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世界的な高ボラティリティ、今後も続くか?

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2月に入り、主要な株価指数等が一気に調整局面へ。2月5日には、ダウ平均(工業株30種)が一日で1,100ポイント以上と史上最大の下げ幅を記録。2017年のマーケットは不気味なほど平穏である意味無反応でしたが、ここへ来てボラティリティが牙をむいて戻ってきたようです。一方的な値上がりを享受して来た世界の株式市場を突如襲った大きな価格の揺り戻しは、長期的な観点から見ると特に破滅的ではありません。しかし、この異常なボラティリティの上昇はやはり極端なケースとなっているといえるでしょう。

ボラティリティの暴騰
VIX(ボラティリティインデックス、通称「恐怖指数」)はS&P 500 を中心としたボラティリティを示す有名な指標ですが、この指標が20を下回る記録的な低水準から、2日間で50を超えるまで暴騰し、2015年8月以来の高値を記録しました。市場の性質上、ボラティリティはまた急速に収まり、VIXもいくぶん戻してきましたが、一旦急騰した際のダメージは明確な爪あとを残しています。
広がる恐怖や混乱が巨大な大波となってあっという間にマーケット全体を襲い、その後何日も主要株価指数の急激な乱高下を引き起こしました。この過程において、ボラティリティベースで設計された上場投資信託や取引アルゴリズム、特に低ボラティリティを前提としたポジションを保有していた参加者は、暴力的かつ時に破滅的ともいえる価格急変の打撃を受けています。昨年からの傾向で、低ボラティリティベースの取引が長期に渡り過度に積み上がっていたことから、この急激な巻き戻しにより一層ボラティリティが急速に高まり、マーケット全体のパニックにつながったといえるでしょう。

ボラティリティの引き金
上述の低ボラティリティベースの取引が、今回の株式市場の急落および総体的なボラティリティの高まりの原因としてまず挙げられますが、押さえておくべき他の要因もあります。まず、株式市場の上昇が数ヶ月にわたって続き、記録的な高値を時には連日更新していました。ほとんどこれといった障害や調整もなく上昇を続け、前例のないような上昇トレンドとなっていたこと自体、逆にいえばマーケットの不確実性を大きく積み上げていたといえるでしょう。
そしておそらくより注目すべきは、特に米国において、この数週間で金利が急上昇し、インフレ成長や利上げの加速が視野に入ったことにより、マーケットとしては懸念が一気に噴出したということでしょう。米国債の利回りはここ最近で上昇を見せ、この数年の高値に迫るゾーンにありました。加えて、先々週に発表された1月分の雇用統計で平均給与の成長がはっきりと見られたことも補強材料になったといえるでしょう。
そして英国のイングランド銀行が利上げのペースを上げる可能性があることをアナウンスしたことも、世界的な金利上昇への市場懸念を更に押し上げることになりました。米国のFRBや欧州のECBを含め主要国(現段階では日本を除く)の中央銀行が金融引き締め傾向に舵を切るとみられる中、イングランド銀行からのシグナルは金融緩和策の世界的な終了を予感させ、株式市場への一層の重しとなり、為替にも大きな影響を及ぼしています。

今後の展開は?
さて、ここへ来て一旦マーケットはやや落ち着きを取り戻し、ダウやS&P 500を含む主要株価指数はリバウンドを見せて急落部分をいくらか回復しつつあります。ボラティリティも依然として高い水準にはあるものの、一時の極端なところからはだいぶ下がってきています。では今後、ボラティリティはこのまま平時の水準まで落ち着いていくのでしょうか、はたまた高いレベルにとどまり、インフレ成長と金利上昇の圧迫を感じつつ荒い値動きを見せるのでしょうか?
過去の経験からは、極端に高いレベルのボラティリティは長く続くものではないと証明されているものの、それでも2017年のゴルディロックス(適温)相場で長いこと安逸と静けさを享受していた頃の低さよりは高い水準を保つ可能性が高そうです。言い換えれば、昨年のように長期間ほぼ一方向で上昇していた株式市場と反対に、上昇と下降の動きがより多く見られるようになっていくでしょう。一定期間は大まかには上昇相場の勢いを保つ可能性があるとしても、いずれその傾向が鮮明になっていくと思われます。
株式、通貨、金価格などは、インフレ関連の指標、特に米国のものに左右されていくと思われます。マーケットの反応が過敏になり、不確実性やボラティリティはしばらく続く可能性があります。何にも増して、世界的に金融緩和策の終わりを迎えようとする過渡期となってきており、高いボラティリティは長く続いていくでしょう。

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