リスク回避の動き強まる

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5月24日

国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe)
高野 貴義

<ドル円>
ドル円は続落、1週間ぶりの安値となる109.45まで値を下げた。米中貿易摩擦の激化による米経済への悪影響が懸念されるととともに、23日に発表された米経済指標の軟調がリスク回避のドル売り・円買いを誘った。この日発表された米4月新築住宅販売件数は年率換算で前月比-6.9%の67.3万件と、事前予想の-2.8%を大幅に超える落ち込みになったことに加え、マークイットの米5月製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は50.6と2009年9月以来の低水準を記録した。チャートを見ると、実線はサポートになると想定した日足均衡表の転換線(109.91)を割り込み1週間ぶりの安値を示現。先週の上昇幅を失う流れとなっており、5月13日安値(109.01)まで下値余地が広がっています。週明け27日は英米加が休場のため、いつも以上にポジション調整の動きが強まる可能性があります。ポジション管理に十分ご注意ください。
本日の予想レンジ109.00~110.00

<ユーロ円>
23日のユーロ円は朝方に節目123円を割り込むと下げが加速。5月15日以来となる122.14まで下落した。チャートを見ると、実線は4月17日高値(126.80)と5月1日高値(125.22)を結んだ下降トレンドラインの下に逆戻りしており、下向きの力が強まりつつあります。5月15日安値(122.08)が目先の下値目標となりますが、ここを抜けるとサポートの目安がなくなるため注意が必要です。
本日の予想レンジ122.00~123.00

<豪ドル円>
23日の豪ドル円は前日に割り込んだ節目76円を回復できず、75.92から75.44まで下落。オーストラリア準備銀行(RBA)のロウ総裁による国内景気の鈍化を受けた早期利下げに関する発言が影響している。チャートを見ると、実線は日足均衡表の転換線(75.85)を割り込んでおり、前週の安値(75.32)、節目75円まで下値余地が広がっていると考えます。
本日の予想レンジ75.00~76.00


ドル円日足:



ユーロ円日足:



豪ドル円日足:


チャート出典: FOREX.com MT4
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