FX Morning 05/24/2021

【前日の為替概況】ユーロドル、反落 米PMI 予想を上回りドル買い活発化

21 日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは反落。終値は1.2182 ドルと前営業日NY 終値(1.2228 ドル)と比べて0.0046 ドル程度のユーロ安水準だった。19 時30 分前に一時1.2238 ドル付近まで値を上 げたものの、アジア時間につけた日通し高値1.2240 ドル手前で上値の重さを確認すると一転下落した。5 月米製造業・サービス部門購買担当者景気指数(PMI)速報値が予想を上回ったことが分かると、全般ド ル買いが活発化し一時1.2161 ドルと日通し安値を更新した。

なお、5 月ユーロ圏消費者信頼感指数速報値は▲5.1 と予想の▲6.8 を上回ったものの、相場の反応は 限定的だった。

ドル円は反発。終値は108.96 円と前営業日NY 終値(108.78 円)と比べて18 銭程度のドル高水準だっ た。日本時間夕刻に一時108.61 円と日通し安値を付ける場面もあったが、一目均衡表基準線108.64 円や 19 日の安値108.57 円がサポートとして働くと買い戻しが優勢になった。5 月米PMI 速報値が予想を上回 ったことも相場を下支えし、一時109.00 円と日通し高値を更新した。カプラン米ダラス連銀総裁とハー カー米フィラデルフィア連銀総裁が「テーパリング(量的緩和縮小)に向けた協議の開始は遅いよりは早 い方が良い」との考えを示したこともドル買いを誘ったようだ。

なお、23 時に発表された4 月米中古住宅販売件数は予想を下回ったものの、相場の反応は限られた。 ユーロ円は反落。終値は132.72 円と前営業日NY 終値(133.01 円)と比べて29 銭程度のユーロ安水準。 21 時過ぎに一時132.54 円と日通し安値を付けたものの、そのあとはドル円とユーロドルの値動きの影響 を同時に受けたため、相場は方向感が出なかった。

代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインは大幅安。ビットコイン・ドルは一時35212 ドル前 後まで下落し、下げ幅は前日比で12%を超えた。ビットコイン円も一時386 万円程度まで売り込まれた。 中国金融安定発展委員会が金融リスク防止・管理に向けて、ビットコインのマイニング(採掘)や取引を 取り締まる方針を改めて表明したことが嫌気された。

【本日の東京為替見通し】ドル円はもみ合いか、大幅な経済再開遅れで円売り需要は根強い

本日の東京時間のドル円は108 円後半を中心にもみ合いとなるか。本日は米国から市場を動意づかせる 主だった経済指標の発表はなく、要人の講演もボスティック米アトランタ連銀総裁のみとなっている。ボ スティック氏は今月中旬の講演で「経済は復活の過程にあるが、まだ長い道のりだろう」「FRB は低金利 を維持し、経済を刺激する時期」と発言していることもあり、テーパリングについて市場を驚かすような 発言をするとも考えにくく、大きな動きを期待するのは難しそうだ。今週は28 日に発表される米4 月コ ア個人消費支出(PCE)価格指数などの発表まではトレンドを作る動きになるのは難しいか。

その中でドル円の下値の買い支えとなるのは、他国と比較し日本経済回復の遅れが鮮明なことか。昨日 より沖縄県では来月20 日までの緊急事態宣言が発令された。東京都や大阪府などすでに宣言が出ている 都道府県でも、沖縄県の予定終了日と同程度の期間延長の可能性も囁かれている。その一方で、先週末ス ペインが観光客受け入れを発表し、ノルウェーは国内旅行の解除やアルコールの深夜までの提供などを決 定し、多くの国では経済正常化の道へ進んでいる。パンデミック前から賃金が数十年上昇しないなど、日 本のデフレ脱却は難しかったが、パンデミック後の回復の遅延でより日本売り・円売りの流れは続くか。

ドル円の売り要因としては、米国金利がテーパリング期待で過熱感が出ていることや、株式市場が不安 定なこと、パレスチナ情勢は小休止しているものの、国際情勢が不安定なことなどがドル売り・円買い要 因としては上げられそうだ。

欧州通貨はポンドの動きに注目したい。本日はベイリー英中銀(BOE)総裁、カンリフBOE 副総裁、ホ ールデン英中銀金融政策委員会(MPC)委員、サンダース英MPC 委員がそれぞれ議会に出席することで、 発言には要警戒となる。また、英国絡みでは様々なニュースが週末に報じられていることで、ポンドは神 経質な動きになりそうだ。上述したスペインが英国観光客の受け入れを認める方針を打ち出した半面、ド イツは変異株を懸念し英国からの入国は独国籍かドイツに居住しているものに制限すると発表している。 週末のBBC の報道では英国では32-33 歳のワクチン接種受付が始まると報じるなど、経済再開では一歩リ ードしていることで、ポンドの買い需要は高いがこの流れが続くのか注目したい。

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
○20:05 ◎ 黒田東彦日銀総裁、あいさつ

<海外>
○14:00 ◎ 4 月シンガポール消費者物価指数(CPI、予想:前年比2.0%)
○22:00 ◎ ブレイナード米連邦準備理事会(FRB)理事、講演
○23:30 ◎ ベイリー英中銀(BOE)総裁、カンリフBOE 副総裁、ホールデン英中銀金融政策委員会(MPC) 委員、サンダース英MPC 委員、議会に出席
○24:00 ◎ メスター米クリーブランド連銀総裁、講演
○25 日01:00 ◎ ボスティック米アトランタ連銀総裁、講演
○ノルウェー、スイス、ドイツ(聖霊降臨祭翌日の月曜日)、カナダ(ビクトリア・デー)、休場
○欧州連合(EU)首脳会議(25 日まで)

25 日
○06:30 ◎ ジョージ米カンザスシティ連銀総裁、講演
○09:00 ◎ 1-3 月期シンガポール国内総生産(GDP)確定値

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

21 日07:20 バイデン米大統領
「イスラエル首相は2 時間以内のガザ停戦開始を表明」
「米国がイスラエルの防空システムを支援すると首相に 約束」

21 日07:52 ロバートソン・ニュージーランド(NZ)財務相
「中国との関係が非常に重要」
「有利子債務の目標を設定することは時期尚早」
「2022 年に国境のさらなる開放を希望」

21 日17:10 ヤンソン・リクスバンク(スウェーデン中銀) 副総裁
「エネルギー価格を除いたインフレ率は目標に近づいて いる、これは良いニュースだ」
「インフレ率が目標を上回っても、すぐに行動するのでは なく慎重になるべきだ」

21 日18:16 菅首相
「沖縄の緊急事態宣言追加を決定」
「期間は23 日から6 月20 日まで」

21 日18:32 サンチェス・スペイン首相
「5 月24 日から健康管理なく、英国からの観光客を大い に喜んで迎え入れる」
「6 月より米国を含めワクチンを受けている観光客の入 国を認める」

21 日18:34 ソルベルグ・ノルウェー首相
「政府はもう国内旅行に反対をしない」
「5 月27 日から新型コロナウイルス規制を緩和をする」

21 日20:55 ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁
「最近の利回り上昇を認識しており、注意深く監視してい る」
「回復には不確実性が残る」
「コロナ前の水準に戻るのは2022 年になる」

22 日01:15 ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁
「テーパリング開始前に労働市場の継続的な回復を確 認したい」
「インフレ率が時間の経過とともに平均2%になることを 期待」

22 日01:26 バーキン米リッチモンド連銀総裁
「インフレ率は今年上昇し、2022 年には正常に戻る可能 性」

22 日01:58 カプラン米ダラス連銀総裁
「テーパリング協議開始は遅いよりは早い方が良い」

※時間は日本時間

〔日足一目均衡表分析〕

fx morning 24052021 chart 1

<ドル円=転換線-基準線に挟まれたレンジ付近の推移想定>
下影小陽線引け。一目均衡表・基準線108.64 円と、本日 109.18 円へ小幅に切り上がる一目・転換線に挟まれたレンジ 付近の動きを予想する。転換線が現水準でいったん頭打ちと なる見込みで、同線付近の109.24 円に位置する一目・雲の 上限とともに、ここから水準を低下させることが考えられ、 これらのテクニカル指標を上回ったところでは上値が重く なりそう。一方、基準線が横ばいから次第に水準を切り上げ ていく見込みで、同指標を割り込んだところで底堅く推移す るとみられ、下押しを限定しそうだ。

レジスタンス1 109.50(5/17 高値)
前日終値 108.96
サポート1 108.57(5/19 安値)
サポート2 108.35(5/11 安値)
fx morning 24052021 chart 2

<ユーロドル=転換線の頭打ち前にレンジ上方突破したい>
下影陰線引け。1.22 ドルの節目を挟んだもみ合いが続いて いる。下押しがあっても、今後の上昇が見込まれる一目均衡 表・転換線1.2149 ドルや、1.2118 ドル前後で上昇中の21 日 移動平均線付近で底堅さを示すとみる。下値を1.21 ドル台 にとどめた推移が続くか。ただ、現状からすれば転換線は来 週1.22 ドル台へ上昇したところで頭打ちとなる見込み。先々 の伸び悩みの可能性を示唆している。転換線が低下へ転じる 前に、レンジの上方ブレイクをしなければ、1.21 ドル割れと なり、下値を探ることになろう。その展開は回避したい。

レジスタンス1 1.2245(5/19 高値)
前日終値 1.2182
サポート1 1.2126(5/17 安値)
fx morning 24052021 chart 3

<ユーロ円=転換線を割り込む展開も想定>
陰線引け。一目均衡表・転換線132.57 円付近で推移して いる。同線は現状からすれば今週末に132.99 円へ達したと ころで頭打ちとなる公算。相場も伸び悩み、転換線と一目・ 基準線に挟まれたレンジへ移行するか。132 円付近で上昇中 の21 日移動平均線は支えとなりそう。

レジスタンス1 133.44(5/19 高値=年初来高値)
前日終値 132.72
サポート1 132.08(21 日移動平均線)
fx morning 24052021 chart 4

<豪ドル円=下値の雲を試すことになるか>
陰線引け。一目均衡表・基準線84.45 円付近で上値が重い。 一目・雲の上限83.80 円を意識した下押しを想定する。雲付 近で反発し、水準を切り上げる見込みの基準線を追うように 戻りを試す展開も想定できる。しかし、現水準84.65 円から 低下へ向かうことが予想される一目・転換線が抵抗になりそ うだ。

レジスタンス1 84.66(5/21 高値)
前日終値 84.22
サポート1 83.80(日足一目均衡表・雲の上限)
fx morning 24052021 chart 5

情報提供元:DZHフィナンシャルリサーチ社

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