注目すべきトレード:ドル/円の見通し
ドル円相場は、米国とイランの停戦合意の継続に対する懸念が強まっていることを受けて、上昇傾向にある。
ここ数セッションにかけて、政府・日銀による為替介入を巡る警戒感は明らかに高まっていた。その背景には、十分な理由があったと言えるだろう。ドル/円は160円の節目を明確に上抜け、一時160.72円付近まで上昇したものの、その直後に急落する展開となった。
2026年5月1日 午後13:59
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正直なところ、この展開は想定外だったとは言えないだろう。ここ数セッションにかけて、政府・日銀による為替介入を巡る警戒感は明らかに高まっており、それには相応の理由があった。
ドル/円(USD/JPY)は160円の節目を明確に上抜け、一時160.72円付近まで上昇したものの、その直後に急落する展開となった。当初、この値動きが実際の為替介入によるものなのか、それとも強い口先介入がもたらした結果なのかは判然としなかった。
しかし、売りが勢いを増すにつれ、500ピップス規模の反転が偶然に起きるとは考えにくい状況であることが明らかになっていった。実際、当局の関与を感じさせる動きだったと言える。そして現在、日本経済新聞が為替介入を確認したことで、その見方は裏付けられた。
焦点は、次に何が起こるのかという点に移っている。日銀が金融引き締めに明確に踏み込んでいない(あるいは政府によって踏み込めない状況に置かれている)一方で、原油価格の上昇を背景に米国の利上げ観測は強まっている。この構図を踏まえると、長期的にはドル/円の見通しは引き続き上方向に傾きやすい状況が続くと考えられる。
160円が「越えてはならない一線」だろうと、以前から見られてきたが、その見方は結果的に正しかったと言える。ただ、次に焦点となるのは、日本政府がこの水準をどこまで本気で防衛する姿勢なのかという点だ。
仮に再び160.00円に接近する局面があれば、再度の介入に踏み切るのだろうか。またその場合、どの程度のドル建て外貨準備金を取り崩すことになるのかも意識される。市場は間違いなくこうした点を探りにいくはずで、簡単に引き下がることはないだろう。
テクニカル面では、ドル/円は現在、長期的な上昇チャネルの下限付近で小規模なサポートを見いだしており、155.50~155.70円付近で下げ止まる動きが見られる。この水準からの反発は、特段驚くようなものではない。

仮に今回の動きが継続的な介入というよりも「警告的な一撃」にとどまるのであれば、原油価格が引き続き高止まりしている状況を踏まえると、ドル/円が再びじりじりと上昇基調に戻る可能性は十分にあるだろう。ただ、160.00円は日本にとって明確な「越えてはならない一線」として、市場に強く意識される水準になったと考えられる。
マクロ経済の観点から見ると、状況に変化はほとんどなく、引き続き円にとって不利な環境が続いている。日米金利差は依然として大きく、日本は実質金利が深くマイナス圏にあるほか、原油価格の上昇を背景にドルへの需要も根強い。
こうした状況を踏まえると、継続的かつ協調的なドル高への抑制策が講じられない限り、長期的なドル/円の見通しは引き続き上向きに傾いたままと考えられる。今年のエネルギーショックはとりわけ、介入だけでトレンドを本質的に転換させることを難しくしていると言えるだろう。
最新の円買い介入は、欧州時間に入ってから実施された。きっかけとなったのは、片山さつき財務相による「為替について、大胆な行動を取る時期が近づいている」との発言だった。市場がこの警告を軽く受け止めることはなかったが、ここから先の展開はまだ見極めが必要だ。
筆者個人としては、円買いに関する動きの大部分はすでに出尽くしたと考えており、この水準からドル/円が再び上昇を試し始めても不思議ではないと思っている。
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(5月1日付記事「USD/JPY forecast: What now after intervention?」、FOREX.comのマーケット・アナリストFawad Razaqzada著)
ドル円相場は、米国とイランの停戦合意の継続に対する懸念が強まっていることを受けて、上昇傾向にある。
米連邦準備制度理事会(FRB)の追加利上げ観測が後退する一方、日銀の金融引き締めに対する期待は高まっており、ドル/円(USD/JPY)は下落圧力が強まっている。市場では現在、重要なサポート水準での値動きに注目が集まっている。
ドル/円は現在、マクロ市場で最も注目されるテーマの一つとなっている。週末には、米財務長官が円購入の検討を示唆していると広く報じられ、市場の関心を集めた。