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NFP事前分析

9月は新興国通貨マーケットの号砲がコモディティや株式への下落に波及して始まりました。今晩の、NFP(非農業部門雇用者数)をはじめとする北米の雇用統計が導火線となり、米ドル・カナダドルのボラティリティという更なる花火が上がる可能性があります。
現在の米ドルの動きは様々です。新興国通貨や資源国通貨、特にカナダドルに対して上げている一方、スイスフランや日本円などの安全通貨に対しては下落しているようです。またユーロドルやポンドドルは若干高めになっているようです。ポンドはBrexit関連でのプラスの見通しが下支えを得ている印象です。注目を集めるドルインデックスは弱気気味ながら先週からの迷いを続けており、今週の安値を再び試しています。
米ドルは決定的な方向感に欠けている状態ですが、これは投資家が指標発表を控えて材料待ちになっているともいえるでしょう。さて、今回の雇用統計はマーケットを大きく動かすことになるでしょうか?
日本時間本日金曜日午後9:30に、米国経済における8月の追加雇用者数、失業率、主要賃金成長関連データなどが米国労働省より発表されます。特にここ最近は経済成長と同時にインフレ成長率と金利上昇の見通しにつながることから、賃金成長データの重要性への注目度が高まっています。ドルがどう反応するかは、雇用者数はもちろん、より賃金成長のデータに強く影響されるといえるかもしれません。

NFP事前予想
現在広く共有されている8月の雇用統計の見通しとしては、非農業部門雇用者数は190,000の増加(7月は予想より低い157,000の増加)、失業率は7月の3.9%から下がって3.8%、また平均時給の伸び率は7月の0.3%から下がって0.2%となっています。

その他の雇用関連データ
金曜発表分以外の主要雇用関連データはいくらかプラス傾向を示しているといえそうです。
ADP雇用統計8月分は事前予想の195,000より低い163,000でした。この発表でドルは一旦下げ、特に円に対しては急落しましたが、ユーロやカナダドルに対しては落ち着きを取り戻しています。よく言われるように、ADPは民間発表データであり、米国労働省による公式データを予見するには正確でなく、時には的外れとなることもあります。
ISM製造業および非製造業のPMI(景況感指数)は数値の伸びを見せ、雇用状況の改善を示唆しているようです。NFP前の最も重要な指標とされているISM非製造業PMIはそれほどのインパクトを持っておらず、8月は0.6%の伸びにとどまっていますが、ISM製造業PMIが7月から8月で3%以上の数値アップを見せているように、その他のISM系指数は順調な数値といえるでしょう。
一方、失業保険受給申請の8月分速報値の平均は213,000件で、予想値の216,800や、6月の221,250、また7月の217,250と比較しても改善を示すものとみられています。

今回の数値予想、ドルの反応の予想
このように、大体においてややプラスといえる事前指標をもとにすると、当社としては平均予想の上方に傾くことになりそうです。一般のNFP予想値がおおよそ190,000前後に収束しつつあることから、当社予想は185,000から210,000の範囲に置きます。ドルは、その他多くのファンダメンタル要素にも左右されうることを考慮しても、この範囲の数値を超えた場合は短期的でも上昇するとみられます。この範囲内の数値であれば大きな値動きにつながる可能性は高くなく、もし範囲より大きく下回る場合は下落を誘うことになりそうです。前述の通り、雇用者数のみが重要なわけではなく、賃金成長が予測を超える場合は、インフレ率と利上げへの見通しが強まることから、ドルはより強い伸びを見せることになる見込みです。


NFP雇用者増加数

米ドル反応予想

> 220,000

強い上昇

200,000-220,000

上昇

180,000-200,000

中立

160,000-180,000

下落

< 160,000

強い上昇

トレードアイデア
もし雇用者数や賃金成長が予想を超えた場合、ドルは特に新興国や資源国の通貨に対しては上昇、また逆に予想を下回る場合は、最近安全資産への需要から伸びているスイスフランや日本円に対し下落することになりそうです。

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