注目すべきトレード:ドル/円の見通し
ドル円相場は、米国とイランの停戦合意の継続に対する懸念が強まっていることを受けて、上昇傾向にある。
政府・日銀による為替介入とみられる動きを受けて円が急伸し、ドル円は急落した。その結果、本日31日に予定されている日銀金融政策決定会合への注目度は相対的に低下した。
2026年7月31日 午前11:27
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円は、政府・日銀による為替介入とみられる動きを受けて急騰し、この数カ月で最大の上昇幅を記録した。ドル/円は4月以来最大の日次下落となっており、市場の関心は本日の日銀会合が円高基調をさらに強める材料となるかどうかに向けられている。
政府・日銀が30日に為替市場へ介入したかどうかは、厳密には公式データが公表されるまで確認を待つ必要がある。ただし、円相場のチャートを見る限り、多くの市場参加者は介入があったと考える、と見るのが自然だろう。30 日に見られた極めて大きな値動きは、4月30日に政府・日銀が為替介入を実施した際と同程度の規模であった。

• ドル/円(USD/JPY)は日中高値から約600ピップス(pips)下落し、11週間ぶりの安値を記録した。160円を下回った後、200日指数平滑移動平均線(EMA)のやや上で下げ止まった。日中の値幅は、実際に4月30日の為替介入時を上回る規模となった。
• ユーロ/円(EUR/JPY)も530pipsに及ぶ急落となり、200日EMA付近で下支えされた。日中の値幅は4月30日の為替介入時とほぼ同水準だった。
• 英ポンド/円(GBP/JPY)も前回の介入時に付けた安値水準まで下落した。ただし、200日EMAを試すには至らず、他の円クロスと比べると下落の勢いはやや限定的だった。
• 豪ドル/円(AUD/JPY)は300pips超下落した後、前回の介入時の安値に近い111.30付近で下げ止まった。
• カナダドル/円(CAD/JPY)は一時的に200日EMAを下回ったものの、その後は同水準を回復した。ただし、現在の水準は4月30日の安値とほぼ一致している。
市場の関心は本日開催される日銀の金融政策決定会合へと移りつつあるが、すでに大きな値動きの局面は過ぎた可能性がある。日銀は政策金利を据え置くとの見方が広がっており、市場の注目は植田総裁の発言や今後の見通しに集まっている。政策当局が足元の円高の勢いを後押ししたいと考えるのであれば、成長率やインフレ率見通しの上方修正、あるいは追加利上げの可能性を残すようなガイダンスなど、ややタカ派的な姿勢を示すだけでも30日の上昇基調をさらに強める材料となる可能性がある。
もっとも、為替介入が実施された日のような激しい値動きが翌日以降も続くケースは稀だ。一般的に、介入後の値動きは介入当日のレンジ内に収まることが多く、その後の日次変動幅も徐々に縮小する傾向にある。
興味深いことに、ドル/円は介入の翌日に小幅高で取引を終える傾向がある。しかし、過去の介入後の日次騰落率はいずれも明確な傾向と呼べるほどのものではなく、突発的なイベント後のノイズの範囲内と考えるのが妥当だろう。そのため、今回の日銀会合が相場に一定の材料を提供する可能性はあるものの、30日に見られたような極端なボラティリティが再び生じるとは考えにくい。この点を踏まえ、市場参加者は過度な期待を避けながらリスク管理を行うことが重要となるだろう。

最新のCOT(Commitment of Traders)レポートによると、先物市場ではトレーダーの円売りポジションが過度に積み上がっていた可能性がある。先週だけで、機関投資家によるショートポジションは2万3,500枚(18.3%)増加したほか、大口投機筋も2万1,100枚(8.8%)のショートポジションを新たに積み増した。両グループともショートポジション残高は過去最高水準に近づき、ネットショートポジションは2年ぶりの高水準へと拡大した。
COTデータだけで相場の転換点を正確に特定することは難しいものの、反発局面や少なくともショートポジションの巻き戻しを伴う調整局面が発生しやすい環境は明らかに整っていたといえる。

日銀の金融政策決定会合を本日に控えた市場環境を踏まえると、現時点で明確な方向感を見定めるのは難しい。そのため、プロのトレーダーが意識している可能性のあるサポートラインとレジスタンスラインを示しておきたい。なお、米国市場終盤にかけてモメンタムは上向きに転じており、最終的には5月のVPOC(出来高が最も集中した価格帯)付近で下支えされた。
上値の目標、あるいは売り方が意識するレジスタンスとしては、160円の節目に加え、7月の安値である160.44円が挙げられる。一方、ドル円の買い勢がある程度持ち直す展開となった場合、月足ピボットポイントが位置する161.50円が次の注目水準となる。ただし、本日は月末であるため、このテクニカル水準は週末までには更新されることになる。
また、月足S1ピボットは158円をわずかに上回る水準に位置しており、この水準を下抜ければ157円台が次の焦点となる。

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(7月30日付記事「Japanese Yen Surges as MOF Steals the BOJ’s Thunder After FOMC」、FOREX.comのマーケット・アナリストMatt Simpson著)
ドル円相場は、米国とイランの停戦合意の継続に対する懸念が強まっていることを受けて、上昇傾向にある。
衆議院総選挙を控えて円安圧力が続く中、豪ドル/円は高値圏で推移し、米ドル/円は主要なレジスタンスを試す展開となっている。
円安が継続していることを受け、日本財務省は円安をけん制する発言を繰り返している。1月には、日米当局が連携して「レートチェック」を実施し、10営業日足らずでドル/円が2100ピップス下落した。