FX Morning 03/25/2021

【前日の為替概況】ユーロドル、続落 コロナ第3 波の懸念に加え、ワクチン接種の遅れ嫌気

24 日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは続落。終値は1.1813 ドルと前営業日NY 終値(1.1849 ドル)と比べて0.0036 ドル程度のユーロ安水準だった。欧州での新型コロナウイルス感染第3 波への懸 念に加えて、ワクチン接種の遅れが嫌気されてユーロ売りが出やすい地合いとなった。一時は360 ドル超 上昇したダウ平均が下げに転じたことで、リスク・オフのドル買いも入り5 時30 分前に1.1810 ドルと昨 年11 月23 日以来約4 カ月ぶりの安値を付けた。

メルケル独首相が前日に発表した4 月の復活祭期間中のロックダウン(都市封鎖)強化について「一部 を撤回する」考えを示すと、欧州経済への懸念がやや和らぎユーロ買い戻しを誘う場面もあったが、戻り は鈍かった。

ドル円は3 営業日ぶりに反発。終値は108.73 円と前営業日NY 終値(108.59 円)と比べて14 銭程度の ドル高水準だった。米10 年債利回りが一時1.6489%前後まで上昇したことを受けて円売り・ドル買いが 先行。前日の高値108.87 円を上抜けて一時108.96 円まで上値を伸ばした。ただ、109.00-50 円に観測 されている売りオーダーに上値を抑えられると、伸び悩んだ。米10 年債利回りが低下に転じたことも相 場の重しとなり、108.66 円付近まで上値を切り下げた。もっとも、対ユーロなどでドル買いが進んだ影 響を受けたため、下押しは限定的だった。

主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時92.61 まで上昇し、約4 カ月ぶりの高値 を更新したあとも底堅く推移。ほぼ高値圏で引けた。

なお、イエレン米財務長官は米上院銀行委員会で「米国内の銀行は配当や自社株買いが認められるほど 健全」と述べ、コロナ禍からの回復に自信を示した。また、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長も経 済見通しに関する質問に「今年はかなり力強い年になるというのが最も可能性の高いシナリオだ」と述べ、 米経済に自信を示した。

ユーロ円は続落。終値は128.45 円と前営業日NY 終値(128.67 円)と比べて22 銭程度のユーロ安水準。 ドル円の上昇につれた円売り・ユーロ買いが先行し一時128.86 円と日通し高値を付けたものの、NY 中盤 以降は上値の重さが目立った。ユーロドルの下落につれた売りが出たほか、米国株の失速が相場の重しと なり128.37 円付近まで下押しした。

ノルウェークローネは堅調だった。WTI 原油先物価格が一時6%超上昇したことを受けて、産油国通貨 とされるノルウェークローネに買いが入った。対ドルでは一時8.5552 クローネ、対ユーロでは10.1262 クローネ、対円では12.72 円まで値を上げた。

【本日の東京為替見通し】ドル円はレンジ相場か、PMI 好結果にもかかわらずユーロは上値重い

本日の東京時間のドル円は引き続きもみ合いか。今週に入りドル円は108.41 円から108.96 円の狭いレ ンジで上下している。昨日の東京17 時までのレンジは108.65-108.85 円の20 銭レンジ、金融機関が多く 採用している東京インタイム・レンジ(15 時半まで)は、更に狭いレンジに終始している。本日も東京 時間に限ればレンジを広げるには余程のサプライズがないと難しそうだ。

本日、東京時間でドル円を動かす要因としては、まずは5・10 日(ゴトー日)とうことで東京仲値にか けては神経質に動きそうだ。ここ最近はさほど大きくはないが仲値にかけてじり高となっている。ただし、 仲値が最も大きくなるのが来週期末となるので、大きなフローは出にくいか。株式市場の値動きに関して は、昨日の米国では月末四半期末にむけたリバランスの前倒しも入っていたことで上値が重くなった。こ こ最近の日経平均も期末へのフローが本格化していることで、ドル円もその動きに連れることには警戒し たい。米金利に関しては、東京時間での上下がトレンドを作るのは難しい。本日も米国時間では7 年債の 入札が行われ、クラリダ米連邦準備理事会(FRB)副議長、ボスティック米アトランタ連銀総裁、エバン ス米シカゴ連銀総裁など、今年の米連邦公開市場委員会(FOMC)投票メンバーの講演も控えていることで NY 入り待ちになるか。

ドル円の動きは期待できないが、オセアニア通貨や欧州通貨は東京時間もトレンドを作り動きそうだ。 昨日はNZ 債利回りが急低下したこともあり、NZ ドルが対ドルで4 カ月ぶりの水準まで弱含んだ。本日は オセアニアからは経済指標発表などの予定はないが、豪・NZ ともに政治家の発言や天災(豪州の豪雨な ど)の影響などを注視し、両国の金利動向にも目を向けておきたい。

ユーロドルは昨日の欧州圏の製造業・サービス部門PMI 速報値が予想を大幅に上回る強い結果となった のにもかかわらず上値が限られたことを考慮すると、本日も引き続き下値トライになるか。欧州からは昨 日のPMI ほどは市場を動意づかせる経済指標の発表予定がない反面、ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、 バイトマン独連銀総裁、ビルロワドガロー仏中銀総裁、シュナーベルECB 専務理事、デギンドスECB 副総 裁など欧州要人の講演が多数予定されていることで、引き続き金利高やユーロに関する発言に注目したい。

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
○08:50 ◇ 対外対内証券売買契約等の状況(週次・報告機関ベース)

<海外>
○16:00 ◎ ベイリー英中銀(BOE)総裁、講演
○16:00 ◇ 4 月独消費者信頼感指数(Gfk 調査、予想:▲11.9)
○16:45 ◇ 3 月仏企業景況感指数(予想:91)
○17:30 ☆ スイス国立銀行(中央銀行)、政策金利発表(予想:▲0.75%で据え置き)
○18:00 ◇ 2 月ユーロ圏マネーサプライM3(予想:前年比12.5%)
○18:00 ◎ ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、バイトマン独連銀総裁、ビルロワ・フランス中銀総裁、 講演
○18:30 ◇ 2 月南アフリカ卸売物価指数(PPI、予想:前月比0.5%/前年比3.8%)
○18:30 ◎ ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁、講演
○21:30 ☆ 10-12 月期米GDP 確定値(予想:前期比年率4.1%)
○21:30 ◎ 10-12 月期米個人消費(確定値、予想:前期比年率2.4%)
○21:30 ◎ 10-12 月期米コアPCE(確定値、予想:前期比年率1.4%)
○21:30 ◎ 前週分の米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数(予想:73.0 万件/404.3 万人)
○23:10 ◎ クラリダ米連邦準備理事会(FRB)副議長、講演
○未定 ☆ 南アフリカ準備銀行(SARB)、政策金利発表(予想:3.50%で据え置き)
○26 日01:00 ◎ ボスティック米アトランタ連銀総裁、講演
○26 日02:00 ◎ エバンズ米シカゴ連銀総裁、講演
○26 日02:00 ◎ シュナーベルECB 専務理事、講演
○26 日02:00 ◎ デギンドスECB 副総裁、講演
○26 日02:00 ◎ 米財務省、7 年債入札
○26 日04:00 ◎ メキシコ中銀、政策金利発表(予想:4.00%で据え置き)
○欧州連合(EU)首脳会議(26 日まで)

26 日
<国内>
○08:30 ◎ 3 月東京都区部消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く総合)

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

24 日05:44 ブラード米セントルイス連銀総裁
「今年の米経済成長は6.5%まで増加し、失業率は4.5% まで低下を期待」
「ドルは長期の間、世界の準備通貨であり続ける」
「テーパリングの議論はまだしていないが、今年始まる 可能性も」
「強力な財政政策で成長加速の可能性」

24 日14:10 黒田日銀総裁
「保有ETF の処分は全く考えていない」
「金融緩和の出口のタイミングを検討する局面ではな い」

24 日20:42 メルケル独首相
「復活祭の都市封鎖(ロックダウン)を支持したのは誤り だった」

24 日20:53 欧州連合(EU)
「ワクチン輸出の抜け道を防ぐため、輸出規制を厳格化 する」

24 日21:17 ドムブロフスキス欧州委員会副委員長
「EU はワクチンの輸出を継続する」

24 日21:54 チャブシオール・トルコ外相
「米国側には、露製地対空ミサイルS400 購入は決定事 項であると伝えた」
「米国との関係強化に向けたロードマップを作る必要」

24 日22:01 バーキン米リッチモンド連銀総裁
「現在の米国の景気は回復基調にある」

24 日23:47 イエレン米財務長官
「失業率が高い間は救済措置を実施することが重要」
「低金利は債務に対する利息の支払いが少ないことを 意味し、債務負担のより意味のある測定基準」
「低金利が続いたこともあり、17 年以降は米財政スペー スは変化している」

24 日23:56 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長
「利回り上昇はワクチン接種と経済成長ニュースを反 映」
「これまでの利回り上昇は秩序立った動き」

25 日01:11 米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ (S&P)
「トルコの脆弱な国際収支ポジションは最近の出来事で 更に悪化する可能性」
「トルコの財政状態は比較的強く、政策余力を残してい る」

25 日02:16 ジョンソン英首相
「低い税金が最善策であり、可能な限りの競争力を持ち たい」

25 日02:47 ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁
「失業率改善のための方法は依然ある」
「米国経済の大部分で改善が見られる」

※時間は日本時間

〔日足一目均衡表分析〕

fx morning 25032021 chart 1

<ドル円=転換線は頭打ちへ、売り圧力が増しそう>
下影小陽線引け。一目均衡表・転換線108.89 円超えの水 準定着をうかがう動きが続いている。
昨日までじり高が続いていた同線は、強い抵抗になってい なかった。しかし現水準で頭打ちとなる公算が大きい。転換 線付近の売り圧力が次第に増して、やや下値に位置する21 日移動平均線を試す展開を予想する。

レジスタンス2 109.36(3/15 高値=年初来高値)
レジスタンス1 109.13(3/19 高値)
前日終値 108.73
サポート1 108.21(21 日移動平均線)
fx morning 25032021 chart 2

<ユーロドル=低下が見込まれる転換線が反発抑制>
小陰線引け。200 日移動平均線を下回る昨年11 月23 日以 来の安値圏でさえない推移となっている。下値を探る動きが 続きそうだ。年初来の安値水準から上昇中の200 日線を追う ような戻りがあっても、同線付近へ低下してくる一目均衡 表・転換線が抵抗となり、反発を抑制すると考えられる。

レジスタンス1 1.1900(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 1.1813
サポート1 1.1746(2020/11/11 安値)
fx morning 25032021 chart 3

<ポンド円=基準線などが支えにならず下値を広げる動き>
小陰線引け。一時148.53 円と2 日以来、約3 週間ぶりの 水準へ下押した。21 日移動平均線や一目均衡表・基準線など 上昇中の日足テクニカル指標に接触する場面で下落の流れ を停滞させつつも、段階的に下落幅を広げる展開が続いてい る。下値で支えとなりそうな主だった日足テクニカル指標は 現水準付近に乏しい。2 日安値や先月26 日安値など、目先の ちょっとしたチャートの節目をめどに、落ち着きどころを探 る動きか。

レジスタンス1 149.45(3/24 高値)
前日終値 148.82
サポート1 148.12(3/2 安値)
fx morning 25032021 chart 4

<NZ ドル円=雲のサポート試す展開、戻りは限定的か>
小陰線引け。23 日の大陰線の後も反発できず、じり安が続 いた。一目均衡表・雲の上限75.62 円付近のサポートを試す 展開となっている。昨年11 月24 日以来、4 カ月ぶりの安値 圏とあって、上昇する雲を支えに、下落幅縮小へいつ向かっ てもおかしくない。しかし、76 円台には、低下中の5 日移動 平均線が抵抗として控えている。77.40 円前後で一目均衡 表・基準線とおおむね重なって推移する一目・転換線も、今 後は低下へ向かう見込みで重い相場展開を示唆。戻りは限定 的とみる。

レジスタンス1 76.22(3/24 高値)
前日終値 75.70
サポート1 75.25(90日移動平均線)
fx morning 25032021 chart 5

情報提供元:DZHフィナンシャルリサーチ社

本レポートに記載されている情報や見解は、一般的な情報としての使用のみを目的としたもので あり、通貨、CFD、その他あらゆる金融商品の、購入や売却に関する勧誘や依頼の意図は全くあ りません。本文書に盛り込まれている、いかなる見解や情報も、予告や通知なく変更することが あります。本文書は、特定の投資目的や、何らかの財務的背景、特定の受領者の意思などに沿っ て書かれ配布されたものではありません。本文書内で引用・言及されている、あらゆる過去の価 格データ・価格推移データは、当社独自の調査や分析に基づいており、当社はそのデータの提供 元やそのデータそのものの信頼性につき、いかなる保証もせず、また筆者や訳者、各国の支社・ 支店も、本文書の内容の正確性や完全性についても一切保証しません。本文書については英語版 を原版とし、翻訳版と原版で相違がある場合には、原版の内容が優先するものとします。本文書 の内容に基づく直接または間接の損失、そして本文書を信頼したことによる、いかなる人物や団 体が結果的に引き起こした損失についても、当社は一切その責を負いません。

先物取引、先物オプション取引、外国為替証拠金取引(またはFX)、CFD、その他、入金額より もレバレッジをかけて、より大きな金額で取引をする金融商品には、当初入金額を超える大きな 損失を被るリスクがあり、すべての人に適するわけではありません。レバレッジを大きくして取 引すると、その分リスクも高くなります。金スポットや銀の取引は、米国商品取引法(U.S. Commodity Exchange Act)の規制で保護されていません。また、差金決済取引(CFD)は米国 在住者の取引は許可されていません。外国為替証拠金取引(FX)や商品先物取引を行う前には、 投資目的、投資経験、リスク許容範囲等について十分検討する必要があります。本文書内にある、 いかなる見解、ニュース、調査、分析、価格その他についても、「本文書を読むいかなる人物や 団体も、FOREX.comが、投資、法的、税務に関して助言するものではないことを理解している」 ことを前提として、一般的な情報として提供されるものです。いかなる投資、法的、税務に関す る事柄についても、適切な専門家や助言者に相談をしてください。FOREX.comは、米国の商品先 物取引委員会(CFTC)、英国の金融行動監督機構(FCA)、オーストラリアのオーストラリア証 券投資委員会(ASIC)、日本の金融庁の規制を受けています。