FX Morning 06/28/2021

【前日の為替概況】ドル円 米長期金利上昇を受けて110 円半ばから110.88 円へ反発

25 日のニューヨーク外国為替市場でドル円は小幅ながら続落。終値は110.75 円と前営業日NY 終値 (110.87 円)と比べて12 銭程度のドル安水準だった。米連邦準備理事会(FRB)が金融政策を判断する うえで重視している5 月米個人消費支出(PCE)価格指数(デフレーター)で変動が激しい食品とエネル ギーを除くコアデフレーターが前月比で予想を下回ると、全般ドル売りが先行。22 時30 分過ぎに一時 110.48 円と日通し安値を更新した。なお、前年同月比では3.4%上昇と市場予想通りの結果となった。1992 年4 月以来約29 年ぶりの高水準を付け、2 カ月連続でFRB の目標である2%を上回った。

ドル円は一目均衡表転換線が位置する110.42 円がサポートとして意識されると下げ渋る展開となった。 米10 年債利回りが1.54%台まで上昇したことも相場を下支えし、110.88 円付近まで下値を切り上げた。

ユーロドルは小幅続伸。終値は1.1935 ドルと前営業日NY 終値(1.1932 ドル)と比べて0.0003 ドル程 度のユーロ高水準だった。米インフレ指標公表直後は全般ドル売りが先行し、23 時前に一時1.1975 ドル と日通し高値を付けたが、米長期金利が上昇に転じると上値が重くなった。ロンドン16 時(日本時間24 時)のフィキシングにかけてはドルを買い戻す動きが広がり、一時1.1929 ドル付近まで下押しした。一 目均衡表雲の下限1.1974 ドルや転換線1.1998 ドルが引き続きレジスタンスとして意識された面もあった。

ユーロ円は小幅続落。終値は132.25 円と前営業日NY 終値(132.28 円)と比べて3 銭程度のユーロ安 水準。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は方向感が出なかった。NY 時間の 安値は132.13 円、高値は132.41 円で28 銭程度だった。

メキシコペソは上昇した。WTI 原油先物価格の上昇を受けて、産油国通貨とされるペソには買いが先行。 前日にメキシコ中銀が予想外の利上げに踏み切ったことも引き続きペソ買いを促し、ドルペソは一時 19.7059 ペソ、ペソ円は5.61 円までペソ高に振れた。

【本日の東京為替見通し】ドル円、主要な経済指標や要人発言の予定なく動意に乏しい展開か

本日の東京外国為替市場のドル円は、主要な経済指標、要人発言、イベントの予定がないことから、7 月2 日に発表される米6 月雇用統計に向けて動意に乏しい展開が予想される。

パウエルFRB 議長は、22 日の議会証言で「米連邦準備理事会(FRB)は労働市場の広範で包摂的な回復 を促進する。インフレ懸念のみに基づいた性急な利上げは実施しない。FRB のインフレ目標は、個人消費 支出(PCE)価格指数であり、消費者物価指数(CPI)ではない」と述べた。2012 年1 月25 日のFOMC で 発表された声明文「長期目標及び政策方針」において、「個人消費支出(PCE)価格指数」に基づく年間2% のインフレ率が、長期的に見て連邦準備理事会(FRB)の責務に最も一致した水準だと判断している、と インフレ目標2%の指針とされた。

米5 月の個人消費支出(PCE)価格指数は、前月比+0.4%で4 月の前月比+0.6%から伸び率が低下した ものの、前年比では+3.9%となり、4 月の+3.6%から上昇した。食品とエネルギーを除いたコア指数は前 月比+0.5%で、5 月の前月比+0.7%から伸び率が低下したものの、前年比では+3.4%となり、1992 年4 月以来となる29 年ぶりの大幅な伸びを記録した。

パウエルFRB 議長やハト派のFRB 高官がインフレ高進を一過性と主張する根拠である「ベース効果」は 5 月にピークを迎えた模様なので、6 月以降のインフレ率に要注目となる。

米6 月の雇用統計の非農業部門雇用者数の最大予想は前月比80 万人の増加となっており、ポジティブ サプライズとなった場合、8 月26-28 日のジャクソンホール会合で、パウエルFRB 議長がテーパリング(資 産購入の段階的縮小)開始のロードマップを表明するのではないか、との市場の憶測が現実味を帯びるこ とになる。

本日のドル円のオーダー状況は、上値には、110.90-111.20 円に断続的にドル売りオーダー、超えると ストップロス買い、111.50 円にはドル売りオーダーが控えている。下値には、110.50 円にドル買いオー ダー、本日のNY カットオプション、110.20-40 円に断続的にドル買いオーダーが控えている。

ドル円のテクニカル分析では、3 月31 日の高値110.97 円(RSI:81.63)を上抜けて111.12 円まで上 昇したものの、オシレーター系の相対力指数(RSI:14 日)は、高値を更新できていないことから、逆行 現象(ダイバージェンス)となっており、上昇エネルギーの枯渇に要警戒となる。テクニカルポイントは、 上値が2020 年3 月26 日の高値の111.30 円、下値は、一目・転換線110.42 円となる。

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
○08:50 ◇ 日銀金融政策決定会合における主な意見(6 月17-18 日分)

<海外>
○15:00 ◇ 5 月独輸入物価指数(予想:前月比1.3%/前年比11.4%)
○17:00 ◇ 4-6 月期南アフリカ経済研究所(BER)消費者信頼感指数
○20:00 ◇ 5 月メキシコ貿易収支(予想:14.42 億ドルの黒字)
○21:00 ◎ ホールデン英中銀金融政策委員会(MPC)委員、講演
○21:00 ◎ バイトマン独連銀総裁、講演
○22:00 ◎ ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁、パネルディスカッションに参加
○24:00 ◎ デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁、講演
○29 日01:00 ◎ バーキン米リッチモンド連銀総裁、講演
○20 カ国・地域(G20)外相会合(29 日まで)

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

25 日09:24 メルケル独首相
「EU サミットにおいてロシアについての合意はなかった」
「EU がロシアを巡ってさらなる勇気を見せることを望む」

25 日16:37 中国外務省
「りんご日報に関するバイデン米大統領の発言は根拠を 欠いている」

25 日16:51 トルコ財務省
「従来の政府見通しを上回る成長を予想」
「第2 四半期は20%程度の成長を予想」
「中央銀行の物価に対するスタンスが重要」
「インフレへの対応が必要となれば、マクロプルーデンシ ャルな政策を実施へ」

25 日17:22 シュパーン独保健相
「夏季には新型コロナウイルスのデルタ株が活発化へ」

25 日17:47 モラウィエツキ・ポーランド首相
「ロシアが攻撃的な政策を後退させないままなら、EU 首 脳はプーチン露大統領をトップレベルの扱いで会合へ迎 えることを拒絶」

25 日19:45 デコス・スペイン中銀総裁
「ユーロ圏が危機前の成長軌道に達するのは2022 年よ り後になるだろう」

25 日23:31 アルトマイヤー独経済相
「ノルドストリーム2 を巡る見解の相違を解決するため、 グラハム米エネルギー長官と生産的な話し合いができ た」

25 日23:45 カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁
「米国経済は非常に強力な回復の始まりにある」
「物価上昇は一時的なものになる可能性」
「高インフレの測定値のいくつかは驚くべきことではな い」

26 日02:33 ローゼングレン米ボストン連銀総裁
「低金利・長期化戦略の副作用について考えなければ ならない」
「不動産価格は急速に上昇しており、監視する必要があ る」
「来年のインフレ率は2%をわずかに上回る程度を見込 む」
「来年末には完全雇用になると予想」
「どっとチャートの22 年利上げについての言及は避ける が、その頃に引き上げ条件が整う可能性はある」
「FRB は完全雇用になるまで利上げしないことを明確に した」

※時間は日本時間

〔日足一目均衡表分析〕

fx morning 28062021 chart 1

<ドル円=転換線を支持に押し目買いスタンス>
陰線引け。一目・転換線は基準線を上回り、遅行スパンは 実線を上回り、一目・雲の上で引けていることから、三役好 転の強い買いシグナルが点灯している。逆行現象や2 手連続 陰線で反落が警戒されるものの、転換線を上回って引けてい ることから反発の可能性が示唆されている。
本日は、転換線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線 を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 111.30(2020/3/26 高値)
前日終値 110.75
サポート1 110.42(日足一目均衡表・転換線)
サポート2 109.84(日足一目均衡表・基準線)
fx morning 28062021 chart 2

<ユーロドル=転換線を抵抗に戻り売りスタンス>
小陽線引け。一目・転換線は基準線を下回り、遅行スパン は実線を下回り、一目・雲の下で引けていることから、三役 逆転の強い売りシグナルが点灯している。2 手連続陽線で反 発しているものの、転換線を下回って引けていることから反 落の可能性が示唆されている。
本日は、転換線を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線を 上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 1.1992(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 1.1935
サポート1 1.1848(6/21 安値)
fx morning 28062021 chart 3

<ユーロ円=転換線を支持に押し目買いスタンス>
小陰線引け。一目・雲の上で引けているものの、一目・転 換線は基準線を下回り、遅行スパンは実線を下回っており、 売りシグナルが優勢な展開となっている。しかし、2 手連続 陰線で下落しているものの、転換線を上回って引けているこ とから反発の可能性が示唆されている。
本日は、転換線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線 を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 132.70(6/23 高値)
前日終値 132.25
サポート1 131.82(日足一目均衡表・転換線)
fx morning 28062021 chart 4

<豪ドル円=転換線を支持に押し目買いスタンス>
小陽線引け。一目・転換線は基準線を下回り、遅行スパン は実線を下回り、一目・雲の中で引けていることで、売りシ グナルが優勢な展開となっている。しかし、5 手連続陽線で 上昇し、転換線を上回って引けていることから続伸の可能性 が示唆されている。
本日は、転換線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線 を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 85.06(6/11 高値)
前日終値 84.13
サポート1 83.45(日足一目均衡表・転換線)
fx morning 28062021 chart 5

情報提供元:DZHフィナンシャルリサーチ社

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