FX Morning 04/11/2022

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【前日の為替概況】米10年債利回り4.22%でドル全面高 対円148.45円、対ユーロ0.9730ドル

3日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3営業日ぶりに反発。終値は148.26円と前営業日NY終値(147.90円)と比べて36銭程度のドル高水準だった。昨日のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長会見を受けて、米金融引き締めの長期化観測を手掛かりにしたドル買いの流れが続いた。NY勢の参入後に148.45円まで本日高値を更新後、10月米ISM非製造業指数が予想より弱い結果となったことで一時147.61円付近まで弱含む場面があったものの、一巡後は再び148円台前半の水準まで買い戻された。

 

ユーロドルは4日続落。終値は0.9749ドルと前営業日NY終値(0.9818ドル)と比べて0.0069ドル程度のユーロ安水準だった。20時前に0.9730ドルまで下落した後、弱い米指標などを受けて0.9800ドル手前まで下値を切り上げる場面もあったが、買い戻しの勢いは長続きしなかった。

 

ユーロ円は3日続落。終値は144.56円と前営業日NY終値(145.24円)と比べて68銭程度のユーロ安水準だった。23時過ぎに144.04円まで下落する場面があったが、その後は144.70円台まで反発。NY時間は144円台半ばを挟んだレンジ内でやや動意を欠いた。

 

【本日の東京為替見通し】ドル円、今夜の米10月雇用統計を控えて動きづらい展開か

本日の東京外国為替市場のドル円は、今夜発表される米国10月の雇用統計を控えて動きづらい展開が予想される。

 

パウエルFRB議長は、米連邦公開市場委員会(FOMC)終了後の記者会見で、利上げペースの減速と高めのターミナルレート(利上げの最終到達点)を示唆した。

今後は、本日発表される米10月雇用統計や来週発表される米10月消費者物価指数などを見極めながら、12月13-14日のFOMCでの利上げ幅やターミナルレートを推測していくことになる。フェデラルファンド(FF)金利先物市場は、政策金利が2023年6月のFOMCで5.15%のピークを付けると見込んでいる。

シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」によると、12月のFOMCでの0.50%利上げ確率は47.2%、0.75%利上げが52.8%となっている。

10月にワシントンで開催された主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では、「物価を安定させ、他国への影響を回避するため、金融引き締めペースを適切に調整することで一致した」との文書が公表された。国際通貨基金、世界銀行、国際連合からも、各国の金融引き締めへの警戒感が示されていた。最近の各国中央銀行の金融政策決定会合では、インフレ抑制のための金融政策の正常化を継続しつつ、利上げの最終局面の可能性を示唆していることで、G20による国際的な利上げペース鈍化が目論まれているのかもしれない。

 

豪準備銀行(RBA)理事会は、予想通りに0.25%引き上げたが、ロウRBA総裁は「インフレを抑制するため一段の利上げが必要とみられるが、中銀は必要に応じて利上げを加速させたり、一時的に停止する用意がある」と述べた。

カナダ銀行(BOC)理事会では、予想を下回る利上げ幅に留まり、マックレム・カナダ中銀総裁は「現在の引き締め局面は終了に近づきつつあるが、まだ終了には至っていない」と述べた。

欧州中央銀行(ECB)理事会は、予想通り0.75%引き上げたが、ラガルドECB総裁は「政策引き締めのかなりの部分が終わった」と述べた。

FOMCは、予想通り0.75%引き上げたが、声明文で、金融引き締めの累積効果を考慮し、今後の利上げ幅がより小規模なものになる可能性を示唆した。そして、パウエルFRB議長は「政策金利の『最終水準』はこれまでの予想よりも高くなる可能性が高い」と指摘しながらも、次回12月の会合で利上げペースを落とし始めることもあり得ると述べた。

イングランド銀行金融政策委員会(MPC)も予想通りに0.75%引き上げたが、ベイリー英中銀(BOE)総裁は、「政策金利は金融市場が現在織り込んでいるほど大きく上昇しなくて済むと考えている」と述べている。

 

【本日の重要指標】

※時刻表示は日本時間

 

<国内>

08:50 ◇ 対外対内証券売買契約等の状況(週次・報告機関ベース)

 

<海外>

09:30 ◎ 豪準備銀行(RBA)四半期金融政策報告

16:009月独製造業新規受注(予想:前月比▲0.5%/前年同月比▲7.2%)

16:459月仏鉱工業生産(予想:前月比▲1.0%)

17:30 ◎ ナーゲル独連銀総裁、講演

17:5010月仏サービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値(予想:51.3

17:5510月独サービス部門PMI改定値(予想:44.9

18:0010月ユーロ圏サービス部門PMI改定値(予想:48.2

18:15 ◎ デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁、講演

18:3010月英建設業購買担当者景気指数(PMI、予想:50.5

18:30 ◎ ラガルドECB総裁、講演

19:009月ユーロ圏卸売物価指数(PPI、予想:前月比1.7%/前年比42.0%)

21:15 ◎ ピル英中銀金融政策委員会(MPC)委員兼チーフエコノミスト、講演

21:3010月カナダ雇用統計(予想:新規雇用者数変化0.50万人/失業率5.3%)

21:3010月米雇用統計(予想:非農業部門雇用者数変化20.0万人/失業率3.6%/平均時給、前月比0.3%/前年比4.7%)

23:0010月カナダIvey購買部協会景気指数

23:00 ◎ コリンズ米ボストン連銀総裁、講演

○ロシア(民族統一の日)、休場

6日 米国が冬時間に移行

 

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。

※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。

※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。


 

【前日までの要人発言】

 

3日17:13 パネッタ欧州中央銀行(ECB)専務理事

「インフレ率はできるだけ早く目標の2%に戻す必要がある」

 

3日18:08 ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁

「米FRBの政策から波及に注意すべき」

 

3日20:16 カザークス・ラトビア中銀総裁

「(ECB)中期的にインフレ目標2%へインフレを引き下げるため、さらなる金利引き上が必要なことは明白」

「年内に利上げを休止する必要ない」

 

3日21:47 ベイリー英中銀(BOE)総裁

「予想は金利をあまりに大幅に引き上げるべきでないと示唆」

 

3日22:40 クレイン米大統領首席補佐官

「米国はリセッション入りしていない」

「データは米経済が強いことを示している」

 

3日22:48 浜田防衛相

※北朝鮮が新たに3発のミサイルを発射したことを受け

「いわゆる反撃能力含めあらゆる選択肢排除せず、防衛力の抜本的強化に取り組む」

 

3日22:51 ハント英財務相

「配当所得に対する非課税枠の削減を検討している」

 

4日04:40 マン英中銀金融政策委員会(MPC)委員

「金利は市場の想定ほど高くしなくてもよい」

「インフレの上昇が続くのであればさらに行動しなければならない」

 

※時間は日本時間

 

〔日足一目均衡表分析〕

<ドル円=転換線を支持に押し目買いスタンス

陽線引け。一目・転換線は基準線をっているものの、遅行スパンは実線をり、雲ので引けていることで、買いシグナルが優勢な展開となっている。孕み線で反発して転換線を上回って引けており、続伸の可能性が示唆されている。

本日は、転換線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス2          149.71(10/24高値)

レジスタンス1          148.85(10/31高値)

前日終値                148.26

サポート1               147.11(日足一目均衡表・転換線

サポート2               145.68(11/2安値)

 

<ユーロドル=転換線を抵抗に戻り売りスタンス

陰線引け。一目・転換線は基準線を上回っているものの、遅行スパンは実線をり、雲の下で引けていることで、売りシグナルが優勢な展開。4手連続陰線で下落して転換線を回って引けており、続落の可能性が示唆されている。

本日は、転換線を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線を上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1          0.9912(日足一目均衡表・転換線

前日終値                   0.9749

サポート1            0.9633(10/13安値

 

ポンド円転換線を抵抗に戻り売りスタンス

陰線引け。一目・転換線基準線を上回り、遅行スパンは実線を雲の上で引けていることで、三役好転の強い買いシグナルが点灯中。しかし、4手連続陰線で下落して転換線を下回って引けており続落の可能性が示唆されている。

本日は、転換線を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線を上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1          168.62(日足一目均衡表・転換線

前日終値                165.44

サポート1                           162.32(10/13安値)

 

NZドル円=11/1高値を抵抗に戻り売りスタンス

陰線引け。一目・転換線は基準線を上回り、遅行スパンは実線を上回り、雲の上で引けていることで、三役好転の強い買いシグナルが点灯中。しかし、2手連続陰線で下落して転換線を下回っており、続落の可能性が示唆されている。

本日は、転換線85.70円を念頭に置き、11月1日の高値を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同水準を上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1          86.9411/1高値

前日終値                85.55

サポート1               84.24(日足一目均衡表・雲の上限

 

情報提供元:DZHフィナンシャルリサーチ社

 

 

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