ドル円は110円乗せに失敗

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5月31日

国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe)
高野 貴義

<ドル円>
30日のドル円は行って来い。前日に米国7年債の入札が弱めの結果となり長期金利が反転上昇したことを手がかりにしたドル買いが入るとともに、トランプ米大統領や訪英中のボルトン米大統領補佐官が対中通商交渉について楽観的とみられる発言をしたことを材料に、ドル円は一時109.92まで上昇した。ただ、心理的節目である110円が意識される中、ペンス米副大統領による中国製品への関税引き上げについての言及を受け、ドル円はこの日の安値となる109.46まで下落しそのまま取引を終えた。チャートを見ると、実線は下降する20日移動平均線(109.71)や日足均衡表の転換線(109.90)に到達したものの勢いを維持できず反落。4月25日高値(112.39)と5月22日高値(110.66)を結んだ上値抵抗線を実線が抜けてくるまでは、戻ったところは売りが入りやすい状況が続くと考えます。
本日の予想レンジ109.10~109.80

<ユーロ円>
30日のユーロ円は節目122円を挟んでもみ合い。29日に年初の『フラッシュクラッシュ』以来となる121.57まで下落したこともあり、方向感を見極める展開となった。チャートを見ると、下降する20日移動平均線(122.69)や日足均衡表の転換線(122.62)に上値を抑えられる状況に変化はなく基調は下向き。今週の安値(121.57)を割り込む可能性もあるため注意が必要です。
本日の予想レンジ121.60~122.30

<豪ドル円>
30日の豪ドル円は節目76円を挟みもみ合い。オーストラリア準備銀行(RBA)の国内景気の鈍化を受けた早期利下げ観測が影響し頭の重い状況が続いている。チャートを見ると、下降する20日移動平均線(75.91)が上値抵抗になっており、ここを終値ベースで抜けるまでは下降トレンドは続いていると見ることができます。依然として、5月17日安値(75.32)や5月24日安値(75.38)を下抜け節目75円までの値を下げる可能性はありえると考えます。
本日の予想レンジ75.20~76.00

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