S&P500とドルの関係性に変化 ―「連動」の謎を解く
主要な市場間の関係性が進化するなか、ドルとS&P 500は連動し、従来とは異なる動きを見せている。「連動」の影に潜む市場を動かす要因とは?
StoneXのリテールディーリング・グローバルヘッドであるアレックス・リジャーズ氏が、ナスダックなどのボラティリティの復活、コモディティ価格の変動、そして今回の米決算シーズンにおいて注目を集めるクラウドおよび人工知能(AI)について解説する。
2025年8月5日 午前11:45
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StoneXのリテールディーリング・グローバルヘッドであるアレックス・リジャーズ氏が、ナスダックなどのボラティリティの復活、コモディティ価格の変動、そして今回の米決算シーズンにおいて注目を集めるクラウドおよび人工知能(AI)について解説する。
• 銅価格は供給動向と関税の影響で22%急落
• クラウドとAIサービスがテクノロジー企業の収益をけん引し、ハードウェアを凌駕
• 狭いレンジでのもみ合い後、指数は大きく変動か
金融市場は数週間、狭いレンジでの値動きが続いた後、ボラティリティが戻ってきたが、復活したのは通常のセクターにではなかった。「最大の動きは銅の22%下落で、これは何であれ劇的なものだ」とリジャーズ氏は述べた。銅価格急落は関税に起因するとの報道とは対照的に、価格下落は供給過剰によるものと指摘した。関税による価格高騰に備え、トレーダーは銅買いに殺到したが、最終的に関税はすべての銅輸入には適用されず、巻き戻しが起こったことが背景にあると見ている。
米国が決算シーズン真っただ中にある中、リジャーズ氏は「ナスダックの長期的な成長を鑑みて日次のレンジを見てみると、動きは小さく完全に崩壊しているように見える」と指摘した。メタ・プラットフォームズやマイクロソフトのようなテクノロジー大手はAIへの大規模な投資を発表しており、メタは600億ドルを投入する計画だ。マイクロソフトのインテリジェントクラウド部門は26%成長し、アップルとアマゾンもハードウェア販売が低迷する中、クラウドサービスの売り上げ拡大に重点を置くと見られている。

StoneX TVのインタビューに答えるリジャーズ氏
金価格と原油価格は、米国内総生産(GDP)の力強い成長と堅調なドル高が進むなか、安定している。ただ、リジャーズ氏は「ユーロ建ての金価格は現在完全に停滞している」と話し、金価格が強いと不況になるという従来のシナリオが崩れつつあるのではと指摘する。原油は複数の地域からの豊富な供給により、レンジ内での推移が続いている。
今後の動きについて、リジャーズ氏は「株価指数のボラティリティ度合いが最大の焦点となるだろう。市場関係者の間で巻き戻し現象が取り取り沙汰されているように、低いレンジでの推移がずっと続くことはない。最終的に大きなブレイクアウトが起こるだろう」と述べた。問題は、そのブレイクアウトがどの方向に向かうかである。テクノロジー銘柄企業が収益の柱をハードウェアからソフトウェアとAIにシフトを進める中、トレーダーたちはもみ合い局面を打破する次の原動力を見定めようとしている。
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(8月1日付記事「Why Traders Are Watching Cloud Stocks This Earnings Season」、StoneX TVプロデューサーヘッドのGus Farrow著、StoneXリテールディーリング・グローバルヘッドのAlex Ridgers監修)
主要な市場間の関係性が進化するなか、ドルとS&P 500は連動し、従来とは異なる動きを見せている。「連動」の影に潜む市場を動かす要因とは?
2日(英国時間)は、多くの金融市場にとって今週で最も重要な日となりそうだ。ドルは、日本当局による為替介入の可能性が意識される中でやや下落した。一方、米国株先物は、注目度の高い米非農業部門雇用者数(雇用統計)の発表を2日に控え、まちまちな動きとなっている。投資家は、月内でも特に重要な経済指標の一つである雇用統計の発表待ち状態であることに加え、米国市場が3連休を迎えることもあり、新たなリスクを積極的に取ることを手控えている。
経済指標データの不足と不確実性が続く環境下、トレーダーは構造的に秩序だった相場の枠組みに安心感を見出している。ドル/円や米ドル/カナダドルといった通貨ペアは上昇チャネル内で推移しており、マクロ要因の欠如によりテクニカル要因が市場を支配しやすくなっている様子を示している。このような市場の動きは、明確で慣れ親しんだ水準で推移していることでリスク管理している参加者の集合的心理を反映している。