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フランス大統領選はマクロン氏とル・ペン党首が決選投票へ。ユーロ大幅上昇の背景は?

4月23日(日)のフランス大統領選第一回投票の結果は、事前の世論調査が示していたとおり、中道派のエマニュエル・マクロン氏と極右政党・国民戦線のル・ペン党首が5月7日(日)の決選投票に勝ち進むこととなりました。最後の最後まで4名の候補者による非常な接戦であったものの、結果として保守派のフランソワ・フィヨン氏と反EU派のジャン=リュック・メランション氏はレースから退場することとなりました。得票率はマクロン氏が約24%、続いてル・ペン党首が約22%、そしてフィヨン氏とメランション氏がそれぞれ20%前後でした。

マクロン氏とル・ペン党首の第一回投票での勝利はすでに広く予想されてはいたもののやはりマーケットに影響を与えています。出口調査で、EU支持と反EUの急先鋒同士の優勢が伝えられるにつれ、時間外からユーロは買いが積み上がり、アジア市場のオープンで大きく窓を開けて急騰しました。これはマクロン氏の得票率の高さが明確になっていることによる安心感によるものともいえるでしょう。もしル・ペン党首対メランション氏の決選投票となった場合は、急進的反EU路線の確定というユーロにとって最悪のシナリオとなっていただけに、それが回避されたことへの安心感が広がりました。また、第一回目の投票で勝敗が見えた際、フィヨン氏や社会主義を標榜するブノワ・アモン氏などの候補者が支持者に対し、敗北宣言とともに即座に決選投票でのマクロン氏への投票を呼びかけています。こういったマクロン氏への更なる後押しが、ル・ペン党首によってユーロが脅かされる危険性を中和し、ユーロを押し上げる効果を高めたといえるでしょう。

依然としてル・ペン党首は大統領選の最終決戦に残った有力候補者であるものの、マーケットはEUやユーロにとって最も安定的で「安全」なマクロン候補が優勢を固めていることで、安心感を見せているといえるでしょう。この結果、ユーロが米ドルに対して過去5ヶ月最高値の1.0900を付けたのみならず、安全資産の金の急落や米国株の1%近くの急騰が時間外取引で見られています。特に注目すべきは、ユーロの急上昇と安全通貨の円の急落が相まって、ユーロ円が大きく窓を開けて心理的レベルの120.00を超えてオープンしたことです。その後緩やかに戻してはいますが、これは特筆すべき動きといえるでしょう。

さて、このようにマーケットは安心感から素早く反応し、急角度の回復を見せましたが、この傾向は長く続くのでしょうか?これはル・ペン候補が5月7日(日)の決選投票までの2週間でどのように戦いを進めるかにかかっているといえるでしょう。現時点でマクロン候補の勝利が広く予想されているとはいえ、最近では決選投票におけるル・ペン候補の勝利よりも予想を超えたような結果が発生しており、まだ結果は確定的とはいえないでしょう。ただ現時点では、マクロン氏のリードは特に第一回目投票で去った候補者たちから得た新たなサポートも得たことで比較的安定しており、この状況のままであればル・ペン候補による脅威は減退し、ユーロ高は保たれるでしょう。

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