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今週の重要指標とマーケット動向

昨日、米ドルは相手通貨によって様々な動きを見せました。概ね、日本円に対しては急角度で上昇し、対して英ポンドやユーロに対しては大きく下げました(ポンドドル・ユーロドルの上昇)。このユーロドルの上昇をもたらした要素として、米国のインフレ関連データの弱さと、ECBのマリオ・ドラギ総裁のややタカ派的発言の2つが挙げられます。一方、ドル円の上昇も目を引くものでした。これは米国株式指数の急騰により「リスクオン」の取引が優勢になったことによるものと思われ、ユーロ円など他のクロス円通貨ペアも一様に上昇を見せました。ゴールドは、ドルインデックスが落ちたにもかかわらず高値を保持することはできませんでしたが、これもリスクオンの姿勢により、安全資産よりも株式を中心とした取引に勢いが移ったことによるものでしょう。

さて、3つの中銀発表が、トルコ、英国、EUから出されました。イングランド銀行とECBからの発表数値に特にサプライズはなかったものの、ECBはGDP予測値を若干下げ、成長の若干の足踏みを示唆。ただ、特にインフレ予想については据え置きとし、ドラギ総裁はユーロ圏のCPI予想について今年いっぱい現在の水準を保つ旨コメントしました。ドラギ総裁は合わせて、ユーロ圏でのかなり強いコアインフレ予測という驚くべき発言も残しましたが、これはユーロの上昇に火をつけ、米国のインフレ関連データの弱さともあいまって、ユーロドルは一層の伸びを見せました。さて一方、大統領が金融政策の緩和に言及していたトルコは、実際には大幅な利上げを行いました。1週間レポ金利は17.75%から24%となり、これがリラの急上昇を促し、ドルリラは6.00を上回りました。

上述の通り、8月分の米国のインフレ関連データは予想を下回り、これがドルの重しになっています。ヘッドラインCPIは前月比+0.2%で、+0.3%だった予測を下回り、前年比では+2.8%の予想を+2.7%で下回っています。また、コアCPIは予想で前月比+0.2%のところ発表値は+0.1%、前年比では予想2.4%のところ発表値は2.2%でした。
さて、オーストラリアからの発表では、驚くほど強い雇用統計データが見られました。オーストラリア統計局によると、被雇用者数はおよそ44,000増えて12,631,300となりました。増加の内訳は約33,700が正規雇用、約10,200が非正規雇用です。この数字で豪ドルはプラスに反応し、上昇分はある程度保たれていました。
今週、マーケットを動かす要素が更に出てきます。まず中国ですが、工業生産は前年比+6.0%のまま、また小売売上高も前年比+8.8%で据え置きの予想、また米国は、ヘッドラインの小売売上高は前月比+0.4%(前々月から前月は+0.5%)、コア小売売上高は前月比+0.5%(前々月から前月は+0.6%)の予想です。


出典: eSignal / FOREX.com