FX Morning 06/29/2021

【前日の為替概況】ドル円 110 円後半から110.50 円へ反落、ロンドンフィキシングの円買いで

28 日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3 日続落。終値は110.63 円と前営業日NY 終値(110.75 円)と比べて12 銭程度のドル安水準だった。NY 勢が加わる時間帯に入ると全般ドル買いが先行し、21 時過ぎに一時110.97 円と日通し高値を付けたものの、前週末の高値110.98 円や節目の111.00 円に上値 を抑えられると失速した。米長期金利の指標である米10 年債利回りが1.46%台まで低下したことも相場 の重しとなり、一時110.50 円と日通し安値を付けた。市場では「月末・四半期末が近づく中、ロンドン 16 時(日本時間24 時)のフィキシングに絡んだ円買いのフローが観測された」との指摘もあった。

ただ、前週末の安値110.48 円が目先サポートとして働くと下げ渋った。米長期金利の低下が一服した ことも相場を下支えし、110.60 円台まで下げ幅を縮めた。

ユーロドルは3 営業日ぶりに反落。終値は1.1925 ドルと前営業日NY 終値(1.1935 ドル)と比べて0.0010 ドル程度のユーロ安水準だった。NY 勢参入に伴って全般ドル高が進むと、21 時過ぎに一時1.1902 ドルと 日通し安値を付けた。ただ、米長期金利が低下すると次第に買い戻しが優勢となり、24 時前に一時1.1940 ドル付近まで下げ幅を縮めた。そのあとは1.19 ドル台前半で値動きが鈍った。

ユーロ円は3 日続落。終値は131.96 円と前営業日NY 終値(132.25 円)と比べて29 銭程度のユーロ安 水準。ダウ平均が一時240 ドル超下落したことが相場の重しとなったほか、ロンドン・フィキシングに絡 んだ円買いのフローが観測されると131.78 円と日通し安値を更新した。

ポンド円は頭が重かった。154 円台前半でのもみ合いが続いていたが、4 時過ぎに一時153.39 円と日通 し安値を付けた。新型コロナウイルスのワクチン接種で先行する英国では、1 日の新規感染者が2 万2868 人と1 月末以来の多さとなったと伝わっており、経済正常化が遅れるとの懸念が相場の重しとなった。

カナダドル円も軟調だった。WTI 原油先物価格が一時2%近く下落したことを背景に産油国通貨とされ るカナダドルに売りが出て、一時89.54 円まで値を下げた。

【本日の東京為替見通し】ドル円、米6 月雇用統計を控えて動意薄の展開継続か

本日の東京外国為替市場のドル円は、主要な経済指標、要人発言、イベントの予定がないことから、昨 日と同様に7 月2 日に発表される米6 月雇用統計に向けて動意に乏しい展開が予想される。

ドル円は、明日30 日の月末・四半期末でのリバランスや7 月2 日の米6 月雇用統計の発表を控えて動 きづらい展開が予想される。ドル円の上値は、23 日が111.10 円、24 日が111.12 円までとなっており、 米10 年債利回りが1.4%台で推移している現状では、111 円台の本邦輸出企業からのドル売りが上値を抑 える展開が続くことになる。

テクニカル分析でも、3 月31 日の高値110.97 円(RSI:81.63)を上抜けて111.12 円まで上昇したも のの、オシレーター系の相対力指数(RSI:14 日)は、高値を更新できていないことから、逆行現象(ダ イバージェンス)となっており、上昇エネルギーの枯渇が示唆されている。

下値は、25 日が110.48 円、28 日が110.50 円までとなっており、一目・転換線(※過去9 日間の高値・ 安値の中心値)の110.42 円が支持線となり、本邦輸入企業や本邦資本筋のドル買いも観測されているこ とで、限定的となっている。

ドル円の買い要因は以下の通り。

  • 米6 月雇用統計の改善見通し
  • インフレ高進による2022 年のテーパリング(資産購入の段階的縮小)及び利上げ観測
  • バイデン米政権の大規模財政出動や新型コロナウイルスのワクチン接種進捗を受けた景気回復期待 ドル円の売り要因は以下の通り。
  • パウエルFRB 議長による2023 年までのゼロ金利継続表明
  • 7 月31 日の米法定債務上限の適用停止期限と財政の崖への警戒感
  • 過去最大規模の双子の赤字(財政赤字+経常赤字)

本日のドル円のオーダー状況は、上値には、111.00-10 円に断続的にドル売りオーダー、超えるとスト ップロス買い、111.20 円と111.50 円にドル売りオーダーが控えている。下値には、110.40-50 円に断続 的にドル買いオーダー、割り込むとストップロス売り、110.00-30 円に断続的にドル買いオーダーが控え ている。

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
○08:30 ◎ 5 月完全失業率(予想:2.9%)
○08:30 ◎ 5 月有効求人倍率(予想:1.08 倍)
○08:50 ◇ 5 月商業販売統計速報(小売業販売額、予想:前年比7.9%)

<海外>
○13:10 ◎ オア・ニュージーランド準備銀行(RBNZ)総裁、講演
○15:00 ◇ 6 月英ネーションワイド住宅価格指数(予想:前月比0.7%)
○15:45 ◇ 6 月仏消費者信頼感指数(予想:100)
○17:30 ◇ 5 月英消費者信用残高(予想:2.4 億ポンド)
○17:30 ◇ 5 月英マネーサプライM4
○18:00 ◎ 6 月ユーロ圏経済信頼感指数(予想:116.5)
○18:00 ◎ 6 月ユーロ圏消費者信頼感指数(確定値、予想:▲3.3)
○21:00 ◎ 6 月独消費者物価指数(CPI)速報値(予想:前月比0.4%/前年比2.3%)
○22:00 ◇ 4 月米住宅価格指数(予想:前月比1.6%)
○22:00 ◎ 4 月米ケース・シラー住宅価格指数(予想:前年比14.5%)
○22:00 ◎ バーキン米リッチモンド連銀総裁、講演
○22:40 ◎ ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、講演
○23:00 ◎ 6 月米消費者信頼感指数(予想:119.0)
○30 日00:45 ◎ ビルロワ・フランス中銀総裁、講演
○30 日01:00 ◎ バイトマン独連銀総裁、講演
○20 カ国・地域(G20)外相会合(最終日)

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

28 日08:31 米国防省
「米軍はイランが支援する武装組織のシリアとイラクの 拠点を空爆」

28 日17:24 パネッタ欧州中央銀行(ECB)専務理事
「政策支援が時期尚早に終了しないという確信が必要」
「金融政策と財政政策が共存することを恐れてはいけな い」
「パンデミックを乗り越えるために型破りで柔軟な政策を 維持するよう努めるべき」

28 日20:05 メクラー・スイス国立銀行(中銀、SNB)理事
「スイスフランの価値は依然として高いまま」
「インフレ期待は抑制されている」
「インフレは上昇すると見込むが、その後安定に戻ってく るだろう、そしてそれは良いこと」

28 日20:43 ホルツマン・オーストリア中銀総裁
「インフレが弱いため、利上げの余地はない」
「9 月PEPP に関する良い見解を得られるだろう」

28 日21:07 バイトマン独連銀総裁
「財政政策と金融政策の両方において、コロナ関連の措 置を縮小する必要がある」
「PEPP は将来的に徐々に規模を縮小する必要」
「金融政策の危機が終了することを予測できない」
「PEPP を終了する前にすべての制限を解除し、回復を 確実にする必要がある」

29 日01:47 デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁
「ECB は中期インフレが目標を下回ったままであると予 想」
「PEPP からPSPP への移行は近い将来行われるだろう」

29 日02:41 サキ米大統領報道官
「バイデン大統領は東京五輪に出席しない」

29 日02:52 バーキン米リッチモンド連銀総裁
「インフレは時間の経過とともに緩和し、正常なレベルに なると予想」

29 日02:55 クオールズ米連邦準備理事会(FRB)副議 長
「米ドルの立場が海外のデジタル通貨に脅かされる可 能性は低いだろう」
「米国のデジタル通貨発行の提案は高い基準をクリアす る必要がある」
「米ドルはすでに高度にデジタル化されている」

※時間は日本時間

〔日足一目均衡表分析〕

fx morning 29062021 chart 1

<ドル円=転換線を支持に押し目買いスタンス>
陰線引け。一目・転換線は基準線を上回り、遅行スパンは 実線を上回り、一目・雲の上で引けていることから、三役好 転の強い買いシグナルが点灯している。逆行現象や3 手連続 陰線で反落が警戒されるものの、転換線を上回って引けてい ることから反発の可能性が示唆されている。
本日は、転換線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線 を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 111.30(2020/3/26 高値)
前日終値 110.63
サポート1 110.42(日足一目均衡表・転換線)
サポート2 109.84(日足一目均衡表・基準線)
fx morning 29062021 chart 2

<ユーロドル=雲の下限を抵抗に戻り売りスタンス>
陰線引け。一目・転換線は基準線を下回り、遅行スパンは 実線を下回り、一目・雲の下で引けていることから、三役逆 転の強い売りシグナルが点灯している。抱き線で反落し、転 換線を下回って引けていることから続落の可能性が示唆さ れている。
本日は、雲の下限を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線 を上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 1.1985(日足一目均衡表・雲の下限)
前日終値 1.1925
サポート1 1.1848(6/21 安値)
fx morning 29062021 chart 3

<ポンド円=雲の上限を支持に押し目買いスタンス>
陰線引け。一目・雲の上で引けているものの、一目・転換 線は基準線を下回り、遅行スパンは実線を下回っており、売 りシグナルが優勢な展開となっている。しかし、3 手連続陰 線で下落しているものの、転換線を上回って引けていること から反発の可能性が示唆されている。
本日は、雲の上限を支持に押し目買いスタンスで臨み、同 線を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 154.54(6/25 高値)
前日終値 153.59
サポート1 153.05(日足一目均衡表・雲の上限)
fx morning 29062021 chart 4

<NZ ドル円=転換線を支持に押し目買いスタンス>
陰線引け。一目・雲の中で引けているが、一目・転換線は 基準線を下回り、遅行スパンは実線を下回っていることで、 売りシグナルが優勢な展開となっている。ただし、抱き線で 反落しているものの転換線を上回って引けていることから、 反発の可能性が示唆されている。
本日は、転換線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線 を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 78.20(日足一目均衡表・基準線)
前日終値 77.84
サポート1 77.41(日足一目均衡表・転換線)
fx morning 29062021 chart 5

情報提供元:DZHフィナンシャルリサーチ社

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