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ドル円の上値重い

6月5日

国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe)
高野 貴義

<ドル円>
4日のドル円は直近安値を更新した後、108.35まで切り返したが上値を伸ばせず108円付近まで押し戻されて取引を終えた。3日に行われた米セントルイス連銀プラード総裁による利下げについての発言を受けたドル売り・円買いを引き継ぎ、東京時間には一時107.84と前日の安値(107.87)をわずかに下回った。しかし、海外時間に入ると、中国商務省が通商問題を巡る米国との見解の違いについては対話によって解決するべきとの声明を出すともに、メキシゴのロペスオブラドール大統領が米国との移民問題について前向きな発言をしたことで、米国を中心とした貿易摩擦を巡る過度な警戒感が後退し、ドル円はわずかに買い戻されることとなった。トランプ米大統領は先月末に移民問題へ対応の一つとしてメキシコに関税を課すと表明していた。チャートを見ると、実線は引き続き節目108円を挟んだ攻防。108円よりも下の水準が常態化した場合は5月13日安値(109.01)からのV計算値(107.36)まで下値余地が広がることになります。切り返しが入った場合でも、3日の高値(108.44)までにとどまると考えます。
本日の予想レンジ107.80~108.40

<ユーロ円>
4日のユーロ円は前日の流れを引き継ぎ121.78まで上昇。先月31日の急落に対するテクニカル的な戻りがユーロの切り返しにつながった。チャートを見ると、実線は日足均衡表の転換線(121.79)まで値を戻す展開。この水準を上抜けできた場合は、4月後半以降、上値抵抗として機能している20日移動平均線(122.32)までの戻しが視野に入ってきます。下値については節目121円がサポートになると想定しますが、本日はユーロ圏の消費関連指標が複数発表されることから、夕方以降、イベントを警戒したユーロ売りが入る可能性があるため注意が必要です。6日には欧州中銀(ECB)の政策決定会合も予定されています。
本日の予想レンジ121.30~122.30

<豪ドル円>
4日の豪ドル円は75.07から75.68まで上昇。この日発表されたオーストラリア準備銀行(RBA)の政策金利は1.50%から1.25%に引き下げられた。会合後のロウ総裁の発言の中では政策金利がさらに下がる可能性が示唆されたが、マーケットは買い戻しで反応した。5月30日からの急落に対するフィボナッチ係数3分の2戻し(75.69)の水準まで値を戻しており、テクニカル的な反応だったことが推察されます。本日はこの後、豪1-3月国内総生産(GDP)の発表が予定されています。前年比では+1.8%と10年ぶりの低い伸びが予想されており、前日の上げ幅を失う可能性があります。指標発表後の状況を見極めた上で取引したいところです。
本日の予想レンジ75.30~75.80


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