FX Morning 09/22/2021

【前日の為替概況】中国恒大のデフォルト懸念で円じり高 対ドル109.19 円、対ユーロ128.00 円

21 日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続落。終値は109.23 円と前営業日NY 終値(109.44 円) と比べて21 銭程度のドル安水準。香港や欧州の株式相場が反発したことで、投資家の過度なリスク回避 姿勢が後退し、日本時間夕刻に109.71 円と日通し高値を付けたものの、上値は重かった。「巨額債務を抱 え経営危機に陥った中国不動産開発大手、中国恒大集団は少なくとも2 つの銀行に支払い遅延」との一部 報道が伝わると、同社のデフォルト(債務不履行)懸念が高まり、リスク・オフの円買いが優勢に。高く 始まった米国株相場が失速したことも相場の重しとなり、109.19 円と日通し安値を更新した。21-22 日 開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)への警戒も重なり、積極的な買いが手控えられた面もあった。

ユーロ円は6 日続落。終値は128.08 円と前営業日NY 終値(128.34 円)と比べて26 銭程度のユーロ安 水準。欧州株相場の上昇を受けて日本時間夕刻に一時128.71 円と本日高値を付けたものの、NY 市場では 上値の重さが目立った。一時は340 ドル超上昇したダウ平均がマイナス圏に沈むとリスク・オフの円買い が優勢となり、128.00 円と日通し安値を付けた。ユーロ円以外のクロス円も軟調だった。ポンド円は一 時148.96 円、豪ドル円は78.86 円、NZ ドル円は76.37 円、カナダドル円は85.03 円、南アフリカランド 円は7.33 円まで値を下げた。

オフショア市場で人民元はさえない展開。中国恒大集団のデフォルト懸念が根強い中、対ドルでは一時 6.4877 元、対円では16.83 円までCNH 安に振れた。市場では「混乱を防ぐために中国政府が何らかの救 済に動く」との期待がある一方、中国政府は「共同富裕」を掲げて貧富の格差解消に重点を置いており、 「救済は望みが薄い」とみる向きも多い。

ユーロドルは横ばい。終値は1.1726 ドルと前営業日NY 終値(1.1726 ドル)とほぼ同水準。一時1.1749 ドルと高値を付けた後、ユーロ円の下落につれた売りが出ると1.1715 ドルの本日安値まで一転下落した。

【本日の東京為替見通し】恒大リスク 依然として要警戒、本日は日米・金融政策発表

本日の東京外国為替市場のドル円は、明朝3 時に発表される米連邦公開市場委員会(FOMC)声明と経済・ 金利見通しを控えて動意に乏しい展開が予想される。

ジョージ・ソロス氏が「中国版リーマン」と警鐘を鳴らしている中国恒大集団のデフォルトリスクが警 戒されており、明日23 日の2022 年3 月償還債の利払い(8350 万ドル)が先送りされるのか、それとも 中国政府が資金調達支援に乗り出すのか、本日も関連ヘッドラインに警戒することになる。昨日は「巨額 債務を抱え経営危機に陥った中国恒大集団は少なくとも2 つの銀行に支払い遅延」と報じられ、デフォル トリスクが高まりつつある。

日銀金融政策決定会合では、現状の金融政策の維持が予想されている。注目ポイントは、15 時30 分か らの黒田日銀総裁の定例記者会見で、高市自民党総裁候補による公約「プライマリーバランスの黒字化目 標を凍結する」に関する質疑応答となる。2013 年の「政府・日銀の共同声明(アコード)」では、大規模 な国債買い入れの前提が政府の財政健全化であったことで、黒田日銀総裁が再確認するのか否かに要注目 となる。

明日9 月23 日は、1998 年にロングタームキャピタルマネジメント(LTCM)が、バークシャー・ハサウ ェイなどからの買収提案を拒否して破綻した日である。対応を誤ったグリーンスパン第13 代FRB 議長は、 FF レートを9 月、10 月、11 月と3 カ月連続で引き下げざるを得なかった。パウエル第16 代FRB 議長は、 23 日の中国恒大集団の利払い不能によるデフォルトリスクを前に、年内テーパリング(資産購入の段階 的縮小)開始を宣言できるのか否かが要注目となる。さらに、経済・金利見通しでは、2023 年から2024 年にかけた金利予測分布図(ドット・プロット)により、利上げ見通しを見極めることになる。

また明日23 日には、トルコ中央銀行金融政策決定会合で金融政策が発表される。9 月8 日のカブジュ オール中銀総裁の「コアインフレ指標」の重視示唆を受けて、金融政策決定会合では、エルドアン・トル コ大統領の利下げ要請を受け入れる忖度声明が警戒されている。すなわち、「政策金利はインフレーショ ンを上回る水準を維持する」との文言が「コア・インフレ」に変更されるか、あるいは削除される可能性 が警戒されている。もし、トルコ中央銀行の独立性が危ぶまれる利下げ示唆になった場合、秋分の日で休 日の中、本邦個人投資家のトルコリラ円の買い持ちポジションの手仕舞いの警戒感が高まることになる。

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
○未定 ☆ 日銀金融政策決定会合(終了後、決定内容発表、予想:当座預金金利▲0.10%で据え置き)
○15:30 ☆ 黒田東彦日銀総裁、定例記者会見

<海外>
○17:00 ◎ 8 月南アフリカ消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.3%/前年比4.8%)
○20:00 ◇ MBA 住宅ローン申請指数
○23:00 ◎ 8 月米中古住宅販売件数(予想:前月比▲1.8%/年率換算589 万件)
○23:00 ◎ 9 月ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値、予想:▲5.8)
○23:30 ◇ EIA 週間在庫統計
○23 日01:00 ◇ 8 月ロシア鉱工業生産(予想:前年比5.8%)
○23 日03:00 ☆ 米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表(予想:0.00-0.25%で据え置き)
○23 日03:00 ◎ FOMC、経済・金利見通し発表
○23 日03:30 ☆ パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、定例記者会見
○23 日06:00~ ☆ ブラジル中銀、政策金利発表(予想:6.25%に引き上げ)
○英中銀金融政策委員会(MPC、23 日まで)
○韓国(秋夕)、香港(中秋節の翌日)、休場

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

21 日10:35 豪準備銀行(RBA)議事要旨
「労働市場のさらなる改善は遅れる見込み」
「中心的なシナリオでは2024 年まで利上げの条件は満 たされないだろう」
「委員会は高い金融支援環境を維持することをコミット」
「デルタ株のまん延によって回復は遅れたが、軌道を外 れたわけではない」
「回復のタイミングやペースには相当な不確実性があ る」

21 日11:36 麻生財務相
「財政規律は極めて大事、国家財政が安定しなければ 為替や金利に影響」
「プライマリーバランスの黒字化、時間がもう少しいる形 になっているのは確か」

21 日15:14 ストゥルナラス・ギリシャ中銀総裁
「インフレには上昇リスクがあることを受け入れている」
「PEPP 終了後、資産購入プログラム(APP)でギリシャ債 を買い入れることを期待」
「APP を再調整する必要性」

21 日16:16 デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁
「インフレは3.4-3.5%付近で11 月辺りにピークを迎える 可能性」
「第3 四半期の成長は強いだろう」 「賃金が上昇する指標は見当たらない」

21 日16:37 リクスバンク(スウェーデン中銀)
「ゼロ金利と資産購入は継続的にインフレ率が2%に近 づくまで続ける」
「物価の上昇は一時的な要因」
「経済回復は早く、再び低下する前に一時的にインフレ 率が2%を上回るだろう」

21 日18:31 イングベス・リクスバンク(スウェーデン中 銀)総裁
「来年に金融引き締めを行う予定はない」
「インフレがしばらくの間2%を上回っても少しの懸念も ない」
「インフレは低下すると予想しており、金融政策は依然と して拡張的である必要」
「基調的なインフレはいまだ非常に控えめ」

※時間は日本時間

〔日足一目均衡表分析〕

fx morning 22092021 chart 1

<ドル円=雲の下限を抵抗に戻り売りスタンス>
陰線引け。一目・転換線は基準線を下回り、遅行スパンは 実線を下回り、雲の下で引けていることで、三役逆転の強い 売りシグナルが点灯した。2 手連続陰線で下落して転換線を 下回って引けており、続落の可能性が示唆されている。
本日は、雲の下限を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線 を上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス2 110.45(9/8 高値)
レジスタンス1 109.86(日足一目均衡表・雲の下限)
前日終値 109.23
サポート1 108.72(8/4 安値)
サポート2 108.34(5/7 安値)
fx morning 22092021 chart 2

<ユーロドル=転換線を抵抗に戻り売りスタンス>
寄引同事線引け。遅行スパンは実線を上回っているものの、 一目・転換線は基準線を下回り、一目・雲の下で引けている ことで、売りシグナルが優勢な展開となっている。3 手連続 陰線で下落した後、寄引同事線で下げ渋っているが、転換線 を下回って引けていることで続落の可能性が示唆されてい る。
本日は、転換線を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線を 上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 1.1776(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 1.1726
サポート1 1.1664(8/20 安値)
fx morning 22092021 chart 3

<ユーロ円=転換線を抵抗に戻り売りスタンス>
陰線引け。一目・転換線は基準線を下回り、遅行スパンは 実線を下回り、一目・雲の下で引けていることから、三役逆 転の強い売りシグナルが点灯している。6 手連続陰線で下落 して、転換線を下回って引けていることで続落の可能性が示 唆されている。
本日は、転換線を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線を 上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 129.14(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 128.08
サポート1 127.04(2/15 安値)
fx morning 22092021 chart 4

<豪ドル円=基準線を抵抗に戻り売りスタンス>
陰線引け。、一目・転換線は基準線を上回っているものの、 遅行スパンは実線を下回り、一目・雲の下で引けていること から、売りシグナルが優勢な展開となっている。6 手連続陰 線で下落して、転換線を下回って引けていることから続落の 可能性が示唆されている。
本日は、基準線を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線を 上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 79.96(日足一目均衡表・基準線)
前日終値 78.99
サポート1 78.13(8/23 安値)
fx morning 22092021 chart 5

情報提供元:DZHフィナンシャルリサーチ社

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