109.99 円、基準線109.96 円、そして21 日移動平均線109.89 円、90 日移動平均線109.93 円が挙げられ る。主要なテクニカルポイントが110 円付近に収斂していることは、現状のドル円相場の膠着の結果では あるが、今後の大相場を予感させるものであり、市場のポジションがドル買い持ち気味となっていること で、ハト派的なFOMC 声明がリスクシナリオとなる。

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
○08:50 ◎ 7 月機械受注(予想:船舶・電力除く民需前月比3.1%/前年比15.7%)
○13:30 ◇ 7 月第三次産業活動指数(予想:前月比0.3%)

<海外>
○07:45 ◇ 4-6 月期ニュージーランド(NZ)経常収支(予想:17.50 億NZ ドルの赤字)
○09:30 ◇ 9 月豪ウエストパック消費者信頼感指数
○11:00 ◎ 8 月中国鉱工業生産(予想:前年比5.8%)
○11:00 ◎ 8 月中国小売売上高(予想:前年比7.0%)
○15:00 ◎ 8 月英消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.5%/前年比2.9%)
○15:00 ◎ CPI コア指数(予想:前年比2.9%)
○15:00 ◇ 8 月英小売物価指数(RPI、予想:前月比0.5%/前年比4.7%)
○15:45 ◇ 8 月仏CPI 改定値(予想:前月比0.6%/前年比1.9%)
○18:00 ◎ 7 月ユーロ圏鉱工業生産(予想:前月比0.6%/前年比6.3%)
○20:00 ◇ MBA 住宅ローン申請指数
○20:00 ◇ 7 月南アフリカ小売売上高(予想:前年同月比3.3%)
○21:30 ◎ 8 月カナダCPI(予想:前月比0.1%/前年比3.9%)
○21:30 ◎ 9 月米ニューヨーク連銀製造業景気指数(予想:18.0)
○21:30 ◇ 8 月米輸入物価指数(予想:前月比0.3%)
○21:30 ◎ シュナーベル欧州中央銀行(ECB)専務理事、講演
○22:15 ◎ 8 月米鉱工業生産指数(予想:前月比0.4%)
◇ 設備稼働率(予想:76.4%)
○23:30 ◇ EIA 週間在庫統計
○24:00 ◎ レーンECB 専務理事兼主任エコノミスト、講演

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

14 日12:08 ロウ豪準備銀行(RBA)総裁
「2024 年より前に利上げをする可能性低い」
「失業率が5%のレンジを若干超えることに驚きはない」
「テーパリングを来年2 月までに延長したのは回復が減 速しているため」
「第3 四半期GDP は少なくとも2%縮小する可能性があ り、さらなる縮小のリスクはある」
「第4 四半期に経済は再び回復し、2022 年まで続くと予 想」
「2022年、2023 年の利上げ織り込みを理解することは難 しい」
「豪ドルの予測はしないことを学習している。通貨に対し て回復促進を期待しない」
「来年のどこかで債券買い入れを停止する可能性」
「利上げの前に債券買い入れを終了する見込み」
「インフレが3%を一時的に超えることに問題はない」
「失業率は4%を下回り、賃金が上昇する必要がある」

14 日20:35 トラス英国際貿易相
「米国が準備できているのならば通商交渉を始める用意 がある」
「中国に戦略的に依存することは避けたい」

15 日04:34 シューマー米民主党・上院院内総務
「債務上限を引き上げなければならない」
「共和党が債務上限にこだわっているのは危険」

※時間は日本時間

〔日足一目均衡表分析〕

fx morning 15092021 chart 1

<ドル円=雲の上限を抵抗に戻り売りスタンス>
陰線引け。一目・転換線は基準線を上回っているものの、 遅行スパンは実線を下回り、一目・雲の下で引けており、売 りシグナルが優勢な展開となっている。2 手連続陽線で上昇 後、抱き線で反落して転換線を下回って引けていることで、 続落の可能性が示唆されている。
本日は、雲の上限を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線 を上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス2 110.45(9/8 高値)
レジスタンス1 110.19(日足一目均衡表・雲の上限)
前日終値 109.69
サポート1 109.11(8/16 安値)
サポート2 108.72(8/4 安値)
fx morning 15092021 chart 2

<ユーロドル=転換線を抵抗に戻り売りスタンス>
陰線引け。一目・転換線は基準線を上回り、遅行スパンは 実線を上回り、一目・雲の下で引けているものの、買いシグ ナルが優勢な展開となっている。しかし、3 手連続陰線で下 落して、転換線を下回って引けていることで続落の可能性が 示唆されている。
本日は、転換線を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線を 上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 1.1840(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 1.1803
サポート1 1.1787(日足一目均衡表・基準線)
fx morning 15092021 chart 3

<ポンド円=転換線を抵抗に戻り売りスタンス>
陰線引け。一目・転換線は基準線を上回っているものの、 遅行スパンは実線を下回り、一目・雲の下で引けていること から、売りシグナルが優勢な展開となっている。抱き線で反 落して転換線を下回って引けていることで続落の可能性が 示唆されている。
本日は、転換線を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線を 上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 152.09(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 151.47
サポート1 150.45(8/25 安値)
fx morning 15092021 chart 4

<NZ ドル円=転換線を抵抗に戻り売りスタンス>
陰線引け。一目・転換線は基準線を上回り、遅行スパンは 実線を上回り、一目・雲の上で引けていることから、三役好 転の強い買いシグナルが点灯している。しかし、抱き線で反 落して転換線を下回って引けていることから続落の可能性 が示唆されている。
本日は、転換線を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線を 上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 78.14(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 77.86
サポート1 76.61(日足一目均衡表・基準線)
fx morning 15092021 chart 5

情報提供元:DZHフィナンシャルリサーチ社

本レポートに記載されている情報や見解は、一般的な情報としての使用のみを目的としたもので あり、通貨、CFD、その他あらゆる金融商品の、購入や売却に関する勧誘や依頼の意図は全くあ りません。本文書に盛り込まれている、いかなる見解や情報も、予告や通知なく変更することが あります。本文書は、特定の投資目的や、何らかの財務的背景、特定の受領者の意思などに沿っ て書かれ配布されたものではありません。本文書内で引用・言及されている、あらゆる過去の価 格データ・価格推移データは、当社独自の調査や分析に基づいており、当社はそのデータの提供 元やそのデータそのものの信頼性につき、いかなる保証もせず、また筆者や訳者、各国の支社・ 支店も、本文書の内容の正確性や完全性についても一切保証しません。本文書については英語版 を原版とし、翻訳版と原版で相違がある場合には、原版の内容が優先するものとします。本文書 の内容に基づく直接または間接の損失、そして本文書を信頼したことによる、いかなる人物や団 体が結果的に引き起こした損失についても、当社は一切その責を負いません。

先物取引、先物オプション取引、外国為替証拠金取引(またはFX)、CFD、その他、入金額より もレバレッジをかけて、より大きな金額で取引をする金融商品には、当初入金額を超える大きな 損失を被るリスクがあり、すべての人に適するわけではありません。レバレッジを大きくして取 引すると、その分リスクも高くなります。金スポットや銀の取引は、米国商品取引法(U.S. Commodity Exchange Act)の規制で保護されていません。また、差金決済取引(CFD)は米国 在住者の取引は許可されていません。外国為替証拠金取引(FX)や商品先物取引を行う前には、 投資目的、投資経験、リスク許容範囲等について十分検討する必要があります。本文書内にある、 いかなる見解、ニュース、調査、分析、価格その他についても、「本文書を読むいかなる人物や 団体も、FOREX.comが、投資、法的、税務に関して助言するものではないことを理解している」 ことを前提として、一般的な情報として提供されるものです。いかなる投資、法的、税務に関す る事柄についても、適切な専門家や助言者に相談をしてください。FOREX.comは、米国の商品先 物取引委員会(CFTC)、英国の金融行動監督機構(FCA)、オーストラリアのオーストラリア証 券投資委員会(ASIC)、日本の金融庁の規制を受けています。