FX取引を始めてしばらく経つとインジケーターやオシレータの使い方を覚え、チャートに表示したり手法の中に取り込んだりする方がほとんどだと思います。しかし表示したインジケーターやオシレーターのサインに従っても連敗続きで全く勝てなくなることがあります。これを俗に「ダマシ」と呼びます。
ダマシとは
ダマシとはインジケーターやオシレーターが示す売買サインが本来の有効なタイミングでない場所で出てしまうことを指します。言い換えれば「嘘の売買サイン」となるわけですが、インジケーターやオシレーターはチャート全体の動きを加味しているわけではなく、決められた数式によって計算した結果をチャートやサブチャートに表示しているにすぎません。そのためトレンド相場に強いインジケーターをレンジ相場で使用したり、レンジ相場に強いオシレーターをトレンド相場で使用してしまうと、本来の売買タイミングでないところでサインが出てしまい、ダマシとなってしまうのです。
それではどんな場合にインジケーターやオシレーターが効果的でないのか実際のチャートを使って解説していきましょう。
インジケーターが効果的ではない場合
出所:FOREX.com/USDJPY/1時間足//11月19日取得
インジケーターは基本的にトレンド方向を把握するために使用する指標のことを指します(一部例外はあります)。代表的な指標は「移動平均線(MA)」・「ボリンジャーバンド」・「一目均衡表」・「パラボリックSAR」などです。どれも価格が向かいやすい優位性のある方向を見るためのものなのでインジケーターが効果的に機能するのはトレンド相場中となります。
上図を見てみましょう。取引ルールとして単純にローソク足と移動平均線の交差を利用したトレンドフォローの順張りで売買をした例です。移動平均線が傾いている方向にローソク足が抜けるたびに買いを仕掛けていますが、移動平均線の方向に価格が伸びていくことは無く損切りになっています。そこで少し視点を広げてみてみるとレンジ相場中であることが確認できました。トレンドが出ていないのでインジケーターがうまく機能していないのです。
ではインジケーターやオシレーターは全く使えないのか?というとそんなことはありません。2つをうまく組み合わせて使うべきところで使うべき指標を使えばうまく機能するのです。ここではインジケーターとオシレーターを組み合わせてどのように使うのか解説していきます。
トレンドの把握がテクニカル指標のダマシを防ぐ絶対条件
インジケータやオシレーターのダマシを防ぐにはトレンドの有無を確認できるインジケーターを利用してトレンド状況を把握する必要があります。把握するといっても難しく考えずに表示しているインジケーターに一方的な傾きがあるのか、方向感が無く上に下にうねっているのかだけでもトレンドの有無の把握は十分にできます。「ここからがトレンドである」という明確な判定基準はありませんので、過去チャート確認するなどしてご自身の判断基準を設けておきましょう。
テクニカル指標の組み合わせ例
インジケーターはその傾きによりトレンド方向を把握するためのテクニカル指標ですが、実際の相場ではインジケーターが右肩上がりに傾いているのに価格が下向きに下がっていることもあります。この動きはトレンド途中の小休止のタイミングですが、トレードをするにはこの動きがいつ再上昇に転換するのかを把握する必要があります。そこで価格推移の勢いを計測できるオシレーターを組み合わせて、トレンド方向へ転換するタイミングでイエントリーを行う方法を紹介します
またインジケーターが傾きを持たないレンジ相場中に取引をする組み合わせ方法も紹介します。
王道トレンドフォロー!移動平均線とRSIの組み合わせ
出所:FOREX.com/USDJPY/1時間足//11月19日取得
王道のトレンドフォローを、インジケーターである移動平均線とオシレーターであるRSIを組合わせて押し目を拾う使い方を紹介します。上図チャートはUSDJPYの1時間足、移動平均線の期間は75、RSIの期間は14の一般的な数値で設定しています。各ポイントごとに分けて解説しますので上図を見ながら読み進めてください。
Point①
赤丸の部分ではローソク足が移動平均線よりも上側にあり、かつ移動平均線も右上がりの角度が付いているため、上昇トレンドであると判断できます。
Point②
オシレーターの特徴としてトレンド中はトレンド側にラインが偏りやすくなるため、上昇側と下降側の中間である50のラインを境目に価格の勢いがある方向の目安として利用します。今回の例ではRSIが一度50を下回り、再度50を超えたところを「トレンド方向に価格推移が転換したタイミング」として捉えます。
Point③
この3つの条件(ローソク足と移動平均線の位置関係・移動平均線の傾き・RSIの状態)が揃ったところで買いエントリーを行います。
Point④
決済前に同じ条件が揃った場合、証拠金に余裕があるなら追加でエントリー(買い増し)を行うことも検討する。
Point⑤
このような位置ではすでに含み益が出ているので強気になり、RSIが50を割っただけで買い増しを行う方もいますがこのトレードでは3つの条件が揃わない限り追加のエントリーは行いません。再度RSIが50を超えてくるまでぐっと我慢してください。
Point⑥
3つの条件が再度揃いましたので3回目のエントリーを行います。
Point⑦
3つの条件の内2つが崩れた際にすべて決済を行います。このポイントでは移動平均線の傾きはまだ右上がりですが、ローソク足が移動平均線を割り込み、RSIが50を下回ったのですべて決済となります。
このトレードのコツとしては条件が崩れたときは躊躇せずに全決済することです。もし2回目の追加エントリーの後に価格が上昇せずに条件が崩れていたとしたら2回目のポジションが損失になっていても全決済を行います。再度3つの条件が揃ったら再度エントリーを行えばいいので資金を守るためにもポジションを残さないようにしましょう。
トレンドレスを逆に利用するレンジ判断からの高勝率トレード
出所:FOREX.com/USDJPY/1時間足//11月19日取得
インジケーターでトレンドレスを判定し、レンジ相場内でのオシレーターを使った高勝率のトレード方法を紹介します。上図チャートはUSDJPYの1時間足、移動平均線の期間は100、RSIの期間は14の一般的な数値で設定しています。各ポイントごとに分けて解説しますので上図を見ながら読み進めてください。
Point①
赤枠内のように移動平均線に傾きが明らかに小さい、または上に向いたり下に向いたりと方向感がないことを確認します。
Point②
移動平均線の傾きがないことに加えてローソク足が移動平均線を無視するような動きをしていることを確認する。無視するとは青丸のように下抜けたと思ったらすぐに上抜け、また下抜けてすぐに上抜けるなどのような動きのことを指します。
Point③
上記2つが揃っていればレンジ相場である可能性が高いので、RSIのサインに従って取引をしていきます。ただし逆張りのためエントリー後にトレンドが発生するリスクは抑えておかなければいけません。RSIが70を超えたり30を下回ったりしたタイミングではなく、70を超えた後に再度70下回ったとき、30を下回った後に再度30を超えたときをエントリータイミングとします。
Point④
上記3つの条件(移動平均線の傾き・ローソク足の動き・RSIの状態)が揃ったときにエントリーを行いますが、RSIの数値が越えたかどうかを確認するのはローソク足が確定したタイミングまで待つようにして下さい。インジケーターやオシレーターは基本的に終値で計算を行いますので、ローソク足確定前にラインを超えていたとしても確定時には越えていないこともよくある現象です。トレンドフォローと違い進む方向が確定していない逆張りですので慎重に慎重を期すことが重要です。
Point⑤
決済は売りの場合はRSIが30に到達したとき、買いの場合は70に到達した時点で行います(ここではローソク足の確定は待ちません)。伸びそうでも伸ばすことはしません。逆張りであることに加えてトレンドが発生していないことを前提に取引を行っているので、素早く利益確定をすることが重要です。
Point⑥
RSIが30に到達後、再度30を上抜けていくタイミングでローソク足の確定を待って今度は買いでエントリーを行います。レンジ内での取引ですので条件が揃えば売りのすぐ後でも買いを行います。トレンドが発生するまでは基本的に高確率で利益を出すことができるのでスピード感をもって取引することが大事です。
Point⑦
RSIが70に到達した時点で即決済を行います。必ず到達時点で行ってください。