【前日の為替概況】ドル円、米長期金利が低下で109.96 円までで伸び悩み、

30 日のニューヨーク外国為替市場でドル円は小反発。終値は109.92 円と前営業日NY 終値(109.84 円) と比べて8 銭程度のドル高水準だった。NY 勢参入後に全般ドル買いが強まった流れを受けて一時109.96 円と日通し高値を付けたものの、110.00 円にかけて断続的に観測されている売り注文に上値を抑えられ ると伸び悩んだ。7 月米住宅販売保留指数(仮契約住宅販売指数)が予想を下回ったほか、米長期金利が 低下したことも相場の重し。

英国市場がサマー・バンク・ホリデーのため休場だったことから、NY 時間に入っても動意に乏しく、 109 円台後半での狭いレンジ取引だった。市場の関心は今週末に発表される8 月米雇用統計に向かってお り、大きな方向感が出にくい面もあった。NY 時間の値幅は23 銭程度、今日一日の値幅も26 銭程度と小 さい。取引終盤に「アフガニスタンから米軍撤退が完了した」と伝わったが、相場への影響は限られた。

ユーロドルはほぼ横ばい。終値は1.1797 ドルと前営業日NY 終値(1.1795 ドル)と比べて0.0002 ドル 程度のユーロ高水準だった。ロンドン勢が不在の中、NY 時間に入っても動意は乏しく、1.1800 ドルを挟 んだ狭いレンジ取引に終始した。22 時過ぎに一時1.1783 ドルと日通し安値を付けたものの、米長期金利 が低下したことを受けて、4 時前には1.1804 ドル付近まで持ち直した。NY 時間の値幅は0.0021 ドル程度。 週末の8 月米雇用統計を前に様子見ムードも広がった。

ユーロ円も小幅続伸。終値は129.67 円と前営業日NY 終値(129.54 円)と比べて13 銭程度のユーロ高 水準。米国株式市場でナスダック総合やS&P500 種株価指数が史上最高値を更新する中、4 時過ぎに一時 129.71 円と日通し高値を付けた。ただ、英国市場が休場だったことから市場参加者は少なく、商いは低 調だった。

【本日の東京為替見通し】3 日米8 月雇用統計に向けて動きづらいが、本日は「変化日」に注意

本日の東京外国為替市場のドル円は、9 月3 日に発表される米8 月雇用統計を控えて動きづらい展開の 中、月末の実需筋からの売り買いをこなしながら、一目均衡表の「変化日」に警戒する展開となる。

米8 月非農業部門雇用者数の予想は、前月比76 万人程度の増加だが、最少予想が前月比+50 万人程度、 最大予想が前月比+102 万人程度となっており、予断を許さない状況が続いている。非農業部門雇用者数 が予想を上回る増加幅だった場合、7 月と8 月の堅調な雇用情勢を受けて、9 月の米連邦公開市場委員会 (FOMC)で年内のテーパリング(資産購入の段階的縮小)が協議されて時期が公表される可能性が高まる。 しかし、新型コロナウイルスのデルタ株感染拡大の影響で予想を下回った場合は、年内のテーパリング開 始の可能性が低下することになる。

ドル円のテクニカルポイントは、一目均衡表・転換線109.84 円、一目・基準線109.76 円、雲の上限(先 行スパン1)110.10 円と雲の下限(先行スパン2)110.11 円、5 日移動平均線109.96 円、21 日移動平均 線109.86 円や90 日移動平均線109.82 円となる。本日は、昨日までと違って先行スパン1(110.10 円) が先行スパン2(110.11 円)を下回っており、雲が捻れたことで、「変化日」となる可能性が示唆されて いる。「変化日」とは、トレンドが変化する日柄だが、変化しなければトレンドが加速する日柄と見なさ れている。移動平均線も109 円台後半に収斂しており、トレンドが始まる可能性を示唆している。

先行スパン1 とは、26 日前の7月27 日における転換線(過去9 日間の高値・安値の中心値)と基準線 (過去26 日間の高値・安値の中心値)の中心値であり、17.5 日間という短中期レンジの中心値というイ メージである。先行スパン2 は、26 日前の7月27 日における過去52 日間の高値・安値の中心値であり、 長期レンジの中心値というイメージである。すなわち、先行スパン1 が先行スパン2 を下抜けるというこ とは、トレンドの変化を示唆することになり、米8 月雇用統計のサプライズを示唆している可能性に要警 戒か。

本日のドル円のオーダー状況は、上値には、110.00 円、110.20 円、110.30 円にドル売りオーダー、 110.40-90 円には断続的にドル売りオーダーが控えている。下値には、109.70 円にドル買いオーダー、割 り込むとストップロス売り、109.50-60 円にかけて断続的にドル買いオーダーが控えている。

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
○08:30 ◎ 7 月完全失業率(予想:2.9%)
○08:30 ◎ 7 月有効求人倍率(予想:1.12 倍)
○08:50 ◎ 7 月鉱工業生産速報(予想:前月比▲2.5%/前年比11.2%)
○14:00 ◇ 7 月新設住宅着工戸数(予想:前年比4.8%)
○14:00 ◇ 8 月消費動向調査(消費者態度指数一般世帯、予想:36.0)
○19:00 ◇ 外国為替平衡操作の実施状況(介入実績)

<海外>
○07:45 ◎ 7 月ニュージーランド(NZ)住宅建設許可件数
○10:00 ◎ 8 月中国製造業購買担当者景気指数(PMI、予想:50.2)
○10:00 ◇ 8 月NBNZ 企業信頼感
○10:30 ◇ 4-6 月期豪経常収支(予想:210 億豪ドルの黒字)
○10:30 ◎ 7 月豪住宅建設許可件数(予想:前月比▲5.0%)
○15:00 ◇ 7 月南アフリカマネーサプライM3(予想:前年比0.10%)
○15:45 ◇ 7 月仏卸売物価指数(PPI)
○15:45 ◇ 7 月仏消費支出(予想:前月比0.2%)
○15:45 ◎ 4-6 月期仏国内総生産(GDP)改定値(予想:前期比0.9%)
○15:45 ◇ 8 月仏CPI 速報値(予想:前月比0.4%/前年比1.7%)
○16:00 ◇ 7 月トルコ貿易収支(予想:43.0 億ドルの赤字)
○16:55 ◎ 8 月独雇用統計(予想:失業率5.6%/失業者数変化▲4.0 万人)
○17:30 ◇ 7 月英消費者信用残高(予想:4.4 億ポンド)
○17:30 ◇ 7 月英マネーサプライM4
○18:00 ◎ ホルツマン・オーストリア中銀総裁、クノット・オランダ中銀総裁、講演
○18:00 ☆ 8 月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値(予想:前年比2.7%)
○18:00 ☆ 8 月ユーロ圏HICP コア速報値(予想:前年比1.5%)
○21:00 ☆ 4-6 月期インドGDP(予想:前年同期比20.0%)
○21:00 ◎ 7 月南アフリカ貿易収支(予想:450 億ランドの黒字)
○21:30 ☆ 6 月カナダGDP(予想:前月比0.7%/前年比8.8%)
☆ 4-6 月期カナダGDP(予想:前期比2.5%)
○22:00 ◇ 6 月米住宅価格指数(予想:前月比1.9%)
◇ 4-6 月期米住宅価格指数
○22:00 ◎ 6 月米ケース・シラー住宅価格指数(予想:前年比18.5%)
○22:45 ◎ 8 月米シカゴ購買部協会景気指数(予想:68.0)
○23:00 ◎ 8 月米消費者信頼感指数(予想:124.0)

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

30 日06:28 NZ 準備銀行(RBNZ)
「住宅ローン金利は政策金利に連動するが、時間がか かる」
「分析によれば、政策金利1%の変化は、通常1 カ月以 内に2 年物住宅ローン金利を平均0.34%動かすことが 示されている」

30 日15:25 ビルロワドガロー仏中銀総裁
「PEPP を巡って9 月に決定する緊急性はない」
「少なくとも2022 年3 月まではPEPP は行う」
「ECB はFRB よりも決定する時間がある」
「ユーロ圏に持続的なインフレの急上昇のリスクはない」

31 日04:37 メスター米クリーブランド連銀総裁
「インフレには上向きのリスクがあり、FRB はそれに注意 を払う必要がある」
「利上げのためのインフレ基準はまだ満たされていな い」

※時間は日本時間

〔日足一目均衡表分析〕

fx morning 31082021 chart 1

<ドル円=8/16 安値を支持に押し目買いスタンス>
陽線引け。一目・転換線は基準線を上回っているものの、 遅行スパンは実線を下回り、一目・雲の下で引けていること から、売りシグナルが優勢な展開。しかし、孕み線で反発し て、転換線を上回って引けていることで続伸の可能性が示唆 されている。本日は雲が捻れ「変化日」の可能性に要警戒か。
本日は、8 月16 日の安値を支持に押し目買いスタンスで臨 み、同水準を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス2 110.80(8/11 高値)
レジスタンス1 110.27(8/27 高値)
前日終値 109.92
サポート1 109.11(8/16 安値)
サポート2 108.72(8/4 安値)
fx morning 31082021 chart 2

<ユーロドル=転換線を支持に押し目買いスタンス>
陽線引け。一目・転換線は基準線を下回り、遅行スパンは 実線を下回り、一目・雲の下で引けていることから、三役逆 転の強い売りシグナルが点灯した。しかし、2 手連続陽線で 反発して、転換線を上回って引けていることから続伸の可能 性が示唆されている。
本日は、転換線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線 を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 1.1833(日足一目均衡表・雲の下限)
前日終値 1.1797
サポート1 1.1737(日足一目均衡表・転換線)
fx morning 31082021 chart 3

<ポンド円=転換線を支持に押し目買いスタンス>
陽線引け。一目・転換線は基準線を下回り、遅行スパンは 実線を下回り、一目・雲の下で引けていることから、三役逆 転の強い売りシグナルが点灯している。しかし、2 手連続陽 線で反発して、転換線を上回って引けていることから続伸の 可能性が示唆されている。
本日は、転換線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線 を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 152.27(日足一目均衡表・雲の上限)
前日終値 151.25
サポート1 150.39(日足一目均衡表・転換線)
fx morning 31082021 chart 4

<NZ ドル円=基準線を支持に押し目買いスタンス>
小陰線引け。一目・転換線は基準線を下回り、遅行スパン は実線を下回り、一目・雲の中で引けているものの、売りシ グナルが優勢な展開となっている。しかし転換線を上回って 引けていることから、孕み線で反落したものの、反発の可能 性が示唆されている。
本日は、基準線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線 を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 77.73(日足一目均衡表・雲の上限)
前日終値 76.94
サポート1 79.25(日足一目均衡表・基準線)
fx morning 31082021 chart 5

情報提供元:DZHフィナンシャルリサーチ社

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