円見通し:ドル/円は158円台へ、米雇用統計に注目
米雇用統計発表を前にドルが堅調に推移する中、ドル/円は重要な158円台のレジスタンスに接近している。短期的な方向性を左右する材料として、市場は地政学リスクとリスク感度を注視している。
先週、日本のテクノロジー企業からAI関連需要の強さが相次いで報告された。一方、米国におけるAI投資コストの増加に投資家の注目が集まるなか、テクノロジー株の値動きは不安定さを増した。
2026年11月5日 午後16:30
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日経平均株価は10月30日(金)に2.1%下落した。ロイターによると、半導体関連株が同日の下落を主導し、アドバンテストは5.9%、東京エレクトロンは5.2%、ソフトバンクグループは6%下落した。世界的にテクノロジー株への投資家心理が悪化するなか、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)も軟調となった。
下記チャートは日本企業の決算発表後の日経平均株価とSOX、アドバンテスト、東京エレクトロン、村田製作所、キヤノン、日立製作所の推移を示したものである。
チャート:日経平均、SOX、主要銘柄

複数の日本企業の決算では、AI関連需要の拡大が引き続き示された。
アドバンテスト(6857)
2026年度上期の売上高は前年同期比60.5%増、営業利益は96.5%増となった。同社は通期の営業利益予想を8,460億円から9,670億円へ引き上げた。AI向け高性能半導体の生産量増加や半導体の複雑化を背景に、半導体試験装置への需要が拡大した。上期の売上高は8,452億円、営業利益は4,568億円だった。
(出所:アドバンテスト「決算レビュー(2027年3月期中間期)」「業績予想」(2026年10月28日公表))
東京エレクトロン(8035)
2027年3月期の通期営業利益を1兆1,690億円と予想しており、前期比87.1%増を見込む。データセンター向けAIサーバー需要の拡大などを背景に、半導体製造装置への設備投資需要が業績を支えた。
(出所:東京エレクトロン「2027年3月期 第2四半期 決算説明会資料」(2026年10月30日公表))
村田製作所(6981)
2027年3月期の通期営業利益予想を5,200億円へ引き上げた。上期営業利益は前年同期比48.9%増の2,459億円となり、データセンターやモビリティ向けを含む幅広い用途で需要が拡大した。
(出所:村田製作所「2027年3月期 第2四半期(中間期)決算短信」(2026年10月30日公表))
キヤノン(7751)
2026年第3四半期の売上高は前年同期比4.9%増の約1兆1,600億円、営業利益は10.3%増の971億円となった。
(出所:キヤノン「2026年第3四半期 決算説明会資料」(2026年10月27日公表))
日立製作所(6501)
2026年度上期の売上収益は前年同期比17.3%増の約5兆6,100億円、調整後営業利益は26.6%増の6,433億円となった。また、同社は通期の売上収益予想を12兆円へ引き上げた。
(出所:日立製作所「2027年3月期 第2四半期 連結決算の概要」(2026年10月28日公表))
今回の決算からは、AI関連の半導体製造装置、データセンターインフラ、電子部品への需要が直近の決算期でも拡大していることが示された。
Microsoftの第1四半期決算発表によると、Azureの売上高は前年同期比48%増加した。Amazonの第3四半期決算発表によると、AWS部門の売上高は前年同期比39.3%増加した。一方、他事業も含むAmazon連結全体の直近12カ月のフリーキャッシュフローは、マイナス424億ドルに減少した。 Alphabetの第3四半期のSEC提出書類によると、設備投資額は513億6,000万ドル、フリーキャッシュフローはマイナス90億7,000万ドルだった。
日本のAI関連株は、関連需要が拡大する一方、銘柄によって株価パフォーマンスに差がみられている。チャート対象期間では、アドバンテストが日経平均を上回る一方、東京エレクトロンやソフトバンクグループは下落した。また、Invesco PHLX Semiconductor ETF(SOXQ)も軟調に推移しており、半導体・AI関連銘柄のバリュエーションをめぐり、投資家の見方には慎重さもみられた。
こうした動きは10月30日(金)の市場にも表れた。東京エレクトロンは5.19%下落して取引を終えた。 日経平均も同日2.12%下落した。
下記チャートは、日経平均株価、アドバンテスト、東京エレクトロン、ソフトバンクグループ、SOXQのパフォーマンスを比較し、AI関連銘柄の値動きの違いを示したものである。
チャート:相対パフォーマンス

1983年以降の日経平均では、11月の平均月間騰落率は2.2%となっている。また、同期間の11月の64%で上昇しており、上昇した年の平均騰落率はプラス5.6%だった。
一方、36%の年では11月に下落し、下落した年の平均騰落率はマイナス3.9%だった。上昇した年の平均騰落率(+5.6%)の絶対値は、下落した年(−3.9%)を上回っている。
11月の騰落率の中央値は1.9%で、平均値の2.2%に近い。このため、一部の極端な上昇または下落によって平均値が大きく左右されているわけではないことが示唆される。
下記チャートは、1983年以降の日経平均株価の11月の季節性を示したものである。平均騰落率は2.2%、上昇した年の割合は64%である。
チャート:季節性

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