FX Morning 03/26/2021

【前日の為替概況】ユーロドル、3 日続落 コロナ感染懸念の中、1.1800 ドルバリアOP 下抜け

25 日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは3 日続落。終値は1.1764 ドルと前営業日NY 終値 (1.1813 ドル)と比べて0.0049 ドル程度のユーロ安水準だった。欧州での新型コロナウイルス感染拡大 への懸念からユーロ売りが出やすい中、バリアオプションが設定されていた1.1800 ドルを下抜けると一 時1.1762 ドルと昨年11 月12 日以来約4 カ月ぶりの安値を付けた。市場では「23 日に200 日移動平均線 という重要なサポートレベルを下抜けたことから、テクニカル的にも売りが出やすい」との指摘があった。 米10 年債利回りが上昇に転じたことや、ユーロポンドの下落も相場の重しとなった。

ユーロポンドは一時0.8563 ポンドまでユーロ安・ポンド高が進んだ。月末・四半期末に向けたユーロ 売り・ポンド買いのフローが観測されたほか、新型コロナワクチン普及が進む英国と、逆にワクチン普及 の遅れが目立つ欧州連合(EU)を意識した売りが出たようだ。

ドル円は続伸。終値は109.19 円と前営業日NY 終値(108.73 円)と比べて46 銭程度のドル高水準だっ た。一時は1.5875%前後まで低下した米10 年債利回りが上昇に転じると円売り・ドル買いが優勢となっ た。低調と受け止められた7 年債入札後に米長期金利が上昇幅を広げると円売り・ドル買いが活発化し、 一時109.24 円まで上値を伸ばした。

なお、バイデン米大統領は記者会見で「就任100 日までに米国内で2 億回の新型コロナワクチン接種を 目指す」などと発言。一時340 ドル超下落したダウ平均はコロナ感染拡大が抑えられるとの期待から買い が強まり、取引終了間際に250 ドル超上昇する場面があった。

ユーロ円は横ばい。終値は128.45 円と前営業日NY 終値(128.45 円)とほぼ同水準だった。欧州の新 型コロナ感染第3 波を警戒したユーロ売りが優勢となり、5 時過ぎに一時128.39 円と日通し安値を更新 した。

【本日の東京為替見通しドル円は底堅い、週末リスクもあり週跨ぎポジションは要注意

本日の東京時間のドル円は底堅い動きとなるか。昨日のCME225 先物は大阪取引所比240 円高で引けて いるように、堅調な株式市場に連れてドル円も底堅くなりそうだ。また、アジア時間に市場の流れを引っ 張っているオセアニア通貨に対してドル買いが出ていることや、欧州通貨の上値も重く、ドルが全面高な こともドル円を支えるだろう。

本邦からは、本日は東京都区部消費者物価指数(CPI)の発表などはあるが、本邦経済指標で市場の動 意づくことがこの何年もほぼないことで、引き続きフローが左右する相場となるだろう。ただし、この 10 年以上は3 月末の為替市場のフローは一方向に傾いていないことで、出たとこ勝負になる。

一方、米国では、バイデン大統領が来週31 日にペンシルベニア州ピッツバーグを訪れ、数兆ドル規模 のインフラ投資計画を発表する予定だ。本日を含めその予測や詳細などが徐々に明らかになる可能性があ り、内容次第で米債券利回りが大幅に動くことが予想され、ドル円相場にも影響を与えるだろう。特に財 政出動期待が高いことで、米債売りによる米金利上昇でドル円も連れ高になるか。

オセアニア・欧州通貨は東京時間に大きな動きを期待するのは難しい。ただし、本日は欧州入り後に英 小売売上高、独Ifo 企業景況感指数などの経済指標には注目が集まる。特にユーロに関しては売りトレン ドが出ていることで、ネガティブサプライズへの反応が大きくなるだろう。

なお、先週末はトルコ中銀総裁が更迭されたことで、今週はミニ・クラッシュが起きた。今週末も新疆 ウイグル自治区をめぐり各国が中国に圧力をかけていること、欧州を中心に感染第3 波の勢いが止まらな いこと、上述した米国のインフラ投資計画など、週末に予期せぬリスクが起きる可能性もあることで、週 跨ぎのポジションのマネージメントには気を付けておきたい。

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
○08:30 ◎ 3 月東京都区部消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く総合予想:前年比▲0.2%)

<海外>
○08:00 ◎ デイリー米サンフランシスコ連銀総裁、講演
○16:00 ◎ 2 月英小売売上高(自動車燃料含む、予想:前月比2.1%/前年比▲3.5%)
○16:00 ◎ 2 月英小売売上高(自動車燃料除く、予想:前月比1.9%/前年比▲1.5%)
○17:30 ◎ レーン・フィンランド中銀総裁、講演
○18:00 ◎ 3 月独Ifo 企業景況感指数(予想:93.2)
○18:00 ◇ 3 月ノルウェー失業率(予想:4.2%)
○21:00 ◇ 2 月メキシコ貿易収支(予想:28.15 億ドルの黒字)
○21:00 ◎ サンダース英中銀金融政策委員会(MPC)委員、講演
○21:30 ◎ 2 月米個人消費支出(PCE、予想:前月比▲0.7%)
◎ 2 月米個人所得(予想:前月比▲7.3%)
☆ 2 月米PCE デフレーター(予想:前年比1.6%)
☆ 2 月米PCE コアデフレーター(予想:前月比0.1%/前年比1.5%)
○23:00 ◎ 3 月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、確報値、予想:83.6)
○27 日01:45 ◎ テンレイロMPC 委員、講演
○28 日 欧州・英国が夏時間に移行

29 日
<国内>
○08:50 ◇ 日銀金融政策決定会合における主な意見(3 月18-19 日分)

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

25 日06:26 ホールデン英金融政策委員会(MPC)委員
「私の感覚では早急に経済が回復するだろう」
「人々は外出し、消費したくて仕方がない」

25 日08:13 エバンス米シカゴ連銀総裁
「米国の経済回復は予想以上」
「失業率は今年4.5%くらいに低下すると見込む」
「今年のGDP 成長率は6.5%と予測」
「経済は楽観的になる理由は多いが懸念もある」
26 日02:46
「今年は一時的な物価上昇を予想するが、2022 年は 2%のインフレ達成が困難に」
「経済がより早く回復すれば、FRB も早く利上げできる」

25 日11:19 黒田日銀総裁
「日経平均が2 万円を下回ると保有株の時価が簿価を 下回る」
「2%成長の目標達成には時間がかかるため、当面は ETF 買い入れを必要に応じて継続」

25 日17:37 スイス国立銀行(中央銀行、SNB)声明
「必要があれば市場に介入する用意がある」
「スイスフランの水準は高過ぎる」
「今年のGDP は2.5-3.0%となる見込み」

25 日18:32 ジョーダンSNB 総裁
「金融政策や為替政策のスタンスは変わらない」

25 日21:07 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長
「平均的なインフレ目標2%を強くコミットしている」

25 日22:17 クガニャゴSARB(南ア準備銀行)総裁
「政策金利の据え置きは全会一致で決定」
「新型コロナ感染の再拡大が成長の重しに」
「成長リスク見通しは均衡」
「計画停電は特に1-3 月期成長に影響を与える」

25 日22:20 チャブシオール・トルコ外相
「トルコと中国は新型コロナやワクチンに対しての協力 関係を強化する」

25 日22:54 シャジバナSARB(南ア準備銀行)副総裁
「債券市場を注視、状況悪化の兆しがあれば介入する」

25 日22:45 バーキン米リッチモンド連銀総裁
「FRB は経済的な結果に注目し、カレンダーには縛られ ないため、今後数年間の金利見通しを特定しない」
「供給の混乱や強い需要によりインフレは今年上昇する が、時間の経過とともに2%に戻る」
「実質金利より期待インフレに注目している」

25 日23:28 クラリダFRB 副議長
「物価の上昇は一時的なものになると予想」
「米国経済、雇用市場が危機前のピークに戻るにはしば らくかかる」

25 日23:35 米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ (S&P)
「トルコの状況は非常に流動的であり、潜在的な格付け 変更があるために監視している」
「ドル化が拡大する可能性はトルコの主要リスク」

26 日01:14 米格付け会社ムーディーズ・インべスター ズ・サービス
「ワクチン普及が比較的速いことで英国の消費者信頼 感は上昇している」
「ワクチン普及ペースの違いから、英とEU では消費者信 頼感で相違が起きている」
「EU 諸国の厳しい制限措置が、消費者信頼感を比較的 弱く保つ可能性が高い」

26 日02:24 デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁
「ユーロ圏経済、第1 四半期は縮小するだろう」
「1 月から2 月のインフレは予想よりも強め」
「夏までにワクチン普及率が高まれば、下期は強い景気 回復を予想」

26 日02:40 バイデン米大統領
「就任100 日までに米国内で2 億回の新型コロナウイル スワクチン接種を目指す」
「2024 年の大統領選で再選することが私の計画」
「北朝鮮問題が外交政策の最優先」
「北朝鮮の行動がエスカレートするようであれば対応」
「中国の習主席は民主的な考えを持ち合わせていない が、とても賢い」
「米国は中国と競うため投資拡大しなければならない」

※時間は日本時間

〔日足一目均衡表分析〕

fx morning 26032021 chart 1

<ドル円=転換線を割り込んでも切り上がる21 日線が支え>
陽線引け。一目均衡表・転換線は昨日の108.89 円から本 日108.87 円へ低下した。売り圧力の強まりの示唆といえる が、低下前に上抜けに成功した。
転換線は下押し局面で強い支えにならないかもしれない。 しかし、代わって本日108.38 円前後で上昇中の21 日移動平 均線が下支えとなるか。調整の反落があっても、大きな下振 れになりにくいだろう。

レジスタンス1 109.56(ピボット・レジスタンス2)
前日終値 109.19
サポート1 108.73(3/25 安値)
サポート2 108.38(21 日移動平均線)
fx morning 26032021 chart 2

<ユーロドル=5 日線の低下ともない下落、売り持続へ>
陰線引け。下値を探る動きが続き昨年11 月12 日以来、約 4 カ月ぶりの安値1.1762 ドルまで下落幅を広げた。一目均衡 表・遅行スパンが同指標付近の200 日移動平均線の水準へ達 したことは、過去の売買コストから鑑みた売り一巡感を示唆 している可能性はある。しかし、目先のすう勢を示す5 日移 動平均線の低下をともなう下落となっており、売りの勢いは 持続しそうだ。反発力は限定的だろう。

レジスタンス1 1.1828(3/25 高値)
前日終値 1.1764
サポート1 1.1711(11/5 安値)
fx morning 26032021 chart 3

<ユーロ円=5 日線付近からの売り圧力を警戒>
上影同事線引け。いったん下抜けた一目均衡表・基準線 129.00 円を追うように、128.94 円へ上振れる場面もあった。 しかし128.45 円へ押し戻されてNY を引けている。基準線と 一目・転換線の交差が予想される129 円前半への戻りを試し たいところ。だが、本日128.78 円前後へ低下した5 日移動 平均線付近の売り圧力もより高まっていそう。むしろ127 円 前半の一目均衡表・雲や90 日線を試す展開か。

レジスタンス1 129.28(21 日移動平均線)
前日終値 128.45
サポート1 128.04(ピボット・サポート2)
fx morning 26032021 chart 4

<豪ドル円=上値に抵抗となる複数テクニカル指標が控える>
上影小陽線引け。一時83 円台へ戻したもの、5 日移動平均 線をこなす勢いはなく、反発力が限られている。5 日線は本 日83.01 円前後へ低下したため、上回る場面もありそう。し かし、83.63 円前後に21 日線、83.87 円に一目均衡表・転換 線など、低下中のテクニカル指標が抵抗として控えるなかで は強い上昇が望みにくい。

レジスタンス1 83.39(ピボット・レジスタンス2)
前日終値 82.76
サポート1 81.99(2/26 安値)
fx morning 26032021 chart 5

情報提供元:DZHフィナンシャルリサーチ社

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