S&P500、ナスダック、NYダウ見通し:米国債利回りの上昇で株高に試練、エヌビディア決算とジャクソンホール会議に注目
S&P500、ナスダック、ダウ平均は重要なテクニカル水準を試している。エヌビディアの決算発表やジャクソンホール会議を控えるなか、上昇モメンタムには陰りが見られ、市場では調整圧力が強まるとの警戒感が高まっている。
主要な市場間の関係性が進化するなか、ドルとS&P 500は連動し、従来とは異なる動きを見せている。「連動」の影に潜む市場を動かす要因とは?
2025年6月9日 午後18:08
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主要な市場間の関係性が進化するなか、ドルとS&P 500は連動し、従来とは異なる動きを見せている。「連動」の影に潜む市場を動かす要因とは?
ここ数週間、米ドルとS&P 500種株価指数は従来とは異なる強い正の相関関係を示している。これら2つのベンチマーク指標の間で従来想定されていた関連性からは逸脱した動きである。StoneXのグローバル・コンテンツ・ヘッドであるジョン・キックライター氏によると、ドルは市場が不安定な時に安全資産としての役割を果たす傾向にあるのに対し、S&P 500種指数は従来、投資家の自信とリスク選好度合いを反映する。この関係に基づくと、両指数は互いに反対の方向に動くことが示唆される。しかし最近の逸脱した動きは、根本的な想定が崩れる可能性を示しており、投資家やアナリストにとっても大きな関心事となっている。何が市場を動かしているのか?根本的な要因を探ってみた。

出所: TradingView
歴史的に見て、S&P500種指数とドルは連動して動かない。リスクオン(リスクを取ってリターンを追求)の環境下では、投資家が高利回りを求めて株式相場に投資するため株価は上昇する一方、資本がより高利回りの国際資産やリスクの高い資産に流れ込むため、ドルは弱含みとなる。逆に、リスクオフ(リスクを回避して、より安全な資産に資金をシフト)の強い時期は、グローバルな投資家が安全資産を求めてドルが上昇する一方、株式は通常、売られがちだ。この伝統的なリスクスペクトラム(リスクが高から低まで一定の範囲に分布していること)の動きは理解する価値があるが、そのような理想的で極端な状況が必ずしも常に規範とはならないと認識することも重要である。
ドルとS&P500の最近の正の相関関係は、他の要因が影響を与えている可能性がある。キックライター氏は、リスク選好度が前述のスペクトラムの極端な状態(貪欲と恐怖)に傾くことは稀で、キャリートレードや米国と他の国々の相対的な経済成長率など、他の要因が作用しているはずだと指摘する。
「このセンチメントの変化は、前回の米金利サイクル時と同様である。ドルは相対的に金利が高いことから早期に買われ、『キャリー通貨』として取引されてきたが、2022年にFRBが実際に引き締め政策に移行した際にはリスク選好度は低下した」とキックライター氏は述べた。「長期的な期間においては、S&P500種指数とドルの関係は統計的に堅固」で、これらの観察結果は、StoneXマーケット・インテリジェンスの20年と5年の相関ヒートマップによって裏付けられているという。

出所:StoneXマーケット・インテリジェンス
最近では、貿易摩擦が新たに両指数の関係性を複雑にしている。米関税措置が示すように、米国政府の保護主義的な姿勢の強化は、世界市場を動揺させ、最近のリスク回避傾向の急激な高まりと「米国からの資金流出」を引き起こした、とキックライター氏は指摘する。これに呼応し、外国人投資家は米国資産への投資を縮小し始め、S&P500種指数は先月、調整局面入りし、ドル安が進行した。従来の逆相関関係(例:S&P500上昇時にドルは下落)からの乖離は、ムーディーズが米国債の信用格付けを引き下げたことを含め、関税政策など米国に対する不確実性が続いていることによりさらに悪化している。
トランプ政権による全面的な関税発動の延期は、リスク選好度の回復を後押しし株式相場を押し上げたものの、ドルの持続的な回復にはつながっていない。外国資本は依然として慎重な姿勢を維持しており、米国の政策に対するより深刻な懸念を反映している。
要約すると、ドルとS&P500種指数は常に連動はしないが、最近の正の相関関係は、キャリー取引の動向や相対的な経済成長期待、地政学的な不安定さ、リスクセンチメントの変化に至るまで、多様な要因が重なり合った結果である。この相互作用を理解することは、現在の複雑なマクロ経済環境下で舵を取る投資家にとって不可欠といえる。

出所:StoneXマーケット・インテリジェンス
(6月3日付記事、Alex Mednick 著、StoneXのグローバル・コンテンツ・ヘッドJohn Kicklighter監修)
S&P500、ナスダック、ダウ平均は重要なテクニカル水準を試している。エヌビディアの決算発表やジャクソンホール会議を控えるなか、上昇モメンタムには陰りが見られ、市場では調整圧力が強まるとの警戒感が高まっている。
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