【前日の為替概況】ドル円、早期テーパリング開始観測の後退で109.11 円まで続落

15 日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続落。終値は109.38 円と前営業日NY 終値(109.69 円) と比べて31 銭程度のドル安水準だった。米連邦準備理事会(FRB)の早期テーパリング観測が後退する中、 欧州株安に伴う円買い・ドル売りが入り、21 時30 分前に一時109.11 円と8 月16 日の安値に面合わせし た。中国の不動産開発大手、中国恒大集団のデフォルト懸念を背景に、リスク回避的な円買い・ドル売り も入った。

ただ、9 月米NY 連銀製造業景気指数が34.3 と予想の18.0 を大きく上回ったことが分かると買い戻し が優勢に。米長期金利の指標である米10 年債利回りが1.31%台まで上昇したことも相場を下支えし、3 時30 分前には109.45 円付近まで下げ幅を縮めた。ダウ平均が一時300 ドル超上昇したことで、投資家の 過度なリスク回避姿勢が後退し円売り・ドル買いが出た面もあった。

ユーロ円も続落。終値は129.24 円と前営業日NY 終値(129.47 円)と比べて23 銭程度のユーロ安水準。 ドル円の下落につれた売りが先行したほか、欧州株安に伴うリスク・オフの円買いが入り一時129.06 円 と日通し安値を付けたものの、売り一巡後は下げ渋った。米国株相場の上昇に伴う円売り・ユーロ買いが 出て129.28 円付近まで下げ幅を縮めた。

ユーロドルは4 営業日ぶりに小反発。終値は1.1817 ドルと前営業日NY 終値(1.1803 ドル)と比べて 0.0014 ドル程度のユーロ高水準だった。欧州時間に一時1.1832 ドルと本日高値を付けたものの、良好な 米経済指標を受けて米長期金利が上昇するとユーロドルには売りが出た。2 時前に一時1.1803 ドル付近 まで値を下げ、アジア時間に付けた日通し安値1.1799 ドルに迫った。

カナダドルは堅調だった。8 月カナダ消費者物価指数(CPI)が予想を上回ったことを受けて、カナダ ドル買いが先行。原油先物相場の大幅上昇を背景に、産油国通貨とされるカナダドルに買いが集まると、 米ドルカナダドルは一時1.2625 カナダドル、カナダドル円は86.64 円までカナダドル高に振れた。

【本日の東京為替見通し】豪8 月雇用統計と中国恒大関連の続報に要警戒か

本日の東京外国為替市場のドル円は、来週21-22 日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で年内のテーパリ ング(資産購入の段階的縮小)開始が表明される可能性が低下していること、中国の不動産開発大手、中 国恒大集団のデフォルト(債務不履行)への警戒感から上値が重い展開が予想される。

昨日、中国当局が不動産開発大手、中国恒大集団の主要債権銀行に、今月20 日が期限の利払いが履行 できないと伝えた、と報じられた。中国恒大集団は、「中国のリーマン」になるのではないか、と警戒さ れており、返済期限が延長されるのか否か、続報を待つことになる。

8 時50 分に発表される日本の8 月貿易収支では、対米貿易黒字に要注目となる。昨年の1-7 月の対米 貿易黒字は2 兆2605 億円だったが、今年1-7 月は3 兆4726 億円まで拡大している。バイデン米政権はト ランプ前政権のように貿易不均衡の是正に関心がないもようだが、米国の貿易赤字は過去最大規模に拡大 しつつあり、国内総生産(GDP)の減少要因となることで、要注目か。

10 時30 分に発表される8 月豪雇用統計では、失業率の予想は4.9%で、7 月の4.6%から上昇、新規雇 用者数の予想は9 万人の減少で、7 月の2200 人増からの悪化が見込まれている。7 月は、デルタ株感染対 策のロックダウンにより労働参加率が66.0%に低下しており、8 月もロックダウンの悪影響によるネガテ ィブサプライズに要警戒となる。

本日のドル円のオーダー状況は、上値には、109.50-60 円に断続的にドル売りオーダー、109.70 円にド ル売りオーダー、本日のNY カットオプション、109.80 円から110.50 円にかけて断続的にドル売りオー ダーが控えている。下値には、109.10 円にドル買いオーダー、109.00 円にドル買いオーダー、割り込む とストップロス売りが控えている。

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
○08:50 ◎ 8 月貿易統計(通関ベース、予想:季節調整前477 億円の赤字、季節調整済1087 億円の黒字)
○08:50 ◇ 対外対内証券売買契約等の状況(週次・報告機関ベース) ○未定 ◇ 9 月月例経済報告

<海外>
○07:45 ☆ 4-6 月期ニュージーランド(NZ)国内総生産(GDP、予想:前期比1.3%/前年比16.3%)
○10:30 ◎ 8 月豪雇用統計(予想:失業率4.9%/新規雇用者数▲9.00 万人)
○17:00 ◎ レーン・フィンランド中銀総裁、講演
○18:00 ◇ 7 月ユーロ圏貿易収支(予想:季節調整前なし/季節調整済149 億ユーロの黒字)
○21:00 ◎ ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、講演
○21:15 ◇ 8 月カナダ住宅着工件数(予想:26.80 万件)
○21:30 ◇ 7 月対カナダ証券投資
○21:30 ◇ 7 月カナダ卸売売上高(予想:前月比▲2.0%)
○21:30 ☆ 8 月米小売売上高(予想:前月比▲0.8%/自動車を除く前月比▲0.1%)
○21:30 ◎ 9 月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数(予想:18.8)
○21:30 ◎ 前週分の米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数(予想:33.0 万件/278.5 万人)
○23:00 ◇ 7 月米企業在庫(予想:前月比0.5%)
○17 日05:00 ◎ 7 月対米証券投資動向
○メキシコ(独立記念日)、休場

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

15 日11:14 バイデン米大統領
「習近平・中国国家主席が対面会談提案を合意しなかっ たという報道は誤り」

15 日14:21 中国政府
「中国恒大は、今月20 日期限の利払いはしない」

15 日15:34 米軍
「北朝鮮の直近のミサイル発射、米国や同盟国への差 し迫った脅威にはならず」

15 日16:34 ジャビド英保険相
「インフレの上昇は一時的なものだと考えている」

15 日17:57 デコス・スペイン中銀総裁
「インフレの上昇圧力が持続した場合、ECB には対処す る方法がある」
「インフレ動向を注視する」
「今のところ、インフレ影響の第2 波は見られない」

15 日21:28 黒田東彦日銀総裁
「日本経済、依然として深刻な状況」
「日本のインフレ、一時的な要因を除けばわずかにプ明 日」

15 日23:30 トルドー加首相
「(8 月CPI の結果について)カナダはパンデミックから回 復している」

16 日00:52 レーン欧州中央銀行(ECB)専務理事兼チ ーフ・エコノミスト
「PEPP の額はECB の金融政策スタンスの指標ではな い」
「イールドカーブは依然として低い」

※時間は日本時間

〔日足一目均衡表分析〕

fx morning 16092021 chart 1

<ドル円=転換線を抵抗に戻り売りスタンス>
陰線引け。一目・転換線は基準線を下回り、遅行スパンは 実線を下回り、一目・雲の下で引けていることで、三役逆転 の強い売りシグナルが点灯した。2 手連続陰線で下落して、 転換線を下回って引けていることで、続落の可能性が示唆さ れている。
本日は、転換線を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線を 上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス2 110.19(日足一目均衡表・雲の上限)
レジスタンス1 109.78(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 109.38
サポート1 108.72(8/4 安値)
サポート2 108.56(5/25 安値)
fx morning 16092021 chart 2

<ユーロドル=9/10 高値を抵抗に戻り売りスタンス>
陽線引け。一目・転換線は基準線を上回り、遅行スパンは 実線を上回り、一目・雲の中で引けているものの、買いシグ ナルが優勢な展開となっている。しかし、抱き線で反発した ものの、転換線を下回って引けていることで反落の可能性が 示唆されている。
本日は、9 月10 日の高値を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、 同水準を上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 1.1851(9/10 高値)
前日終値 1.1817
サポート1 1.1787(日足一目均衡表・基準線)
fx morning 16092021 chart 3

<ユーロ円=転換線を抵抗に戻り売りスタンス>
陰線引け。一目・転換線は基準線を上回っているものの、 遅行スパンは実線を下回り、一目・雲の下で引けていること から、売りシグナルが優勢な展開となっている。2 手連続陰 線で下落して転換線を下回って引けていることで続落の可 能性が示唆されている。
本日は、転換線を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線を 上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 129.88(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 129.24
サポート1 128.60(8/24 安値)
fx morning 16092021 chart 4

<豪ドル円=転換線を抵抗に戻り売りスタンス>
陰線引け。一目・転換線は基準線を上回っているものの、 遅行スパンは実線を下回り、一目・雲の下で引けていること から、売りシグナルが優勢な展開となっている。2 手連続陰 線で下落して転換線を下回って引けていることから続落の 可能性が示唆されている。
本日は、転換線を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線を 上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 80.91(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 80.20
サポート1 79.42(8/27 安値)
fx morning 16092021 chart 5

情報提供元:DZHフィナンシャルリサーチ社

本レポートに記載されている情報や見解は、一般的な情報としての使用のみを目的としたもので あり、通貨、CFD、その他あらゆる金融商品の、購入や売却に関する勧誘や依頼の意図は全くあ りません。本文書に盛り込まれている、いかなる見解や情報も、予告や通知なく変更することが あります。本文書は、特定の投資目的や、何らかの財務的背景、特定の受領者の意思などに沿っ て書かれ配布されたものではありません。本文書内で引用・言及されている、あらゆる過去の価 格データ・価格推移データは、当社独自の調査や分析に基づいており、当社はそのデータの提供 元やそのデータそのものの信頼性につき、いかなる保証もせず、また筆者や訳者、各国の支社・ 支店も、本文書の内容の正確性や完全性についても一切保証しません。本文書については英語版 を原版とし、翻訳版と原版で相違がある場合には、原版の内容が優先するものとします。本文書 の内容に基づく直接または間接の損失、そして本文書を信頼したことによる、いかなる人物や団 体が結果的に引き起こした損失についても、当社は一切その責を負いません。

先物取引、先物オプション取引、外国為替証拠金取引(またはFX)、CFD、その他、入金額より もレバレッジをかけて、より大きな金額で取引をする金融商品には、当初入金額を超える大きな 損失を被るリスクがあり、すべての人に適するわけではありません。レバレッジを大きくして取 引すると、その分リスクも高くなります。金スポットや銀の取引は、米国商品取引法(U.S. Commodity Exchange Act)の規制で保護されていません。また、差金決済取引(CFD)は米国 在住者の取引は許可されていません。外国為替証拠金取引(FX)や商品先物取引を行う前には、 投資目的、投資経験、リスク許容範囲等について十分検討する必要があります。本文書内にある、 いかなる見解、ニュース、調査、分析、価格その他についても、「本文書を読むいかなる人物や 団体も、FOREX.comが、投資、法的、税務に関して助言するものではないことを理解している」 ことを前提として、一般的な情報として提供されるものです。いかなる投資、法的、税務に関す る事柄についても、適切な専門家や助言者に相談をしてください。FOREX.comは、米国の商品先 物取引委員会(CFTC)、英国の金融行動監督機構(FCA)、オーストラリアのオーストラリア証 券投資委員会(ASIC)、日本の金融庁の規制を受けています。