FX Morning 09/24/2021

【前日の為替概況】ドル円、ダウ平均上昇と米10 年債利回り1.43%台で110.35 円まで続伸

23 日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続伸。終値は110.33 円と前営業日NY 終値(109.78 円) と比べて55 銭程度のドル高水準だった。資金繰り難に陥っている中国の不動産開発大手、中国恒大集団 の債務問題への警戒感がひとまず和らいだほか、米連邦公開市場委員会(FOMC)を無難に通過したことで、 ダウ平均が一時620 ドル超上昇。リスク・オンの円売りが優勢となり、一時110.35 円と8 日以来約2 週 間ぶりの高値を付けた。米長期金利の指標である米10 年債利回りが1.43%台まで急上昇したことも相場 の支援材料。ただ、欧州の取引時間帯には「中国当局は中国恒大集団の破綻に備えるよう地方政府に指示 した」との一部報道を受けて、一時109.76 円まで反落する場面があった。

ユーロドルは反発。終値は1.1739 ドルと前営業日NY 終値(1.1687 ドル)と比べて0.0052 ドル程度の ユーロ高水準だった。米国株相場の上昇を背景にリスク・オンのドル売りが強まると、一時1.1750 ドル と日通し高値を更新した。ただ、前日の高値1.1755 ドルが目先レジスタンスとして意識されると伸び悩 んだ。米長期金利が大幅に上昇したことも相場の重し。

ユーロ円は続伸。終値は129.52 円と前営業日NY 終値(128.32 円)と比べて1 円20 銭程度のユーロ高 水準。米国株高に伴うリスク・オンの円売りが優勢となり一時129.55 円と日通し高値を更新した。なお、 シカゴ日経平均先物は3 万0130 円まで上昇する場面があった。

ポンドは全面高。英中銀金融政策委員会(MPC)は、市場の予想通り政策金利と資産購入額の据え置き を決定した。ただ、資産購入額据え置きにはソーンダース委員が前回会合に続いて反対し、今回はラムス デンBOE 副総裁も反対した。資産購入額の縮小を主張するメンバーが2 人に増えたことを受けてポンドを 買う動きが広がった。ポンドドルは一時本日高値となる1.3751 ドル、ポンド円は151.49 円まで値を上げ たほか、ユーロポンドは0.8537 ポンドまでユーロ安・ポンド高に振れた。市場では「英中銀が利上げ時 期を早める」との観測が広がったほか、「早ければ11 月にも利上げがあり得る」との予想も浮上した。

【本日の東京為替見通し】ドル円 堅調推移も、米政府機関閉鎖や恒大懸念で上値は限定的か

本日の東京外国為替市場のドル円は、米国株上昇を受けたリスク選好の円売りと米10 年債利回りが 1.43%台まで上昇したことを受けたドル買いで堅調推移が予想される。

しかし、米国の9 月年度末に向けて政府機関の閉鎖懸念が高まっていることや中国恒大集団(オフショ ア)の選択的デフォルト(債務不履行)リスクへの警戒感から上値は限定的だと思われる。

ジョージ・ソロス氏が「中国版リーマン」と警鐘を鳴らしている中国恒大集団のデフォルト(債務不履 行)リスクに関しては、23 日の利払いは、「中国恒大地産集団Hengda Real Estate Group(オンショア)」 が、人民元建て社債の一部の利払い(2 億3200 万元)を実施した模様で、無秩序なデフォルトリスクは 後退した。しかし、「中国恒大集団China Evergrande Group(オフショア)」の米ドル債の利払い(8353 万ドル)の履行は先送りされた模様で、30 日間の猶予期間後にデフォルトに陥ることになる。市場では、 中国恒大集団の破綻処理は、オンショアとオフショアに分離して、オンショアは政府系企業の下で再編を 目指すことで国内の金融システムを保ち、オフショアは最終的には破産させるというスキームが噂されて いる。昨日は、「中国当局は中国恒大集団の破綻に備えるよう地方政府に指示した」との報道もあり、来 週29 日の24 年3 月償還債の4750 万ドルの利払いや年末に向けた約6 億ドルの利払いの履行状況により、 噂の真相を見極め行くことになる。

21 日、米下院は、連邦債務の法定上限を2022 年12 月16 日まで凍結するとともに、政府機関閉鎖回避 のため9 月30 日以降も政府資金を手当てする法案を賛成220、反対211 で可決した。しかし、共和党は、 民主党がバイデン米政権の経済対策、3.5 兆ドルの育児・医療支援策を財政調整措置(リコンシリエーシ ョン:民主党50 議席+ハリス議長)により単独で通過させる方針に抗議する目的で、上院での反対姿勢を 鮮明にしている。9 月末までに暫定予算が採決されなければ、10 月からは一部政府機関の閉鎖に追い込ま れることになる。イエレン米財務長官は「連邦債務上限が引き上げられなければ、米国債がデフォルトに 陥り、歴史的な金融危機を引き起こす」、パウエルFRB 議長も「米国がデフォルトに陥らないよう、タイ ムリーに連邦債務上限を引き上げることが極めて重要だ。引き上げられなければ、経済と金融市場が著し いダメージを受ける」と警告しており、米議会の債務上限を巡るチキンゲームには要警戒か。

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
○08:30 ☆ 8 月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食品を除く総合、予想:前年比横ばい)
○08:30 ☆ 8 月全国CPI(生鮮食料品・エネルギー除く、予想:前年比▲0.4%)
○日米豪印4 カ国(クアッド)首脳会談(ワシントン)

<海外>
○07:45 ◎ 8 月ニュージーランド(NZ)貿易収支
○08:01 ◇ 9 月英消費者信頼感指数(Gfk 調査、予想:▲8)
○17:00 ◎ 9 月独Ifo 企業景況感指数(予想:98.9)
○20:50 ◎ エルダーソン欧州中央銀行(ECB)専務理事、講演
○21:45 ◎ メスター米クリーブランド連銀総裁、講演
○22:15 ◎ レーンECB 専務理事兼主任エコノミスト、講演
○23:00 ☆ 8 月米新築住宅販売件数(予想:前月比1.0%/71.5 万件)
○23:00 ☆ パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、クラリダFRB 副議長、ボウマンFRB 理事、イベン トに参加
○23:00 ◎ テンレイロ英中銀金融政策委員会(MPC)委員、講演
○23:05 ◎ ジョージ米カンザスシティ連銀総裁、講演
○25 日01:00 ◎ ボスティック米アトランタ連銀総裁、講演
○南アフリカ(伝統文化継承の日)、休場

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

23 日16:35 スイス国立銀行(中央銀行、SNB)声明
「引き続き為替介入する意欲がある」
「スイスフランは引き続き高く評価されている」
「2021 年のGDP は3%前後を予想」
「インフレ見通しは2021 年が+0.5%、2022 年が+0.7%、 2023 年が+0.6%」

23 日17:04 ノルウェー中銀(ノルゲバンク)声明
「政策金利は12 月にさらに引き上げられる可能性が高 い」
「経済の正常化が政策金利の段階的な正常化を開始す ることが適切であることを示唆」
「経済活動はパンデミック前の水準よりも高い」
「ワクチン接種率が高いため、コロナ関連の制限の必要 性は減少」
「景気の回復は秋まで続くと予想」
「インフレが高くなりすぎるリスクは限定的であると判断」
「政策金利予測は、今後数年間で徐々に金利が上昇す ることを示唆」

23 日17:55 ジョーダンSNB(スイス国立銀行)総裁
「主だった中央銀行が金融の正常化に動けば、世界経 済とスイス中銀にも良い兆候となる」
「いまだにスイスフランは非常に高く、インフレ率は非常 に低いことで、拡張的な金融政策を変更する要因はな い」

23 日20:08 トルコ中銀声明
「国内経済活動が第3 四半期も引き続き堅調であること を示している」
「最近のインフレ率の上昇は一時的な要因によるものと 評価」
「金融引き締めが信用や内需に与える影響は鈍化」
「金融政策スタンスの見直しが必要であると判断し、政 策金利の引き下げを決定」
「インフレの恒久的な低下を示し、物価安定の主要な目 的を追求して中期的な5%の目標が達成されるまで、利 用可能なすべての手段を講じる」

23 日22:12 クガニャゴ南アフリカ準備銀行(SARB)総裁
「弱い雇用が家計支出を遅らせている」
「財政状況は改善し、財政リスクは緩和された」
「2021 年のGDP 予想5.3%(前回4.2%)と予測」
「2022 年のGDP 予想1.7%(前回2.3%)と予測」
「2021 年の消費者物価指数(CPI)は平均で4.4%と予測 (前回4.3%)」
「2022 年のCPI は平均で4.2%と予測(前回4.2%)」
「2021 年のコアCPI は平均で3.0%と予測(前回2.9%)」
「2022 年のコアCPI は平均で3.8%と予測(前回3.7%)」
「経済と財政は不安定な状況が続く」
「据え置きは全会一致で決定」
「政策は引き続き経済指標次第」

※時間は日本時間

〔日足一目均衡表分析〕

fx morning 24092021 chart 1

<ドル円=転換線を支持に押し目買いスタンス>
陽線引け。一目・転換線は基準線を下回っているものの、 遅行スパンは実線を上回り、雲の上で引けていることで、買 いシグナルが優勢な展開。2 手連続陽線で上昇して転換線を 上回って引けており、続伸の可能性が示唆されている。
本日は、転換線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線 を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス2 111.66(7/2 高値)
レジスタンス1 110.80(8/11 高値)
前日終値 110.33
サポート1 109.73(日足一目均衡表・転換線)
サポート2 108.72(8/4 安値)
fx morning 24092021 chart 2

<ユーロドル=基準線を抵抗に戻り売りスタンス>
陽線け。遅行スパンは実線を上回っているものの、一目・ 転換線は基準線を下回り、一目・雲の下で引けていることで、 売りシグナルが優勢な展開となっている。抱き線で反発して いるものの、転換線を下回って引けていることで反落の可能 性が示唆されている。
本日は、基準線を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線を 上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 1.1787(日足一目均衡表・基準線)
前日終値 1.1739
サポート1 1.1684(9/23 安値)
fx morning 24092021 chart 3

<ユーロ円=転換線を支持に押し目買いスタンス>
陽線引け。一目・転換線は基準線を下回り、遅行スパンは 実線を上回り、一目・雲の中で引けているものの、転換線を 上回って引けていることで買いシグナルが優勢な展開とな っている。6 手連続陰線で下落した後、2 手連続陽線で反発 して転換線を上回って引けていることで続伸の可能性が示 唆されている。
本日は、転換線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線 を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 130.85(日足一目均衡表・雲の上限)
前日終値 129.52
サポート1 129.07(日足一目均衡表・転換線)
fx morning 24092021 chart 4

<豪ドル円=基準線を支持に押し目買いスタンス>
陽線引け。、一目・雲の中で引けたが、一目・転換線は基 準線を上回り、遅行スパンは実線を上回っていることから、 買いシグナルが優勢な展開。6 手連続陰線で下落した後、2 手連続陽線で反発して転換線を上回って引けており、続伸の 可能性が示唆されている。
本日は、基準線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線 を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 81.48(日足一目均衡表・雲の上限)
前日終値 80.49
サポート1 79.96(日足一目均衡表・基準線)
fx morning 24092021 chart 5

情報提供元:DZHフィナンシャルリサーチ社

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