FX Morning 07/28/2021

【前日の為替概況】ドル円、続落 中国規制強化の懸念からリスク回避

27 日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続落。終値は109.78 円と前営業日NY 終値(110.39 円) と比べて61 銭程度のドル安水準だった。中国政府による規制強化の影響を巡る懸念から中国や欧州の株 式相場が下落すると、投資家がリスク回避姿勢を強め円買い・ドル売りが先行。6 月米耐久財受注額が予 想を下回り、米長期金利の指標である米10 年債利回りが1.22%台まで低下したことも相場の重しとなり、 1 時30 分前に一時109.59 円と日通し安値を付けた。ダウ平均が一時260 ドル超下落し、ナイト・セッシ ョンの日経平均先物が大証終値比560 円安の2 万7350 円まで売られたこともドル円の重荷。

ただ、売り一巡後は下げ渋った。シューマー米民主党・上院院内総務が超党派のインフラ法案の上院通 過について楽観的な見通しを示すと米国株相場が下げ幅を縮めたため、ドル円にも買い戻しが入った。

ユーロドルは続伸。終値は1.1817 ドルと前営業日NY 終値(1.1803 ドル)と比べて0.0014 ドル程度の ユーロ高水準だった。予想を下回る米経済指標や米長期金利の低下を手掛かりにユーロ買い・ドル売りが 先行。ポンドドルの上昇につれたユーロ買い・ドル売りも入り、2 時30 分過ぎに一時1.1841 ドルと日通 し高値を付けた。

なお、ポンドドルは一時本日高値となる1.3894 ドルまで値を上げた。月末が近づく中、ロンドン16 時(日本時間24 時)のフィキシングに向けたポンド買いのフローが観測された。

ユーロ円は3 営業日ぶりに反落。終値は129.72 円と前営業日NY 終値(130.29 円)と比べて57 銭程度 のユーロ安水準。ユーロドルの上昇につれた買いが先行し一時130.01 円付近まで値を上げたものの、戻 りは鈍かった。米国株が軟調に推移するとリスク・オフの円買いが優勢となり、1 時30 分前には129.63 円付近まで押し戻された。

その他クロス円も軟調だった。カナダドル円は一時87.08 円、豪ドル円は80.64 円、NZ ドル円は76.21 円まで下落したほか、オフショア人民元(CNH)円は約3 カ月ぶりの安値となる16.79 円まで値を下げた。 市場関係者からは「中国市場のリスクが改めて意識されている」との声が聞かれた。

【本日の東京為替見通し】FOMC 前で動きにくい、引け後の決算発表で米株先の動きには要警戒

本日の東京時間のドル円は上値が限られるものの、大きく相場が上下するのは難しいか。本日は、米連 邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表およびパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の会見が行われるこ とで、市場もリスクを大きくとるような地合いにはなりにくいだろう。ただし、FRB 議長会見終了前に様々 なリスクがあることで、市場が急変することには警戒しておきたい。

特にアジア時間では株価の動きに注目したい。週初から中国のネット企業規制を警戒し中国・香港株が 大幅に続落しているが、ようやくその影響が欧米株にも波及してきている。昨日のCME225 先物は大阪取 引所比で320 円下落していることもあり、本日の日経平均も大幅反落が予想される。また、昨日は引け後 にハイテク・ジャイアントやスターバックス、ビザなどの決算が重なる「スーパー・チューズデー」だっ たが、アルファベット以外は売り気配で引けている。この後のナスダック先物などの動き次第で、為替市 場も上下する可能性がありそうだ。

なお、ホワイトハウスは「新型コロナウイルスのデルタ株による経済への著しい影響の兆候はない」と しているが、デルタ株の感染拡大でバイデン米大統領は、連邦政の従業員と請負業者に対して、ワクチン の接種を行うか定期的な検査などを行う必要性について28 日に発表を行うとされている。現時点では経 済や市場の動きは限られているが、楽観的だった米経済の流れが変わる可能性もあることで警戒はしてお きたい。

ドル円以外の通貨では、東京時間は豪ドルの動きに注目したい。本日は豪州から4-6 月期の消費者物 価指数(CPI)が発表される。原油価格や食品価格が上昇していることもあり、市場予想は前年同月比で +3.8%となっている。ここ最近は豪準備銀行(RBA)がハト派寄りの発言をしていることで、市場予想を 下回った場合は豪ドルの売りが勢いづくかもしれない。特に隣国のニュージーランドの利上げ期待が高い ことで、対NZ ドルの値動きには注意したい。

欧州通貨はポンドを中心に堅調な動きを見せているが、月末にかけてはユーロポンドを中心に月末のフ ィキシングなどのフローで右往左往することが予想される。中心となるのがフィキシングの時間になるこ

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
○08:50 ◇ 日銀金融政策決定会合における主な意見(7 月15-16 日分)
○14:00 ◇ 5 月景気動向指数改定値

<海外>
○10:30 ◎ 4-6 月期豪消費者物価指数(CPI、予想:前期比0.7%/前年同期3.8%)
○15:00 ◇ 8 月独消費者信頼感指数(Gfk 調査、予想:1.0)
○15:00 ◇ 6 月独輸入物価指数(予想:前月比1.5%/前年比12.6%)
○15:00 ◇ 7 月英ネーションワイド住宅価格指数(予想:前月比0.3%)
○15:45 ◇ 7 月仏消費者信頼感指数(予想:102)
○20:00 ◇ MBA 住宅ローン申請指数
○21:30 ◎ 6 月カナダCPI(予想:前月比0.4%/前年比3.2%)
○23:30 ◇ EIA 週間在庫統計
○29 日01:00 ◎ 6 月ロシア失業率(予想:5.0%)
○29 日03:00 ☆ 米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表(予想:0.00-0.25%で据え置き)
○29 日03:30 ☆ パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、定例記者会見
○米露、戦略的安定対話を開催(ジュネーブ)

29 日
<国内>
○08:50 ◇ 対外対内証券売買契約等の状況(週次・報告機関ベース、2 週分)

<海外>
○10:00 ◇ 7 月NBNZ 企業信頼感
○10:30 ◇ 4-6 月期豪輸入物価指数

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

7 日16:35 黒田日銀総裁
「気候変動への対応に向けては、まずは重要であると考 えられる施策を開始し、変更が必要であればその時に 修正していく」
「気候変動への対応は中央銀行としても、その使命に沿 って必要な対応を進めることがますます重要」

28 日02:29 米ホワイトハウス
「新型コロナウイルスのデルタ株による経済への著しい 影響の兆候はない」

28 日03:14 ジョンソン英首相
※国際通貨基金(IMF)が21 年の英成長率を上方修正 したことに対し
「英国経済が予想以上のスピードで回復していることは 良い兆候だが、課題も残っている」

28 日03:21 シューマー米民主党・上院院内総務
「超党派のインフラ法案について楽観的」
「上院が週末までに可決することを期待する」

※時間は日本時間

〔日足一目均衡表分析〕

fx morning 28072021 chart 1

<ドル円=基準線付近の底堅さ維持できず下振れ>
下影陰線引け。一目均衡表・基準線付近の底堅さを維持で きず下振れた。
一目・転換線109.83 円や、109.66 円前後で上昇中の90 日 移動平均線近辺の攻防。下げ渋り基準線付近へ戻すことを期 待するが、下放れれば一目・雲の下限を試すことになるだろ う。

レジスタンス1 110.37(日足一目均衡表・基準線)
前日終値 109.78
サポート1 109.29(日足一目均衡表・雲の下限)
サポート2 108.56(5/25 安値)
fx morning 28072021 chart 2

<ユーロドル=下げ渋り、底堅さ示す長い下ひげ形成>
小陽線引け。本日の1.1790 ドル台への一目均衡表・転換 線の小幅な低下を先取るように下落が先行も下げ渋り、底堅 さを示す長い下ひげを形成した。目先の抵抗だった22 日高 値1.1830 ドルはこなしたものの、1.1820 ドル台で低下中の 21 日移動平均線を上回る同水準での動きは鈍く、やや押し戻 されてNY を引けた。小さいながら陽線で引ける底堅さ示し たため、転換線付近を維持しつつ21 日線をやがてこなす展 開が想定できる。だが、来週以降に低下角度を強める一目・ 基準線が重しとなり、押し返される場面はありそうだ。

レジスタンス1 1.1864(日足一目均衡表・基準線)
前日終値 1.1817
サポート1 1.1752(7/21 安値)
fx morning 28072021 chart 3

<ユーロ円=転換線付近の底堅さ背景に21 日線を試すか>
下影陰線引け。目先の上値の節目だった22 日高値130.30 円を上回って推移する場面もあった。だが、130.40 円台で低 下中の21 日移動平均線手前で失速。129.55 円まで反落した。 しかし、昨日129.48 円で目先の底を打った一目均衡表・転 換線が下振れを防いだ。来週には上昇する見込みの同線付近 の底堅さを後ろ盾に戻し、再び21 日線を試す展開も視野に 入ってきそう。ただ次は、まだ低下傾向の一目・基準線130.65 円が抵抗になるだろう。

レジスタンス1 130.35(7/26 高値)
前日終値 129.72
サポート1 129.16(7/21 安値)
fx morning 28072021 chart 4

<豪ドル円=200 日線の回復を目指す展開>
陰線引け。まだ低下傾向の一目均衡表・転換線を追うよう に下落と、不安定な推移だった。転換線は今週末80.75 円前 後で底打ちする見込み。同線付近で足場を固め、まずは割り 込んだ200 日移動平均線を回復したい。同線は本日81.37 円 前後で推移している。

レジスタンス1 81.27(7/23-27 下落幅の61.8%戻し)
前日終値 80.80
サポート1 80.44(ピボット・サポート1)
fx morning 28072021 chart 5

情報提供元:DZHフィナンシャルリサーチ社

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