FX Morning 08/16/2021

【前日の為替概況】ドル円、下落 米消費者態度指数が2011 年以来の低水準

13 日のニューヨーク外国為替市場でドル円は下落。終値は109.59 円と前営業日NY 終値(110.41 円) と比べて82 銭程度のドル安水準だった。8 月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)速報値が70.2 と予想 の81.2 を大きく下回り、2011 年以来の低水準を付けたこと分かると、全般ドル売りが先行。米長期金利 の指標である米10 年債利回りが一時1.2767%前後まで低下したこともドル売りを誘った。一目均衡表雲 の下限110.00 円や基準線と転換線が位置する109.76 円など、テクニカル的なポイントを下抜けると一時 109.55 円まで下げ足を速めた。

市場関係者からは「夏季休暇シーズンに入り取引参加者が減少しており、市場流動性が低下。薄商いと なる中、値が振れやすい面もあった」との声が聞かれた。

ユーロドルは反発。終値は1.1797 ドルと前営業日NY 終値(1.1730 ドル)と比べて0.0067 ドル程度の ユーロ高水準だった。独DAX やNY ダウが史上最高値を更新するなど、欧米株式相場が底堅く推移する中、 リスク・オンのユーロ買い・ドル売りが入った。低調な米経済指標や米長期金利の低下もドル売りを促し、 一時1.1805 ドルと6 日以来の高値を付けた。市場では「今週、年初来安値である3 月31 日の安値1.1704 ドル手前で下値の堅さを確認したこともあり、週末を前にポジション調整目的の買い戻しが入った」との 声も聞かれた。

ユーロ円は続落。終値は129.30 円と前営業日NY 終値(129.50 円)と比べて20 銭程度のユーロ安水準。 ユーロドルの上昇につれた買いが先行し、21 時30 分過ぎに一時129.70 円と日通し高値を付けたものの、 ドル円の下落が勢いを増すとユーロ円にも売りが波及し、5 時過ぎに129.24 円と日通し安値を付けた。

ユーロ円以外のクロス円も軟調だった。ポンド円は一時151.93 円、豪ドル円は80.75 円、NZ ドル円は 77.11 円、カナダドル円は87.51 円、メキシコペソ円は5.51 円まで値を下げた。

【本日の東京為替見通し】ドル円のレンジ取引継続か、本邦GDP の株価への影響には要注意

本日の東京時間のドル円はもみ合いとなるか。連日米金利の動向に連れて、ドル円は神経質な動きを繰 り返している。ただし、ドル円が111 円台に最後に乗せたのが7 月5 日、108 円台まで下落したのは5 月 26 日となる。この1 カ月以上に渡って109-110 円台のレンジから抜け出すことができていない状況だ。 本日から本邦実需勢などが徐々に夏季休暇から開けて市場に戻ってくるが、109-110 円の居心地の良い水 準からはみ出すことが無かったことで、下落局面では買い、上昇局面では売りを置いていくことになるだ ろう。早朝に109 円半ばまで下がっていることもあり、市場が下値をトライしていく局面もあるだろうが、 今月の26-28 日のジャクソンホール会合でパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長がテーパリングについ て言及するとの警戒感が高まっている中で、日米金利の見通しを鑑みると、敢えてドル売り・円買いが継 続されることも考えにくそうだ。

本日、市場を動意づける要因は、現時点では市場の影響は限られているが、アフガニスタン情勢による リスクの高まりがあげられる。すでにタリバン勢力が首都カブールに進行していることについて、ブリン ケン米国務長官も「予想より早かった」とCNN でのインタビューで述べている。一部では米国のベトナム 戦争下のサイゴンからの撤退と比較されるなど、バイデン政権にとっても想定外な勢いだったこともあり、 今後は米中露を巻き込みアフガニスタン情勢がリスク要因となりそうだ。なお、米国の連邦債務上限の引 き上げについては水面下での交渉が続いているが、来月までまだ猶予があることで、市場がこの動きで動 意づくのは難しそうだ。

経済指標では、本日は本邦の4-6 月期実質国内総生産(GDP)速報値が発表される、本来ならばGDP 速 報値は重要指標だが、国内では閉塞感が漂っていることもあり、為替市場の反応は難しいか。もっとも、 前期比+0.2%、前年比+0.7%との予想に反し、マイナスに成長に陥った場合は、2 四半期連続のマイナス 成長となりリセッション入りとなる。リセッション入りとなった場合は、株式市場の動きが為替市場にも 波及する可能性には注意したい。逆に市場予想よりもポジティブな結果となったとしても、7-9 月期の方 がより新型コロナウイルス・デルタ株などの経済的影響が出る可能性が高く、市場の反応は限られるか。

なお、今週はオセアニア通貨の動きには要警戒となる、18 日にはNZ 準備銀行(RBNZ)の金融政策委員 会(MPC)が行われ、政策金利が発表される。市場は利上げをすでに織り込み始めている。利上げ幅や声 明文の内容も注目され、NZ ドルは大きく動くことになるだろう。また、19 日には豪州から雇用統計の発 表もあることで、豪ドルの動きにも注目したい。なお、豪州の最大州でもあるニューサウスウェールズ州 では、今週末にデルタ株を中心に新型コロナウイルスの感染者数が20%以上増加するなど、ゼロコロナ を目指している豪州の経済的な影響が大きくなりそうだ。

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
○08:50 ☆ 4-6 月期実質国内総生産(GDP)速報値(予想:前期比0.2%/前期比年率0.7%)
○13:30 ◇ 6 月鉱工業生産確報
○13:30 ◇ 6 月設備稼働率

<海外>
○11:00 ◎ 7 月中国鉱工業生産(予想:前年比7.8%)
○11:00 ◎ 7 月中国小売売上高(予想:前年比11.5%)
○15:30 ◎ 7 月インド卸売物価指数(WPI、予想:前年比11.30%)
○21:30 ◇ 6 月カナダ卸売売上高(予想:前月比▲2.0%)
○21:30 ◇ 6 月カナダ製造業出荷(予想:前月比2.5%)
○21:30 ◎ 8 月米ニューヨーク連銀製造業景気指数(予想:29.0)
○17 日05:00 ◎ 6 月対米証券投資動向

17 日
○10:30 ◎ 8 月豪準備銀行(RBA)理事会議事要旨

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

14 日03:01 米国疾病予防管理センター(CDC)委員会
「免疫力が低下した人への3 度目のワクチン投与推奨を 決定」

※時間は日本時間

〔日足一目均衡表分析〕

fx morning 16082021 chart 1

<ドル円=転換線の上昇に沿った戻りあるか>
陰線引け。一目均衡表・雲を下抜けて5 日以来、1 週間ぶ り以上の安値109.55 円まで下落した。
一目・転換線と基準線が位置する109.76 円や、109.65 円 で推移する90 日移動平均線も割り込んだ。サポートになる とみられたこれらのテクニカル指標を下回った水準から、戻 りを試す展開も想定できる。転換線が今後上昇する公算が大 きいことも、その可能性を示唆している。ただ、雲の下限も 位置する節目110 円付近で戻り売り圧力が高まることが考え られる。

レジスタンス1 110.00(日足一目均衡表・雲の下限)
前日終値 109.59
サポート1 108.96(ピボット・サポート2)
サポート2 108.72(8/4 安値)
fx morning 16082021 chart 2

<ユーロドル=基準線や転換線付近で伸び悩む可能性も>
陽線引け。大きめな陽線を形成して、一時は1 週間ぶりに 1.18 ドル台を回復した。 一目均衡表・基準線1.1808 ドル や、転換線1.1803 ドル付近まで反発した格好だが、転換線 は明日にも1.18 ドル割れへ低下して、目先の抵抗として重 みを増してくるとみる。同線を克服できても、横ばいが続く 基準線前後までに上昇が限定される可能性がある。反発後の 調整が入る展開を警戒したい。

レジスタンス1 1.1857(8/5 高値)
前日終値 1.1797
サポート1 1.1753(8/11 高値)
fx morning 16082021 chart 3

<ユーロ円=基準線や転換線の動向がさえない展開を示唆>
陰線引け。一目均衡表・基準線や転換線が位置する129 円 後半で戻りが鈍く、一時129.24 円と、直近の下値の節目と なる4 日安値129.14 円に迫った。同安値や129.04 円前後で 推移する強弱の判断の節目200 日移動平均線を下抜けていな いことは不安を多少和らげる材料となるが、低下傾向を維持 する基準線は反発力が限られる可能性を示している。転換線 も多少戻す場面を挟みつつも失速するとみられ、今後のさえ ない相場つきの示唆といえよう。

レジスタンス1 129.85(日足一目均衡表・基準線)
前日終値 129.30
サポート1 128.60(7/20 安値)
fx morning 16082021 chart 4

<豪ドル円=80 円付近の下値節目を意識>
陰線引け。80 円後半で下値を探る展開となっている。上昇 傾向の一目均衡表・転換線81.05 円を追うような戻りも期待 できる。しかし低下が見込まれる一目・基準線81.33 円が抵 抗になるとみる。3 日安値80.16 円や7 月20 日安値79.85 円 といった80 円前後の節目がより意識されそうだ。

レジスタンス1 81.33(日足一目均衡表・基準線)
前日終値 80.80
サポート1 80.16(8/3 安値)
fx morning 16082021 chart 5

情報提供元:DZHフィナンシャルリサーチ社

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