FX Morning 04/23/2021

【前日の為替概況】バイデン政権の増税懸念でNY 株安、リスク回避の円高へ

22 日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは下落。終値は1.2015 ドルと前営業日NY 終値(1.2035 ドル)と比べて0.0020 ドル程度のユーロ安水準。ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁は、定例理事会後の 記者会見で「短期的な見通しは不透明」「ECB は必要に応じてあらゆる手段を調整する用意がある」と述 べた一方、「中期的なリスクは均衡」「経済活動はまだ限定的だが底を打った兆候がある」などと発言。記 者会見中に一時1.2069 ドルと日通し高値を付ける場面もあったが、買いの勢いは長続きせず、すぐに失 速した。市場では「先月11 日の会見内容とほぼ同じで、手掛かり材料難だった」との声が聞かれた。

NY 午後に入ると、「米政権はキャピタルゲイン課税を2 倍に引き上げる方針」との報道が伝わり、ダウ 平均が一時420 ドル超下落。リスク・オフのドル買いが優勢となり、1.1994 ドルまで下落した。

バイデン米大統領は所得が100 万ドルを超える富裕層に対するキャピタルゲイン課税の税率を、現行の 20%からほぼ2 倍の39.6%に引き上げることを提案する見通し。所得税の限界税率は37%から39.6%に 引き上げる。20 万ドル以上の所得に課せられる純投資所得税(NIIT)の3.8%を含めると、全体のキャピ タルゲイン税率は43.4%に上る可能性があるという。

ドル円は小幅ながら4 日続落。終値は107.97 円と前営業日NY 終値(108.08 円)と比べて11 銭程度の ドル安水準だった。日本時間夕刻に一時107.82 円と3 月5 日以来の安値に面合わせしたものの、一目均 衡表雲の上限107.89 円や同日安値の107.82 円がサポートとして意識されると買い戻しが優勢に。米長期 金利の指標である米10 年債利回りが一時1.5856%前後まで上昇したことも相場の下支え要因となり、2 時過ぎに108.23 円と日通し高値を更新した。

バイデン政権のキャピタルゲイン増税を警戒して米国株が下げ幅を拡大すると、ドル円の上値も重くな った。米10 年債利回りが低下に転じたことも相場の重しとなり、107 円台後半まで押し戻された。

ユーロ円は4 日続落。終値は129.72 円と前営業日NY 終値(130.10 円)と比べて38 銭程度のユーロ安 水準。欧州株相場の上昇に伴う円売り・ユーロ買いが先行し22 時前に一時130.47 円と本日高値を付けた ものの、ユーロドルや米国株の下落に伴う円買い・ユーロ売りが入り129.67 円と日通し安値を付けた。

【本日の東京為替見通し】ドル円、一目均衡表・雲の上限107.95 円の攻防か

本日の東京外国為替市場のドル円は、ニューヨーク株式市場の下落を受けたリスク回避の円買いで上値 が重い展開の中、支持帯である一目均衡表・雲の上限107.95 円の攻防が予想される。

ニューヨーク株式市場は、バイデン米政権の増税計画を受けて下落しており、来週28 日のバイデン米 大統領の施政方針演説への警戒感が高まりつつある。バイデン米大統領は所得が100 万ドルを超える富裕 層に対するキャピタルゲイン課税の税率を、現行の20%からほぼ2 倍の39.6%に引き上げ、所得税の限 界税率は37%から39.6%に引き上げる模様で、全体のキャピタルゲイン税率は43.4%に上る可能性があ ると報じられている。市場では、議会で可決された場合、株式指数が2000 ポイント下落するとの警戒感 が高まっている。

ドル円は、日米首脳会談での対中強硬路線を受けた極東の地政学リスク回避の円買いや大阪府と東京都 の緊急事態宣言を受けた新型コロナウイルス感染第4 波への警戒感、そしてバイデン米政権の増税計画を 受けたNY 株安というリスク回避が売り圧力を強める可能性が高まりつつある。

ドル円のオーダー状況は、上値には、108.30 円にドル売りオーダー、超えるとストップロス買い、 108.40-80 円にはゴールデンウィークに向けた本邦輸出企業からのドル売りオーダーが控えている。下値 には、107-.70-80 円に断続的にドル買いオーダー、割り込むとストップロス売り、107.50 円にドル買い オーダーが控えている。

ドル円の酒田罫線法によるテクニカル分析では、3 月31 日の高値110.97 円から陰線新安値10 手で 107.82 円まで下落しており、「新値八手十手は酒田の骨子」から最終局面の可能性に要警戒となる。ドル 円の107 円台には、支持帯である一目均衡表・雲上限が107.95 円、下値目処となっているフィボナッチ・ リトレースメント38.2%押し(102.59 円を-110.97 円)の107.77 円が控えている。

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
○08:30 ☆ 3 月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食品を除く総合、予想:前年比▲0.2%)
○08:30 ☆ 3 月全国CPI(生鮮食料品・エネルギー除く、予想:前年比0.3%)

<海外>
○08:01 ◇ 4 月英消費者信頼感指数(Gfk 調査、予想:▲12)
○14:00 ◎ 3 月シンガポール消費者物価指数(CPI、予想:前年比1.3%)
○15:00 ◎ 3 月英小売売上高(自動車燃料含む、予想:前月比1.5%/前年比3.5%)
○15:00 ◎ 3 月英小売売上高(自動車燃料除く、予想:前月比2.0%/前年比4.5%)
○16:15 ◎ 4 月仏製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値(予想:59.0)
○16:15 ◎ 4 月仏サービス部門PMI 速報値(予想:46.5)
○16:30 ◎ 4 月独製造業PMI 速報値(予想:65.8)
○16:30 ◎ 4 月独サービス部門PMI 速報値(予想:51.0)
○17:00 ◎ 4 月ユーロ圏製造業PMI 速報値(予想:62.0)
○17:00 ◎ 4 月ユーロ圏サービス部門PMI 速報値(予想:49.1)
○17:30 ◎ 3 月香港CPI(予想:前年同月比0.8%)
○17:30 ◎ 4 月英製造業PMI 速報値(予想:59.0)
○17:30 ◎ 4 月英サービス部門PMI 速報値(予想:59.0)
○19:30 ◎ ロシア中銀、政策金利発表(予想:4.75%に引き上げ)
○22:45 ◎ 4 月米製造業PMI 速報値(予想:60.5)
○22:45 ◎ 4 月米サービス部門PMI 速報値(予想:61.9)
○22:45 ◎ 4 月米総合PMI 速報値
○23:00 ☆ 3 月米新築住宅販売件数(予想:前月比12.0%/88.6 万件)
○トルコ(国民主権と子供の日)、休場

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

22 日09:09 イスラエル軍
「シリアからミサイル攻撃を受けたため、報復としてシリ アを攻撃した」

22 日16:50 ルドリアン仏外相
「欧州連合(EU)はプーチン大統領とロシア政府に、もし ナヴァルニー氏が亡くなったら新たな制裁を与えると警 告を発した」

22 日21:02 欧州中央銀行(ECB)声明
「今期のPEPP の購入額は引き続き大幅に増加する見 込み」
「QE は毎月200 億ユーロのペースで実施」
「PEPP プログラムの規模を1 兆8500 億ユーロで再確 認」
「金利はインフレ目標に近づくまで現状またはそれ以下 に」
「PEPP の総額を使い切る必要はなく、規模拡大も可能」

22 日21:39 ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁
「短期的な見通しは不透明」
「経済活動は年を経るにしたがって堅調な回復を見込 む」
「基調的な物価圧力は依然として安定している」
「ECB はインフレ見通しに関して為替レートの影響を注 視」
「ECB は必要に応じてあらゆる手段を調整する用意があ る」
「短期的なリスクは下向きだが、中期的なリスクは均衡」
「経済活動はまだ限定的だが底を打った兆候がある
「ヘッドラインインフレはここ数カ月上昇しそうだ」
「パンデミック克服後、中期的にインフレは徐々に上昇」
「パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の減額はデー タ次第であり、カレンダー通りに進むことはない」
「テーパリング協議は時期尚早」
「ユーロ圏経済は2022 年後半にコロナ危機前の水準を 回復する見通し」
「ECB の戦略検証結果を秋に公表する」

※時間は日本時間

〔日足一目均衡表分析〕

fx morning 23042021 chart 1

<ドル円=転換線を抵抗に戻り売りスタンス>
陰線引け。一目・転換線は基準線を下回り、遅行スパンは 実線を下回り、一目・雲の上で引けているものの、売りシグ ナルが優勢な展開となっている。陰線新安値10 手を数えて、 転換線を下回って引けていることから続落の可能性が示唆 されている。
本日は、転換線を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線を 上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 108.79(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 107.97
サポート1 107.77(102.59-110.97 円の38.2%押し)
サポート2 106.68(3/3 安値)
fx morning 23042021 chart 2

<ユーロドル=転換線を支持に押し目買いスタンス>
陰線引け。一目・転換線は基準線を上回り、遅行スパンは 実線を上回り、一目・雲の中で引けているものの、買いシグ ナルが優勢な展開となっている。寄引同事線の後、抱き線で 下落しているものの、転換線を上回って引けていることで反 発の可能性が示唆されている。
本日は、転換線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線 を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 1.2090(日足一目均衡表・雲の上限)
前日終値 1.2015
サポート1 1.1980(日足一目均衡表・転換線)
fx morning 23042021 chart 3

<ポンド円=転換線を抵抗に戻り売りスタンス>
陰線引け。一目・転換線は基準線を下回り、遅行スパンは 実線を下回り、一目・雲の中で引けていることから、売りシ グナルが優勢な展開となっている。3 手連続陰線で転換線を 下回って引けており続落の可能性が示唆されている。
本日は、転換線を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線を 上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 150.69(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 149.42
サポート1 148.53(3/24 安値)
fx morning 23042021 chart 4

<NZ ドル円=雲の上限を抵抗に戻り売りスタンス>
陰線引け。一目・転換線は基準線を上回り、遅行スパンは 実線を下回り、一目・雲の中で引けており、転換線を下回っ て引けていることから、売りシグナルが優勢な展開となって いる。抱き線で転換線を下回って引けていることから続落の 可能性が示唆されている。
本日は、雲の上限を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線 を上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 77.81 日足一目均衡表・雲の上限)
前日終値 77.37
サポート1 76.43(日足一目均衡表・雲の下限)
fx morning 23042021 chart 5

情報提供元:DZHフィナンシャルリサーチ社

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